葬儀や法事の際に現金を包む袋のことを「不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ)」といいます。使用する機会が少ないため、使い方がわからないという方もいるのではないでしょうか。
不祝儀袋には書き方やお金の入れ方に関するマナーがあります。誤った書き方や入れ方をしてしまうと、遺族に不快な思いをさせてしまう可能性があるので注意が必要です。
この記事では、お供えで現金を包む際に使う不祝儀袋の特徴や使い方を解説します。
<この記事の要点>
・不祝儀袋とは、葬儀や法要などの弔事のときに使う封筒や包みを指す
・不祝儀袋の水引は結び切りで、銀・白黒・黄白のものを使うのが一般的
・葬儀や通夜のときの不祝儀袋の表書きには、薄墨を使うのがマナー
こんな人におすすめ
葬儀に参列予定の方
不祝儀袋の選び方を知りたい方
不祝儀袋の入れる現金の包み方を知りたい方
不祝儀袋は親族や友人に不幸が訪れたときに使用する封筒で、中には現金を包みます。急に必要になる場合が多いので、いざというときに慌てないためにも基本的なマナーを知っておきましょう。
ここからは、不祝儀袋の使い方やお供えの意味について解説します。
不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ)とは、葬儀や法要などの弔事のときに使う封筒や包みのことで、現金を送る際に使用します。
不祝儀とは「めでたくない」という意味です。「不」という言葉からもわかるように、祝儀とは反対の状況を表しています。
葬儀や法要に招かれた際には、現金を不祝儀袋に包んで渡します。葬儀への参列がきまったら、事前に不祝儀袋を用意しておきましょう。
お供えとは、故人に感謝を伝えるために供えられる贈り物のことです。お供えには、施主が神仏や故人のために供えるお供えと、参列者が施主を通して故人に供えるお供えの2種類があります。
故人と親しかった場合や故人が自分よりも年上であった場合には、現金を包むのが一般的です。地域によっては、故人が生前に好んでいた品物を贈ることもあります。現金ではなく品物をお供えする場合は、「消え物」と呼ばれる消耗品を選ぶとよいでしょう。
封筒や袋に包んで送る現金は「御供物料(おくもつりょう)」や「香典」と呼ばれます。
御供物料と香典はどちらも現金を送るという点では同じです。一般的には、法要や法事の際に持参する現金を御供物料、葬儀や通夜の際に持参する現金を香典といいます。
御供物料と香典のもう1つの違いは送る金額です。御供物料は香典の5割~7割の金額を目安に送ります。どちらの場合も不祝儀袋に包んで送るのがマナーです。
不祝儀袋は「香典袋」と呼ばれることもありますが、不祝儀袋と香典袋もどちらも同じ意味を持っています。
ただし、宗教によって「不祝儀」に対する考え方は異なります。仏教や神道では故人が亡くなったときに不祝儀という表現を用いますが、キリスト教にとっての死は神のもとに帰ることです。そのため、キリスト教では死は「祝福されるべきこと」と考えられています。
不祝儀袋は百貨店、文具店、コンビニエンスストアなどで購入可能です。さまざまな種類やデザインがあるため、状況に応じた不祝儀袋を選ぶようにしましょう。
ここからは、お供えで現金を包む際に使う不祝儀袋の特徴について紹介します。祝儀袋との違いについても解説するので、不祝儀袋を購入する際の参考にしてみてください。
不祝儀袋に似ている袋として「祝儀袋」があります。どちらにも水引が付いていますが、以下の2点が祝儀袋との違いです。
・不祝儀袋にはのしがついていない
・不祝儀袋の水引は結び切りになっている
「のし」とは袋の右上に添えられている飾りのことです。縁起がよいものとされていますが、お悔やみの場にはふさわしくないので、不祝儀袋にはのしが付いていません。
祝儀袋には蝶結びの水引がついています。これは「何度でも結び直せる」ことから、何度あってもよいお祝い事の際に用いられます。一方で、不祝儀袋には「二度と繰り返さない」という意味が込められた結び切りが使われています。
不祝儀袋の水引の色は地域によって異なりますが、銀・白黒・黄白が使われるのが一般的です。昔は青白の水引を見かけることがありましたが、現在ではほとんど使われていません。
水引の本数は、2本・6本・8本など偶数にします。五行陰陽説では偶数は陰数とされていて、お悔やみごとに適しているからです。不祝儀袋を購入する際には、水引の本数も確かめておくとよいでしょう。
不祝儀袋には水引が印刷されているタイプと、水引を取り外せるタイプの2種類があります。親族や親しい友人に多くの現金を包む場合は、水引を取り外せる不祝儀袋が適しています。
祝儀袋で水引が取り外せるタイプは下から上に包むように作られています。一方で、不祝儀袋では上から下に包みます。お祝いごとは上向き、悲しいことは下向きと覚えるとよいでしょう。
不祝儀袋の書き方や現金の包み方にもマナーがあり、間違った方法で送ってしまうと遺族に不快な気持ちを与えかねません。
ここでは、お供えで現金を包む際に使う不祝儀袋の使い方を紹介します。3つのポイントに分けて解説するので、使い方を確認しておきましょう。
表書きは薄墨を使って書きます。薄墨には「急なお悔やみで墨を磨る時間も惜しんだ」という意味が込められています。ただし、薄墨を使用するのは急いで駆けつける必要のある葬儀や通夜のときのみで、法要では通常の濃墨を使用します。
水引の下部には送り主の氏名を記入します。1名の場合は中央に、2名のときは年長者が右側になるように書きましょう。
3名以上のときは、右側に代表の名前を書いてから左側に「外一同」という言葉を加えます。別紙を用意して右から年長者順に全員の氏名を書きましょう。
中袋には包んだ現金の金額・氏名・住所を書きましょう。市販されている不祝儀袋には、金額を各欄が設けられている場合があります。
中袋の金額は旧字体の漢数字を使って書きます。中袋に三千円と記載する際は「参阡円」、1万円の場合は「壱萬円」と書きます。一や二などの漢字は後から線を書き加えられるため、改ざんを防ぐ目的で旧字体の漢数字が使われます。横書きで金額を記入できる不祝儀袋の場合には、数字で金額を書きましょう。
不祝儀袋にお金を包む際は、使用感のあるお札を選びます。ただし、お供えとして送るものなので、汚れや破れがある旧札は使わないようにしましょう。
一方で、新札は前もって用意をしていたという印象を与えてしまうので不適切です。新札しか用意できない場合は、折り目をつけてから包みましょう。
お札は人物が描かれている面がおもてです。現金を包む際は、お札の裏面が不祝儀袋の表を向くようにします。また、複数枚のお札を包む際には向きをそろえておくとよいでしょう。
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不祝儀袋とは、葬儀や法要などの弔事のときに使う封筒や包みのことです。不祝儀袋にはのしがついておらず、水引は結び切りになっています。表書きは薄墨を使用して記入し、中袋の金額は旧字体の漢数字で記載するのがマナーです。
遺族や故人に失礼がないように、不祝儀袋の選び方や現金の包み方を確認しておきましょう。
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