お葬式は、故人との別れを偲ぶ大切な機会です。厳かな場に適した髪型や服装で、失礼のないようにしたいと思っている方は多いでしょう。そこで今回は、お葬式にふさわしい髪型やメイク、小物に関するマナーや注意点を紹介します。
髪型は男女別に詳しく解説するので、どのような髪型にしようか悩んでいる際にはぜひ参考にしてみてください。この記事を読めば、急なお葬式の知らせが来ても、正しい装いで参列できるようになるでしょう。
<この記事の要点>
・葬儀に参列する際は、清潔感のある髪型にする
・ヘアアクセサリーは、華やかな印象を与えるものは着用しない
・遺族も参列者も準喪服を着用するのが一般的
こんな人におすすめ
葬儀に参列予定の方
葬儀に参列する際の身だしなみが気になる方
お葬式にふさわしいメイクを知りたい方
お葬式の際は、失礼のないように身だしなみを整えて参列するのがマナーです。お葬式の場に適した髪型にするためには、気を付けたいポイントが5つあります。性別や年齢に関係なく共通するマナーなので、お葬式に参列する予定がある方はしっかりと確認しておきましょう。
お葬式の知らせは突然訪れるものです。そのため、慌てて用意を進めることもあるでしょう。また、近い関係の方が亡くなった場合には、悲しみのあまり身だしなみにまで気が回らなくなることもあるかもしれません。
しかし、お葬式には多くの方が参列するため、寝癖が直っていなかったり皮脂が付いていたりすると、不快感を与えてしまう可能性があります。髪を洗ってクシを通し、清潔感を保ちましょう。男性はヒゲを剃るのも忘れないようにしましょう。
長い髪はまとめて、顔にかからないようにするのがマナーです。お葬式の準備や参列者の対応で動きの多い親族だけでなく、一般参列者にも共通するマナーです。
お葬式では、受付や焼香、挨拶時など顔を動かす機会が意外とたくさんあります。髪を直したりかき上げたりする仕草が目立ってしまうと、故人や遺族に対し失礼だと感じる方もいるでしょう。前髪は切るか固定し、後ろ髪は一本にまとめるのがおすすめです。
お葬式におしゃれさや華やかさは不要です。お葬式の場では、地味すぎると感じるくらいの落ち着いた髪型が適しています。
明るい髪色や編み込み、ゆるいポニーテールなど、慶事の際にするような髪型は不適切です。故人を偲び、遺族の気持ちに寄り添う場にふさわしい、シンプルで控えめな印象の髪型がベストです。
最近はヘアカラーをしている方が増えたため、多少髪色が明るくても問題ないといわれています。ただし、明るすぎる髪色の場合は、参列する前に暗く染めるかヘアスプレーなどで一時的に暗くしましょう。
また、ヘアゴムやピンなどを使用する場合も、黒色のものを使用しましょう。シュシュも使用できますが、黒色で光沢がない素材でできた、装飾のないシンプルなものを選びましょう。
髪をまとめる際には、耳よりも下の位置で結ぶのがマナーです。「耳よりも高い位置でまとめるのは慶事、耳よりも下の位置でまとめるのは弔事」といわれており、高い位置で結ぶと派手な印象になってしまいます。鏡で確認した際に後ろ髪が見えないような、スッキリとした髪型が弔事には適しています。
髪の長さが足りず横から毛が出てきてしまう場合には、ヘアワックスやスプレー、ピンなどで留めて落ちてこないようにしましょう。ただし、ヘアワックスやスプレーの中には香りがきついものもあります。無香料や優しい香りのものを選び、香りが付き過ぎないように配慮しましょう。
参考動画:葬儀・法事の服装と髪型 −男性・男の子−【小さなお葬式 公式】動画が見られない場合はこちら
男性の場合は髪が短めであることが多いため、お葬式に参列する際の髪型を深く意識したことがない方もいるでしょう。一般的に、おしゃれすぎる髪型や清潔感に欠ける髪型は避けるのがマナーです。ここからは、髪の長さに応じた、お葬式の場にふさわしい髪型を紹介します。
葬式における男性の髪型の基本は、手を加えすぎないことです。ワックスやスプレーを使いすぎてしまうと、おしゃれで華美な印象を与えてしまいます。大切なのは、清潔感があること、髪型で目立たないこと、誠意が伝わる身だしなみであることです。
普段から、髪の毛が耳や顔にかからないように短くヘアカットをしている方も多いかもしれません。スッキリとした短髪の方は、特別なセットを施さなくても、クシで寝ぐせを整えるだけでよいでしょう。
ただし、髪色が明るい場合は目立つので、参列する前に暗めの色に戻しておく必要があります。
襟足は短めであるものの、顔周りの毛が長い方もいるかもしれません。その場合は、七三分けやオールバックがおすすめです。ヘアスプレーやワックスを適度に使用し、動いた際に顔周りの毛が落ちてこないように固定しましょう。スタイリング剤を過度に使用すると、光沢感が出たりおしゃれを意識したような印象になったりするため、注意が必要です。
