流行語のノミネートや映画が公開されて話題になって以降、「終活」という言葉はさまざまなメディアで見聞きするようになりました。しかし、言葉を見聞きしたことはあっても終活のやり方はわからないという方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、終活のやり方についてご紹介します。終活のメリットや始めるときの注意点を把握しておけば、より効率的かつ前向きに行動できます。終活について詳しく知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
こんな人におすすめ
終活とは何かを知りたい方
終活のメリットを知りたい方
終活を始めるときの注意点を知りたい方
終活は人生の終わりを迎えるための準備と考える方もいますが、活動の本質は 残りの人生をよりよく生きることにあります。人生を最後まで前向きに生きるために自分から行動することが、終活の大きな意義といえるでしょう。
目的をもって行動すれば人生に対するモチベーションが高まり、メリハリのある充実した生活を送ることができます。人生を振り返ることは今後について考える機会でもあり、終活は自分らしい最期を迎えるための一助となる活動といえます。
終活の内容は大きく分けて6種類あります。エンディングノートの作成やお墓・葬儀の準備、遺言状の作成などです。終活をしておけば残された家族の負担を減らすことにも役立つので、しっかりと内容を確認して知識を身につけましょう。
エンディングノートはこれまでの人生の記録や、これからの人生の展望を書くためのノートです。ノートさえあればひとりで気軽に始められるため、終活の最初の一歩に適しています。
エンディングノートには決まった書き方はありませんが、自分の思いや何かあったときに知らせて欲しい相手、銀行口座のパスワードなどを書く方が多いようです。ほかにはしっかりと意思表示ができなくなったときに備えて、介護の要望や終末医療が必要かどうかを書いておくと家族に指針を残せます。
エンディングノートを作成するときは、自分の気持ちをはっきりさせて書けるところから書いていくことが大事です。書き出すきっかけがつかめなければ、ほかの人のノートを参考にして、少しずつ気楽に書き進めても問題ありません。
せっかく書いても誰の目にも留まらなければ内容は伝わらないので、ノートの保管場所を家族に伝えておくことも重要です。
自分の財産はどれくらいあるのかを正しく把握しておくことはとても重要です。財産とはお金だけでなく、不動産や土地、株券なども含まれます。遠くに土地を所有しているようなケースでは、家族が存在を知らないこともあるかもしれません。税に関係する財産も多数あるので、管理のためにもしっかり伝える必要があります。
財産の現状をきちんと把握して、不要なものは動けるうちに処分や売却の手続きをするように心がけましょう。本人でなければ手続きが難しい財産もあるので、できる限り整理を進めておくと残された家族に負担をかけずにすみます。
また、財産は変化があるたびに記録をつけることも重要です。財産の増減を明確にしておけば後に不要な混乱を招かずにすむかもしれません。
誰かが亡くなったとき、残された家族が最も困るのが遺品の整理です。財産だけでなく、自分の持ち物も整理しておくことが大切です。必要なものと不要なものを区別して、不要なものは自分で処分するようにしましょう。
まだ元気なうちから身のまわりのものを捨てることに抵抗がある方もいるかもしれませんが、実際に持ち物の整理を行うと、部屋が片付いて前向きになれるという考え方もあります。年を重ねると自然とものが増えていくことも多いですが、部屋をすっきりとさせて風通しのよい環境で過ごすのも心身によいのではないでしょうか。
自分の葬儀の内容について考えて指針を残すのも大切です。最近は従来の一般葬以外にもさまざまな形式の葬儀が執り行われるようになっています。希望の形式があるならあらかじめ要望をまとめておきましょう。家族・親族や親しい友人のみで行う家族葬や、お通夜・告別式を行わない略式の直葬などから選べます。
また、葬儀に呼んでほしい人をリスト化しておくと、家族が葬儀に招く人を迷わずにすみます。リストを作成する際は名前だけを連ねるのではなく、住所や電話番号といった連絡先や自分との関係もあわせて記載しておくと、よりスムーズに準備が進むでしょう。
ほかには、元気なうちに遺影の写真を用意しておくのもポピュラーな終活です。遺影の写真は亡くなる直前のものを使わなければならないという決まりはありません。病気になって痩せ衰える前に、元気な姿を残しておきたいという方は検討してみましょう。
お墓について決めることも終活の一環です。お墓は、世話をする家族やお参りする親族・知人にも長いあいだ影響を与えます。そのため、自分の好みや考えだけで進めるのではなく、周りの方と相談して理解を得ることも大切です。
また、お墓を新たに建立する場合は時間がかかります。早めに準備を始めることを心がけましょう。発注してから完成までは2か月~3か月ほどかかるのが一般的ですが、墓地の下見や墓石の相談を含めると、さらに多くの時間を費やさなければならないと思ってよいでしょう。
