「家族葬を終え、喪中はがきを送る必要があるけど、書き方がわからない」と悩んではいませんか。
喪中はがきは一般的なはがきとは違い、書き方や記す内容に様々なルールがあります。誤った書き方をしてしまうと故人にも周りの人にも失礼に当たってしまうので、注意が必要です。
この記事では、喪中はがきを送るときの書き方や注意点を解説しています。正しく喪中はがきを出したいという方は、ぜひ最後までご確認ください。
<この記事の要点>
・喪中はがきは二親等までの親族が亡くなった場合に送り、12月上旬頃までに相手に届くように準備する
・新年の挨拶を控える旨を記載し、亡くなった方の続柄・名前・年齢などを表記する
・忌み言葉や句読点、時候のあいさつは用いないことなどに注意する
こんな人におすすめ
家族葬を終えられた方
喪中はがきの書き方を知りたい方
喪中はがきを受け取った場合の対応方法を知りたい方
まずは喪中はがきがどういった意味を持つものなのかを説明します。家族が亡くなった後の喪中期間は、お祝いごとを避けなければなりません。そのため、喪中期間は新年のお祝いで送られる年賀状は出さないことになります。
喪中のために年明けの年賀状を出さない旨を事前に伝えるための方法として、使われているのが喪中はがきです。喪中はがきには、送り方にいくつかのマナーが定められています。
現代ではインターネットを使うのが日常になり、普段のやりとりはメールやチャットツールで済ませる人が多いでしょう。しかし、家族葬を行った後の喪中のあいさつは紙製のはがきで送るのが一般的です。
どうしても忙しくてはがきを書く時間がない方や、事情があって急ぎで知らせる必要がある場合などは、メールで送ることもあります。
しかし、メールはイレギュラーな方法なので、あくまで緊急の場合のみとするべきです。特別な事情がない限り、はがきで送るようにしましょう。
喪中はがきを出すのは、二親等までの親族が亡くなったときです。結婚相手である配偶者は本人と同一だと考え、父母・子ども・義父母が一親等にあたります。そして、祖父母・兄弟姉妹・孫・義兄弟・義姉妹・義祖父母が二親等です。
基本的には、この二親等までの親族が亡くなった場合に喪に服すことになります。
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喪中はがきを送る相手は、基本的に年賀状のやりとりがある人です。加えて、葬儀に参列された人や、故人と親交があった方などに送ります。
喪中はがきは先述したとおり、年賀状を出さないことを伝えるためのあいさつ状なので、むやみに故人の関係者に出す必要はありません。一般的には、年賀状を出している間柄の人に出すようにしましょう。
喪中はがきは11月の下旬から12月の上旬頃には相手に届くようにします。12月の半ばごろになってしまうと、相手も年賀状の準備を始めてしまったり、年末年始の支度で忙しくなったりしてしまいます。
なるべく12月の上旬ごろまでには届くように、前もって喪中はがきの準備を進めるようにしましょう。
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喪中はがきを出す時期や書き方のマナーとは?文例をご紹介!
