お通夜にお花を送っても大丈夫?「供花」のマナーや種類、相場も徹底解説!

お通夜にお花を送っても大丈夫?「供花」のマナーや種類、相場も徹底解説!

お通夜の際には、参列者から遺族・故人に対して供花を送るケースも多く見られます。宗派によってマナーが異なる部分でもあるため、初めて送るときはお花の選び方や渡し方に迷うこともあるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、お通夜の際に送られる供花について幅広い視点から解説していきます。基本的なマナーも掘り下げているため、不安を解消しながら参列できるでしょう。相場や注意点もあわせてご紹介します。

こんな人におすすめ

供花を贈ることをお考えの方

宗派ごとの適切な供花を知りたい方

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お通夜のお花「供花」って何?

亡くなった方がその後の世界で幸せになれるよう、冥福を祈る意味を込めて送られるのが「供花」です。「くげ」の他に「きょうか」「くか」とも呼ばれています。お通夜に参列した経験がある方は、会場の周辺に飾られたお花を見たことがあるかもしれません。「花を供える」という文字のとおり、関係者が供えたお花は全て供花として扱われます。

種類などの具体的なマナーは、宗派によってさまざまです。日本人に多い仏教では、「供物(くもつ)」として飲食物や線香を供えるケースも多く見られます。

遺族を慰める意味があるともいわれていますが、無理に用意して送る必要はありません。あくまでも参列者の気持ちを表す物である点を理解しておきましょう。

供花を送る人は?

「自分から送って良いのか分からない」という場合は、故人または遺族との関係性を明確にすると判断しやすくなります。以下4パターンのうち、いずれかに該当する方は送っても良いでしょう。

・親族
・友人
・故人の仕事関係者
・喪主・遺族の仕事関係者

お通夜の宗派に適したお花であれば、送るかどうか厳密な判断基準はありません。ただし、親密でない方から送った場合、遺族に気を遣わせる可能性があります。仕事上の関係者であっても、深い関わりがない方は慎重な見極めが大切です。金銭面にも影響するため、他の供物も送るのであれば供花なしで参列するのもひとつの選択肢といえます。

供花の種類は?

これから供花の用意を始める方は、宗派によって異なる種類に注意が必要です。よく見られるのは白菊胡蝶蘭といったお花ですが、他にもさまざまな選択肢があります。故人が無宗教の場合や、厳密なマナーにこだわらない方であれば自由に選んでも問題ありません。3種類の宗派における、供花の適切な種類・色を解説します。

仏教葬儀の場合

宗教の中でも、特になじみ深いのが仏教でしょう。仏式のお通夜を営むケースも多く見られるため、供花も比較的用意しやすい宗派といえます。一般的に利用されるのは以下のようなお花です。

・白菊
・黄菊
・ユリ
・胡蝶蘭
・カーネーション

供えるために複数のお花をアレンジし、籠(かご)に入れて送ることもあります。上記の他、白色が基調の生け花であれば多様なお花を利用できます。白色や薄いピンク色をメインに仕上げられるよう意識しましょう。

神道葬儀の場合

神道のお通夜で供えられるお花は、仏式と同様であると考えると選びやすくなります。祭壇に関するマナーは異なりますが、供花はユリカーネーションからきれいな物を選ぶと良いでしょう。籠を用いてアレンジするのもよく見られる送り方です。

ただし、極端に派手なカラーバリエーションをそろえるのは適切といえません。白色をメインに構成し、お通夜にふさわしい雰囲気になるよう心がけられると安心です。

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キリスト教葬儀の場合

仏式や神式とは大きく異なるキリスト教では、生け花の供花のみが適切とされています。籠に入れた物は問題ありませんが、お花の種類やアレンジの仕方に注意しましょう。マナー違反となるのは、以下のような供花です。

・造花
・菊
・スタンドフラワー
・花輪

白色のお花を用いるケースもありますが、菊のように日本を思わせる種類はおすすめできません。ユリ・カーネーションといった洋風なお花に限定し、失礼にあたらない範囲でアレンジを施しましょう。

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故人の好きなお花でもOK

故人の宗派が分からない場合は、生前好きだったお花を送るのもひとつの方法です。近年では、宗教のマナーにとらわれず「何を送っても良い」とするお葬式も増えています。可能であれば、遺族と相談してから手配できると安心です。

バラのようにトゲがある物や、暗い色の供花は遺族の心に負担をかけるかもしれません。故人と遺族が全員穏やかになる種類を重視した方が良いでしょう。不安な場合は、多くの宗派に共通するお花としてユリやカーネーションを選ぶのもおすすめです。

供花のマナーや札名の書き方は?

