お墓のサイズと聞くと、人間の身長より少し高いサイズ感を想像されるかもしれません。また、自らがお墓を建立する際は、周りのお墓のサイズに合わせて選ぶという方も多くいるのではないでしょうか。
何気なく周囲に合わせていたサイズですが、周りよりも大きくしたり小さくしたりしてもよいのか、疑問を抱えている方もいます。お墓のサイズに定められている規制を知ることで、自らの好みあったお墓や利便性に長けたお墓を建立することができるでしょう。
そこで、この記事では墓石のサイズや規格、単位等を解説します。現在、お墓のサイズについてお悩みの方はぜひ参考にしてください。
<この記事の要点>
・和風のお墓は竿石の幅が規格とされており、8号~12号が一般的な大きさ
・洋風のお墓のサイズは「号」を用いて測る
・和風のお墓は寸や尺という単位で測り、1寸は約3.03センチメートル、1尺は約33センチメートル
こんな人におすすめ
墓石の一般的なサイズ・規格を知りたい方
墓所の面積について知りたい方
お墓のサイズの決め方を知りたい方
墓石の一般的なサイズは、お墓の形状によって変わってきます。お墓の形状は「和風」「洋風」「デザイン墓石」の3種類があります。ここからは、それぞれの形状ごとに一般的なサイズを解説します。
和風のお墓は竿石が縦長になっているお墓で、日本では古くから伝わる形状のお墓です。竿石には「〇〇家」や「〇〇家之墓」といった家名が彫られることが多く、上から順番に竿石、上台石、中台石と3段で形成されているお墓です。
日本においては最も目にする機会が多いサイズ感でしょう。和風のお墓の測り方は「尺貫法」を用いることが一般的です。寸法は各地域によってバラバラですが、竿石の幅が規格とされ、幅が広いほどお墓のサイズが大きくなり、幅が狭いほど小さくなります。
日本でよく見られるお墓は8号~12号が一般的です。竿石が24センチメートルであれば8号、約27センチメートルであれば12号となります。ただし、石材店によって誤差が生じる場合があるので注意しましょう。
洋風のお墓は西洋から伝わった竿石が横向きに置かれたお墓のことで、威圧感のない丸みを帯びた見た目が特徴です。和風が三段で形成されているのに対し、洋風は竿石と上台の2段で構成されているお墓です。
また、和風が「〇〇家」などといった漢字で縦書きの文字を刻むのに対し、洋風は「感謝」など比較的自由な文字を刻むことが可能なお墓です。
洋風のお墓のサイズは「号」を用いて測られます。この「号」という単位は「寸」と同じで、20号であれば60.6センチメートルです。
また「号」という単位を用いず測る方法で「高さ×横×奥行き」というものがあります。ここでのサイズ区分は和風のようにきまりがあるわけではありません。
デザイン墓石は、既存のデザインにとらわれない特注のお墓のことを指します。このお墓は和風にも洋風にも当てはまりません。
昨今、洋風のお墓が増えてきている一方で、デザイン墓石も共に増えてきています。特注のためその分費用もかかりますが、故人の趣向に合わせてデザインしたり、好きな色を配色したりが可能です。サイズは「尺」を用いて測られます。
和風や洋風の測り方が分からない方は、建立する土地の面積に合わせてサイズを決めましょう。面積と比べてお墓が小さ過ぎるとこじんまりと感じますし、逆に土地からはみ出すほど大き過ぎると隣のお墓に迷惑がかかってしまいます。
例を挙げると、8寸の墓石であれば2平方メートルの土地がふさわしく、9寸程度のお墓であれば3平方メートル、10寸であれば4平方メートルがよいでしょう。
墓所とはお墓を建立する土地を指す言葉です。お墓を建立する場合は、まず永代使用料というものを霊園等に払い、管理人から一時的に土地を貸してもらう必要があります。墓所の価格は、住宅の土地と同じで立地や交通アクセス等で決定されます。
購入する範囲は〇〇平方メートルを買うというよりも1区画が墓地ごとに定められており、墓所の面積は何区画買うかで決められます。また、1区画あたりの広さは以下のように地域によって異なります。
【都心部】 | 0.5平方メートル |
【郊外】 | 10平方メートル |
郊外のほうが土地の価格が安価なため、1区画あたりの土地は広くなる傾向があります。しかし、墓所は区画単位で購入するため、広さは異なりますが1区画あたりの費用はどちらもあまり変わりません。
お墓のサイズはどうやって決めるのでしょうか。何の情報も参考にせず決めてしまうと後悔することにつながるかもしれません。そこで、ここからはお墓のサイズの決め方を解説します。
お墓のサイズを決める方法の1つにカロートのサイズで決めるというものがあります。カロートとは「納骨棺」「石棺」ともいわれ、墓石の中にある遺骨を収めるための場所です。通常は地中にあり、石などで入口を塞がれています。加えてお墓を支える役割もあるため非常に重要な部分に当たります。
