検視の流れ|ご遺体が警察に安置されたらやるべきこと
葬儀の準備

作成日:2017年07月31日  更新日:2020年09月01日

検視の流れ|ご遺体が警察に安置されたらやるべきこと

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人の死は、病院で迎えられることが多いですが、自宅など病院以外で亡くなられた場合には、警察が介入し、検視(けんし)が行われることになります。

検視はどういう状況のときに行われ、どのくらいの日数がかかるものなのか、また、病院で亡くなった場合と比べ、手続きなどの流れはどう変わるのでしょうか。ご遺体を引き取り、葬儀を行うまでの流れや注意点を確認しておきましょう。

【もくじ】
検視とは
「検視」と「検死」は何が違う?
「検視」と「解剖」の違いは?
どのような状況だと「検視」になる?自宅で亡くなったら
「検視」の拒否はできるの?
「検視調書」の開示はできる?
遺体はいつ返ってくる?検視の流れと期間
「検視」にかかる費用は?
検視完了の連絡が来る前に行っておくべきこと
ご遺体引き取り後の段取りを冷静に考えて

検視とは

通常、病気などで入院していて、症状が悪化しそのまま病院で亡くなった場合は、医師の判断で「死亡診断書」が作成されます。死亡診断書が交付されれば、ご遺体を引き取ったり、葬儀を行ったりすることができます。死亡の原因や遺体の状況などを、特別細かく調べることはありません。

しかし、それ以外の状況で人が亡くなった場合には、検察による検査が行われます。それが、「検視」です。検視は、検察官やその代理人が医師の立ち合いのもとご遺体を検査して、身元や犯罪性の有無などを確認する手続きです。

遺体の状況に犯罪性があれば、当然検視が行われます。しかし、病気があり普段から病院に通っていて、一見事件性がないように見えても、亡くなったのが自宅など病院以外の場所であった場合は検視が行われることがあります

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「検視」と「検死」は何が違う?

「検視」という言葉の他に、「検死」という言葉があります。両者の違いは一体何でしょうか。まず「検死」とは、何かしらの手続きそのものを指す言葉ではなく「ご遺体を実際に見て調べる」という概念的な言葉です。「検視」「検案」「解剖」それぞれの手続きをまとめて呼ぶ際にも用います。

ただし、日本においては「検視」などと違い、法令上の用語ではないため、定義があいまいとも言われています。一方、「検視」は「刑事訴訟法229条に基づき、検察官やその代理人によって行われる捜査」を指します。検察官などが行う「検視」と区別して、医師が行う検査だとする見解も存在します。

定義があいまいな言葉ではありますが、法令上の用語として使う場合には、誤って「検死」としてしまわないよう注意しましょう。

「検視」と「解剖」の違いは?

「解剖」は、検視や検案を行ってもなお死因が特定できない場合や、犯罪の可能性がある場合に行われるものです。大きくわけて、「行政解剖」と「司法解剖」があります。

「行政解剖」は犯罪との結びつきが考えられないものの死因が特定できない場合に、遺族の承諾を得た上で行います。ただし、遺族と連絡がとれない場合や、食中毒など被害が甚大な際には、承諾なしに解剖する場合もあります。

「司法解剖」は、犯罪の可能性が高い場合に行われます。行政解剖のように死因の特定だけを目的とするわけではないため、遺族の同意がなくても裁判所の許可のみで解剖できるようになっています。

いずれの場合でも、検視の結果を受けて行われるものが「解剖」です。

どのような状況だと「検視」になる?自宅で亡くなったら

自宅で亡くなってしまっている家族を発見したら、警察に連絡しなくてはなりません。検視が終わるまでは現状をそのままにしておかなければならず、身内であってもご遺体を動かすことはできません。ドライアイスなどでご遺体を冷やすような行為も禁止です

かかりつけ医がいる場合はすぐに連絡を

ただし、病気療養中であった場合は、たとえ亡くなられたのが自宅であっても、必ずしも検視が必要になるわけではありません。かかりつけ医がいて、診察後24時間前後の死亡で、治療中の病気に関連する死であることが明らかと判定できる場合は、その医師が死亡診断書を交付することができます。よって、かかりつけ医がいる場合はすぐに呼び、現場に来てもらいましょう。

