お墓参りや仏壇へ手を合わせる際など、線香を供える機会は多々ありますが、正しい火の消し方がわからない方もいるのではないでしょうか。消し方によっては失礼にあたる恐れがあります。
この記事では、正しい線香の消し方について、不適切な消し方や消す際のマナーについて解説します。宗派別の線香のあげ方や線香の選び方も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・息を吹きかけて線香の火を消すのはマナー違反
・線香の火は線香を振って消すか、手で火を仰いで消す
・線香に火をつける際は、ろうそくから火を移す
こんな人におすすめ
正しい線香の消し方を知りたい方
線香に関するマナーを知りたい方
線香の火を消すために息を吹きかける方法は、線香の消し方として好ましくありません。理由としては、人の口は生き物を食べて煩悩を言葉で発するため、仏教では不浄なものとされているからです。
また、息を強く吹きかけると線香の灰が飛び散り、部屋や仏壇が汚れる恐れもあるので注意しましょう。
線香の火を消す方法にはマナーがあり、守らなければ相手が不快に感じるかもしれません。ここでは、正しい線香の消し方を紹介します。
線香を振って火を消す方法があります。線香の点火していない方を持ち、左右に数回振ります。線香を振る際は、周囲に人がいないか注意しながら行いましょう。
少ない本数であれば簡単に消せますが、束になると振るだけでは全て消えません。反対に線香へ酸素が入ることで、火が強くなってしまう恐れがあります。
線香の点火部分を手で仰いで消す方法があります。片方の手で線香を持ち、もう片方の手のひらで扇いで風を起こします。
仏教では持ち手に意味があり、右手は清らかで悟りを得た仏様を象徴する手、左手は不浄で私たちを象徴する手とされています。不浄を意味する左手で供える線香を持つ行為に対して、好ましく思わない方もいるため注意が必要です。
火を消さずに供える方法があります。数本の線香を供える場合は、消火せずとも自然と火が弱まるため、大して問題ありません。
ただし、束で供える場合は、火を消すようにしましょう。線香の本数が多いと火が強くなり、火事や香炉の破損につながり危険です。
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線香の火を消すのが苦手な方には、素早く真下に振って消す方法がおすすめです。線香を地面に対して垂直に立てながら持ち、そのまま真下に向かって勢いよく下げます。
大きく振らずとも火は消えるので、肘や腕をぶつけないように周囲に気を付けて行いましょう。
線香をあげる際は、火の消し方だけでなく、供え方にも気を配る必要があります。線香をあげる行為には、実を清めることや故人の食事、仏様との対話など深い意味が込められていますので、線香をあげる際の正しい手順とマナーを確認しておきましょう。
線香をあげる際の基本的な手順を紹介します。
1.仏壇の前に正座をして座る
2.遺族に一礼した後に仏様に一礼する
3.ろうそくに火を灯し、線香をかざして火をつける
4.線香に灯った火を消す
5.香炉に線香を立てる(本数、立て方は宗派により異なる)
6.合掌し、深く一礼する
7.ろうそくの火を静かに消す
8.一礼して仏壇の前から下がる
宗派によって多少異なりますが、上記のような基本を知っておけばよいでしょう。
線香をあげる際にライターなどを用いて、直接線香に火を点けてはいけません。線香の本数や供え方は宗派によって異なりますが、直接火を点ける行為は、どの宗派においてもマナー違反となります。
古来より火は大切に扱われており、仏様を照らす明かりをはじめ、さまざまな役割があります。線香をあげる際は、ろうそくから線香へ火を移しましょう。
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線香のあげ方は、宗派によって作法が異なります。供える本数ごとに込められる意味が違うだけでなく、置き方にも特徴がありますので、宗派ごとの作法を把握しておきましょう。
浄土宗の場合は、香炉の真ん中に線香を立てます。立てる線香の本数に決まりはありません。まとめて立てる場合は2本から3本を少し離して立てる場合もあります。中央付近であれば、逆三角形のように立てても問題ありません。
浄土真宗の場合は、線香を真ん中で折り、それぞれ火を灯します。そして火が左側になるよう香炉の中に寝かせます。仏の教えが元々はひとつであることから、考えられた作法です。
天台宗や真言宗の場合は、線香3本を逆三角形に見えるように、手前側に1本、奥側に2本を立てます。香炉に立てる3本は、仏・法・僧の三宝を意味するだけでなく、煩悩を滅するための身・口・意の三業を清める意味も持ちます。
日蓮宗や臨済宗の場合は、1本を香炉の真ん中に立てる方法です。一般的に1本とされていますが、厳密に定められているわけではなく、複数本並べても問題ありません。臨済宗では、お供え以外に修行の時間を計るという意味もあります。
宗派がわからない場合、遺族に故人の宗派を尋ねる行為はマナー違反となるので注意しましょう。基本的な手順は変わらないため、故人の宗派がわからない場合は、自分が信仰している宗派の作法で線香をあげましょう。
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仏事で用いられる線香は、主に2種類あります。ひとつは杉の葉を原材料として作られる「杉線香」で、独特の香りと煙が多く、お墓参りなど屋外で使われることが多い線香です。もうひとつは、複数の粉末を調合して作られた「匂い線香」で、自宅など室内で使われます。
線香を選ぶ際は、自分の好みや故人が好きだった香りから探してみるのもよいでしょう。また、線香をあげる場所によって煙の量を基準に選ぶ方法も有効です。
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線香の火を消す方法は3つあり、素早く縦に振る方法が簡単です。息を使って消す行為は、マナー違反となりますので気を付けましょう。線香をあげる際は、直接火をつけてはいけません。また、宗派ごとに供える本数や置き方も異なるので、事前に確認しておくと安心です。
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