
作成日:2022年05月09日 更新日:2022年05月10日
葬儀後の遺影はどうしてる?遺影の処分方法や保管方法について紹介
葬儀の際に、祭壇に飾っていた遺影は自宅へと持ち帰るのが一般的です。しかし、葬儀後に遺影をどうしているのかについて気になる方も多いでしょう。
この記事では、遺影の処分方法や保管方法について解説します。遺影の扱い方について悩んでいる方や、処分に抵抗がある方はぜひ参考にしてみてください。

【もくじ】
・遺影とは
・葬儀後の遺影はどうしてる?
・遺影の処分方法
・遺影の保管方法
・遺影を飾る場所
・遺影はいつまで飾るのか
・遺影はどこで撮影できるのか
・よい撮影地を選ぶ方法
・まとめ
遺影とは
葬儀の際に祭壇に飾られる「遺影」ですが、その意味や目的について詳しく知らない方もいるでしょう。「遺影には逝去した方の魂が宿っている」「宗教的な意味が込められている」といったように認識している方もいるかもしれません。
しかし実際は、遺影自体に宗教的な意味があるわけではなく、故人を偲ぶために飾られているというのが本来の目的です。とはいえ、たとえ「魂が宿っている」「宗教的な意味」といった意味合いがなくても、逝去された方の生前の顔を見て偲ぶために、葬儀には欠かせない重要なものといえるでしょう。
葬儀後の遺影はどうしてる?
遺影を処分するか保管しておくかは、基本的に遺族や親族の自由です。ただし、初盆や今後の法要で用いるというケースもあるので、その予定がある場合は保管しておきましょう。一方で、自宅や仏間にスペースがないといった場合は処分することも考える必要がありますが、「罰当たりな気がする」と感じ躊躇する方もいるでしょう。
処分する必要がある場合はあまり深く考えすぎず、「遺影はあくまでも写真である」と捉えましょう。また、処分する際はお寺や神社に供養を依頼したり、自ら焼却したりと、さまざまな方法があります。どの方法が最も心残りがないか検討をし、遺影の扱いを決めるとよいでしょう。
遺影の処分方法
一般的に、遺影の処分は以下のような方法で行います。
・お寺や神社でお焚き上げ
・葬儀社に依頼する
・自分で処分する
ひとつずつ詳しく解説します。
お寺や神社でお焚き上げ
遺影を処分する方法としてまず挙げられるのが、お寺や神社でお焚き上げをしてもらうことです。お焚き上げは、供養を行ったあとに処分してくれるので、気持ちの面でも楽になれる方法といえます。お焚き上げの費用は一般的に10,000円~50,000円が目安です。ただし、依頼先や地域によって費用は変動します。
葬儀社に依頼する
葬儀社に依頼することで、遺影を処分してもらえることがあります。「お寺で供養するほどではないが、自分で処分するのには抵抗がある」と考える方におすすめの方法です。
自分で処分する
遺影を処分することに抵抗がなく、他人に任せる必要はないと考える方は、自分で処分しても問題ありません。しかし、野外焼却を原則禁止とする法律がありますので、庭で燃やすことは避け、自治体の規定に従って処分しましょう。
遺影の保管方法
葬儀が終わったら、遺影は自宅へ持ち帰ることがほとんどです。故人の姿を写した写真を懐かしみ、保管しておきたいと考える方もいるでしょう。ここからは、遺影の保管方法について解説します。
生活スペースに飾る
最もシンプルな方法は、遺影をそのまま生活スペースに飾ることです。遺影は額縁に入っているため、手間なく飾れるでしょう。毎日見える場所に遺影があれば、故人の思い出を感じながら生活ができるかもしれません。
写真だけをアルバムに入れて保管する
遺影のフレームから写真だけを外して、アルバムへ保管する方法もあります。場所をとらないので、マンションやアパートで床の間がないという方にもおすすめです。祭壇に飾っておいた遺影が大きすぎて、そのままのサイズで保管するのは難しいという場合は、アルバムに入るサイズまで縮小するとよいでしょう。
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デジタル化する
写真をスキャンして、スマホやタブレットにデータとして保管することで、劣化を防いで保存できます。さらに場所をとらず、いつでも好きな時に眺められるでしょう。デジタル化の際はデータ自体が消えてしまうことも考慮し、バックアップをとることをおすすめします。
遺影を飾る場所
遺影を自宅に飾るのであれば、どこに飾るのがふさわしいのでしょうか。一般的に、遺影の飾り場所としては以下が挙げられます。
・後飾り祭壇
・床の間
・仏壇の周辺
・リビング
それでは、ひとつずつ解説します。
後飾り祭壇に飾る
