身内や親族、親しかった人に不幸が起きることは、とても苦しく悲しいことでしょう。その際、葬式に参列する方がほとんどですが、中にはやむをえない事情で葬式に参列不可能な方もいるかもしれません。しかし、葬式に参列できなくても、故人へ何かメッセージを送りたいと考える方もいるかと思います。
また、「メッセージを送りたいが方法がわからない」「葬式に相応しいメッセージや言葉遣いとは何か」とさまざまな疑問や不安が出てくる方も少なくありません。心残りがないように故人を見送りたいと思う気持ちは、誰しも同じかもしれません。
この記事では、葬式で故人へ送るメッセージや、守るべき言葉のマナーなどについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・電報で送るメッセージを弔電と呼び、葬式でメッセージを送る方法のひとつである
・弔電を送る際、宛名は喪主の名前を書き、宛先は葬式会場にする
・遺族や親族に言葉をかける際は、忌み言葉を使用しないのがマナー
こんな人におすすめ
葬式に参列できないがお悔やみを伝えたい人
葬式で弔電を送りたい人
弔電を送る際のマナーが知りたい人
故人との最後の時間になるのが葬式です。葬式では思い残すことや後悔がないように、心からお別れをしたいと考える方が多くいます。そのとき、故人へのメッセージを形に残るものにして送る方もたくさんいます。
そのひとつの方法に弔電がありますが、あまり聞き慣れない言葉なので知らない方も多いでしょう。ここでは、弔電についてや、故人にメッセージを届ける方法について解説していきます。
葬式に参列したいが、やむをえない事情で参列できず、故人や遺族へ向けて電報という形で送るメッセージを弔電と呼びます。現在は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、弔電を利用する方もいるかと思います。
電報でメッセージを送ると聞くと、メールやSNSのように感じますが、明確な違いがあります。それは「形に残る」ことです。弔電では、メッセージを台紙に書き記して送ります。それだけではなく、お花やお線香などを付けて送ることも可能です。
弔電を送ることだけが、故人へメッセージを届ける方法ではありません。故人と葬式での最後の別れの際に、棺の中に、故人とゆかりのあるものや故人が好きだったものを入れることがあるでしょう。棺桶の中に入れるものを副葬品と呼びますが、副葬品のひとつに手紙を選ぶ人も少なくありません。
棺桶の種類によっては、メッセージや絵を記入できるものもあります。棺桶に直接メッセージを残すことで、故人がお別れしても寂しい思いをしなくて済むと考える人が多く見られます。こだわった葬式にしたい方は、ぜひ検討してみてください。
お悔やみの手紙は、弔電と混同して覚えられがちです。お悔やみの手紙とは、葬式に参列できない際に、故人に対する言葉を綴った手紙のことです。言葉の意味としては弔電とさほど変わりはありません。
言葉の意味にさほど変わりがなくても、いくつか異なる点はあります。1つは、香典を送れるか送れないかの違いです。一般的に、香典は現金で贈ることがほとんどです。お悔やみの手紙は現金書留として香典を郵送することが可能ですが、弔電は電報のサービスなので香典を同時に送ることは不可能な場合が多いでしょう。
もう1つの違いは、送るべき時間についてです。一般的に、葬式では弔電を読み上げる「弔電披露」があります。葬式の進行途中に行われることなので、多くの弔電は葬式やお通夜の前に送られることが多いです。対して、お悔やみの手紙は葬式で読まれることはほとんどないので、葬式が行われる時間はあまり意識しなくてよいでしょう。
しかし、手紙も弔電も、亡くなった知らせを受けてからなるべく早く送るのが基本です。弔電を送る場合は、葬式で読まれることを考慮して、葬式の日程をしっかりと調べておきましょう。
葬式でメッセージを送る方法はたくさんあります。しかし、手紙や弔電では何でも自由に書いていいわけではありません。葬式で送る手紙と弔電には、使ってはならない言葉もあります。言葉遣いを間違えマナーに反してしまうと、葬式を執り行っている喪主や故人が嫌な思いをするかもしれません。
ここからは、弔電や手紙を送る際にそれぞれで気をつけるべきことを解説します。喪主や故人に失礼がないよう、理解しておきましょう。
弔電には送る際に気をつけておくべきことがあります。弔電は葬式で読まれることもあるので、特に注意しておくことが必要です。気をつけるべきことを下記にまとめています。
宛名と宛先に気をつける |
弔電に宛名を記入する際には、葬式を執り行っている喪主の名前を書くようにしましょう。宛先は、故人が以前住んでいた住所ではなく、葬式会場へ送るようにします。 |
敬称の確認 |
