【供花の数え方】1基?1対?供花にまつわるマナーや値段も紹介

【供花の数え方】1基?1対?供花にまつわるマナーや値段も紹介

仏教では、通夜や葬儀はもちろんお墓参りや法事においても花を供えます。それだけ仏教の世界では、花が大きな役割を担っているのです。

しかし、どうして花を供えるのかと聞かれると、「よくわからない」という方もいるのではないでしょうか。また、お供えする花は「1基」「1対」のような数え方をするのが特徴です。

そこでこの記事では、供花を贈る理由や供花の数え方、代表的な種類などを紹介します。いざ供花を贈るときに困らないよう、基本的なマナーをしっかり押さえましょう。

こんな人におすすめ

供花の数え方を知りたい方

供花の相場を知りたい方

供花として用いられる花の種類を知りたい方

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葬儀や法事で供花を出すのはなぜ?

供花とは文字どおり供える花です。つまりお供物の花バージョンといえるでしょう。ここでは、仏教の世界で大切にされている「花」について解説します。

仏教の世界では「花」を重視

お寺の本堂や自宅の仏壇に、線香、花、灯明を飾ることを「香華灯明(こうけとうみょう)を供養する」といいます。香華灯明は、お供え物の基本であり、仏様や故人に対して供養の気持ちを伝えるために大切なものです。

線香にはお参りする方やその場所を清め、仏様や故人に良い香りを供える意味があり、花には仏様の御心を満たす役割があります。そして、灯明はお参りする人の煩悩を取り払い、進むべき道を表すものです。

宗教宗派問わず花に込められる気持ち

宗教宗派に問わず供花の目的は、弔意を示し故人の供養をすることです。そのため、何らかの理由により葬儀に出席できなかった方が、香典代わりに花を贈るケースもあるでしょう。また葬儀場や祭壇に花を飾りつけることで、遺族を慰める効果もあります。

供花は1基?1対?数え方と単位での相場

供花は「1基」や「1対」など数え方にも特徴があります。2つの数え方を間違えて覚えていると、トラブルになることもあるため注意しましょう。ここからは供花のカウント方法の違いや、おおよその値段相場について解説します。

1基と1対はどう違う?おおよその値段も確認しておこう

供花のカウント方法は1つ供える場合が「1基(いっき)」、2つ供える場合が「1対(いっつい)」です。このほか、花のくくりには「束(たば)」、「カゴ」、「輪(りん)」などがあります。

かつては1対の供花を贈るのが仏事における主流でしたが、近年では1基の方が一般的です。供花のおおよその値段は1基7,000円~2万円であり、1対の場合は1基分を2倍した金額になります。

数え方の思い違いで起きるトラブル事例

カウントの仕方が独特な供花には、発注時のトラブルも珍しくありません。たとえば、1対の供花が必要であったのに、間違えて「1基」と発注してしまい、必要な数の供花が届かなかったというケースもあります。そのため供花を発注する際は、数え方を間違えないことや、供花を取り扱うお店の人に最終確認をすることが大切です。

供花の手配をする手順と注意点まとめ

葬儀や法事に供花を出さなければならないというルールはありません。しかし、供花を手配するか否かを迷うときは、「迷ったら出す」という選択がよいでしょう。ここからは、供花を手配する手順や注意点について解説します。

手配先は主に葬儀社か生花店

供花は、葬儀社か生花店で注文するのが一般的です。葬儀社で注文した場合は大半が葬儀会場に手配されますが、生花店で注文した場合は自宅に配送されるケースもあります。なお、葬儀社によっては他のお店で注文したものは、葬儀会場に持ち込めないルールを設けているところもあるため注意が必要です。

手配先は葬儀社のほうがよい?

供花を手配するには葬儀社に依頼する、生花店に注文する、インターネットで注文する方法があります。なかでもおすすめなのは葬儀社に依頼することです。葬儀社であれば、宗教・宗派合わせて、遺族の意向に添ったものを選んでくれるでしょう。また、式場全体の雰囲気なども考慮して選んでもらえるため、会場全体に統一感が生まれます。

供花手配の一般的な手順

供花を初めて手配する方の中には、「どのように依頼すればよいのか」と迷う方もいるでしょう。ここでは、葬儀社に供花を依頼する一般的な手順を紹介します。

1.葬儀会場に連絡し、葬儀を担当する葬儀社を確認する
2.葬儀社に、日程と喪家名、供花を贈りたい旨を伝える
3.どのような花を供花に使ってほしいかなど希望を伝え、注文する

なお、祭壇の飾り付けを始める前に間に合うよう、早めに注文しましょう。遺族ではない場合は、無断で手配せず、「供花を送ってもよいか」を確認してから手配するのがマナーです。