カロートはお墓のサイズに比例して大きくなります。例として、代々受け継いでいくお墓は幅が約70センチメートル、奥行きが約90センチメートル、深さが約80センチメートルであることがほとんどです。
お墓を使用する人数が少なくなると、必然的にカロートの大きさは小さくなり、人数が多くなると大きくなります。形状としては、1段式から2段、3段と棚が設けられているカロートも存在し、より奥まで遺骨を収めることが可能です。
地下にカロートを作るのであれば、たとえ1段棚だとしても約10万円の費用がかかります。加えて2段、3段と増えると、その分費用も増していきます。
また、地上にカロートを設ける丘カロートというものもあります。丘カロートは、地下を掘る作業がない分費用も抑えられるでしょう。
永代使用料とは、墓地を代々使用するために寺院などに支払う利用料のようなものです。代々使用できる権利を買っているため、支払いを行った方の子供や孫もその権利が引き継がれます。
また、墓所が広くなればなるほど使用料は増えていき、交通アクセスや、都会か田舎かによっても使用料は変動します。同じ墓地内でも、入口などに近くなるほど値段が高くなる場合もあるので下調べは欠かさず行いましょう。
墓石を建立するための費用は石材の種類や工事のサービス内容によって決まります。特に石材に関しては値段の上がり下がりが激しく、国内の石を用いて建立する場合は費用が高くなりますが、外国産であると費用は下がるでしょう。
例を挙げると、本御影石などの希少な石を用いた工事を依頼するとその分費用はかかりますが、耐久性は上がります。自身の状況に合った石材を選ぶとよいでしょう。
外国産の石材でも国内産の石材に負けるとも劣らない見栄えをしています。耐久性こそ落ちますが、見た目はほぼ一緒なので、耐久性にこだわりがない方は外国産の石材を使うとよいでしょう。具体的な費用としては、外国産のもので約50万円~約300万円かかり、国内産のものになると約500万円の費用がかかります。自らの予算に合わせて選びましょう。
墓所の広さは自分の好みで決めても構いません。ただし、墓地の景観を崩さないためにも、お墓のサイズは周りに合わせるのが一般的でしょう。
注意しておきたいことは、あまりにも墓所が広いとお墓が小さく見えてしまうことです。とはいえ、お墓や墓所のサイズは個々人の自由なので、あまり言及はできません。あくまでも墓地の景観を損なわないように、常識の範囲内でサイズを決定しましょう。
サイズの単位はお墓の形状ごとに変わってきます。あまり聞き馴染みのない単位が多いので、いざというときに迷わないように参考にしてください。
和風のお墓は10寸や8寸、1尺のような単位で大きさを測ります。1寸は約3.03センチメートルで、1尺は約33センチメートルです。例えば8寸であれば24.24センチメートル、9寸であれば約27センチメートルということになります。
和風のお墓でサイズを表す場合は、基本的に竿石の幅を用いる場合が多いでしょう。また、竿石の幅だけしか測らない理由は、竿石の幅が広がるにつれてお墓全体のサイズも比例して大きくなるためです。
洋風のお墓は和風と違い「号」という単位を用います。しかし、お墓全体のサイズを決めるために測る場所は、和風と同じく、竿石の幅です。さらに「号」は「寸」と同じように扱うため、20号の長さとなると約60センチメートルとなります。
霊園によってはお墓の高さに制限を設けているところもあります。そのため、いくら身長の高いお墓を建てたかったとしても、その霊園のルールに従う必要があります。
また、高さだけではなく横幅にも制限がある場合があります。こちらも霊園によってさまざまな規定がされているので、各場所に応じてサイズを決めましょう。
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お墓のサイズを想像するとき、身長より少し高いものを想像する方が多いかもしれません。しかし、一般的なサイズ以外のお墓を建ててはいけないのかと、疑問を持たれる方がいるのも事実です。
結論として、一般的なお墓のサイズよりも大きなものを建てたり、小さなものを建てたりすることは可能です。とはいえ、周りのお墓と比べてあまりにも逸脱していると雰囲気にそぐわない可能性があるので、サイズ感は常識の範囲内で決めましょう。
また、サイズの単位もお墓の形状によって変わってきます。和風のお墓であれば「寸」や「尺」を用いて、洋風のお墓の場合は「号」を用いるため注意が必要です。しかし、これらはすべてセンチメートルに直すことが可能なので、計算が難しい場合は一旦、馴染みのある単位に揃えてから計算しましょう。
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