お通夜で供花を持って参列する際には、札名を添える必要があります。遺族が「誰から送られたか」を判断する物でもあるため、準備の段階で忘れないよう注意しましょう。故人との関係性によって、適切な書き方は異なります。法人・個人など明確にした上で作成することが大切です。3つのパターンを想定し、それぞれの札名について解説します。

法人の場合

故人が勤めていた会社などから法人単位で送る場合は、会社名や代表者の名前も正確に記載しなければなりません。以下の3つに書き漏れがないよう把握しておきましょう。

・会社名(正式名称)
・肩書
・代表者名

会社名を記載する際は、「営業部一同」といったかたちで詳細情報も反映します。略称を用いた場合、遺族が認識できなくなるかもしれません。代表者名は、関係者の中で高い役職に当たる方を記載するのが一般的です。役職がない場合は年齢で判断すると良いでしょう。

個人の場合

個人的に供花を送るのであれば、自分の氏名のみを記載するかたちで問題ありません。札名の中央に、フルネームで記載します。名字または名前のみを記すのは適切といえません。参列者の数が多い場合、複数の同名者が存在して判別しにくくなるためです。

参列者が持参した供花は、会場内に定められた場所にまとめて配置されます。同じ名字が並んだり不適切な記載があったりすると、マナー違反に感じる方もいるでしょう。大勢の参列者が目にする物でもあるため、形式的なかたちに沿う意識が大切です。会社の関係者から個人で送る場合は、氏名に加えて会社名・肩書を記載します。

連名で送る場合

2人以上の方が共同で送る場合は、札名を見て詳細が分かるよう全員分を記載しましょう。会社から送るのであれば、地位の高い方から順番に連ねます。友人同士で連名とする場合は、きれいな並びになるよう五十音順で書くと良いでしょう。

人数が多すぎて読みにくい札名にならないよう注意も必要です。何十人と記載できるほどスペースがないケースがほとんどなため、大人数になる場合は「友人一同」のような内容に変えましょう。

連名でも読みやすい札名は、2人~4人が目安です。場合によっては5人前後の余裕がある札名もありますが、4人を超える連名は煩雑な印象を与えるケースが多いと考えましょう。

供花を送る手順は?

日常的に購入できるお花とは違い、供花を送る際は事前の準備が重要です。遺族によっては辞退を希望する可能性もあるため、手配を進める前に確認しましょう。故人の意向で選んでも、状況が変わるとマナー違反と捉えられるケースもあります。

心遣いが無駄にならないよう、葬儀社には早い段階から相談するのがおすすめです。2つの段階に分けて手順をご紹介します。

ステップ1:遺族の了承を得る

一般的には供花を用いる宗派でも、遺族が辞退する可能性を認識しなければなりません。規模の小さい家族葬を営む場合は、参列とともに供花も断るケースが多いといえます。参列が決定している段階であっても、まずは遺族に直接伝えて了承を得ましょう

可能であれば、連絡したときにお花の種類や色なども尋ねられると安心です。辞退する旨を知った後、無理に送るのはマナーとして適切ではありません。遺族の考え方や意思を優先し、最適な環境で参列できるよう準備を整えましょう。

ステップ2:葬儀社に供花を依頼する

供花の準備を始める段階で、お通夜の日程はすでに決まっているケースがほとんどです。依頼する葬儀社を選定し、具体的なスケジュールを共有した上で詳細の希望を伝えましょう。極端に早急な依頼でなければ、当日に合わせて調整してくれます。

葬儀社の他、供花以外のお花を販売する業者への依頼も可能です。近隣に店舗がない方は、インターネットから注文できる業者を探しても良いでしょう。遠方から送られる場合、到着日時にも注意が必要です。

その他の葬儀に送るお花

お通夜を含む葬儀では、参列者から多くのお花が供えられるシーンも見られます。会場に飾られる供花だけでなく、枕花や花輪も重要な要素のひとつです。具体的な内容や相違点が理解できていない方は、供花の概念を踏まえた上で知識を深めておきましょう。2種類に大別されるお花について、それぞれ詳しく解説します。

