喪主から家族葬の献杯の挨拶を依頼されたものの、どのように挨拶文を作成すべきか迷っているという方もいるのではないでしょうか。
なかには、喪主本人が献杯の挨拶の音頭をとることになったという場合もあるかもしれません。
地域による独自のルールや時代の変化が激しい葬儀において、家族葬における献杯の挨拶に臨機応変に対応できることは、どのようなパターンの家族葬においても役立ちます。
そこでこの記事では、家族葬における献杯の挨拶について、立場別で使える例文や誰がするものかなどの疑問を交えながら紹介します。
<この記事の要点>
・献杯の挨拶は、参列者へ感謝の気持ちを伝える内容にする
・家族葬では喪主から依頼された人が献杯の挨拶をするのが一般的
・献杯を頼める人がいない場合、喪主が献杯まで担当することがある
こんな人におすすめ
家族葬に参列予定の人
献杯の挨拶をお願いされた人
献杯の挨拶の具体例を知りたい人
親戚が集まる場合の家族葬では、一般の葬儀と同じように会食の場で献杯の挨拶をすることが一般的です。
誰が献杯の挨拶をするのかは喪主の判断次第になることから、参列の案内をもらった際はいつでも挨拶ができるように準備しておくと役立ちます。
喪主よりご紹介いただきました、故人○○の妹△△でございます。
この度は、兄の葬儀にご足労いただき誠にありがとうございました。
葬儀も滞りなく、無事に終えることができました。
本日は兄の思い出話を語り合いながら、会食の席を過ごせたらと存じます。
それでは、献杯いたします。
「献杯」
ご紹介にあずかりました、故人の長男△△です。
お忙しいところ父○○の葬儀にお集まりいただき誠にありがとうございました。
葬儀も滞りなく済ませることができ、父もきっと喜んでいることでしょう。
本日は父が生前好きだったお酒を片手に、思い出を語り合いながら父を偲べればと存じます。
それでは、献杯させていただきますので、お手元のグラスをお持ちください。
「献杯」
喪主以外にも、遺族を代表する「遺族代表」という立場の方が献杯の挨拶をするケースもあるので、覚えておくと便利です。
喪主よりご紹介にあずかりました、故人○○の遺族代表△△△と申します。
故人○○は私の叔父にあたります。
本日は故人○○の葬儀に際し、みなさまからのご協力いただき誠にありがとうございました。
故人もきっと安心していることでしょう。
ささやかではございますが、お食事をご用意いたしました。
お食事を召し上がりながら故人との思い出話を伺えればと存じます。
「献杯」
本日は誠にありがとうございました。
ご紹介いただきました、故人○○の十数年来の親友△△と申します。
つい先月も会ったばかりの○○と、まさかこのような形で突然別れなければならないことは、今でも心が詰まる思いです。
喪主であり奥様の□□さんをはじめ、お子さまやご遺族みなさまの心中を思うと言葉になりません。
ご遺族に代わりまして故人○○を偲び、献杯とさせていただければと存じます。
「献杯」
献杯の挨拶文を作成する際は、参列者の顔ぶれを考慮した内容を意識するのがおすすめです。
一般の葬儀と同様、その場にいる参列者へ感謝の気持ちを伝えることを忘れてはいけません。
選任者ごとに故人との関係性が異なるため、関係性ごとに生前の故人の姿を思い起こさせるエピソードを手短に盛り込むことを意識しましょう。
また、忌み言葉や死を連想させる言葉を盛り込まないなど、葬祭の場にふさわしい言葉遣いを意識した文章を心がけることも大切なポイントだといえます。
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家族葬では、参列者の規模により献杯の挨拶を省略する家庭もありますが、一般の葬儀と同じように献杯の挨拶をする場合もあることを考慮しなければなりません。
家族葬の場合、喪主から依頼された人物が献杯の挨拶を担当することが一般的です。しかし、お住まいの地域のしきたりや家庭環境による事情・適任者がいない場合などは、その限りではありません。
家族葬においても一般の葬儀と同じく、喪主から依頼された方が献杯の挨拶をすることが一般的です。
家庭環境や遺族の遺志、地域によっては、ごく近しい遺族だけでなく故人が生前親しかった友人・知人も少人数招いて家族葬を執り行い、会食することもあるでしょう。会食がある場合、喪主の挨拶の後に選任者が献杯の挨拶および音頭を取る流れが基本です。
献杯の挨拶を誰がやるべきかという基準は、明確には決まっていません。住んでいる地域や家庭環境・親戚同士の都合などにより喪主が適任者を選出し、依頼します。
ただし、明確な基準やルールはないものの、喪主が献杯の挨拶をすることは基本的にはないといってよいでしょう。
喪主は献杯の挨拶もすると思われがちですが、喪主は献杯前の挨拶を担当する司会的な役割を務めることが一般的です。
