法事の時期を確認!【法事一覧・日程調整の仕方・各法要の意味】

法事の時期を確認!【法事一覧・日程調整の仕方・各法要の意味】

仏教では葬儀を終えたあと、定められた日、年に法要を営んでいきます。逝去後100日目までの定められた日に営む忌日法要、一周忌以降の定められた年に営む年忌法要、その他、年中行事など数多くの法事があり、混乱してしまうこともあるでしょう。

本記事では、たくさんある法事を各々いつ実施するのか、また全体の流れを確認することができます。日程の調整方法、日にちや年数の数え方など役立つ知識もについてもご説明します。お寺とお付き合いの無い方に向けて、お坊さん手配の便利なサービスも紹介しています。ぜひ最後までお読みください。

こんな人におすすめ

法事の時期を確認したい方

忌日法要と年忌法要の数え方を知りたい阿多

法事の日程を決める際のポイントを知りたい方

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法事の種類と時期、その計算方法

故人に関連して営む法事は、実態として省略されているものを含めると、20回ほどあります。

法事は規則的に到来するものだけではありません。「四十九日は何日だっけ?」「あれ、来年が七回忌でいいのかな?」など、日数の数え方や法事のタイミングについて戸惑ってしまう人も珍しくありません。

最初に法事の種類や時期など、基本となる知識をおさえておきましょう。

法事と法要は似て非なるもの

一般的に法事と法要の違いについてはそこまで気にせずとも問題はないでしょう。

しかし、法要と法事それぞれが持つ本来の意味は、知っておいたほうがよいでしょう。各々の言葉は、下記のように食事の席が有るか無いかという点が異なります。

法要 僧侶による読経、焼香、儀式
法事 僧侶による読経、焼香、儀式+食事の席

法事(法要)の種類は大きく分けて3つ

多くの場合、故人や先祖のために営む仏教行事をイメージして、法要や法事という言葉が用いられます。法事は、営む時期や内容により3種類に分けることができ、これを表したのが下記の表です。

1 忌日法要
(きじつ・きにちほうよう)
逝去後、100日目までに営む法要
2 年忌法要
(ねんきほうよう)
逝去から1年後以降定められた年に営む法要
3 その他の法要 年中行事として営む法要

法事を迎える時期と計算方法の基本

法事を迎える時期は、故人の逝去年月日を基点として決まります。重要なポイントは、基点を「1」としてカウントに含めるということです。

たとえば、4月1日が逝去日であれば1日を含めて数えますので、翌月19日が四十九日法要の日となります。

また、七回忌は亡くなった年を「1」としますので、2021年に亡くなった場合、7年目の2027年が法要を迎える年です。

詳細は後述しますが、忌日法要は亡くなってから49日目までの7日ごと、プラス100日目、年忌法要は亡くなってから1年、2年、6年、12年など決まった年に迎えることになります。

忌日法要・法事一覧を確認してみよう

忌日法要という言葉は耳慣れないかもしれませんが、初七日や四十九日は多くの人が耳にしたことがあるでしょう。

初七日や四十九日の法要も、忌日法要です。大切な人を失って、まだ日の浅いうち、遺族の心も癒えぬままに何かと慌ただしく営むことが多いでしょう。ここでは、忌日法要・法事の種類やスケジュールを紹介します。

忌日法要とはいつの法要?

宗派やお寺によって考え方が異なる場合もありますが、故人は逝去したら直ちに「あの世」に行くわけではありません。

故人は逝去後、しばらくの期間、この世とあの世の間をさまよいます。このさまよう期間のことを「中陰(ちゅういん)」または「中有(ちゅうう)」と言います。日数にして49日、主に中陰、中有に営むのが忌日法要です。

また、中陰(中有)を終える日のことを「満中陰」と呼びます。つまり、四十九日です。このため四十九日法要を満中陰法要と言うこともあります。

忌日法要・法事一覧と実施する時期や規模

法要名 営む時期
(逝去日からの日数)
規模
初七日法要 7日目 葬儀に参列した家族親族で営む場合が多い。
ニ七日法要 14日目 省略される場合が多い。当日は家族のみで線香を手向け、お供え物をあげて供養するケースも多く見られる。
三七日法要 21日目
四七日法要 28日目
五七日法要 35日目
六七日法要 42日目
七七日法要
または四十九日法要
49日目 故人の生まれ変わる世界が決まる日ということで重要視されるため、家族親族が集まる場合が多い。
百箇日法要 100日目 省略される場合が多い。

初七日法要については、本来ならば逝去後7日目に営むものですが、家族や親族があらためて集まることの難しさを考慮し、葬儀当日に前倒しで営むケースが多数です。これを「繰り上げ初七日」と呼ぶこともあります。

年忌法要・法事一覧を確認してみよう

百箇日を過ぎると、忌日法要から年忌法要に移行します。年忌法要は、故人が亡くなってから、定められたいくつかの年に迎える法要です。長期間に渡って続く年忌法要は、世代を超えて、施主の役目は子ども、孫へと受け継がれ営まれることもあります。

年忌法要はいつまで続くのか、その種類や営む時期、規模について確認しておきましょう。

年忌法要とはいつまで続く?

