遺影写真とは、親族や葬儀に参列した方が故人を偲ぶために祭壇に飾る写真のことです。遺影を用いた葬儀は、古くから日本独自の風習として根付いています。
葬儀などで使用される遺影写真は、手元の素材となる写真を加工して作成されます。遺影写真は通夜までに用意する必要がありますが、どのような写真が遺影に適しているのかわからないという方も多いでしょう。
そこで、この記事では遺影の素材となる写真を選ぶ際のポイントや注意点について解説します。
<この記事の要点>
・遺影写真には高画質で故人にピントが合っているものが適している
・遺影写真にはできるだけ直近に撮影された写真を使用する
・遺影写真は自分で編集することもできる
こんな人におすすめ
遺影写真の選び方を知りたい方
遺影写真に適したサイズやデータの形式を知りたい方
遺影写真をご自身で編集したい方
遺影写真は通夜までに用意する必要があるので、限られた時間の中で素材を選ばなくてはなりません。
ここからは、遺影に適した素材を選ぶための4つのポイントを解説します。遺影に適した画質や撮影時期の写真を選び、きれいな遺影写真に仕上げましょう。
遺影写真を選ぶときは、画素数やピントに注目して素材を選びましょう。遺影は祭壇に飾られるため、写真を引き伸ばして作成されることが多いです。素材自体はきれいに見えても、サイズを大きくするとぼやけてしまうことがあります。
高画質で故人にピントの合っている写真を使うと、ぼやけずにきれいな遺影写真を作成できるでしょう。画素数が高く、故人がはっきりと映っている写真を優先して選ぶことをおすすめします。
遺影の素材となる写真は、故人が亡くなってから通夜までの約1日で用意する必要があります。葬儀会社や写真業者に加工を依頼する場合は完成までに数時間要するので、なるべく早めに写真を選びましょう。
遺族が手元にある写真の中から遺影写真を選ぶことが一般的ですが、通夜までの限られた時間の中で素材を探すのは大変な作業です。生前に遺影用の素材を準備したり普段から写りのよい写真を選別したりすることで、遺族の負担を減らせるでしょう。
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遺影には、亡くなった年齢に近い直近の写真が使われることが一般的です。これは、故人が「写真の年齢まで生きた」という証になり、見慣れた姿の写真だと親族や参列者も故人を思い出しやすいからです。遺影の年齢が若すぎると違和感が生じてしまうので、可能な限り直近の写真を使用することをおすすめします。
しかし、病気を患っていた場合は見た目が大きく変わっていることもあります。その場合は、元気な姿の写真を選びましょう。
昔の遺影には、表情が硬く和装で撮られた白黒写真が使用されることが一般的でした。カラー写真が普及して葬儀に対する考え方も多様化した現在では、故人の雰囲気に合わせた色合いの写真や表情の柔らかい写真が多く使用されています。
明るい方であれば笑顔の写真、威厳のある方であれば真面目な顔の写真というように、故人の印象が伝わりやすい素材を選ぶとよいでしょう。
また、服装は加工して修正することができますが、故人らしさを尊重してあえて普段着や趣味の格好のまま遺影写真にする方もいます。葬儀会社や写真業者に遺影作成を依頼する際に、服装や背景の加工について相談すると安心です。
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基本的に、遺影写真のサイズやデータ形式に規則や制限はありません。ただし、祭壇や出棺時に使用される遺影と、焼香台や仏壇に使用される遺影では適しているサイズが異なります。
用途別の写真サイズは以下の通りです。
用途 | サイズ |
祭壇・出棺用 | 四つ切り (縦305mm×横254mm) |
A4 (縦297mm×横210mm) |
|
焼香台・仏壇用 | L判 (縦127mm×横89mm) |
キャビネット (縦165mm×横120mm) |
|
2L (縦178mm×横127mm) |
四つ切りサイズは大きめなので、祭壇に飾る際や出棺の際に遠くからでも故人の遺影を確認することができます。L判サイズは小さめなので、焼香台や仏壇に飾るのに適しています。
データ形式は、JPEG(ジェイペグ)やPNG(ピング)が一般的です。遺影写真をデータで受け取ることもできるので、業者が取り扱っている形式を把握しておきましょう。
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遺影写真作成を依頼する際の流れは以下の通りです。
1. 遺影に適した素材写真を選ぶ
2. 服装と背景をきめる
服装は和装や洋装に修正加工することができます。業者によっては、美肌加工や色調補正も可能です。
3. 額縁をきめる
昔の遺影は白黒写真に合わせて黒色の額縁が使われていましたが、現代ではアイボリーやラベンダーなど写真の雰囲気に合わせた色味を選べます。
葬儀会社に写真加工を依頼する場合は、上記の一連の流れをすべて業者に任せることがあります。通夜の準備と合わせて写真加工の内容を確認しておきましょう。
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遺影写真は、自分で作成することもできます。インターネットが普及しパソコンの技術も発達した現代では、自宅にいながら遺影写真の作成に挑戦できます。
事前に自分で遺影写真を準備したい方や、自分で作成してみたいと考えている方に向けて、遺影を自作するメリットや必要なソフトについて紹介します。
遺影を自作する場合のメリットは2つあります。1つは依頼費用がかからない点です。業者に遺影の写真加工を依頼した場合は6,000円~15,000円程度、生前遺影撮影をして遺影を準備する場合は、15,000円~20,000円程度の費用が必要になります。
もう1つのメリットは、加工した画像をデータとして保存できる点です。業者に依頼した場合は、データは購入しないともらえないこともあります。自分で作成すれば、費用もかからず管理もしやすいでしょう。
遺影写真を自作するには、編集ソフトや写真加工に関する知識と技術が必要です。しかしながら、最近の編集ソフトは使いやすく作成の手順もインターネットから手軽に調べることができるので、遺影を自作する方も増えています。
おすすめの画像編集ソフトは「Photoshop(フォトショップ)」や「Windowsペイント」です。Photoshopは月額料金がかかりますが、さまざまな編集を行えるので加工の幅が広がります。
Windowsペイントは、無料で使用できる初心者向けのソフトです。画像編集の経験がない人は、Windowsペイントを使用して画像を加工することをおすすめします。
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遺影写真の素材は、画質や撮影された時期に注意して通夜までに準備ができるように選ぶ必要があります。祭壇や出棺には四つ切サイズ、焼香台や仏壇にはL判サイズが選ばれることが一般的です。業者に加工を依頼する場合は、写真が手元に届くまでのスケジュールを確認して早めに素材を準備するようにしましょう。
業者へ依頼せずに、自分で画像編集ソフトを使用して遺影を作成することもできます。心を込めて故人を供養するためにも、遺影写真に適した素材を選ぶことが大切です。
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湯灌は故人の体を洗って清める儀式のことです。ホゥ。