一周忌の法要に参加する機会は多くないので、基本的なマナーがわからない方も少なくないでしょう。事前に確認しておくことで、不安な気持ちも晴れ、気持ちよく法事に参加できます。
一周忌を開催する側になったときのために、一周忌のお返しについて理解しておくと安心でしょう。いざという時に焦ることのないよう、理解しておきましょう。
お通夜や葬儀とは異なる部分も多いので、間違えたりしないよう注意しなければなりません。マナーやルールを守り、適切な対応ができるよう心がけましょう。
<この記事の要点>
・一周忌法要のお返しには御斎と引き出物が一般的
・一周忌のお返しは、後に残らない「消えもの」を選ぶとよい
・一周忌の引き出物には「かけ紙」という水引が印刷された「のし」をつけるのがマナー
こんな人におすすめ
一周忌の法要に参加する予定のある方
一周忌のお返しの選び方を知りたい方
一周忌法要について知りたい方
一周忌法要は、故人が亡くなってから一年が経過したときに執り行う法要です。亡くなった方が身近にいない場合は聞きなれないかもしれません。
一周忌法要は、故人が亡くなった同じ月の同じ日に行うものとされています。しかし、お仕事の都合や学校などの都合で当日の参列は難しいという場合があります。
そのため、参列者が参列しやすいように命日から直近の土日祝日に執り行うケースも少なくありません。必ず命日に行われるわけではないので、日付が近くなったら確認するのがよいでしょう。
また、喪に服する期間は亡くなってから1年間と決められています。そのため、一周忌は喪が明けるタイミングの行事です。
一周忌は親族や親しかった知人のみで行われることが多いので、葬儀やお通夜よりも参加する機会は少なくなるかもしれません。
一周忌法要の参列者へのお返しは、御斎と呼ばれる食事と引き出物が一般的です。御斎は読経を行う住職への感謝と、故人に対する供養の意味を持っているものです。
一周忌法要には親族や故人と親睦のある方がたくさん集まるので、和やかな雰囲気で滞りなく会が進行するように努めたいところです。
御斎は斎場で行われる場合と、飲食店で行われる場合の二種類に分かれます。お年寄りが参列者に多い場合などは、移動距離の少なく済むのでそのまま斎場で行うほうがよいでしょう。
飲食スペースを設けていない斎場もなかにはあります。そういった場合は飲食店へ移動して御斎を行うのでおおむね問題ないでしょう。
また、スケジュールの都合により御斎を行わないこともあります。食事に参加できる人が少なかった場合などは、引き出物でお返しを行います。状況に応じて変わるので、スケジュールや状況を見ながら柔軟に対応しましょう。
引き出物と香典返しはどのように違うのかという疑問を持つ方も少なくないでしょう。引き出物という言葉は、結婚式でしか聞かないという方も多いでしょう。
告別式の場合、香典に対するお返しになるので香典返しと呼ぶのが一般的です。しかし、一周忌法要は、参列者が持ってくるものが香典ではなくお供え物なので、呼び名が変わります。
四十九日をすぎてからは香典返しではなく引き出物と呼び名が変わるので覚えておきましょう。香典や香典返しという言葉を使うと失礼になるので注意が必要です。
一周忌のお返しは、どれを選んだらよいのか判断が難しいですよね。冠婚葬祭に絡むものですから、ルールやマナーなどあるのではないかと不安になるでしょう。
一周忌のお返しを選ぶときのポイントは、後に残らない「消えもの」を選択することです。後に残したくないという考えから、使うと「消費されて消えてしまう」ものを選択するのがよいとされています。
また、どんな方でも使えるような好みの分かれないようなものを選ぶというのもよいでしょう。多く利用されているのは以下の通りです。
・食品
・お茶
・洗剤
上記の三つは実用的な上に好みが分かれず、使うと消えるものなので多く利用されます。マナーをしっかり守りたいという方は、上記のものを選択しておくのがよいでしょう。
しかし、最近では後に残るものを選択してもよいという風潮が一部であります。軽くて持ち帰る際に負担の少ないタオルやハンカチなどを選択する場合も少なくありません。一周忌は告別式やお通夜と比較すると自由度が増す印象があります。故人が好むものや参列者に喜ばれるものを用意しましょう。
一周忌のお返しの費用目安は、親族が1万~3万円、友人が5千円程度といわれています。しかし、故人との関係値の深さに応じて、目安は変わります。
なぜなら、両親や兄弟など近い血縁者になればなるほどお供えが高額になる場合が多いので、お返しもその分高めに設定することが多いのです。
しかし、地域のルールやマナーに応じて異なるので、気をつけなければなりません。一般的なマナーよりも、その土地独自のルールの方を重視しましょう。その地域に長く住んでいる方や年配の親戚など、知識のある方に相談すると参考になります。
