年に2度あるお彼岸では、墓参りをしたり法要をしたりするのが習わしとされています。それぞれ地域で受け継がれてきた慣習もあり、それに連なったマナーや作法もあります。地域によって違いはあるものの、一般的な事情やマナーを知っておくことでいざという時に役立つでしょう。
この記事では、墓参りの作法や香典の相場、一般的なマナーやお彼岸の基礎知識について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・お墓参りの際は、墓をきれいに掃除したり花を供えたりする
・お彼岸では、春はぼた餅、秋はおはぎなどのお供え物を用意する
・地域にもよるが、香典袋は白黒で結びきりの水引のものを使用する
こんな人におすすめ
墓参り・お彼岸の基礎知識を知りたい方
墓参り・お彼岸の香典事情を知りたい方
香典の包み方のマナーを知りたい方
墓参りをする機会はさまざまありますが、まず最初に思いつくのはお彼岸の時期ではないでしょうか。年に2度、春分と秋分の日の前後3日間を含む各1週間がお彼岸の期間とされています。
お彼岸は、浄土とこの世が深く結びついている期間だと考えられており、古来より大切な時期として扱われています。そのため、お彼岸は墓参りをしたり法要を行ったりして故人を思い出す行事が実施されるのが一般的です。
ここからは、墓参りやお彼岸のさまざまな基礎知識について解説します。
墓参りでは、基本的に掃除用具や供花などを持参して、墓をきれいに掃除したり花を供えたりします。掃除道具については、備え付けのバケツなどを自由に使用できる寺院・墓苑などもありますが、全ての寺院・墓苑がそうではありません。その場合は、バケツや柄杓、雑巾やブラシなど、必要な物を各自で持参しましょう。
供える花には菊などの花束を左右2つ用意するのが一般的です。しかし、特にきまりがあるわけではないので、故人が好きだった花や季節の花などを入れるのもよいでしょう。
生花店で購入する際は、「墓参り用」と伝えれば、花束の大きさや茎の長さなどを、墓の花瓶に合うように調節してくれます。お彼岸の時期には、あらかじめ墓参り用の供花として菊などを入れて作られた花束を準備している店も多いので、これを利用するのも便利です。線香も生花店で販売していることが多いので、花と一緒に購入するか、自宅の線香を一束程度持参しましょう。
墓参りの際は水を供えるのが一般的とされていますが、故人の好きだったアルコール類や清涼飲料水などを供えることもあるでしょう。その場合は、お参りが済んだら持ち帰るのがマナーとされています。マナーを守って墓の周りをきれいに保つことで、寺院や墓苑との良好な関係を築くことにつながるでしょう。
お墓参りでの墓掃除だけではなく、お彼岸では仏様に関するさまざまな物を掃除する習慣があるようです。仏壇も例外ではありません。普段あまり掃除することのない棚の奥や、仏具などもしっかりときれいにするのがポイントです。
お彼岸では、遺族だけでなくお彼岸を理由にさまざまな人が訪れる可能性があります。仏壇などをきれいに整えておくことで、頂いたお供え物はもちろん、心地良く仏間を利用してもらえるでしょう。
お彼岸では、春はぼた餅、秋はおはぎを用意するのが伝統的です。家庭で作って、家族や来訪者に振る舞う方も多いですが、和菓子店やスーパーなどで購入するのが手軽で便利です。
また、お彼岸の期間は仏壇に供える花や果物のグレードを上げる家庭も多いようです。故人が生前好きだった食べ物や飲み物がある場合は、それらをお供えするのもよいでしょう。
故人が亡くなり、四十九日の法要が終わった後、もし3月が近ければそこが初めてのお彼岸と換算できます。秋も同様です。初彼岸は、亡くなった故人の四十九日法要が済み、忌引きが明けてから開催しなければならないので、注意しましょう。
春と秋、どちらを初めてのお彼岸とするかは、さまざまな状況を鑑みて判断する必要があります。その一番ともいえる判断基準が、四十九日です。四十九日を過ぎた忌引き明けに、春と秋のどちらか一方の近いお彼岸の日程を選び、行うことをおすすめします。
初彼岸をはじめ、お彼岸の時期に合わせて法事を執り行う場合があります。さまざまな形式があるため、自分たちの予定などに合わせて内容を組み立ててもよいですが、寺院での法要や自宅に招いて読経を依頼するのが一般的です。