弔電では、敬称にも注意が必要でしょう。敬称とは、相手を敬った呼び名のことです。弔電で敬称を使用する際には、少し独特な表現が使われます。また、故人と喪主の関係性により敬称は異なってくるので、調べておきましょう。 |
連名で送ることも可能 |
弔電は連名にして送ることが可能です。個人で弔電を送るよりも、連名にして何人かが一緒になって送った方がよい場合もあります。しかし、夫婦で送る際には連名にしてはいけない、連名の人数によって記入の仕方が異なってくるといった注意点があるので、把握しておきましょう。 |
弔電を送る際に気をつけることと同様に、敬称や宛名、宛先には気をつけて記入した方がよいとされています。
また、便箋や同封するものの色は派手な色合いのものは避け、なるべくシンプルな色のものを用意しましょう。便箋は1枚に収めて書くようにし、2重ではなく1重の封筒を使用します。
副葬品として棺桶の中に手紙を入れる際には、周囲の人や遺族に確認を取ってから入れるようにしましょう。確認を取る際には、故人との関係性を可能な限り正確に伝えることをおすすめします。故人との関係性が分かれば、周囲の人と喪主も安心するでしょう。
手紙や弔電に記入するメッセージの内容は、長くても短くても構いません。自身が、故人を心から思った言葉がなによりの供養です。
また、どんな理由で葬式へ参列できないのかも記入しておきましょう。文章の最後は、遺族に対しての励ましの言葉で締めるのが基本です。
弔電の場合は葬式の会場で読み上げられ、多くの人が聞くこともあるので、故人のプライベートに深く触れるような内容はなるべく避けるようにしましょう。
手紙や弔電に記入するメッセージには、喪主や故人に対してふさわしくない言葉や、縁起の悪い言葉があります。それを「忌み言葉」と呼ぶことが多いです。忌み言葉とは、重ね言葉や死に関した直接的な表現のことを指します。
重ね言葉の例としては、「重ね重ね」「次々」「いよいよ」といったものが挙げられるでしょう。死に関した直接的な表現とは、「死亡した」「生きていた」「存命だった」といったものがあります。
ほかにも、死を思い浮かべてしまうような言葉はなるべく控えましょう。「追伸」や「追いかける」といった表現は、「故人の後を追う」と思われるかもしれません。また、数字を使用する時も、4や9といった死を想像してしまう数字は避けるようにします。
葬式は、頻繁に経験する行事ではないので、言葉遣いについて曖昧に理解している方も多いかもしれません。葬式で遺族や親族に対して声をかける際には、気をつけなければいけないことがあります。また、香典についても注意が必要です。ここでは、葬式での言葉遣いや香典のマナーについて詳しく解説します。
葬式では、遺族や親族の方に言葉をかけることもあります。その際、注意しておくべきことが3点あります。
1つ目は、忌み言葉を使用しないことです。重なる言葉の表現や死を連想させてしまう表現は避けましょう。
2つ目は、伝える言葉は短くし、故人と遺族の心情を考えた言葉をかけることです。また、どんな理由で亡くなったかによってかける言葉も異なってくるので事前に理解しておきましょう。
3つ目は、宗教によって使用する言葉が違ってくることです。故人の宗教や葬式の形式によってふさわしい言葉があります。通常、故人や遺族の宗教に合わせた言葉を使用することが多いでしょう。宗教についても事前に確認しておくことをおすすめします。
家族葬のような、遺族や親族だけで葬式を執り行う葬式の形式では、弔電や香典を辞退する方も少なくありません。その際には、喪主や遺族の意志を尊重して弔電や香典を送ることは控えましょう。どうしても何かを送りたい方は、後日仏壇にお供え物を送ることが可能な場合もあるので、遺族や親族の方に許諾を得ましょう。
葬式に参列しない場合、基本的に香典は送らなくても構いません。しかし、香典を送る行為は故人に弔意を表す行為の1つなので、故人や喪主と自身の関係性を配慮した上で判断した方がよいでしょう。
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葬式へ送るメッセージは、故人に対しての思いを綴ったものです。多少、形式や言葉遣いに決まり事があっても、伝えたい思いを忘れないようにしましょう。
故人へメッセージを送る方法はたくさんあります。自身の思いを伝えることができる最善の方法を選択することが大切です。たとえ葬式に参列できなくても、弔電のように故人へメッセージを残せる方法はあります。
また、葬式にはたくさんのマナーや気をつけなければいけないことがあるため、困惑する方も多くいるでしょう。葬式の際のメッセージや香典などのマナーついてご不明点やお悩みがある際には、ぜひ小さなお葬式にご相談ください。葬式関連の専門的知識と豊富な経験を持ったスタッフが心を込めてアドバイスいたします。
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