葬儀を執り行わなければならなくなった場合には、棺桶を用意しなければなりません。しかし、日常生活の中で、棺桶の価格が大体どのくらいなのかを知る機会はまずないでしょう。そのため、葬儀費用の一環として棺桶にどれくらいの費用をかけてよいのか、予算が足りるか不安だと感じる方も少なくありません。
棺桶の値段をおおまかにでも知っておけば、いざ必要になった場合に、焦らず用意することが可能です。この記事では、棺桶の値段が大体どれくらいなのか、棺桶の購入方法や種類についても合わせて紹介します。
<この記事の要点>
・棺桶の値段は数万円から数十万円まで幅広く、素材や装飾によって異なる
・棺桶の購入方法として、葬儀社のカタログから選ぶのが一般的
・棺桶を用意する際は、故人の身長より10cmほど大きいものを選ぶ
こんな人におすすめ
棺桶の値段の相場を知りたい方
棺桶の素材にはどんな種類があるのかを知りたい方
失敗しない棺桶の選び方を知りたい方
棺桶の値段は、数十万円ほどの高いものや、数万円ほどのリーズナブルなものなど、非常に幅が広いです。しかし、値段が高いからよい、値段が安いから悪いと単純に割り切れるものではありません。
数万円の棺桶でもしっかりと納棺できますし、耐久性も十分です。式の雰囲気や故人の社会的立場、予算も考慮して、相応しい棺桶を選びましょう。
棺桶を購入する方の中には「なぜ棺桶の値段に差があるのか」「安い棺桶だと失礼にならないか」という不安を持つ方もいるでしょう。棺桶の値段が変動する理由は、使われている素材や装飾品にあります。
実際に価格を抑えて棺桶を購入する方も多く、安い棺桶を選んだからといって、故人の扱いに差がつくわけではありません。
棺桶を用意する際に、購入方法についてわからない方もいるでしょう。一般的には、葬儀のプランを決める際にカタログの中から選択しますが、その他の方法でも棺桶の購入は可能です。棺桶の購入方法に決まりはありませんので、ご自身の環境や希望に適した方法で購入するとよいでしょう。
葬儀社が提供するカタログで買う以外に手軽な方法は、インターネットで購入する方法です。予算に合わせて吟味できるので、カタログの棺桶が予算より高く、用意するのが難しいといったトラブルを避けることができます。予算が足りない場合は、インターネットを積極的に活用してみてもよいでしょう。
棺桶は、葬儀のプランを決定する際、その場で購入を決めることも少なくありません。ただし、葬儀に間に合えばよいので、買うタイミングに指定があるわけではありません。
葬儀のプランを決定するタイミングは、多くの場合、遺体安置の後です。棺桶を買うタイミングに困った場合は、葬儀社に相談するとサポートしてくれるので、遠慮せずに問い合わせてみましょう。
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一般的な火葬の日程の決め方と種類について簡単に解説
一口に棺桶といっても、素材の種類は多岐にわたります。代表的なものは、以下の通りです。
・木製の木棺
・布を張った布張棺
・エンバーミング後の故人を納棺するエンバー棺
・ダンボールや紙を使用したエコ棺
細かく分けるとさらに種類は増えます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
ヒノキやスギで作られている木製の棺桶を木棺(もっかん)と呼び、4万円~100万円程度の価格帯です。以前は、木棺が葬儀のときに用いられる棺桶の主流でした。棺桶と聞くと、木棺で作られたものを想像する方も多いのではないでしょうか。
木棺の特徴は、側面に彫り物がされていたり、角を金具で加工された部分があったりすることです。もちろん、彫り物がされていないものもありますが、木ならではの装飾が施されていることが少なくありません。
周りに布が張ってある棺桶を布張棺(ぬのばりかん)と呼びます。布張棺の特徴は、費用が安く、色や模様の選択肢が豊富なことです。
無地や刺繍がされているものなどバリエーションがあるので、故人の好みに合わせた選択ができることも、布張棺の特徴だといえるでしょう。価格帯は、2万円~30万円程度となっています。
エンバー棺は、エンバーミング後にご遺体を納棺するための棺桶です。エンバーミングとは、遺体の消毒や保存処理を行うための技法であり、施すことにより遺体を長期間保存できます。
エンバー棺の特徴は、蓋を開けるとアクリル板が設置されており、蓋の半分が取り外せることです。値段は、10万円~40万円程度となっています。
エコ棺
ダンボールや再生紙で作られた棺桶をエコ棺と呼びます。エコ棺の特徴は、火葬時に排出される二酸化炭素などの物質を抑えられるため、自然に配慮できることです。