お墓の継承者がいない方は永代供養も選択肢に入るでしょう。永代供養は墓地の管理者がお墓の世話やご供養をしてくれるお墓で、家族に負担を残したくないという方にもおすすめです。
遺言状は死後の争続を避けるための手段として非常に効果的です。エンディングノートには法的な効力はないため、死後に自分の意思を確実に反映させたい場合は遺言状を作成する必要があります。
遺言状には強制力がありますが、独断で決めると家族が内容に納得しない場合もあるかもしれません。将来家族が揉めそうな場合は、事前に相談したり遺言書の内容に至った経緯をしっかり説明したりといった配慮も必要です。
遺言状には「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があり、それぞれ作成方法が異なります。遺言状は方式に沿って作成しなければ無効になってしまうケースもあるので、特に自筆で作成する「自筆証書遺言」は内容や形式がルールに沿っているか注意が必要です。
「終活」という言葉が広く知られるようになった近年では、終活に興味をもって始めてみようという方も増えているでしょう。それでは、終活を行うことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。「興味はあるけど何のためにやるのかわからない」という方へ、終活のメリットを解説します。
自分の気持ちを整理して、思ったことや考えたことを死後に残すのが終活の大きな役割のひとつです。エンディングノートには自分の希望を書けるうえに、面と向かってはいいにくいことも文章として残せます。
死後の不安を解消することにもつながり、残りの人生を前向きな気持ちで過ごせるようになるでしょう。
人が亡くなると家族は葬儀の準備や各種手続きで忙しくなり、それが大きな負担になる場合もあります。負担を少しでも減らしてあげることも終活の目的のひとつです。
負担を減らす方法はさまざまあります。葬儀に呼ぶ人を指定したり、動けなくなったときに備えてあらかじめ意思表示をしておいたりするのが代表的です。役所に提出する書類の保管場所を伝えておくだけでも、家族の手助けになることもあります。
エンディングノートを書くことで自分の人生を振り返り、これからの人生をより充実したものにするための一助とできます。これからの時間をより幸せで充実した時間にするためにはどのようなことをすればよいか、自分がしたいことはなんなのかを知るためのきっかけにもなる前向きな活動です。
やりたいこと、やるべきことがあるということは、人生の何よりのモチベーションになるでしょう。
終活を開始する時期に決まりはありません。終活が気になって始めたいと思ったときがベストなタイミングといえるでしょう。早く始めるほど体力や気力に余裕があり、時間をかけてじっくりと取り組めます。高齢になって思うように身動きが取れなくなってからではやりにくいこともあり、始める時期が早ければ早いほど活動の幅は広がるでしょう。
終活の入門としておすすめのエンディングノートは、法的な効力がない分、何度でも自由に書き直せるメリットがあります。気持ちや考えが変わったら簡単に書き直せるので、まずは気軽に始めてみてはいかがでしょうか。
終活を行う際にはいくつか注意すべきポイントがあります。このポイントを知らずにいると後々トラブルになったり、思わぬ損害を被ったりすることもあるかもしれません。万全の状態で終活を行うためにも、しっかりと注意点を確認しましょう。
終活の流行により、最近では終活をサポートする業者も見られるようになりました。しかし、中には終活を悪用する悪徳業者もいるため注意が必要です。
悪徳業者に引っかかったと思ったときは、まずは身近な家族に相談しましょう。悪徳商法だという確信がなくても、少しでも違和感を覚えたら誰かに相談することが大切です。消費者センターに連絡して、今後の対処方法をあおぐのも有効です。
エンディングノートなどひとりで進めてもよい終活もありますが、家族にも関係することはきちんと相談することが大切です。実際に手続きを行った後では手遅れになることもあるので、後のトラブルを予防するために適宜話し合いの場を設けることを意識しましょう。
終活を行うには家族の理解も重要なので、その意味でも話し合いを行うことは重要です。
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終活はこれからの人生を充実した時間にするための前向きな活動です。主な活動としては、エンディングノートを作成して自分の考えを整理して家族に伝えたり、身辺整理をして家族の負担を軽減したりすることがあげられます。
家族と話し合いながら終活を行えば、コミュニケーションのきっかけにもなるでしょう。まずは気軽に始めてみて、どのような活動を行うのか経験してみてはいかがでしょうか。
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告別式とは、故人と最後のお別れをする社会的な式典のことです。ホゥ。