枕花

お通夜が営まれるまでの間、故人の枕元に並べられるのが「枕花(まくらばな)」です。供花と同様に、故人の冥福をお祈りする気持ちが込められています。会場に飾られる供花に対し、枕花が儀式前にも重要な役割を担う点を理解しておきましょう。

一般的な葬儀で用いられるお花の種類にも違いがあります。菊やユリの他、「カラー」「デルフィニウム」といった選択も可能です。仏教の場合、淡い色合いであればマナー違反とは捉えられません。青色や紫色などのお花も枕花として用いられています。

押さえておきたいのは、故人のそばに供える時間が長い点です。安置場所から儀式終了まで飾り続けるため、枯れやすい花を避けて選んだ方が良いでしょう。

花輪

複数の花で輪を描き、花のみで内側全体を彩るのが「花輪」です。供花と同様に、故人に対する思いを込めて飾られます。多くの場合、葬儀の会場入り口付近に設定されているでしょう。花輪に用いるお花のほとんどは造花です。

小さいサイズの供花とは異なり、ひとつを設置するために広いスペースを必要とします。このような特性から、会場の規定によって設置できない可能性も考慮しなければなりません。盛大な見送りとしては魅力的な選択肢ですが、手配する前に花輪を設置できるかどうか確認しておきましょう。

また、数人程度ではなく法人のような大人数で送られるケースが多く見られます。葬儀そのものの規模が大きく、広い会場の場合に適した方法といえるでしょう。

供花の相場は?

供花を選ぶときにはさまざまなパターンが考えられるため、送る方の選択肢や故人との関係性によって費用も変動します。相場の目安とされているのは、7,500円~1万5,000円(1基)の価格帯です。自分の年齢や連名の人数に合わせて調整すると良いでしょう。

例えば、収入の少ない学生が個人で送る場合、1万円の出費が負担に感じる可能性があります。遺族に気を遣わせる結果にもつながるため、7,500円前後の供花を選んだ方が良いでしょう。連名であれば、金額が高くなりすぎないよう配慮できると安心です。

供花を送る際の注意点は?

「亡くなった方へお花を送りたい」と考えている方は、お通夜まで準備を整えられるよう手配を進めましょう。ある程度の予算を決めておくと、スムーズに決めやすくなります。季節によって変動する価格にも注意が必要です。ここからは、準備を始める前に覚えておきたい注意点を2つご紹介します。

当日に間に合うように手配する

葬儀社などの業者に依頼するとき、特に気を付けたいのが「完成予定日」です。早い段階からの準備も大切ですが、スピードのみを重視すると供花の劣化が進むかもしれません。早すぎず遅すぎず、お通夜当日に万全な状態を発揮できるよう手配しましょう。

供花に関する実績を豊富に持っている葬儀社であれば、会場の環境やお花に合わせて作業スピードを調整してくれます。送り先の重要や葬儀の日時など、詳しい情報を伝えると適切に対応できるでしょう。

季節やお花の種類で相場が変わる

大まかな目安として7,500円~1万5,000円の相場が挙げられますが、実際の価格は状況により変動する可能性があります。お花の流通量だけでなく、開花する季節にも影響されるためです。造花であれば同じ価格帯を維持しやすいといえますが、生け花の場合は季節による変化を理解しておきましょう。

予算の関係で不安を感じる場合は、具体的な内容を決める前に相談するのがおすすめです。迷いながらではお通夜に遅れるリスクもあるため、プロのアドバイスを受けても良いでしょう。

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供花の送り方|相場・手配方法・宗教ごとの種類・名札の書き方などを解説

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まとめ

故人への冥福を祈る「供花」は、お通夜において重要な役割を担っています。参列者全てが持参する物ではありませんが、故人と親しい間柄にある方は準備を検討しましょう。宗派によって異なるマナーだけでなく、遺族への気持ちも和らげられるようなお花を選ぶのもおすすめです。

自分の経済状況に合った予算を前提とした上で、負担を感じない程度の供花を送りましょう。「適切なお花が分からない」と不安に感じる方は、ぜひ「小さなお葬式」までご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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