喪主は葬儀の進行役であり、責任者という位置づけとされています。葬儀の間だけでなく、会食など葬儀後に遺族が集う場において、場を取り持つ役割があると思うとわかりやすいかもしれません。
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家族葬の場合でも一般の葬儀と同じく、主に葬儀後の会食の場が献杯するタイミングとされています。
家族葬における献杯の挨拶の作法やタイミングが心配である場合は、地域に詳しい方や葬儀社・菩提寺に相談することをおすすめします。
また、家族葬をはじめ、葬儀は地域性や家庭による進行の違い・会食の有無など、家庭によって違いがあるという点を考慮しなければなりません。
遺族同士の話し合いで献杯についてもきちんと話し合うことで、考えの食い違いを防止できるでしょう。
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喪主は葬儀における代表であり進行役であるため、献杯の挨拶をする際は事前に適任者に対して依頼することも務めのひとつです。
家族葬で会食をする際は、献杯の挨拶の頼み方だけでなく、適任者がいない場合の対処方法を知っておくといざという時に慌てずに済むでしょう。
一般的に献杯の挨拶を誰に依頼しなければならないのかという明確な決まりはないため、故人との関係性や年齢などを考慮して喪主が適任者を選出します。
献杯の挨拶に選任される傾向のある人 |
・故人と関係の深かった方 ・年長者の親戚 ・家長 ・故人の兄弟姉妹 など |
また、葬儀委員長または遺族代表を選出している場合は、献杯の挨拶をしてもらえないか依頼しても差し支えありません。
献杯についても地域性や家庭環境で左右されやすいため、心配である場合は遺族同士で話し合ったり葬儀社や菩提寺など葬祭のプロに相談したりすると安心です。
適任者を選出したら、葬儀の日程を伝える際に献杯の挨拶をお願いできないかどうかを電話などで一言尋ねるようにしましょう。
事前に挨拶ができないかどうかをお願いすることで、献杯の挨拶をする側も挨拶文を考える時間を確保しやすくなります。
家族葬は参列者が限定的になりやすい葬儀形態です。場合によっては、献杯の挨拶を頼める人が見つからないということもあるかもしれません。
適任者を見つけられなかった場合や頼めそうな方がいないという場合は、喪主が会食のはじまりの挨拶をかねて献杯まで担当することも選択肢のひとつです。
喪主が会食のはじまりの挨拶から献杯するまでの例文 |
本日はお忙しいところ、亡き母○○の葬儀にお集まりいただき誠にありがとうございました。 母もきっと喜んでくれていることでしょう。 みなさまのお気遣いにも感謝申し上げます。 ささやかではございますが、母が生前愛飲していたお酒をご用意させていただきました。 お食事とともに堪能していただきながら、みなさまと母を追悼したく存じます。 それでは、献杯いたしますのでみなさまお手元のグラスをお持ちください。 「献杯」 |
家族葬特有の葬儀形態から、献杯の挨拶など挨拶そのものの必要性に疑問を感じる方が一定数存在いることも考慮しなければなりません。
家族葬の参列者の規模にもよりますが、親戚がいる場合は献杯の挨拶も一緒におこなうほうがおすすめです。しかし、家族の中や親戚同士の考え方の相違だけでなく、故人の遺志や時代の変化など様々な要因も考えられることから、遺族同士で良く話し合ったほうが無難でしょう。
「あの時、故人への献杯の挨拶をきちんと執り行っていれば……」と後悔しないためにも、献杯の挨拶はしておいて損はないといえます。
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家族葬においても、喪主が選任した故人と関係の深い方が献杯の挨拶を担当することが一般的です。しかし、何らかの事情で適任者を選出できなかった場合は、喪主が始まりの挨拶につづいて献杯まで担当することもあります。挨拶文章を作成する際は、自身と故人・遺族との関係性を考慮しながら適切な内容で事前準備をしておくと安心です。
また、喪主が家族葬の日程案内時など早いタイミングで適任者に依頼することで、選任者は余裕を持って挨拶文の準備ができます。
献杯の挨拶や選任者の選出基準などは細かな決まりがないため、あいまいで分かりづらいことがあることでしょう。献杯にまつわる疑問やお困りことがありましたら、お気軽に小さなお葬式にご相談ください。専門知識を持ったスタッフが、細かなお困りごとでも親身になってご相談をお伺いします。
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