初盆は故人が亡くなってから最初に迎えるお盆のことです。初盆で香典をいただいた場合、どのようなお返しをすればよいのか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
この記事では、初盆のお返しでタブーとされているものについて解説します。お返しに関する基本的なマナーについても解説しています。ぜひ最後までお読みください。
<この記事の要点>
・初盆のお返しで生肉や生魚、酒、昆布やかつお節などはタブーとされている
・初盆のお返しの掛け紙は「黒白結び切り」または「黄白結び切り」を使用するのがマナー
・初盆のお返しを後日渡す場合、遅くても2週間以内に送るのがマナー
こんな人におすすめ
初盆の香典のお返しについて知りたい方
初盆のお返しのマナーが気になる方
初盆のお返しの相場を知りたい方
初盆では、香典以外にお供え物をいただく場合もありますが、その場合にお返しは必要なのでしょうか。回答としては、全てのケースでお返しが必要とは限りません。
基本的に初盆のお返しは不要であるケースが多いですが、必要な場合もあるので確認しておきましょう。
初盆の法要後は、会食を行うことが一般的です。法要に参加してくれた方からお供え物だけをいただいた場合は、会食がお礼となります。そのため、お返しを別途用意する必要はありません。
初盆は通常のお盆と異なり、親戚や故人と親しい人を招いて盛大に行うため、食事のおもてなしがお返し代わりになります。
事情があって初盆に参加できないという方から、お供え物を郵送でいただくケースもあるでしょう。その場合は食事をふるまうことができないため、基本的にはお礼を用意する必要があります。
お返しの品はいただいたお供え物と同程度のものを送るのが一般的ですが、お供え物の相場である3,000円を目安にしてもよいでしょう。
遠方の方から香典が送られてきた場合や参列者から直接いただいた場合は、どちらのケースもお返しが必要です。香典をいただいたらお礼をするのがマナーです。
お返しの品物は、いただいた金額の2分の1~3分の1程度を目安に用意します。例えば、香典として1万円をいただいた場合は、3,000円~5,000円相当のものを選びましょう。
初盆のお返しでは、タブーとされている品物が存在します。しきたりや習慣を重視する地域の方は特に注意しましょう。
以下は、お返しにタブーとされている品物です。
・生肉や生魚(宗教的な理由)
・酒(神事で用いるため)
・昆布やかつお節(結婚式の引き出物で使われるため)
・置物(後まで残るため)
また、香典返しにはふさわしくないとされる、華やかなパッケージの品も避けたほうがよいでしょう。
初盆のお返しを選ぶときは、まず予算を決める必要があります。しかし、お返しとしてどれくらいの金額の品を選ぶべきなのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。ここでは、初盆のお返しの相場について解説します。
初盆でいただいた香典や品の金額の2分の1~3分の1が一般的なお返しの相場です。相場の考え方は、葬儀や四十九日など他の法要と同様ですが、地域によって差がある場合もあります。
香典は3,000円~10,000円が相場なので、お返しは1,500円~5,000円を目安にして、いただいた金額に応じて決めましょう。
お返しは、事前に準備して当日渡すケースも多いかもしれません。しかし、なかには相場を大きく上回る金額の香典をいただく場合もあります。その際は、用意したお返しだけでなく、後日お返しの相場の範囲になるよう調整して品物を贈りましょう。
ただし、100,000円ほどの香典をいただいたときは金額が高額なので、半返しではなく30,000円程度でお返しをしても構いません。
初盆のお返しの品は、どのようなものが適切なのでしょうか。タブーとされているものだけでなく、お返しとしてふさわしいものについても把握しておきましょう。ここでは、マナー違反にならないお返しの選び方を解説します。
法要後に手渡しでお返しを渡す場合は、参加者が家まで持ち帰ることまで配慮する必要があります。
重さがあったりサイズが大きかったりすると、徒歩や電車で参加してくれた方の負担になってしまうことが考えられます。お返しを選ぶ際は相手のことを考え、軽くてかさばらないものを選ぶように心がけましょう。
初盆のお返しでは、消耗品を選ぶことが一般的なマナーです。「消えもの」と呼ばれることもあり、食料品や日用品など使うことでなくなるものを指します。
このマナーは葬儀やお通夜の香典返しでも同じです。後に残らない消えものをお返しにすることで、「悲しみが消えるように」という意味が込められています。
お返しとして食品を選ぶのであれば、日持ちするものを選びましょう。その理由は、日持ちする食品は常温保存できるものが多いからです。