異常死の場合は検視が必要

かかりつけ医がいたとしても、死亡後にその医師が改めて診察し、治療中だった病気と関連する死ではなく異常死であると判定された場合は、警察に届け出て、検視が行われることになります。かかりつけ医がいない場合も、連絡を受けてかけつけた医師や監察医によって検視が行われます。

病死や自然死の他に、事件性が薄くても、
・指定された感染症による死、中毒死
・災害による死
・事故死または自殺
・独居で身元不明な方の死


などの場合には検視が行われます。

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「検視」の拒否はできるの?

解剖のうち、一部の行政解剖は遺族が拒否できますが、同じように「検視」も拒否できるのでしょうか。結論から言うと、「検視」は拒否することができません。そもそも「検視」というのは単なる死因の特定だけを目的としているわけではなく、犯罪の可能性があるかどうかを調べるという目的もあるからです。

そのため、刑事訴訟法第229条では、変死や、その疑いのあるご遺体について「検視をしなければならない」と規定しています。

また、「検視規則」という検視の方法や手続きなどを具体的に規定したものによると、「警察官はご遺体や現場の状況を保存するよう努めなければならない」とされており、必要に応じて遺族に事情聴取をしたり、指紋を採取したりする権限もあります。

このように考えると、「検視」は拒否することができないものだとわかります。

「検視調書」の開示はできる?

「検視」が行われると、その結果を記した「検視調書」という書面が作成されます。亡くなった詳しい原因や、犯罪に巻き込まれたのかどうかを知るためにも、「検視調書」を見たいと思う遺族も少なくないでしょう。

ですが、「検視調書」は原則非公開となっており、見せて欲しいからといって開示されるものではありません。あくまでも捜査の一環として作成されるもので、「検視」に関わった医師や事情聴取を受けた人の個人情報なども記載されているため、プライバシー保護の観点からも簡単には見ることができないのです。

ただし、損害賠償請求などを行うための証拠として、「検視調書」が必要かつ代わりの証拠がない場合に限り、記録の一部を閲覧できるケースもあります。

遺体はいつ返ってくる?検視の流れと期間

病院以外で人が亡くなった場合は警察が呼ばれます。警察がご遺体を確認し「死因に犯罪性がないことが明らか」だと判断すれば、死因や身元、体の特徴などを記録する死体見分が行われます。ですが、犯罪性があるかどうかはっきりしない場合、ご遺体は検察官に渡り検視が行われます。

犯罪性の疑いがないと判断された場合

検視の結果、犯罪に巻き込まれた可能性がないと判断された場合、次に医師によって死因や亡くなってからの経過時間などを、医学的に判断する「検案」を行い、「死体検案書」が作成されます。ただし、検案を行っても死因が明らかにならない場合は、行政解剖が行われます。

犯罪性の疑いがある場合

検視の結果、事件性が疑われると、死因や死後経過時間、損傷などを明らかにするために司法解剖を行うことになります。司法解剖は、解剖場所にご遺体を移すため数日かかります。解剖は原則、裁判所から嘱託された大学の法医学教室によって行われます。

身元が分からない場合

独居で発見され、ご遺体の身元が確認できない場合や、遺体の状態が悪く本人確認ができない場合は、DNA鑑定が行われます。DNA鑑定の結果が出るまでの期間は10日前後というケースが多いですが、地域や状況により差が大きく、1ヶ月以上かかることもあるようです。

検視が行われた場合は、これらすべての結果が出て死亡検案書が発行されるまで、ご遺体は警察に預けられたままになります。当然、死亡手続きや葬儀なども行えません

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「検視」にかかる費用は?