一般的には、三十三回忌、または五十回忌をもって、故人としてではなく、そのほかの先祖と一緒に供養していくこととする場合が多数です。これを「弔い上げ(とむらいあげ)」と言います。地域によって「年忌上げ」「問い上げ」と呼ばれ、弔い上げと同じ意味です。

いつの時点で弔い上げとするかは、地域性や宗派の違いも影響します。しかし、実際のところ、お寺の考え方に基づくことが多いようです。

昨今は、子どもがいない、身寄りがないなどの事情で、三十三回忌や五十回忌を待たずに弔い上げを希望する人も増えています。早期の弔い上げを望む場合は、お寺に相談してみるとよいでしょう。

年忌法要・法事一覧と実施する時期や規模

年忌法要(法事)は、下表の「営む時期」に記載している各年の祥月命日に営むのが本来の形です。

祥月命日とは、故人の亡くなった日と、同じ月、同じ日にちのことを意味します。たとえば、2021年4月1日が逝去日の人は「4月1日」が祥月命日であり、一周忌が到来するのは2022年4月1日です。

法要名 営む時期
(逝去日からの日数)
規模
一周忌法要 1年後 家族および近しい親族が集まり営まれる場合が多い。
三回忌法要 2年後
七回忌法要 6年後
十三回忌法要 12年後
十七回忌法要 16年後 省略される場合が多い。
二十三回忌法要 22年後 省略される場合が多い。
二十七回忌法要 26年後 省略される場合が多い。
三十三回忌法要 32年後 弔い上げとする場合、家族が集まり営まれる場合が多い。
三十七回忌法要 36年後 省略される場合が多い。
五十回忌法要 49年後 弔い上げとする場合、家族が集まり営まれることが多い。

法事の時期で「周期」と「回忌」は何が違う?

年忌法要で紛らわしいのが「周期」「回忌」という言葉です。周忌は、逝去日から「365日、〇巡目(周目)に迎える命日」ということを意味し、一周忌のみに使われると覚えておくとよいでしょう。

一方、回忌は「〇回目に迎える命日」を示し、亡くなった逝去日が1回忌目であることがポイントです。

したがって、実は二周忌と三回忌は同じ時期に迎えます。しかし、通常は二周忌と言わず「三回忌法要」と呼ぶことが一般的です。

その他の法要・法事一覧と実施時期

忌日法要と年忌法要以外にも年中行事としての法要があります。下記は、その代表的な法要です。このうち、春夏の彼岸はお墓参りのみで済ませるケースが多くなっています。

春のお彼岸:例年3月、春分の日を中日として7日間。
お盆:7月または8月の15日前後、実施月は地域性によるところが大きく、全国的には8月が多い。
秋のお彼岸:例年9月、秋分の日を中日として7日間。

予備知識として紹介しますが、お坊さんが毎日お寺の本堂でするお勤め(読経など)はもちろんのこと、仏前で執り行う七五三や結婚式も含めて、仏教に基づいて執り行われる儀式や行事は、ほぼ全て法要にあたります。

法事の日程を決める際のポイント

法事は、故人や先祖を供養するとともに、仏の教えに接する機会としても、家族親族が絆を深める意味でも重要な行事です。

そのため、法事の日時は安易に決められるものではありません。一度、日程を決めて、各関係者に案内をすれば、日程変更するのも難しいことです。

失敗を避けるべき法事の日程決めについて、注意しておきたいポイントも確認しておくと安心です。

家族の希望だけでは決められない

法事の日程は、家族の希望のほか、お坊さんの都合、会場の空き状況が影響します。特に菩提寺がある場合に優先されるのは、お坊さんの都合です。

日程を決める際、法事の主たる参加対象者の予定を確認のうえ、まずは菩提寺のお坊さんに日程の相談をすることが基本となります。

会場については、お寺、自宅、法事専門会館、葬祭場、ホテルなどが候補です。法要会場と食事会場が別であれば、それぞれの空き状況が日程決めに関係してきます。

法事の時期遅れや前倒しはOK?