一周忌の引き出物には、「かけ紙」という「のし」が必要です。のしはお祝い事で使うものなので、使い方は似ていますが、呼び名だけが変わります。
水引が印刷された紙のようなもので、引き出物には必ず必要になります。一周忌を控えている方は、引き出物だけでなくかけ紙の用意も忘れないようにしましょう。
表書きは、濃墨で問題ありません。薄墨を使うのはお通夜や告別式のみになるので注意が必要です。ボールペンやシャーペンなどではなく、筆を使うようにしましょう。また、用意が難しい場合は、コンビニやデパートで売っているような普通の筆ペンでも問題ありません。
筆ペンは冠婚葬祭で多く使うものなので、一本持っておくのがよいでしょう。細筆の方が描きやすいので筆の扱いに慣れていない方は細ペンを選択してください。
水引の色は、白黒や双銀のものを選択しましょう。関東圏では白黒や双銀が一般的ですが、地域によっては黄色を用いる場合もあります。このように、地域によってマナーも異なるのでしっかり調べてから対応することが大切です。
また、水引の結び方にも気を配るのがよいでしょう。慶事の花結びは繰り返すようにという意味のあるものなので、一周忌には避ける必要があります。
一周忌で使うものとは当然異なりますし、場合によっては相手に対して失礼な行為にあたる場合があるでしょう。人によっては水引の選び方が間違っており不快に思う方もいるので、十分に注意してください。
一周忌の引き出物は、施主が一人一人に手渡すのが一般的です。その際に感謝の言葉を伝えられるとよりよいでしょう。しかし、大きなホテルや斎場で大人数を迎えて行う場合は、一人一人に手渡す時間を設けられないというケースもあります。
当日に施主がする仕事はかなり多いので、一人ずつに手渡すのも参列人数によっては難しい場合もあるでしょう。
その場合、一人一人の座席に置いておくという方法が有効です。全員に行き渡るよう、詳細に計画を立てましょう。
引き出物が必要といわれても、どれを選べばよいのかわからないという方も少なくないでしょう。そこで、一周忌に最適な人気の引き出物をご紹介します。引き出物選びに頭を悩ませている方は、参考にしてください。
お茶やお菓子は人気が高いに引き出物です。好みが分かれにくく日持ちするものが多いお茶やお菓子は一周忌の引き出物に最適だといえるでしょう。
お茶には魔除けの意味と、お茶を飲んで故人を偲ぶという日本特有の文化にもちなんでいます。引き出物が決められずに悩んでしまっている方は、こちらを選択すると間違いないでしょう。
お菓子は焼き菓子がおすすめで、クッキーやマドレーヌは日持ちしやすいので引き出物に適しているでしょう。変わった味付けのものは好みが分かれてしまうので、スタンダードのものを選択するのがよいでしょう。
実用品も人気があります。石鹸や洗剤などはなかでも人気で、使いやすい上に消費するとなくなるものなので、一周忌の引き出物に最適です。また、不幸を洗い流すという意味を持っているので、意味合いとしても適しています。
また、白いタオルも人気があります。今治などの高級ブランドタオルを選択する方も少なくありません。
マナー違反にならない範囲のものであれば、どんなものを選択しても問題ありません。お通夜や告別式ほどの制限はないので選びやすいでしょう。使い勝手がよく喜ばれるものを選択しましょう。
カタログギフトは、参列者一人一人が好きなものを選択できるというメリットがあります。一周忌の引き出物にカタログギフトという印象はあまりないかもしれませんが、引き出物として用意してもマナー違反にはなりません。
さらに、カタログギフトの中には、弔事用カタログギフトもあります。消えものを中心に掲載しており、使い勝手も最高です。グルメや便利グッズなど選択肢も豊富なので引き出物としてはかなり適しています。
また、カタログギフトはかさばらないので、参列者にとってもよいでしょう。法要後、帰りの荷物が多い場合があるので、かさばらない引き出物は喜ばれます。
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一周忌は引き出物の用意が必要になります。マナーは地域や宗派によって異なりますが、お通夜や告別式よりも制限が少ない分、さまざまな種類が考えられます。
通夜や告別式の香典返しよりも選びやすいでしょう。マナー違反にならないように注意し、最適な引き出物を選びましょう。
小さなお葬式では一周忌の際のマナーなどをコラムで紹介しています。お困りの場合は小さなお葬式へお気軽にご相談ください。個々のケースに合わせたアドバイスをさせていただきます。
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御仏前は「仏となった故人の前に供えるもの」という意味です。ホゥ。