日蓮宗とは、鎌倉時代に「日蓮聖母」という僧侶によって開かれた仏教宗派の1つです。「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」を唱えれば仏になれるといった教えのもと、世界平和や人類の幸福を願う意味が込められています。
この記事では、日蓮宗のお経の特徴や意味について解説します。また、日蓮宗の葬儀の流れやマナーについても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
<この記事の要点>
・日蓮宗は法華経と南無妙法蓮華経を重んじる仏教宗派の1つである
・葬儀では開棺と引導の儀式に加え、妙鉢や木柾といった専用の道具を使って法華経を唱える
・焼香についてきまりがあり、僧侶の焼香が3回、参列者は1回が焼香のマナーとなっている
こんな人におすすめ
日蓮宗のお経に興味がある人
日蓮宗を信仰している人
日蓮宗の葬儀に参列予定の人
日蓮宗は、開祖である日蓮聖人を中心とする仏教の一宗派です。しかし、日蓮宗に関して詳しく知らないという方もいるでしょう。ここでは日蓮宗の経典や込められた意味をそれぞれ解説します。
日蓮宗では、信者に対して法華経と南無妙法蓮華経の精神を説いています。法華経とは、日蓮宗で使われている経典のことで「誰でも平等に成仏できる」といった教えを説くものです。過去や未来でなく、今を大切に生きるべきだとも教えています。
「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」とは、動物や自然に存在する生き物すべてに仏があると考え、手を合わせる行為です。南無が「命がけの信仰」、妙は「正しさ」といった意味を持ちます。続く法には「釈迦の教え」、蓮華には「花」、最後の経には「釈迦の教えが詰まった書物」という意味を持つのが特徴です。
日蓮宗には、四箇格言という言葉が残されています。それぞれ「念仏無間・禅天魔・真言亡国・律国賊」を指しており、邪道を打破して正しい考えを世に広めるという意味を持つ言葉です。仏教語では「破邪顕正(はじゃけんしょう)」と呼ばれることもあります。
日蓮宗では朝夕の2回、法華経を唱えるのが一般的です。朝は午前中で、午後は日付が変わる前には済ませておきます。法華経は全28品8巻で構成されている経典です。すべて唱えると長くなってしまうため、半巻ずつ読まれることも多い傾向にあります。
日蓮宗は仏教宗派の1つである一方、他の宗派では見られない独自の儀式や道具が存在します。日蓮宗に馴染みがない方は、イメージがつかない場合もあるかもしれません。ここでは日蓮宗の葬儀ならではの特徴を解説します。
日蓮宗の葬儀には「開棺」と「引導」と呼ばれる儀式が存在します。開棺とは、僧侶の焼香に続いて文を唱え、扇子状の中啓という道具を用いて棺を3度打ち鳴らすことです。また、引導とは、故人を浄土へ導くために読まれる文を指します。法華経の重要性や故人が生前どのような善行を残してきたかなどを読むのが通例です。
日蓮宗では葬儀の際、専用の道具を用いて法華経を唱えます。仏教では木魚を叩くのが一般的ですが、日蓮宗の場合は妙鉢や木柾(もくしょう)といった道具を使うためです。木魚と比べて高い音が鳴り「故人を浄土へ導く」「厄祓い」といった意味が込められています。
葬儀を執り行う際にも、日蓮宗独自の流れがあります。まずは総礼や勧請といった儀式で仏や菩薩を斎場へお招きし、読経を経て、開棺・引導へとつなげます。お題目を唱えながら故人の成仏を祈り、閉式を迎えます。
葬儀の前に確認しておきたいのが、参列時のマナーです。日蓮宗のマナーを理解することで、葬儀当日も慌てる必要はないでしょう。ここでは日蓮宗の葬儀に参列する際のマナーを解説します。
日蓮宗では、焼香についてきまりがあります。僧侶の焼香は3回、参列者は1回とされています。斎場によっては、事前に焼香回数を教えてくれる場合もあります。不安を感じたら斎場スタッフに確認しておきましょう。
参列時に持参する数珠にも、いくつかきまりがあります。基本的には108個の珠がついている数珠を使います。房が片側に2本、もう片方に3本ついていて、菊房がついているデザインが正式な数珠とされています。右手の指に2本、左手の指に3本の房がくるのが正しい持ち方です。
葬儀の際に渡す香典にも、目安が設けられています。日蓮宗では、親族で30,000円~100,000円、職場の関係者や友人で5,000円~30,000円といった目安があるためです。また香典には「御香典」や「御霊前」と記載しましょう。
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日蓮宗は法華経と南無妙法蓮華経を重んじる仏教宗派の1つです。葬儀でお経を唱える際には、開棺と引導の儀式に加え、妙鉢や木柾といった道具を使うことも押さえておく必要があります。実際に葬儀へ参列する際にも、日蓮宗のマナーに沿った振る舞いが求められるため、事前に確認しておくと安心でしょう。
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