【一周忌の引き出物】人気の品は何?選び方と返礼品マナーも解説

【一周忌の引き出物】人気の品は何?選び方と返礼品マナーも解説

喪主にとって、故人の死から1年間は、悲しみに浸る暇さえないほど忙しいものです。一周忌法要で、ようやくひとつの区切りを迎えられます。一周忌を滞りなく取り仕切り、きれいに区切りを付けたいという方もいるのではないでしょうか。

一周忌の準備で迷うのが、引き出物です。そこでこの記事では、引き出物選びのポイントと人気の品をご紹介します。失礼のない引き出物を準備できれば、一周忌を気持ち良く締めくくれるでしょう。

こんな人におすすめ

一周忌の返礼品にお悩みの方

一周忌の返礼品の選び方を知りたい方

返礼品のマナーを知りたい方

このままWEBで調べたい方
小さなお葬式についてもっと知る
このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
事前準備をすすめたい方 喪主が必ず読む本プレゼント 資料請求する(無料)
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
法事・法要の寺院手配|法事・法要なら「てらくる」
法事・法要の寺院手配|法事・法要なら「てらくる」

一周忌の「引き出物」とは?

一周忌では参列者にお渡しする「返礼品」を準備しなければなりません。返礼品の意味や金額相場など、聞きたくても聞けない基本的な疑問をまずは解決しておきましょう。

返礼品は「引き出物」や「引き物」と呼ばれることもあります。どれが正しい呼び方なのか、マナーとしてふさわしい呼び方も確認しておきましょう。

一周忌で渡すのは「引き出物」?「返礼品」?

故人の死から1年間は「喪中」と呼ばれます。喪中には、正月や祝い事の席を設けるなど、晴れがましいことは控えるのが一般的です。故人の冥福を祈り、少しずつ悲しみから立ち直る準備をします。

1年後の命日が一周忌です。一周忌を区切りに「喪中」は終わります。一周忌法要は、喪主だけでなく、家族や親族にとっても大切な節目です。命日の法要が難しければ、前倒しして執り行ってもかまいません。

一周忌では、支えてくれた親族や参列者に返礼品をお渡しします。「引き出物」という言葉を使う方もいますが、「引き出物」は結婚式など慶事に使われる言葉です。弔事である一周忌では使いません。慶事と区別する意図で「引き物」という言葉を使う方もいますが、正式には「返礼品」ですので、覚えておきましょう。

一周忌に返礼品を渡す意味

一周忌の返礼品にはどのような意味があるのでしょうか。「香典返し」の同義語として「返礼品」という言葉が使われることも少なくありません。確かに、頂いた香典の額を意識した準備が必要ですので、香典返しという側面もあります。

しかし、一周忌の返礼品が強く意味するところは、「お礼」です。そのため、香典を辞退する法事においても、返礼品を準備するケースが多く見られます。

「お礼」、または「記念品」という返礼品の意味を考えると、以下のような3つのケースで返礼品の準備が必要です。

・法要に出席した方から、香典を頂いたケース
・法要を欠席した方から、香典を頂いたケース
・法要を欠席した方から、お供え物を頂いたケース

一周忌に渡す返礼品の相場とは?

葬儀においては、「香典返しは半返し」といわれ、頂いた香典額の1/3から半分ほどの品物を準備します。しかし、「お礼」の意味合いが強い一周忌法要においては、8割から全返しになることも少なくありません。以下のように計算できます。

返礼品の金額=香典額×80%(または100%)-会食費(または折詰代金)
一周忌の場合、返礼品は法要当日にお渡しするため、香典の額を確認することができません。香典額を予想し、3,000円から5,000円前後で品物を選ぶことが多いようです。あまりにも高額な香典を頂いた場合には、後日追加で金額に見合った返礼品を差し上げることもあります。

法事の返礼品選びはポイントを押さえて

一周忌の返礼品は感謝の気持ちを伝えるものです。参列者に喜ばれるものを贈りたいと思われることでしょう。ただし、一周忌の返礼品選びには注意が必要です。

弔事に関わるしきたりには、さまざまなルールやならわしがあります。ポイントを押さえ、マナーに沿ったものを選ばなければなりません。失礼がなく、お礼の気持ちがしっかりと伝わる返礼品の条件を取り上げます。

参列者への感謝を形にするには?どんな配慮が必要?