特に七三分けは真面目で落ち着いた印象になるので、お葬式の場にもふさわしい髪型といえます。比較的簡単にセットできるので、時間がない場合や普段髪をセットする機会がない方でも安心です。
髪の毛が肩につく程度の長さであれば、ひとつに束ねましょう。髪をクシでとかしてから、黒い色のヘアゴムを使用して、うなじあたりで結びます。
結んだところから顔周りの毛が出てこないようにするのも、マナーのひとつです。前髪やサイドの毛が出てきてしまう場合は、ヘアピンやワックスなどで固定しましょう。ただし、ワックスなどで光沢を出した髪型は避けましょう。
女性の髪型
参考動画:葬儀・法事の服装と髪型 −女性・女の子−【小さなお葬式 公式】が見られない場合はこちら
女性はショートヘアからロングヘアまで、さまざまな髪の長さの方がいます。ヘアアレンジの方法もたくさんあるため、どのような髪型がお葬式にふさわしいのかわからずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ここからは、髪の長さ別にお葬式の場に適した女性の髪型を紹介します。
女性の場合は、男性と違いそれほど髪型に手をかけていなくても、華やかな印象になることがあります。普段からパーマやカラーリングをしている人は特に注意が必要です。
葬儀に参列する際の女性の髪型のポイントは、華やかさを抑えることです。そのためには、できるだけ髪に動きが出ないようにまとめることが大切です。
ショートヘアやボブなど髪が短い場合は、寝癖を直して整える程度でも問題ありません。清潔感を出したいときは、内巻きにブローすると落ち着いた上品な雰囲気になるでしょう。
前髪やサイドの毛が長く、お辞儀するときなど邪魔になる際には、ヘアピンで留めておくとよいでしょう。またパーマをかけていてまとまりにくい場合には、毛先が跳ねないように、ヘアスプレーやワックスなどで軽く固定するのがおすすめです。
髪を結べる長さであれば、うなじあたりでひとつにまとめるのが理想的です。その際は耳より低い位置で結びます。華やかな印象にならないよう、編み込みや三つ編み、結んだ毛をサイドに流すことは避けましょう。
なかには、「顔周りの毛だけが気になるから、ハーフアップにしよう」と思う方もいるかもしれませんが、お葬式の場にハーフアップは不適切です。髪型が乱れやすい上に、耳より上の位置で結ぶことになってしまうからです。
もっとも簡単なのは、ヘアゴムを使ってひとつに結ぶ方法です。より上品な印象の髪型にするのであれば、シニヨンでまとめるとよいでしょう。シニヨンとは、まとめた髪を毛先まで巻きつけ、ピンで固定したお団子のことです。ひとつに結んだだけの状態よりも、コンパクトにまとめられます。
また、「くるりんぱヘア」もおすすめです。ひとつ結びした結び目に穴をあけ、束ねた毛を上から通すだけの簡単な方法ですが、まとまり感のある上品な雰囲気に仕上がります。
和装で葬儀に参列する場合にもふさわしい髪型があります。ショートヘアの場合はそのままで構いません。
ロングヘアの場合は、アップにして耳より下で小さくまとめましょう。ミディアムヘアの場合は、黒いピンでとめて耳を出すようにします。
「子どもだから普段通りでよいのでは」「大勢の人に会うのでヘアアレンジを加えて可愛くしてあげたい」と考える方もいるかもしれません。しかし、子どもの場合でも基本的なマナーは大人と同じです。ここからは、お葬式に適した子どもの髪型の具体例を紹介します。
目に髪がかからないように気をつけましょう。前髪が伸びていればあらかじめ切っておき、お葬式の最中に髪を気にしなくてもよい状態にしておく必要があります。
また、前髪が長かったり伸ばしたりしている途中であれば、サイドに流すとよいでしょう。動いた際に髪が乱れないように、ヘアピンで固定しておくと安心です。
普段から髪を短く整えている方も多いのではないでしょうか。髪が顔にかからない程度の短さであれば、特にセットをする必要はありません。
ただし、寝癖が付いたままでは清潔感に欠けてしまうので、クシで髪をとかすようにしましょう。襟足や耳周りの毛を少し切り揃えることで、さっぱりとした印象になります。
髪が長ければ耳より下の位置でまとめるようにしましょう。子どもであっても派手な飾りが付いたヘアゴムは避けるのがマナーです。黒や茶色など目立たない色のものを使用します。
子どもであってもおしゃれで華やかさのある髪型は避けましょう。ひとつに結ぶかシニヨンヘアなど、大人と同様にシンプルな髪型が適しています。
葬式に参列する際に、避けた方がよい髪型もあります。ここからは、前髪・髪の色・ヘアアクセサリーに分けて、それぞれの注意点を解説します。
