法事の種類と女性の服装

法事の種類と一般的な女性の服装

冠婚葬祭のなかでも、特にマナーが気になるのが「葬儀」ではないでしょうか。葬儀にかぎらず、法事や法要でも失礼にならないように礼節を考えるのは難しいものです。ここでは、非常識と思われない一般的なコーディネートや、いくつかある法事の種類についてご紹介します。

葬儀、四十九日、一周忌、三回忌では喪服を着用

葬儀や四十九日、一周忌などは重要な儀式といえるでしょう。これらの儀式では、喪服の着用が適切です。喪服には、正喪服、準喪服、略喪服という3つの格式があります。どの喪服を着用するかは、出席する弔事の種類や出席者の立場によって変えましょう。

正喪服は、喪主や近親者が着用するものです。そのため、参列者はあまり正喪服を着用することはないでしょう。

準喪服については、準とは書かれているものの正式な喪服です。喪主や近親者だけではなく、参列者が着用してもマナー違反にはなりません。お通夜や告別式では適切な選択肢といえるでしょう。

略喪服は、ダークスーツや学生のリクルートスーツなどのことです。正式な喪服ではなくとも、状況によってはお通夜や三回忌以降の法事で着用をしてもよいとされています。

三回忌以降は略喪服が一般的

葬儀や四十九日などでは、正喪服や準喪服が適切な選択肢となります。しかし三回忌以降では、ダークスーツのような略喪服が一般的です。略喪服を着用するときに意識しておきたいのが服の色です。光沢のあるような派手な色ではなく、黒や濃紺などのダークカラーを選びましょう。

三回忌以降では、相手側から「平服」を指定されることもあるかもしれません。そのようなときは、シャツやデニムといったカジュアルなものではなく、黒やグレーのワンピースなどを着用していくとよいでしょう。

法事での女性の服装とコーディネート

法事では、マナーをおさえつつもコーディネートを考えることが必要です。喪服のコーディネートは、正喪服や準喪服など、格式によってポイントが変わります。それぞれの格式で意識しておきたいポイントを学んでおきましょう。ベストな方法だけではなく、避けたほうがよいファッションについてもご紹介します。

正喪服のおすすめコーディネート

女性の正喪服は、黒の無地が基本です。光沢感のないワンピースにボレロ、アンサンブルやスーツなどが該当します。いずれもブラックフォーマルなものを選びましょう。パンツスタイルは、できるだけ避けるのもポイントのひとつです。

重要になるのがスカート丈ですが、露出の高いデザインはマナー違反にあたるため、短すぎる丈は避けましょう。アクセサリーを身に着けたい方は、真珠が定番です。ただし、連が重なるものや派手なデザインは控えなければなりません。ネイルをしているのであれば、手袋をつけるという選択肢もあります。

準喪服のおすすめコーディネート

最近では、弔事以外に慶事にも使える便利なブラックフォーマルも売られています。準喪服は、1着は準備しておくとよいでしょう。

準喪服のおすすめコーディネートですが、基本的に正喪服のケースと同様です。露出の高い服は避け、上品に見えるようなバランスを意識しましょう。バッグを利用したい方は、黒の布製を選びます。光沢がなく、落ち着いたデザインのバッグがよいでしょう。

パンプスを履くときは、布製が無難です。ヒールが高すぎると快く思わない方もいるので避けましょう。基本ポイントは、黒で光沢がなく、派手ではないデザインです。

略喪服のおすすめコーディネート

三回忌以降は、略喪服で出席することもあるでしょう。基本的にパンツスーツはNGとされていますが、略喪服を着用する機会であれば問題ありません。ただし、喪主や遺族など近親者の立場でのパンツスーツは避けたほうが無難です。

パンツスーツの略喪服は、さまざまな種類があります。ブラックフォーマルの上品なイメージを意識して、自分の好きなデザインを選ぶとよいでしょう。略喪服は、ブラックフォーマル以外にも黒や濃紺色のワンピースの着用が可能です。暑い時期は、五分袖や七分袖であればマナー違反ではありません。

避けたほうがよいパンツスタイルとリクルートスーツ

女性のパンツスタイルは基本的に避けたほうがよいとされています。略喪服であっても、近親者であれば選択しないようにしましょう。

パンツスタイルだけではなく、リクルートスーツも適切ではありません。リクルートスーツは平服です。またリクルートスーツと喪服は素材が違うので、見た目も大きく異なります。リクルートスーツが着用可能なのは通夜のときのみです。いざというときに焦らないためにも、1着は喪服を準備しておきましょう。