喪が明ける一周忌の返礼品に「タブーはない」と言う方もいます。地域によっても慣習が違うため、絶対的なルールを設けることはできません。

しかし、参列者の中には古くからのしきたりにこだわる方もいます。年齢や住む地域もバラバラです。どの参列者にとっても失礼のない返礼品を選びたいのであれば、以下の3つの条件をクリアするとよいでしょう。なお、品数は2種類になってもかまいません。

1. 持ち帰りやすいもの
2. 日持ちするもの
3. 消えもの(使うとなくなるもの)

一周忌の返礼品、これは選んではいけない!

古くからのしきたりやマナーにこだわる方のことを考えると、できれば避けたほうがよい品物もあります。特に注意するべき3つのポイントを見てみましょう。

一つ目は、明らかに慶事を連想させる商品です。昆布は「よろこんぶ」として結婚式の引き出物にはよく使われます。このようなお祝い事のギフト商品は、弔事では使いません。

二つ目は、「四つ足生臭もの」と呼ばれる、肉や魚です。ただし、加工品やカタログギフトに含まれる場合には、個人の判断となります。

三つ目は、重たいものやかさばるものです。手で持ち帰られる大きさや重さにしましょう。

一周忌の返礼品|人気の品7選

一周忌の返礼品としてよく使われている品であれば、間違いはありません。ここでは定番の人気商品を7つのカテゴリーに分けてピックアップします。返礼品を何にするかが決まれば、自分のセンスを生かした商品選びも簡単です。人気のカテゴリーで、故人の好きだったものをアレンジすることもできるでしょう。

贈る人を選ばない「調味料」

しょうゆお出汁食用油などは毎日使うものなので、誰にでも喜ばれます。日持ちもするため、返礼品の定番です。健康を気遣うのであれば、減塩タイプのものやヘルシーオイルなどを選ぶとよいでしょう。

卵かけしょうゆや特別仕込みなど、異なるタイプのしょうゆをセットにしたもの、しょうゆと料理酒、ケチャップなど異なる調味料をセットにしたものなどがあります。海苔などの乾物やつくだ煮、フリーズドライのスープといった他の食品との詰め合わせもおすすめです。

定番の消えもの「お菓子」

食べたらなくなるお菓子は消えものの代表選手です。有名店監修のケーキや話題の和菓子など、センスを感じさせるお菓子はたくさんあります。しかし、中には日持ちしないものもあるので、「常温保存で日持ちする」を条件に選びましょう。

すぐに食べきる必要がない、個別包装のものが好まれています。おせんべいは人気の高いお菓子ですが、硬過ぎるものは避けるなど、年配の方への配慮も必要です。

日持ちして持ち帰りも楽「お茶」「コーヒー」

お茶の詰め合わせは、弔辞の返礼品の定番です。価格にも幅があるため、予算に合わせた選択ができます。静岡茶や八女茶、宇治茶といった産地にこだわることもできるでしょう。玉露やかぶせ茶など、普段より少し高級なお茶で特別感を演出することもできます。

最近は、コーヒーや紅茶の詰め合わせも人気です。コーヒーや紅茶では、手軽に飲めるスティックタイプやティーバックの詰め合わせが多く見られます。お菓子との詰め合わせ商品もあり、バラエティー豊かです。

季節感を出しやすい「食料品」

食料品であれば、季節感のあるものを選ぶとよいでしょう。夏であれば、そうめんやゼリーなどが定番です。寒い季節には、うどんやレトルトのポタージュなども人気があります。