後飾り祭壇とは、葬儀のあとに遺骨や仮位牌を一時的に安置するための場所です。納骨を行うか、忌明けとなるまで使用され、「後飾り」や「中陰壇(ちゅういんだん)」とも呼ばれます。また、遺後飾り祭壇には遺骨だけでなく、故人を供養するためのものが配置されるのが一般的です。
床の間に飾る
床の間は、家の中でも特に敷居が高い場所だとされており、遺影を飾るのに適しています。
仏壇の周辺に飾る
遺影を飾る場所として、最も多くイメージされるのが仏壇の周辺です。仏間があればそこに飾るのがよいでしょう。故人の顔を見て手を合わせられるので、遺影を飾る場所としても適しています。
リビングに飾る
家に仏間や床の間がない場合は、リビングに遺影を飾っても問題ありません。フレームのまま壁にかけてもよいですし、簡易的な置き場所を作成してもよいでしょう。リビングに飾ることで、逝去した方をいつでも身近に感じられます。
遺影はいつまで飾るのか
遺影を自宅に持ち帰って飾ったあと、いつまで飾っておけばよいのか分からず悩んでいるという方もいるでしょう。
結論から述べると、魂がこの世からあの世へ旅立つといわれる四十九日を区切りに飾るのが一般的となっています。お盆や法要で使わない場合は、四十九日を過ぎた段階で処分し、使う方は保管しておくようにしましょう。
遺影はどこで撮影できるのか
遺影は葬儀において、故人を偲ぶための写真になるので、どこで撮影したらよいのか悩む方もいるでしょう。遺影の撮影場所として、以下の3つが挙げられます。
・写真館やスタジオ
・自宅
・逝去した方に縁のある場所
ここからは、それぞれの特徴について解説します。
写真館やスタジオ
遺影の撮影場所としてメジャーな場所は、写真館やスタジオです。写真館やスタジオを選ぶ際は、遺影撮影を専門としている場所でなくても問題ありません。
写真館やスタジオで撮影するメリットは、プロに撮ってもらえることと、撮影の環境が整っているところです。写真館やスタジオで撮影する場合の費用は5,000円~30,000円が目安ですが、ヘアメイクを依頼したり背景にこだわりを持たせたりすると、その分の費用が発生します。
自宅
遺影は、環境が整っている場所で撮影するべきというきまりはないため、自宅でも撮影可能です。長年暮らした思い入れのある場所で撮影するのもよいでしょう。また、外出せずに済むため、移動が困難な方にも向いている撮影方法です。
逝去した方に縁のある場所
写真館や自宅以外に、縁のある場所で撮影する方もいます。その場合は、屋内でも屋外でも問題ありません。撮影地を自由に選べ、より思い出深い遺影に仕上げられるメリットがあります。例として、生まれ育った故郷や配偶者と初めて出会った場所、職場や通っていた学校などが挙げられるでしょう。
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よい撮影地を選ぶ方法
「遺影は決められた場所で撮らないといけない」と認識している方もいますが、撮影場所は比較的自由に選べます。しかし、選択肢が多数あるため「撮影地を選ぶ際に迷ってしまう」という悩みを抱えている方もいるでしょう。その際は、以下のポイントを参考にしてみてください。
・控えめな背景で撮れる場所を選ぶ
・季節を感じる場所を選ぶ
それでは、ひとつずつ解説します。
控えめな背景で撮れる場所を選ぶ
遺影に写るのは、逝去した方と背景なので、背景の主張が強いと逝去した方の顔がはっきりとしない可能性があります。
また、逆光になる場所や人がたくさん写り込むような場所は避けるのが賢明です。本人が遺影において主役となるように、背景は控えめな場所を撮影地にしましょう。

季節を感じる場所を選ぶ
なかには季節を感じることができる場所を選ぶ方もいます。例としては、誕生日の季節や結婚した季節が挙げられます。季節を象徴するような、桜や海、紅葉や雪を背景にした場所を撮影場所に選ぶことで、故人との思い出に想いを馳せられるでしょう。
まとめ
遺影は、逝去した方が写っているため、処分するのに抵抗がある方もいます。その場合は、お寺にお焚き上げを依頼したり、葬儀社に処分を依頼したりすることも可能です。
また、遺影を保管する方法としては、そのまま壁に飾ったり、小さくしてアルバムに入れたり、デジタル化したりする方法があります。保管するスペースなどを考慮し、各々に適した保管方法を選びましょう。
遺影の処分方法や保管方法に関しての疑問がある方は、小さなお葬式にご相談ください。専門の知識を持ったスタッフが、お客様に合わせて丁寧にアドバイスいたします。
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