「雨の日のお墓参りはよくないといわれた」「雨の日のお墓参りが不吉といわれる理由を知りたい」という方に、ご説明します。
結論から述べると、雨の日にお墓参りをしても問題ありません。ただし、タブーと考える方もいるでしょう。ここではタブーとされる理由と注意点について解説します。
<この記事の要点>
・雨の日にお墓参りをしても問題ないが、墓石や敷石が滑りやすいため注意が必要
・雨の日のお墓参りは混雑しておらず、水を汲む手間が省けるというメリットがある
・雨の日にお墓参りをするときは、滑りにくい靴を履いてレインコートを持参する
こんな人におすすめ
お墓参りに行く日が雨になりそうな人
いつお墓参りに行くべきか悩んでいる人
お墓参りのマナーについて知りたい人
よくないとされる理由は、主に3つあります。安全面だけでなく、歴史的な背景もありますので、ひとつずつ確認してみましょう。
墓地はツルツルの墓石や敷石があるため、滑りやすい場所です。雨の日は足元も悪く、転倒の危険性が高くなります。
特に足腰が不安定な高齢者や走り回る子どもと一緒の場合、転んで怪我をしないように注意が必要です。また雨の中だと、衣服やお供え物が濡れてしまうのも気になるかもしれません。
陰陽の考え方として、晴れは「陽」の気、雨は「陰」の気があると信じられていました。陰陽説の言い伝えを重んじる方は、マイナスのイメージがある「雨の日」は縁起が悪いとされ、お墓参りするのを避けていたようです。
しかし故人やご先祖様を供養するのが目的ですので、陰陽説の思想を必ずしも優先する必要はありません。感謝や敬意を込めて供養すれば、「雨の日でも喜んでいただける」と考えることもできます。
日本では、昭和初期まで土葬による埋葬が一般的でした。埋められた死体が腐敗し、病原菌をもらう恐れがありました。
雨の日は特に「土中から病源菌が蔓延するのではないか」「死臭がするかもしれない」「伝染病が流行るのでは」と心配されていたようです。靴にも泥や土がつくため衛生的によくない、という考えもありました。
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雨の日を避ける方もいますが、メリットもあります。人混みを避けたい方、早めに掃除を済ませたい方、スピリチュアルな視点でのメリットを知りたい方もチェックしてみてください。
陰陽説や安全面・衛生面の理由から、雨の日を避ける方も少なくありません。そのためオンシーズンとされるお彼岸(春分の日・秋分の日)でも、雨の日は比較的混雑を避けられます。
「静かにゆっくりとお墓参りしたい」「人の気配を感じずに、故人と対話をしたい」という場合は、あえて雨の日を選択してもよいでしょう。
お墓の掃除は、バケツに水を汲み、スポンジやタオルで磨きます。雨の日はすでに濡れている状態なので、水を運ぶ手間が省けるでしょう。すでに墓石が濡れているので、サッとタオルで拭けばきれいになるはずです。
雨の水で、埃やおおまかなゴミもすでに流されているかもしれません。「お墓参りの時間を長く取れない」という方は、掃除しやすい雨の日を選ぶのもおすすめです。
雨の日は、スピリチュアルの観点でいうと「浄化」を意味するため、清らかな環境で故人と向き合えるでしょう。またお墓参りの雨は、ご先祖様からの「歓迎の印」ともされているようです。
スピリチュアルな観点では、雨の日のお墓参りにマイナスな意味は含まれていません。
「雨の日にお墓参りしたい」という場合、注意点が3つあります。心穏やかに供養できるように、確認しておきましょう。
雨で滑りやすくなっているため、滑りにくい靴を選びましょう。レインシューズは、靴底に滑りにくい素材やデザインが採用されているためおすすめです。
急いで歩いたり、走ったりするのも危険なため、お墓への移動や掃除の際には、ゆっくりと動くことを心掛けましょう。
傘を片手に持ったままだと、掃除がしにくいかもしれません。雨の中作業する方は、両手が空くようにレインコートを持参しましょう。
ポンチョタイプよりは、上着とズボンに分かれているタイプが適しています。風に煽られることも少なく、全身を覆うため濡れにくいでしょう。
雨の日に、普段通りのお墓参りをするのは難しいかもしれません。線香を用意してもすぐに火が消えてしまう場合は、無理に火を付けなくても構いません。雨の日はお墓の掃除をして手を合わせるといった、いつもよりシンプルな供養にします。
ただし雨の日にお墓参りする場合の線香については、さまざまな意見があります。「火を付けずにお供えだけしてもよい」という意見もあれば、「火力のある線香用ライターで火を灯す」「浄化するために短い時間でも線香を焚く」といった考えもあるようです。
どうしようか迷った場合はご自身の考えで決めるとよいでしょう。
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「足元の悪さや陰陽説が気になる」という方は、雨の日を避けるために延期しても問題ありません。必ず命日やお彼岸の当日にお墓参りをしなければならないといった決まりはありません。
とはいえ、「一緒にお墓参りをする親族と日程調整するのが大変なので雨の日でもお墓参りしたい」という思いがあるならお参りをしましょう。故人やご先祖様に敬意を払って供養すれば、その気持ちはきっと伝わるはずです。
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雨の日のお墓参りは土葬の時代にはタブーとされていたため、今でもその名残があるのかもしれません。ただし実際には雨の日を避ける必要はなく、ご先祖様に感謝の気持ちを伝えることが大切です。
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