食料品を返礼品として選ぶ場合には、日持ちするかどうかをしっかり確認しましょう。また、参列者の年齢やライフスタイルの確認も必要です。海苔や干し椎茸は定番と言われてきましたが、最近は食べない方や使い方が分からないという方もいます。

ギフトに人気の「タオル」

タオルは使ってすぐになくなってしまうというわけではありませんが、頻繁に使うため消耗品と見なされており、一周忌の返礼品にもよく使われます。白や青など、落ち着いた色味のタオルを選ぶとよいでしょう。弔事用のタオルセットは種類も豊富です。

オーガニックコットンやエコ素材タオルなど、素材にこだわることもできます。定番の外国ブランド品はもとより、今治タオルや泉州タオルといった日本製の商品も人気です。

日用品の消えものバージョン「洗剤」

洗濯洗剤や食器用洗剤、お掃除用洗剤など、毎日使う「消えもの」である洗剤は、弔事の返礼品にぴったりです。家族が多いと消耗のスピードも速いため、実用性のあるギフトとして喜ばれます。

洗浄力で人気の洗剤や抗菌効果が高いもの、地球や肌に優しいタイプなど、選択肢も豊富です。ハンドソープや除菌シート、柔軟剤との詰め合わせ商品もあります。

なお、液体洗剤はやや重くなりがちです。高額の洗剤ギフトになると内容量がさらに多くなるため、手渡しでは無理があるかもしれません。

さまざまな年齢層に対応できる「カタログギフト」

カタログギフトは、返礼品として受け取るものを参列者自身が選ぶというシステムです。施主は金額の設定さえすればよく、返礼品選びの負担はかなり軽くなります。かさばらないため、持ち運びしやすいのも利点です。

カタログギフトには、物だけでなく旅行やエステなど、体験型のギフト商品もあります。年齢やライフスタイルに合わせて好きなものを選べるため、「返礼品として頂いたけど、うちには合わない」ということがありません。

知っておきたい返礼品のマナー

返礼品には、品物の内容以外にもいくつかのルールがあります。気持ち良く受け取って頂くためにも、返礼品にかかわるマナーを知っておくことは重要です。ここでは、返礼品の準備の仕方や渡し方、特定のシーンで返礼品をどのように扱ったらよいかといったポイントをまとめます。

なお、地域差や家族の決め事などもありますので、迷ったら親族や地元の方などに相談しましょう。

のし紙(掛け紙)の準備

返礼品には「掛け紙」を付けます。「のし紙」と言う方もいますが、縁起物である熨斗(のし)が印刷された「のし紙」は、慶事で使うものです。弔事で使う「掛け紙」とはデザインが少し違うので、注意しましょう。

とはいえ、弔事の返礼品ギフトを扱う店が「のし紙」という言葉を使うケースもあり、間違った言い方がかなり浸透しているのが現状です。

掛け紙は、白無地に水引というデザインのものを選びます。中には蓮の花がデザインされたものもありますが、これは仏式の掛け紙です。他の宗教では使いません。

一周忌で使われる水引は、「白黒」か「白黄」、「双銀」です。「白黒」や「双銀」が一般的ですが、喪のイメージが強過ぎるとして「白黄」を好む地域もあります。

どの色であれ、水引は「結び切り」か「あわじ結び」です。どちらも結び直しが難しいため、「二度と繰り返さない」という意味があります。

表書きの書き方

掛け紙に書く表書きは、宗教や地域の慣習によって異なります。宗教や地域に関わらず使えるのは「」です。水引の上に書きます。

その他にも「粗供養」「茶の子」「一周忌」「偲び草」など、一周忌の返礼品に使われる表書きの種類は実にさまざまです。「粗供養」は仏式、「茶の子」は中国・九州地方など、使われ方は限定的ですので、良く知る地元の方に相談したほうがよいでしょう。なお、四十九日法要で使われる「満中陰志」は一周忌では使えません