法事は定められた日にちを守って営むことも大切ですが、日を繰り上げてでも多数の人が集まれることのほうが重視されます。したがって、法事の前倒しは特に問題にされることはありません。

一方で法事の日程を過ぎてから営むのは、故人の供養を後回しにすることであり失礼という考え方もありますので注意しましょう

また、四十九日法要の日程については、「三月またぎ」を避ける風習も知っておくとよいでしょう。最近は気にされることも少なくなっていますが、逝去月の翌々月に四十九日法要を営むことを三月またぎと言い、「始終苦が身につく」とのいわれから、気にする方もいるでしょう。

法事の日程は早めに決めて案内を

法事の案内は、関係者に対して1か月~2か月前にしておくことが礼儀です。特に四十九日法要は、葬儀後すぐに迎えることになり、準備期間が少ないことを認識しておきましょう。

また、お盆や彼岸シーズン、年末年始はお坊さんや会場の予定が混み合います。希望日に法事を営むことができなくなることを避けるためにも、早めに日程調整に向けて動くことが肝心です。

各法要を営む意味と十王・十三仏信仰

法要を営むのは、なぜでしょうか。各法要の意味を知っておくことで、施主や参列者の心持ちも変わってくるものです。意味も分からず形式上参列しているだけというのは、仏様、故人、先祖に対して失礼なことかもしれません。長い年月をかけて先人達がつくりあげてきた法要には大切な意味があるはずです。

そこで各法要の意味合いなどについて、簡単にポイントを絞って紹介します。

原始仏教には無い法要?法要の成り立ち

現在の仏教は、およそ2,500年前に古代インドの地で興った宗教です。長い年月を経て、多くの国や人の間を伝わることで、その教えの内容や解釈も変化していきました。

法要に関して言えば、当初の仏教には故人に対する追善供養の考え方自体が無かったのです。仏教が古代インドから中国に伝わってから、初七日から三回忌までの法要が生み出されました。

その後日本では、まず七回忌、十三回忌、三十三回忌の3つが加わり、既存の慣習や神道の影響を受けながら、現在の法要の流れに変容を遂げたのです。

宗派によって法要の考え方は異なる

仏教は、元をたどればお釈迦様が説いた教えひとつです。しかし、長い歴史のなかで、お釈迦様の教えには、様々な解釈が生まれました。宗派の違いは、仏教の解釈、捉え方の違いです。

法要も宗派によって解釈が異なります。さらには寺院によって異なることも珍しくありません。法要の呼び名や目的、法要時に読むお経やお供え物、弔い上げの時期などが変わってくるのです。

本記事では広く見られる形式について紹介していますが、実際には法事をお願いするお寺の案内に従って進めていきましょう

各法要の意味や対応する十王と十三仏の例

法要 十王 十三仏 意味や裁かれる内容など
初七日 秦広王 不動明王 故人が書類審査を受ける
二七日 初江王 釈迦如来 故人が三途の川で窃盗に関する裁判を受ける
三七日 宋帝王 文殊菩薩 故人のよこしまな男女関係について調査を受ける
四七日 五官王 普賢菩薩 故人の犯した罪の重さを計られる
五七日 閻魔王 地蔵菩薩 故人の功績に関して審査される
六七日 変成王 弥勒菩薩 これまでの裁きの内容を再検証される
七七日
(四十九日)
太山王 薬師如来 生まれ変わる世界が決められる(判決がくだされる)
百箇日 平等王 観音菩薩 判決が再検証され、再審査を受ける
一周忌 都市王 勢至菩薩 判決が再検証され、再審査を受ける
三回忌 転輪王 阿弥陀如来 判決が再検証され、再審査を受ける
七回忌 華花王 アシュク如来 故人の仏道の修行の成果が検証される
十三回忌 祇園王 大日如来 悟りの世界へと入っていく
三十三回忌 法界王 虚空蔵菩薩 故人は悟りの境地に達し、祖霊となる

上記のなかで10人ではなく、13人の王が記載されているのは、中国で十王であったものに、日本で3人の王が追加されたためです。

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まとめ

法事には、忌日法要、年忌法要、その他の法要の3種類に分けることができます。それぞれ、逝去日を基点に営む時期が決まり、ポイントは逝去日、逝去年を「1」としてカウントするということです。

本来の日にちを守ることも大切ですが、日程の決定は、家族の希望、お寺の都合、会場の空き状況の合致したところで調整します。

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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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