遺族親族は事情が違うこともある

遺族親族が出す供花は、喪主または喪主の家族が取りまとめて注文するケースがあるため、注意しましょう。確認をせず注文してしまうと、二重手配といったトラブルにつながりかねません。まず喪主もしくは喪主の家族など葬儀の中心となる方に連絡を取り、相談してから手配します。

供花を生花祭壇の一部とする場合

葬儀の祭壇には、「供花組込式(きょうかくみこみしき)」というスタイルがあります。これは親族や関係者、知人から頂いた供花分のお花代を、祭壇の生花としてアレンジするものです。

供花組込式の場合は、芳名板にて一人ひとりの名前を紹介します。祭壇に使った生花は最後に故人の棺の中に入れるので、たくさんの花で故人を送れるのが特徴です。供花組込式には、喪主が支払う葬儀費用を抑えられるというメリットもあります。

供花といってもさまざま!種類とそれぞれの値段

ひと口に供花といっても、さまざまな種類があります。いざ式場で注文した供花を見たら、「自分がイメージしていたものと違う」「会場や故人のイメージに合わなかった」といった結果にならないよう、どのような供花があるかを知ることが重要です。ここでは、かご花やスタンドフラワー、花輪など供花の種類や値段相場についてまとめました。

かご花

「かご花」とは、その名の通りかごの中に生花を飾ったもので「花かご」とも呼びます。比較的コンパクトなサイズなため、葬儀場だけでなく自宅にも飾りやすいでしょう。供花を多く頂いても置き場所に困るという方にも喜ばれます。

かご花に使う花は白菊を中心としたアレンジが主流でしたが、最近は洋花や故人の好きだった花を使う方も少なくありません。かご花の値段相場は数千円~2万円程度が一般的ですが、葬儀社によっては金額が決まっている場合もあります。

ダルマ籠(かご)

ダルマのように丸い形をしたかごの中に、生花を飾ったものを「ダルマ籠」といいます。葬儀場に飾られるダルマ籠は、白菊をベースに季節の色花をあしらったスタイルが一般的です。

かご花・ダルマ籠タイプを贈るか、スタンドフラワータイプを贈るかは葬儀会場や地域によって異なるため、心配な場合は葬儀社または遺族に相談するとよいでしょう。ダルマ籠の値段相場は、1万円~2万円程度です。

スタンドフラワー

花台にたくさんの花をあしらった「スタンドフラワー」は、通夜や葬儀に贈る供花です。もともとは左右対称になるよう1対で用意するものでしたが、最近では1基でもよいと考える方が増えています。故人との関係などに合わせて、1基または1対どちらにするかを決めるとよいでしょう。スタンドフラワーの値段相場は、1万円~3万円程度です。

アレンジメントフラワー

アレンジメントフラワーとは、容器に専用のスポンジを入れ、直接花を差して作られます。花束などと異なり、花瓶などに移し替えずにそのまま飾れるため、手間がかからないのがメリットでしょう。必要なお世話はスポンジに水を足すだけです。遺族が高齢であったり、自宅にいる時間が少なかったりする場合にも人気があります。

いずれも白を基調にした上品なアレンジが多いですが、故人の好きだったお花を使うこともできます。アレンジメントフラワーは、数千円~2万円程度が一般的な相場です。

枕花(まくらばな)

「枕花」とは、通夜や葬儀の際に故人の枕元に飾るお花です。親族や友人など親しかった方が故人を偲んで自宅に手配するのが主流とされています。供花よりも必要となるタイミングが早いため、訃報を受けてから早めの手配が必要なため注意しましょう。白やブルーなど落ち着いたカラーの花を籠に入れてアレンジしたものが多い傾向です。

供花同様、故人を想って贈る花ではありますが、枕花と供花は飾る期間と飾る場所が異なることを覚えておきましょう。枕花の値段相場は、1万円程度です。

花輪

「花輪」とは、故人を偲んで葬儀会場の外や入口に飾られる花のことです。葬儀会場に飾られるものの多くが、白を基調とした造花で作られています。

故人の会社や所属団体などが贈るのが一般的ですが、葬儀場のスペースや景観の関係で辞退するケースも少なくありません。そのため、花輪を贈る際は、まず葬儀社に確認を取りましょう。花輪の料金は地域や故人との関係性にもよりますが、1万円~2万円程度が相場です。