水引の下には施主の名前を書きます。表書きは筆書きで、濃墨を使いますが、薄墨を使う地域もあるようです。

返礼品の渡し方

返礼品は感謝を伝えるために渡すものなので、できれば参列者一人ひとりに挨拶をしながら、施主自らが渡すのが理想です。

法要後に会食がある場合には、会食の終わり頃に参列者の席に赴き、短い会話を交わしながら手渡します。会食をしない場合には、法要後、返礼品に折詰弁当などを添えて手渡すのが一般的です。

参列者の人数が多い場合には、あらかじめ座席に返礼品が用意されているケースもあります。ホテルや料亭など、会食会場の段取りもありますので、きちんと確認しておきましょう。手渡しができないケースでは、人数が多くて一人ひとりにお礼を伝えられないことのお詫びと、返礼品を持ち帰って頂きたい旨をきちんと伝えます。

お礼状の作成

事情があって一周忌法要に出席できなかった方など、直接お礼を言えなかった方に、返礼品に添えて一筆差し上げるのがお礼状の本来の意味です。しかし現在では、一周忌法要に出席できなかった方だけでなく、出席してくださった方にもお礼状を渡すようになっています。

お礼状の内容は、一周忌法要を無事に執り行えた報告と、故人をしのんで頂いた感謝です。弔事のお礼状には以下のようなルールがありますので、作成前に確認しておきましょう。

・「重ね重ね」や「ますます」など、不幸が繰り返すことを連想させる重ね言葉は使わない
・句読点は使わない
・縦書きで一枚に収め、封筒は一重の白無地

高額な香典を頂いた場合

一周忌法要に出席した方への返礼品は当日に手渡すため、香典の額を正確に予想して準備することができません。時には、予想以上に高額な香典を受け取ってしまい、手渡した返礼品が見合っていないと感じることもあるでしょう。

この場合には、後日改めて返礼品を贈ります。すでに手渡した返礼品と合わせた金額が、香典額の1/3から半分くらいになる商品を準備するのが一般的です。

不要なトラブルを避けるため、親族であっても「お返しは要らない」といった言葉がない場合には、香典の額に見合った商品を改めて贈るほうがよいでしょう。

住職への返礼品

返礼品の意味合いが「香典返し」だけでなく「お礼」でもあることを考えると、読経してくださった住職にも返礼品を差し上げるのがマナーです。住職が会食を辞退した場合には、返礼品のほかに御膳料も準備します。

参列者への返礼品を準備しないスタイルで一周忌を執り行う場合には、住職へ返礼品を渡す必要はありません。他の参列者に渡す場合には、同じように住職にも渡します。返礼品不要としているお寺もあるため、紹介してくれた葬儀社に尋ねるなど、事前確認が必要です。

「喪主が必ず読む本」無料プレゼント中

「小さなお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「喪主が必ず読む本」をプレゼントいたします。

病院から危篤の連絡がきたときの対応方法や、親族が亡くなったときにやるべきこと、葬儀でのあいさつ文例など、喪主を務めるのが初めてという方にも役立つ情報が満載です。

いざというときの事前準備にぜひご活用ください。

喪主が必ず読む本

全員に「喪主が必ず読む本」プレゼント 無料資料請求はこちら

「小さなお葬式」で葬儀場・斎場をさがす

小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。

まとめ

一周忌には、「引き出物」ではなく「返礼品」を準備します。「香典返し」よりも「お礼」の意味合いが強いため、香典をくださった方だけでなく、お供え物をくださった方や住職にも渡すのがマナーです。誰にでも喜んでもらえる返礼品は、日持ちするものや消えものといった条件にかなっていなければなりません。

小さなお葬式では、一周忌法要の寺院手配を行う「てらくる」を運営しています。シンプル会計で施主の負担を軽減するシステムです。ぜひご利用ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
運営会社についてはこちら

このままWEBで調べたい方
小さなお葬式についてもっと知る
このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
事前準備をすすめたい方 喪主が必ず読む本プレゼント 資料請求する(無料)
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
小さなお葬式LINE公式アカウント
小さなお葬式LINE公式アカウント

この記事をシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line