喪服コーディネートをするときに気を付けたいこと

より上品で適切なコーディネートを決めるのは難しいかもしれません。しかしタブーにならない基本的なコーディネートであれば、注意点を意識するだけで決められるでしょう。

喪服を着用するときに気を付けたいことは、いくつかあります。代表的なタブー事例は以下のとおりです。

・光沢のある生地
・白いインナー
・半袖
・生足
・パール以外のアクセサリ
・ラメやゴールドチェーン
・毛皮
・香水
身に着けるものを考えるときは、タブーとされているものをひとつひとつ慎重に確認をしましょう。

高齢、妊娠中などの場合は体調第一

弔事では特にNGとされるものが多くありますが、だからといって無理をしてまで服装に気をつかう必要はありません。特に、高齢の方や妊娠中の方などは、体調を第一に考えましょう。

冬であれば暖かいタイツを履いたり、お腹周りがきついのであれば楽な服装を選んだりと、自分の体調を優先します。マナーに縛られすぎないようにしましょう。

最近は妊婦向けの喪服などもありますが、もち合わせているダークカラーの洋服を着用することで十分だといえます。

メイクや髪形のマナー

身に着けるもの以外に、メイクや髪形について気になる方もいるのではないでしょうか。女性のメイクについては、比較的地味な色でまとめましょう。服装と同様に派手すぎるとマナー違反になります。

髪については、目にかかるような長い前髪は避けましょう。また、髪が長い方は耳より下の位置でひとつにまとめます。髪が短い方は、耳を出しましょう。

法事での男性や子どもの服装

女性のファッションをご紹介しましたが、男性や子どもの服装についても知りたいという方もいるのではないでしょうか。女性のように、男性や子どもにもベストな選択肢があります。

用意できるものは今のうちに準備しておくことが大切です。早めに準備をするためには、こちらでご紹介するポイントを把握するとよいでしょう。

男性はどのようなときもスーツが望ましい

男性の喪服は、基本的にどのようなときもスーツが望ましいといわれています。また、女性と違ってアクセサリーなどを着用しないので、シンプルなコーディネートが可能です。

ただし、どのようなスーツでもよいというわけではありません。礼服と喪服を間違えたり、ネクタイの色を派手なものにしたりしないように、気をつけましょう。

喪主や近親者の場合は、モーニングコートがよいでしょう。参列者は基本的には、準喪服のブラックスーツでよいとされています。悩んだ場合はブラックスーツを選びましょう。

学生は制服を着用する

中学生や高校生など、制服がある学校の場合は制服を選んでおくと無難です。子ども用の喪服もありますが、特別に準備をする必要はありません。靴下やスニーカーの色などは、派手なものを選ばないように注意しましょう。落ち着いた色で身だしなみを整えることが大切です。

女児の髪が長いときは、耳より下の高さで後ろにまとめます。結べるほど長くないときは、顔に髪がかからないようにピン留で横の髪をとめるとよいでしょう。髪を結ぶゴムは、黒や茶色を選びます。

未就学児・制服のない小学生は暗い色の服装であればよい

幼い未就学児や制服のない小学生は、暗い色の服装であれば問題ありません。黒色などのモノトーンでまとめた服装であればマナー違反にはならないでしょう。

ただし、大きくキャラクターの柄が入っているものや、音が鳴るような靴は避けます。できるだけシンプルで落ち着いた雰囲気になるようにコーディネートをしましょう。

ベビーは白やベージュなど控えめな色合いでそろえる

小さなベビーは、白やベージュなど控えめな色合いでそろえておくと安心です。赤ちゃんは着心地が悪いと泣くことも考えられるので、マナーを気にしすぎないように注意しましょう。

ほかのシチュエーションと同じように、意識しておくことは派手で華美なイメージを感じさせないことです。その点をおさえておけば、大きくマナー違反をしてしまうことはないでしょう。

分からないことは年長者やプロに聞いてみるのが一番

葬儀や法事などは、分からないことが多く1人で解決できない悩みも出てくるかもしれません。そのようなときは、年長者やプロに相談をして疑問を解決しましょう。

葬儀や法事についてのさまざまな相談を受け付けている小さなお葬式では、葬儀や法事のマナーに関するコラムもご紹介しています。基本的なことから覚えておきたい小さな豆知識まで解説しているので、気になる方はぜひアクセスしてみてください。

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まとめ

法事のときの女性の服装や、注意点などについて解説してきました。ひとつずつ慎重に確認をすることで、トラブルなく法事を終えられるでしょう。

小さなお葬式ではマナーに関するコラムも数多くあり、葬儀に関するご相談を24時間受け付けています。公式ホームページからさまざまな情報を確認できるので、気になる方はお気軽にご利用ください。