自宅で法要を行いたい場合、まずは寺院に相談をしてから準備を進めます。お彼岸やお盆の期間中は法要を行う家が多く、どこの寺院でも予定が立て込んでいることが予測されます。そのため、事前に寺院にアポイントを取っておきましょう。
お彼岸では、墓参りだけでなく法要を行い故人を弔うこともあります。その場合、故人の自宅に伺う際は香典を持参するのがマナーです。
初彼岸は特別だと考える地域も多く、特に身内の場合はお供え物などを持参していくのが一般的とされています。また、親の場合も同様に、初お彼岸の際には香典を用意しておくことが必要です。
墓参りやお彼岸では、通常の通夜・葬儀と異なり、多くの人が弔問に訪れるなどは基本的にないと考えてよいでしょう。家族と近しい親族が顔を見せる機会の多いお彼岸では、高額な香典を包むことはそれほど多くありません。
一般的には、初彼岸であれば5千円~1万円、それ以降であれば3千円~5千円程度の金額を用意しておくとよいでしょう。特に親しい関係性の場合は、それ以上の金額でもよいとされていますが、基本的には相場価格を調べてから包むのがおすすめです。
香典はすでに通夜や葬儀の際に包んでいる方が多いため、あまり多すぎる金額を包むと遺族が恐縮してしまうかもしれません。また、香典を包む際は、偶数の金額で包んでしまうとマナー違反となるので注意しましょう。
初彼岸をはじめ、同時に法事が行われない場合は、香典を持っていかなくてもよいとされています。ただし、手ぶらで訪ねては失礼にあたることもあるので、お供え物を持って行くとよいでしょう。
どのような品物がよいのか迷う場合は、他の親族に確認するなどして、地域や習わしに沿った形式で持っていくことをおすすめします。厳格なマナーはないようですが、最低限の心遣いはできるようあらかじめ調べておくのが賢明です。
葬儀で利用される香典と同様に、お彼岸でも弔事専用の袋に包んで持参するのが一般的です。香典には、一度で終わって繰り返さないという意味が込められているので、白黒で結びきり(あわじ結び)の水引のものを使用します。
水引きの色は、地域によって黄白だったり、銀色だったりと差異があります。そこで、住んでいる地域に合わせて用意することが大切です。また、華美な袋は避け、シンプルなものを選びましょう。
お札に関しては、葬儀では旧札が好ましいとされています。一方で、お彼岸での法要の場合は、新札でも問題ないという考えもあるようです。紙幣の向きは、肖像画が描かれている方が裏側になるようにし、枚数が偶数にならないようにしましょう。
「小さなお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「喪主が必ず読む本」をプレゼントいたします。
喪主を務めるのが初めてという方に役立つ情報が満載です。いざというときの事前準備にぜひご活用ください。
\こんな内容が丸わかり/
・病院から危篤の連絡がきたときの対応方法
・親族が亡くなったときにやるべきこと
・葬儀でのあいさつ文例など
「小さなお葬式」では、お電話・WEBから資料請求をいただくことで、葬儀を割引価格で行うことができます。お客様に、安価ながらも満足できるお葬式を心を込めてお届けいたします。
小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上※の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。(※2024年4月 自社調べ)
墓参りはお彼岸の期間で行うことが多く、お墓の掃除をしたり。花や線香などを供えたりして、故人や先祖に手を合わせます。お彼岸や法要後に出向くことが多いですが、月命日や何かの報告などで墓参りをする方も少なくないでしょう。
初彼岸やお彼岸の法要に出席する際は、香典を持参することが一般的です。香典を包む金額には相場があるものの、それぞれの家庭や地域によって異なる部分もあるので、あらかじめ親戚などに確認して慣習に従うことをおすすめします。
墓参りや、お彼岸の香典・マナーだけでなく、弔事の疑問やお悩みがある場合は、小さなお葬式にお気軽にご相談ください。法要の手配はもちろん、香典を頂いた場合のお返しの手配など、さまざまなご要望・ご質問にお応えいたします。
お亡くなり後の手続き・直近の葬儀にお悩みの方は 0120-215-618 へお電話ください。
四十九日法要は、故人が亡くなってから48日目に執り行います。ホゥ。