葬儀や法事の供花で使われる代表的な花々

一般的な葬儀や法事の供花で使われる花をまとめました。花言葉を参考に、贈る花を選ぶのもおすすめです。

花の名称 季節 花言葉
菊・小菊・スプレーマム 周年 白花:ご冥福をお祈りします
カーネーション 周年 白花:愛は生きている
ピンク:感謝
赤:母への愛
青:永遠の幸せ
ユリ・カサブランカ 周年 白:高貴・純潔
黄:陽気
トルコギキョウ 夏・秋・冬 紫:希望
白:清々しい美しさ
水仙 冬・春 白:神秘
黄:愛に応えて
デンファレ 周年 魅惑・有能
アンスリウム 周年 白:無垢な心
ピンク:飾らない美しさ
赤:情熱
リンドウ あなたの悲しみに寄りそう
デルフィニウム 春・夏 高貴・幸福をふりまく

ユリやカサブランカは種類によって香りが強く、花粉が服や家具などに付着すると取れにくいため、好まれない地域もある点に注意しましょう。

心得ておきたい供花にまつわるマナーと豆知識

供花は、「花であればどんな花でもよい」というわけではありません。供花には、選ぶ際に注意するべきマナーがあります。ここからは、供花を贈る際に知っておきたい、マナー違反にならないための豆知識を見てみましょう。

花なら何でもよいわけではない

供花には、タブーとされる花があります。たとえば、シャクナゲなどの毒がある花や、バラのようにトゲのある花、それから香りのきつい花です。四十九日法要あたりまでは、派手な色の供花も避けた方がよいでしょう。

ただし、お供えする花やスタイルは宗教・宗派の違いによって異なるので、贈りたい花がある場合は供花を手配する葬儀社や生花店に相談することをおすすめします。

供花を贈るタイミングはいつ?

葬儀に供花を贈る際は、通夜が開始する前に届いている必要があります。そのため、最低でも通夜が行われる3時間前までには手配しましょう。通夜に間に合わなかった場合は、翌日の告別式に間に合うよう段取りを組みます。もしくは、後飾り祭壇一式に供える花として喪家宅に贈るのもひとつの方法です。

一方、法事の際に供花を贈る場合は、白を基調に故人の好きな色の花などを交えたアレンジメントフラワーなどが多いでしょう。あまり大袈裟にならないよう、サイズには注意が必要です。法要会場から持ち帰ることを考慮し、重い鉢物は避けるようにしましょう。

連名や会社名は?名札の表記方法

供花には、贈り主の名前を記した「札名」をつけます。札名の書き方は、自分の立場によって異なるので注意が必要です。

親族が贈る場合

親族として供花を贈る場合の札名は、「○○家一同」、「○○家 親戚一同」、「親戚一同」などと書くのが一般的ですが、故人との関係に合わせて「兄弟一同」や「子供一同」、「従兄弟一同」、「孫一同」と書くこともできます。

友人・知人が贈る場合

友人として供花を贈る場合の札名は、「友人一同」もしくは「○○大学 友人一同」、「〇〇学校同窓生一同」などと書くのが一般的です。札名に一人ひとりの個人名を記すことも可能ではありますが、文字が小さくなるうえ見栄えも悪くなるので人数や配置をよく考えましょう。

会社関係者が贈る場合

会社から供花を贈る場合は、正式な会社名もしくは会社名と代表者の役職、氏名を書くのが一般的です。「株式会社○○」または「株式会社○○ 代表取締役〇〇(個人名)」などがよく使われます。また「○○株式会社 社員一同」、「○○株式会社 〇〇部 〇〇課一同」、「○○株式会社 〇〇部 有志一同」などの書き方もできます。

供花を並べる順番に決まりは?

供花は上段から右、左の順で祭壇を挟んで交互に並べていきます。一般的な並び順は、故人との血縁順、関係性の深い順です。供花の並べ方が間違っていると、不愉快にさせてしまうこともあるため注意しましょう。

一方、祭壇に供花を使う「供花組込式」の場合は、札名ではなく一律に名前を記載する芳名板スタイルになります。芳名板の名前は順不同となるので、あいうえお順に書くのが一般的です。

供花辞退と案内があった場合

故人の希望や遺族の意向など何らかの理由によって、供花を辞退されるケースがあります。供花辞退の案内があった場合は、香典やその他のお供え物で弔意を示すのもよいでしょう。

案内状に「ご厚志ご辞退申し上げます」と書かれているときは、供花だけでなく供物、香典も遠慮した方がよいかもしれません。一方、案内状に「御供花、御供物の儀はご辞退申し上げます」と書かれている場合は、香典をお渡しします。

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まとめ

故人を偲び贈られる供花は、花であれば何でもよいというわけではありません。供花がもつ意味や供花特有の数え方、マナーなどをしっかり押さえたうえで、心を込めて送りましょう。また、花ごとに異なる花言葉があるため、故人への思いを伝えられる花を選ぶのもおすすめです。

供花を手配する方法を知りたい方はもちろん、仏事に関わることでお悩みの方は「小さなお葬式」へご相談ください。どのような内容であっても、専門スタッフが24時間365日誠心誠意対応させていただきます。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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