供物や供花は、葬儀の際に故人を供養するために祭壇などに飾られます。故人と親しかった方やお世話になった方は、故人や遺族のために供物や供花を贈りたいと思うかもしれません。
この記事では、供物に適した品物や花の種類、手配方法や贈る際の注意点について解説します。
<この記事の要点>
・供物とは霊前に捧げるお供え物で、供花とは故人の供養のために捧げる花を指す
・仏式の供物を選ぶ際、肉や魚など殺生を連想させる食品は避けるのがマナー
・供物・供花を贈る際は、遺族が辞退していないかどうか確認が必要
こんな人におすすめ
供物や供花を送る際のマナーを知りたい方
供物に適した品物を知りたい方
宗教ごとの適切な供花を知りたい方
供物と供花にはどのような意味があり、誰が用意するのでしょうか。ここからは、故人の供養のためにささげる供物・供花の概要について解説します。
供物とは、故人の供養のために霊前に捧げられるお供え物のことです。お世話になった故人へ感謝の気持ちを表し、葬儀や法要などで遺族に弔意を示すために品物を贈ります。供物を贈るのは、故人や遺族と親しかった方、遺族、職場や学校関係者などです。供物には、フルーツ、お菓子、お酒などが選ばれることが一般的です。また、供物の代わりに御供物料として金銭を包む場合もあります。
供花とは、故人の供養のために捧げる花のことで故人を偲ぶ気持ちを表します。お通夜や葬儀、告別式の際に祭壇の横などに飾り、式場を華やかで厳かな雰囲気にする役割があります。故人の周りを花で飾ることで、遺族の心の慰めにもなるでしょう。
宗教や宗派によってふさわしい供物は異なります。特に、お通夜や葬儀に供物を贈るときには配慮が必要です。ここからは、仏式・神式・キリスト教式それぞれのふさわしい供物を紹介します。
仏式の供物は、フルーツやお菓子、線香などがよく選ばれます。フルーツや食品を盛りつけた「盛籠(もりかご)」を贈る場合もあります。肉や魚など殺生を連想させる食品は避けましょう。また、お祝いに用いられるお酒もマナー違反と捉えられる可能性があるので注意しましょう。故人の好きだった物でもかまいませんが、送っても問題ないか遺族や葬儀社に事前に確認しておきましょう。
神式の供物もフルーツやお菓子などが選ばれることが一般的です。肉や魚もマナー違反ではありません。また、神道には「神様にお酒を捧げる」という考え方があるので、神聖な飲み物とされるお酒を贈ってもよいでしょう。ただし、線香やろうそくは仏式のものと考えられているため、避けたほうがよいでしょう。
キリスト教では供物を贈る習慣はなく、供花として生花を贈ります。しかし、カトリックでは供花を認めていない場合が多いので、贈る前に確かめておいたほうがよいでしょう。また、最近では生花の代わりに「御花料」として金銭を包む場合もあるようです。
宗教や宗派によってふさわしい供花の種類も異なります。適切な花の種類を知らずに供花を贈ってしまうとマナー違反になるので注意が必要です。ここからは、宗教ごとにふさわしい供花の種類を紹介します。
仏式の供花には生花が使われることが一般的です。ただし、最近ではプリザーブドフラワーや造花が利用される場合もあります。白を基調とした色や、黄色や薄いピンクなどの落ち着いた色が供花として適しています。花の種類は、菊やカーネーション、百合、胡蝶蘭などが多く使われます。籠盛りやスタンドの形になっているフラワーアレンジメントを贈るのが一般的です。
神式の供花には、榊(さかき)が使われます。しかし、最近では榊は喪主が準備して、喪主以外の方が花を贈るケースが増えてきています。白菊をはじめ、百合やカーネーションもよく選ばれる花の一つです。色は白系で統一されることが多いですが、華美な印象を与えてしまう胡蝶蘭は選ばないようにしましょう。
キリスト教には供花を贈る習慣はありません。花を贈りたいときは、遺族の意向を確認した上で自宅宛に小さな籠盛りのフラワーアレンジメントを届けましょう。百合やカーネーションなどの洋花のアレンジメントが適しています。色は白だけでなくピンクなどを選んでも問題ありません。ただし、加工された花ではなく生花を選びましょう。
宗教を問わず、避けたほうがよい花もあります。以下の花は供花として不適切なので、選ばないように注意しましょう。
トゲのある花 | 殺生を連想させる |
毒のある花 | 水仙やチューリップ |
香りの強い花 | 線香などの香りを消してしまう |
ツルのある花 | ツルが絡んで成仏できなくなると考えられている |
ただし、故人が特別好んでいた花があれば、遺族や葬儀社に事前に相談してみましょう。
供物・供花の手配は葬儀会社に依頼するのが一般的です。葬儀の宗教・宗派や地域のしきたりに精通しているため、ふさわしい花を選ぶことができます。また、葬儀日程や会場を間違えるという心配もありません。葬儀社を教えてもらった上で、問い合わせてみましょう。
供花は、花屋やインターネットショップを利用して注文することもできます。その場合は、花の持ち込みが可能か葬儀社に確認しておく必要があります。お通夜であれば当日の午前中、葬儀ならば前日までに届くように手配しましょう。遅くともお通夜や葬儀が始まる数時間前までには届くように手配しましょう。
供物・供花を贈る際は、遺族に負担をかけないように配慮することが大切です。ここからは、供物・供花を贈る際に気をつけたい3つの注意点について解説します。
供物・供花を遺族が辞退する場合があります。辞退しているのにも関わらず贈ると遺族に負担をかけてしまいます。まずは、供物や供花を辞退していないかどうかを確認しましょう。死亡通知状などに辞退を明記している場合や、厚志をお断りする旨が書かれている場合もあります。
供物・供花と香典はどちらも故人にお供えするものなので、同じ意味合いを持ちます。そのため、いずれかを贈ればよいものだと考えられています。ただし、故人を偲ぶ気持ちの問題なので、葬儀に参列する際に香典を持参しても問題ありません。近親者や故人と特に親しかった場合は、両方贈ることもあります。
供物・供花をいただいたらお礼をします。後日、お礼状を添えて返礼品を贈りましょう。返礼品は「消えもの」と呼ばれるお菓子やお茶、海苔などの食品、洗剤や石けんなどの日用品を選びます。贈るタイミングは、葬儀後1週間前後を目安にしましょう。
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「供物」と「供花」はどちらも故人の供養のために霊前に捧げられます。
供物にはフルーツやお菓子、お酒などが選ばれます。供花は基本的に生花が使われますが、最近ではプリザーブドフラワーや造花が利用される場合もあります。花の色は白のほか、黄色や薄いピンクなどの落ち着いた色が適しています。
宗教によってふさわしい供物や供花が異なる点に注意が必要です。遺族への配慮を忘れずに、故人への弔意を伝えましょう。
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