「検視」は、法律に基づいて死因の特定や犯罪性の有無を確認するために行うものです。そのため、「検視」そのものに費用は発生しません。

しかし、「検視」が行われる場合、医師から死亡診断書をもらうことができないため、代わりに「死体検案書」を作成してもらうことになります。この「死体検案書」には作成費用がかかります。

そもそも、人が亡くなった際に死亡を証明するためのものが「死亡診断書」です。これは法律により作成することが義務付けられています。しかし、病院外で亡くなるなどした場合には、「死亡診断書」として証明ができないため、医師が「検案」を行い、「死体検案書」を作成しなければならないのです。

ちなみに、「検案」とは死因を判断するために医師がする検査のことを言います。

また、ご遺体を搬送、保管するための費用、医師が「検案」する際の費用もかかり、すべて合計すると数十万円にものぼります。

「検案」に関わる費用は、東京23区の場合、すべて公費で賄われるため、遺族側の費用負担は必要ありません。東京23区以外の市でも、一部費用を公費で負担してくれる場合があります。

問題なのは、東京都以外の自治体です。神奈川県の場合、全額遺族が支払う必要があります。さらに遺族が承諾した上で行う「行政解剖」についても、遺族側が負担しなければなりません。

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検視完了の連絡が来る前に行っておくべきこと

検視が終わると、ようやくご遺体は家族のもとに返ります。引き取りを待たされた後、連絡があったら早急にご遺体を引き取らなければなりません。

この時点で葬儀社が決まっていない場合は、警察から紹介をうけることが多く、その葬儀社がご遺体の搬送を引き受けてくれることもあります。ただし、警察から紹介される葬儀社にそのまま搬送や葬儀を依頼すると、相場より高額になってしまうことが多いのが現状です。希望している形式の葬儀ができない可能性もあるため、検視が終わるまでの時間を使って、ご自身で葬儀社を選び、決めた葬儀社にご遺体の引き取りもお願いすることをおすすめします。

警察署からご遺体の引き取りを急がなければならない状況であっても、「小さなお葬式」は最短30分でお迎えにあがります。他社に葬儀をご依頼済みの方、警察署で葬儀社を紹介された方も、まずはお電話でご相談ください。

小さなお葬式

通常、病院からご遺体を引き取る場合は、毛布や布団で搬送されます。しかし警察から引き取る場合は、ご遺体の状態が良くないことも多く、警察署で棺に納めてから搬送されることが多いです。直接火葬場に搬送して火葬する方法をとることもあります。

ご家族が亡くなられたことや、葬儀を行うことを周囲に知られたくない場合もあるでしょう。そのときは、少人数で行う直葬(ちょくそう)という葬送の形式がありますので、検討してみてはいかがでしょうか。

参考:小さなお葬式の火葬式

ご遺体引き取り後の段取りを冷静に考えて

ご遺体が警察に連れて行かれ検視となると、日数がかかったり、ご遺族もいろいろと事情をきかれたり、死体検案書の発行に費用がかかったりと、負担が大きくなります。病気を持っている場合は、もし自宅での逝去になってしまったときにも死亡診断書を発行してくれる、かかりつけ医を探しておくべきでしょう。

検視になった場合は不安も大きいと思いますが、冷静にご遺体を引き取った後の段取りを考えて、引き取りまでに葬儀社を決めておくようにしましょう。

まとめ

今回の記事では、検視について詳しく解説しました。病院以外で亡くなると検視や解剖が行われます。死因に犯罪性がないと断定できれば、遺族の元へご遺体が戻され葬儀を行うことになりますが、早急に遺体の引き取りをしなければならないため早めに葬儀社を決めておくことがおすすめです。インターネットでも情報収集や葬儀社を選定することはできます。

悲しみに暮れる間もなくやらなければならないことがたくさんありますが、ご家族や周りの方たちと協力しあえば負担も軽減されスムーズに進めていくことができるでしょう。


葬儀に関するお問い合わせは「小さなお葬式」へ

葬儀に関するご準備は事前に行うことが大切です。いざという時困らないように、葬儀全般に関する疑問は、「小さなお葬式」へお問い合わせください。24時間365日専門スタッフがお客様のサポートをさせていただきます。

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最後に

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