そもそもキリスト教には、喪中そのものの考えがありません。しかし、日本の古くからある習慣にならってキリスト教の人でも喪中はがきを出すこともあります。
ただし、キリスト教の人が喪中はがきを送る場合は、書き方が一般的なものと異なるのでよく注意してください。喪中という表現を使わず、「過日【続柄】【故人の名前】が主の御許(みもと)に召されました」のような表現をするようにしましょう。
このように宗教によって喪中はがきの書き方は異なることがあるので、特定の宗派に属している場合は事前に確認しておくとスムーズです。
市販で販売されている喪中はがきには、お花の柄が薄くプリントされているものが多いです。一度は見たことがあるという人も多いと思いますが、これらの花にはそれぞれに意味があるのをご存知でしょうか。喪中はがきに描かれたお花ともたらす意味は以下のとおりです。
椿:完全な愛
菊:洗浄
蓮:神聖
百合:純潔
水仙:神秘
喪中はがきは種類も多いので、どれを選べばいいのか迷ってしまう方もいるかもしれません。それぞれのお花の意味からはがきの柄を選ぶのも良いですし、故人が好きだったお花のデザインを選ぶのも良いでしょう。
喪中はがきを出すときの時期や送り先はわかったけど、実際にどのような文を書けばいいのかわからないという人も多いでしょう。
家族葬を行った後に喪中はがきを出す場合と仮定した文例を2パターンお伝えします。日付や名前を空欄箇所に当てはめれば、そのまま使える文面です。ぜひ以下を参考にして喪中はがきを書いてみてください。
【文例1】
喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきます
本年○月に【続柄】【故人の名前】が○○歳にて永眠いたしました
故人の遺志もありまして 葬儀は身内で執り行いました
ここに生前のご厚情に深謝いたしますとともに
ご通知が遅れましたことをお詫び申し上げます
なお 時節柄ご自愛のほどお祈り申し上げます
令和○年○月
【文例2】
喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきます
【続柄】【故人の名前】が○月○日に○○歳にて永眠いたしました
故人の遺志もありまして 葬儀は身内で執り行いました
ここに生前のご厚情に深謝いたしますとともに
ご通知が遅れましたことをお詫び申し上げます
なお 誠に勝手ながら お心づかいはご辞退させていただきますので
何とぞご了承くださるようお願い申し上げます
寒さに向かう折から皆様のご健勝をお祈り申し上げます
令和○年○月
喪中はがきには文面に入れるべき文章や、書き方における注意点があります。上記の文例をただそのまま喪中はがきに写すのではなく、文章の流れやひとつひとつの文章の意味をきちんと理解しておくと良いでしょう。
ここからは、喪中はがきの文面に記す内容をより詳しく解説していきます。下記のポイントを抑えておけば、スムーズに文面が書けるはずです。
喪中はがきの文章には、まずあいさつ文を入れましょう。あいさつはどんな場合にもはじめに入れるべき文章です。
喪中はがきの場合は「喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきます」と、喪中のために新年の挨拶は控えさせていただく旨を記載します。喪中はがきでは年賀という表現はNGとされているため、「新年」「年始」といった言葉を使うようにしてください。
あいさつ文の次に、亡くなった方の情報を書いていきましょう。上記の文例のように「【続柄】【故人の名前】が○月○日に○○歳にて永眠いたしました」と、まずは故人との続柄・故人の名前を記した後に、故人が亡くなった日付と年齢を表記します。
続柄の部分には父・母・祖父などの関係性を表記しますが、義父・義母の場合は岳父・岳母と書くので注意です。また年齢を享年と表記する際には数え年を用います。
家族葬を執り行った場合は、その旨を「故人の遺志もありまして 葬儀は身内で執り行いました」と記載します。
また葬儀を執り行ったことの報告が遅くなってしまったお詫びも記載すると丁寧でしょう。また喪中はがきを受け取った相手が香典を送ってくださる可能性もあるので、香典・供花などの辞退する場合も、ここで記すようにしてください。
最後の結びの文に入る前に、お礼の言葉を述べます。本年中のご厚情に対するお礼や、故人が亡くなる前にお世話になった方への感謝の気持ちを忘れずに記載しましょう。お礼の言葉は前文の家族葬を執り行った旨を伝える文面や、この後の結びの文とつなげて記す場合もあります。
また家族葬ではなく一般葬で相手が葬儀に出席していた場合は、その際のお礼も改めて述べると良いです。
お礼の言葉まで書けたら、最後に結びの一文を入れて文章を締めます。結びの言葉には今後の付き合いのお願いや、相手の身体などを気遣うような一文を入れると良いでしょう。その後に差し出しの日付と差出人(自分)の名前と住所を記したら完了です。
喪中はがきを書くのは慣れていないと思いますので、いきなり書くと誤字や抜け漏れが起こりやすいです。直接はがきに書く前に、文章の全体像を下書きしておくことをおすすめします。