前髪を伸ばしている途中の人は、どのように整えればよいのか迷ってしまうかもしれません。ポイントは、お辞儀をした際に前髪が目にかからないようにすることです。お葬式は、故人に敬意を表す場であることを忘れないようにしましょう。
後ろにまとめる長さが足りない場合には、ヘアピンで留めたり、スプレーで押さえたりしましょう。
葬儀に参列する際の髪の色として最適なのは黒です。ただし、最近では髪を染めている人も多いため、必ずしも黒でなくても問題はないでしょう。
もちろん、一時的にでもヘアカラースプレーなどを用いて黒に戻せるのであれば戻しましょう。すぐに染め直せない場合は、明るく派手な色でなければ、そのままでも構いません。
ヘアアクセサリーは、華やかな印象を与えるものは着用しないようにしましょう。髪をまとめるための、黒いヘアピンやヘアゴムなどは問題ありません。
バレッタやシュシュなどは使わないのがマナーですが、最近では黒色のシックなものであれば、マナー違反ではないと考える人もいます。
「お葬式にはどんな服を着たらよいのだろう」「服装の注意点はあるのだろうか」など、髪型以外の服装に関するマナーがわからない方も多いのではないでしょうか。お葬式の際は、遺族も参列者も「準喪服」を着用するのが一般的です。ここからは、準喪服の内容について紹介します。
また、メイクやアクセサリーなど身だしなみに関するマナーについても解説するので、参列前に確認して知識を深めましょう。
男性の場合、葬式に参列する際はシングルまたはダブルのブラックスーツを着用します。シャツは白無地のレギュラーカラーのものを用意し、靴下やネクタイは全て黒で統一しましょう。
また、ベルトや鞄、靴も黒で光沢のない素材が適しています。装飾品の付いていない、シンプルなデザインのものを選びましょう。動物や爬虫類の革は殺生を連想させるため、使用を避けるのがマナーです。
女性の準喪服は、ワンピースやスカート、アンサンブルのブラックフォーマルです。スカートは膝下~ふくらはぎ丈にし、袖丈は5分袖以上の長袖の服を選びましょう。弔事の場では、肌の露出を避けるのがマナーです。
スカートやワンピースの下には、30デニールの薄手のストッキングを着用します。鞄や靴は、黒色で光沢のない素材のものが望ましいでしょう。ヒールが高く細い靴や、反対にヒールが全くないデザインの靴は適していません。3センチメートル~5センチメートル程度のヒールの靴であれば、カジュアル過ぎず上品な印象になります。
学校の制服がある場合は、制服を着用するのがマナーです。制服は正装に値するので、明るめの色を使用していたり、柄が入ったりしていても問題ありません。
制服がない場合は、落ち着いた色合いの服を選びましょう。白いシャツやブラウスなどに、黒や紺などのダークカラーのボトムスを合わせます。女子の場合は、柄や装飾のないシンプルなデザインであれば、控えめな色のワンピースも着用可能です。
葬式の場では、派手なメイクはマナー違反です。「片化粧」と呼ばれるナチュラルメイクが適しています。光沢の出るリップグロスや明るい色のアイシャドウ、血色を出すためのチークなどもお葬式の場にふさわしくありません。
特に口元は目につく場所なので、赤やローズ系の濃い口紅は避ける必要があります。化粧品は全体的にベージュやブラウンなど落ち着いた色を選び、肌になじむ程度に色を載せましょう。
昔は時計は着けないほうがよいとされていましたが、近年では許容される傾向にあります。時計を着ける場合は、派手な色や装飾が施されたものではなく、落ち着いた色合いのものを使用しましょう。
結婚指輪は着けていても構いませんが、他の指輪やイヤリング、ネックレスなどのアクセサリー類は基本的に不要です。イヤリングを身に着ける場合は、真珠でできたものが適しています。不幸が重なることを連想させるため、重ね着けは避けて一連や一粒のデザインのものを使用しましょう。
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お葬式は、故人を偲び、悲しみの中にいる遺族の気持ちに寄り添う日です。参列する際は、清潔感のある身だしなみを心がけ、寝ぐせやヒゲはきちんと整えましょう。また、髪の毛は顔にかからないようにピンやゴムを使ってきちんと留めておきます。
髪型や服装に限らず、お葬式に関する気になることがあれば、お気軽に小さなお葬式にお問い合わせください。電話相談は無料で受付可能です。24時間365日、専門のスタッフがお客様をサポートいたします。
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