エコ棺の外見については、布張棺と同じくさまざまな色と模様があります。また、強度に関しても、他の棺桶と遜色ありません。値段は、5万円~20万円程度となっています。
棺桶には素材の他に形にも違いがあるので、どれを選べばよいのか迷うこともあるでしょう。ここからは、棺桶の形状について紹介します。
最も一般的で、多くの方が使用しているとされる棺桶です。蓋が平面になっており、その名の通り箱のような形になっています。「キャスケット型」ともいわれています。
山型は、蓋の部分が台形となっており、まるで山のように見えることからその名が付けられています。こちらもまた多くの方に選ばれている形で、箱型に比べてアレンジ性があるのが特徴です。
かまぼこ型は、蓋部分が丸く盛り上がった形をしています。角がなく優しい印象のため、女性に人気です。
足元が狭く、頭部にかけて広くなっていくような形です。日本ではあまり目にしませんが、西洋の棺桶は船型であることが多いです。「コフィン型」という別称もあります。
蓋が棺桶全体を覆っているような形をしています。名前の由来は「印籠」です。側面が重なっており、大きく見えるのが特徴です。
使うときに組み立てられる仕組みの棺桶です。折り畳んでおけるので、持ち運びに便利なのが特徴です。
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棺桶のサイズや種類、副葬品を入れる際の注意点について
棺桶には素材や種類が豊富に存在するので、こだわりがない場合は、どれを選べばよいか迷うこともあるでしょう。棺桶を選ぶときの要素は多岐にわたり、例として以下のようなことが挙げられます。
・故人の身長
・棺桶の素材や形状
・故人の宗教
・火葬炉の大きさ
・予算
「この人には、この棺桶でないといけない」といったルールはありませんが、せっかくなら、故人に合ったものを選びたいところです。ここからは、棺桶を選ぶときに失敗しない方法を紹介します。
人間は、死後硬直が進むと元の身長から10cmほど大きくなります。そのため、身長と全く同じサイズのものを用意してしまうと、納棺の際に入りきらなくなる可能性があるので注意が必要です。故人の身長より10cmほど大きいものを用意するとよいでしょう。
棺桶の形状は、宗教によって指定されている場合があります。故人の宗派を確認して、相応しい棺桶を選定しましょう。
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基本的に、葬儀社が火葬炉に収まるサイズの棺桶を提案してくれますが、自身で用意する場合には、火葬炉の大きさを視野に入れなければなりません。火葬炉に入らないということにならないよう、注意が必要です。
日本の火葬炉は180cmを基準にしているところが多いので、基準を超える場合は、大型炉が設置されている火葬場にするか、基準に収まる棺桶に入れ直しましょう。
棺桶の値段は数万円~数十万円と幅広く、無理に高い棺桶を選ぼうとするのではなく、予算内に収まるかどうかも重要なので、判断基準を決めておきましょう。
棺桶に指定はないからといって、葬儀の雰囲気にそぐわないものは避けましょう。
例えば、電飾が付けられている棺桶などは注意が必要です。故人が華やかなことが好きだったので棺桶も派手にしたいという事情があったとしても、葬儀の厳粛な雰囲気にふさわしいとはいえません。
故人の好みに合わせた棺桶で行いたい場合も、葬儀の雰囲気に適したものを選んでください。
法律で定められてはいませんが、ほとんどの場合、棺桶がないと火葬はできません。火葬炉が傷んでしまったり、火葬炉の構造上、棺桶がないと火葬ができない火葬場もあったりするのが理由です。
予算がないなど棺桶を用意できない場合は、自分で棺桶を作ることもできます。自分で作ることによって費用を節約できるので、費用を抑えたい方にとっては選択肢の一つとなるでしょう。
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一概に棺桶といっても、素材や形は多種多様です。高いもので数十万円、安いものなら数万円に抑えることも可能です。また、インターネットで購入したり、自作したりすることもできます。
さらに、棺桶を選ぶ際には火葬炉に入るかどうか、予算内かといったことにも注意しましょう。棺桶を用意できないと火葬ができないので、故人を送り出すのにふさわしい棺桶を選ぶことが大切です。
とはいえ、さまざまな種類の中から最適な棺桶を選ぶ方法や、予算等に不安がある方もいることでしょう。棺桶の選び方でお困りの際は、小さなお葬式にご相談ください。専門知識を持ったスタッフが、予算にあった棺桶の選び方を、お客様の気持ちに寄り添いながらアドバイスいたします。
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