喪中はがきにはさらに書き方にマナーがあります。表記の仕方や文字の色といった少し細かい部分にはなってしまいますが、マナー違反や失礼な行為にあたらないようにしっかりと細部まで気をつけて、喪中はがきを仕上げてください。こちらでは、喪中はがきの書き方について5つポイントを解説します。
締めの一文の後に記載する差し出しの日付には、元号と月だけを記し、日にちは書かない決まりです。喪中はがきを出すのは11月もしくは12月ですが、日付に関わらず12月と記します。
また、一般的には縦書きで文章を書くので、日付などの数字は漢数字で表記してください。2020年であれば「令和二年一二月」と書くことになります
喪中はがきは薄墨で書くことが多いです。薄墨には「墨が涙でにじんで薄墨になってしまった」「いきなりだったので墨をきちんと準備することができず、薄くなってまった」という意味が込められています。もし薄墨がなければ、黒色でも問題ありません。
ただし、相手の名前や住所を記す宛名には薄墨を使わず、黒色で書くのが一般的なので注意してください。
基本的には、喪中はがきに添え書きはしません。上記で説明した以外のことは原則書かずにはがきを仕上げます。添え書きがかえって余計なものと考えられてしまうことがあるからです。
故人との思い出などを一言添える程度であればさほど問題ないですが、全く関連のないことや慶事に関する事柄は避けるようにしてください。
現代では文章の書き始めに行頭を一文字分空ける場合が多いですが、喪中はがきでは空白を設けずに書き進めます。
喪中はがきに限らず、結婚式などのお祝いごとなども含む儀礼的なシチュエーションでは行頭の字下げを行わないのが一般的です。これを機に頭に入れておくと良いでしょう。
喪中はがきでは横書きの文章は用いずに、縦書きで記すのが一般的です。横書きにしてしまうとカジュアルな印象を持たれてしまう可能性があります。マナー違反や礼儀がなってないと捉えられてしまう場合もあるので、縦書きにするのがベターです。
またパソコン等を用いて作成する場合は、朝体もしくは行書体などシンプルなフォントを使用してください。
喪中はがきを書く上で、NGな言葉を使わないことも特に注意すべきポイントです。縁起が悪いような言葉を使ってしまうと、受け取った相手も不快な気持ちになってしまいます。
知らずに使ってしまっていたという状況を防ぐためにも、以下の言葉は喪中はがきでは使わないことを覚えておいてください。
喪中はがきでは、縁起が悪い表現となる忌み言葉は絶対に使わないようにしましょう。
例を挙げると、「重ね重ね」などの重ね言葉や、「四」「九」といった「死」や「苦」を連想させる言葉がNGです。また、「死」や「生きているとき」などの生死に直接関連する言葉も避けてください。無意識にうっかり使っていたということがないように気をつけましょう。
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普段の文章では句読点を使って読みやすくしますが、喪中はがきでは「、」「。」の句読点を用いません。
これには葬儀や法要がスムーズに行われるように、もしくは行ったことを示す意味が込められています。意識しないといつもの癖で句読点を入れてしまう恐れがあるので、しっかりと頭に入れておきましょう。
通常時に手紙を書くときは、時候のあいさつから始めるのが一般的です。
しかし、喪中はがきでは「故人が亡くなった悲しみのあまり、本来書くべき時候のあいさつを書くことも忘れてしまった」という表現をするために、時候のあいさつを用いずに喪中であることを知らせる文章から綴ります。
喪中の場合は年賀状を受け取れないと思っている方も多いかもしれませんが、喪中でも年賀状は受け取って問題ありません。
喪中はがきは年賀状を送らない旨を伝えるだけであって、受け取れないという意味は含んでいないのです。年賀状を受け取りたい場合は、「年賀状は例年通りお送りください」と添えておくと良いでしょう。
反対に喪中はがきを受け取った場合は、寒中見舞いあるいは喪中見舞いを送って対応することが一般的です。
寒中見舞いは松の内(1月7日)から立春(2月4日)までに出すという決まりがあるので、喪中はがきを12月に受け取ったら年末までに準備をしておくのがおすすめです。
もし忙しかったり失念してしまったりして立春までに出せなかった場合には、期間指定がない喪中見舞いを送るといいでしょう。
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喪中はがきは、故人が亡くなったことを伝える大事な知らせです。チャットツールやメールが一般的になった現代でも、なるべく時間を作って紙製のはがきに丁寧に書いて送るようにしましょう。
喪中はがきを書くときには、一般的なはがきと違い、様々な決まりがあります。誤った書き方をしてしまうとマナー違反や失礼に当たってしまいますので、ぜひ今回紹介した文面を参照しながら書いてみてください。喪中はがきだけでなく、葬儀全般でお困りのことがあれば、小さなお葬式にいつでもご相談ください。
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