常温保存できるものは相手側のタイミングで消費できるため、相手に「急いで食べないといけない」という負担をかけずに済むメリットがあります。また、持ち帰ってもらう途中で食品が傷んでしまう心配もありません。
初盆のお返しにはカタログギフトもおすすめです。カタログギフトは数ある商品の中から相手に好きなものを選んでもらえるため、「使わないものをもらってしまった」という事態を防げます。
贈る側も何を選べばよいのか迷うことがなくなるので、両者にとって嬉しいお返しといえるでしょう。小さなお葬式では、幅広い種類のカタログギフトのご用意しています。ぜひご検討ください。
初盆のお返しの選び方について解説しましたが、消耗品や日持ちする品はさまざまな種類があるため、悩んでしまう方も多いでしょう。実際にどのような品を贈ったらよいのか、おすすめのお返しを相場別に紹介します。
500円ほどでお返しをするのであれば、洗剤やラップなどの消耗品がおすすめです。日用品は毎日使うものなので、お返しで受け取っても困ることはないでしょう。
連名で香典をいただいたときや、少額の香典に対するお返しとしてぴったりです。500円程度であれば、相手に気をつかわせずに贈ることができます。
1,500円ほどで選ぶ場合は、消耗品ならタオルのセット、食品であればそうめんやうどんなどの乾麺がおすすめです。乾麺は賞味期限が長く保存しやすいため、お返しの品として適しています。
ただし、量が多いと重くなってしまうので、遠方の方や公共機関を利用して参加してくれた方には、後日郵送で贈るなどの配慮をしましょう。
お返しの予算が3,000円ほどであれば、食品の詰め合わせがおすすめです。例えば、海苔の詰め合わせ、クッキーやせんべいの詰め合わせなどがあります。
また、香典返しではお茶も定番です。お茶は軽くて日持ちするだけでなく、好みにも左右されにくいため、初盆のお返しにぴったりでしょう。
お返しの金額が5,000円ほどになってくると、選ぶ食品や日用品のグレードが上がります。それに伴い、相手の好みと違うものを贈ってしまったときのリスクも考えておかなければなりません。
そこでおすすめなのが、カタログギフトです。前述のとおり、カタログギフトは相手に欲しいものを選んでもらえるメリットがあります。価格帯も幅広いため、高額のお返しにも適しています。
初盆のお返しで使用する掛け紙は、「黒白結び切り」もしくは「黄白結び切り」のどちらかを使用するのがマナーです。一度結んだらほどけない結び切りの水引は、「繰り返さない」という意味で使われます。
以下は、お返しの掛け紙に用いる主な表書きです。
・志
・初盆志・新盆志
・初盆供養・新盆供養
・粗供養
一般的に使われるのは「志」ですが、宗教やその土地によって異なることがあるため、事前に確認しておきましょう。
お返しを直接渡す場合、お礼状は必要ありませんが、郵送する場合はお礼の品と一緒に添えるのがマナーです。
お礼状の書き方には特別なルールがあるので、正しい書き方を理解しておきましょう。
お礼状は基本的に、「頭語」「お礼の内容」「お返しの品を送ったこと」「書面で済ませることに対するお詫び」「結語」の構成で書きます。
以下は、お礼状を書く際に気を付けるべきポイントです。
・句読点を打たない
・忌み言葉を使わない
・宗教や宗派に応じて書く
句読点には区切り(切れる)という意味があるため、「無事に滞りなく終わりました」という報告にはふさわしくないとされています。
初盆のお返しとして添えるお礼状の例文を紹介します。
時下ますますご清祥のことと心よりお慶び申し上げます
亡〇 ○○儀 初盆に際しましては ご丁重なるご厚志を賜り厚く御礼申し上げます
おかげさまにて初盆法要を滞りなく営むことができました
つきましては感謝の気持ちを込めて心ばかりの品をお送りいたしますので お納めくださいますようお願い申し上げます
本来であれば拝眉の上お礼を申し上げるべきところではございますが 略儀ながら書中をもってお礼方々ご挨拶申し上げます
お返しを渡す際のマナーやタイミングは、渡し方によって異なります。当日に手渡しする場合のマナーは以下の通りです。
・感謝の気持ちを伝えて渡す
・手渡しのタイミングは法要または会食が終わったとき
後日渡す場合のマナーは以下の通りです。
・遅くても2週間以内に送る
・郵送の場合はお礼状を添える
・掛け紙は内掛けにする
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初盆のお返しの品は、タブーとされている生肉や生魚、酒、昆布やかつお節、置物などを避け、日持ちして持ち運びがしやすい「消えもの」やカタログギフトを選ぶとよいでしょう。また、お返しを郵送で送る場合は、のし紙やお礼状に関するマナーについても理解しておくことが大切です。
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告別式とは、故人と最後のお別れをする社会的な式典のことです。ホゥ。