失敗しない、満足のいく葬儀を執り行うためには、葬儀の見積もりに関する知識が重要です。しかし、葬儀は日常的なものではないため、多くの人にとってはよくわからないことかもしれません。
この記事を読むことによって、葬儀の見積もりに関する知識を深めることができます。費用項目や要チェックポイントの紹介など、葬儀に備える、葬儀を執り行うにあたって役立つ内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・見積もり項目の葬儀一式費用とは、葬祭用品などの固定費を指す
・お布施など司祭者関連費用は見積もりに含まれていない事が多いので注意が必要
・トラブルを防ぐために、見積書に記載されていない追加費用の有無を確認しておく
こんな人におすすめ
葬儀の見積もりの入手方法について知りたい方
葬儀の見積書に記載される費用項目を知りたい方
葬儀の見積もりのチェックポイントを知りたい方
見積もりと言っても、どこにどのように頼めばよいのか皆目見当がつかないという人もいるでしょう。まずは、見積もりの入手方法を注意点とともに紹介します。
なかには葬儀で見積もりなんて縁起が悪い、不謹慎と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。見積もりをしっかり精査することは失敗しない、満足のいく葬儀につながります。
葬儀業者に電話をしたり、訪問をしたりすることで見積もりを依頼する人もいます。電話では後日、見積もりを郵送してもらうパターンもありますが、訪問する場合にはその場で見積書を発行してもらえることがほとんどです。
電話や訪問による見積もり入手は、見積書以外の情報が得られるというメリットがあります。たとえば、電話応対をはじめとするスタッフのサービスレベル、葬儀業者の雰囲気や立地の利などの情報がわかります。
インターネットを通じて葬儀業者や紹介サイトなどで見積もりを依頼する方法もあります。口下手な人や外出が困難な状況にある場合などでは、比較的気軽に見積もりを入手することができる点がメリットでしょう。
サイトによっては、サイト内で見積もり算出を自分で出来るようになっているものもあります。しかし、葬儀のプロから直接助言や説明を受けられないのはデメリットかもしれません。
葬儀費用は、さまざまな要素が影響し合い決まります。複数の葬儀業者から提示された見積もり額を比較するのであれば、前提条件を極力統一しておくことが重要です。たとえば、参列者10人と100人では料理や返礼品などの費用に差が生じます。シミュレーションをする際には、下記の点を考えておくとよいでしょう。
・宗教宗派の有無
・どこで葬儀をするか
・参列者の人数(概算値)
加えて、費用を最低限に抑えたい、ごく一般的なスタイルを希望する、なるべく華やかに見送りたいといった考えもまとめておくと、より正確な見積もり結果に期待できるでしょう。
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葬儀を比較する際のポイントとは?
より満足できる葬儀を望むならば、いくつかの葬儀業者から見積もりをとって比較検討をするのもひとつの手立てです。比較することによって、本当に自分たちが望む葬儀の形や、妥当な葬儀費用のイメージが浮かび上がってくることもあるでしょう。
見積もりの入手は、できることなら死後よりも生前がおすすめです。ここでは、なぜ生前がおすすめなのか理由をお伝えします。
実際のところ、身内が亡くなってから葬儀社を決めたり、日程や内容を決めたりといった流れは、慌ただしく限られた時間のなかで進んでいくものです。数時間単位で遺体は変化していきますので、早急に防腐処置をする必要があります。関係者も葬儀日程がなかなか決まらない状態だと気持ちが落ち着かないものです。
死後にいくつかの葬儀社に見積もりを依頼するのは時間に余裕がないため、現実的にとても難しいと言えるでしょう。
葬儀は非日常的なもので、分からないことがたくさんあるでしょう。葬儀業者の人間で毎日現場に出ていても全てを覚えるのに数年かかるほどの世界です。見積書には専門用語が並び、理解するのも難しいというのは珍しいことではありません。
身内が亡くなってから、ゆっくり見積もりの中身を読み込み理解していくというのも困難です。葬儀は難しいものなので、時間に余裕を持って行動に移すことをおすすめします。
葬儀は一度きりのものであり、たとえ悔いが残ったとしても再度行えるという性質の行事ではありません。つまり、葬儀は失敗できません。
失敗しないためには、準備が大切と言えます。生前のうちに見積もりを充分に理解し、いざというときに備えておくことも大切です。それは家族のため、大切な人のためでもあるでしょう。
見積書の中には、宗教関連用語や葬儀業界特有の言葉が多く、見積書はなかなかにとっつきにくいと感じる人は少なくないようです。葬儀の打ち合わせには、一般的に1時間~2時間程度かかります。それだけの時間を要する原因になっているのが、「費用項目のわかりにくさ」です。
見積書に記載されている中身を分かっておくと、スムーズな打ち合わせ進行に役立つでしょう。ここからは、見積書に記載されている費用項目を、ひとつずつ解説します。
葬儀一式費用とは、希望する葬儀を執り行うためにかかる固定的な費用です。多くの葬儀社では、基本的に必要となる葬祭用品やサービスを一括りにし、「セット」「プラン」「一式」などと表記しているケースが多数です。固定費ですから、基本的に死後の打ち合わせで提示された金額と葬儀後の請求額に大きな変動は生じません。
そのほか、オプション的な葬祭用品やサービスも葬儀一式費用の範囲に含まれることがあります。オプション的とは、必ずしも利用しなければならないものではなく、家族の希望や状況に応じて追加するものです。
葬儀の規模や宗教・宗派などによって変わってくるため、その点は注意しましょう。あくまで一例ですが、下記のような項目が含まれます。葬祭用品には、式場や霊柩車など一時的にレンタルする形式のものもあるので、全てが購入品というわけではありません。
種別 | 内容 |
葬祭用品 | 寝台車(搬送)、霊柩車、マイクロバス、祭壇、遺影、棺、防水シーツ、棺用布団、顔覆い、棺台、死装束、骨壺、骨箱、骨覆い、枕飾り、湯灌用具、ドライアイス、ドライアイスパック、焼香用具(線香・香炉・香炉灰・抹香・香炭など)、受付用品、宗教用具(本尊、リンや木魚など)、式場、椅子、放送・音響器具、照明器具、供物、施主菓子、看板、各種案内印刷物、寝具、宿泊用アメニティ……など |
人的サービス | 死亡届代行、火葬場手続き代行、葬儀プロデュース、対司祭者打ち合わせ、式場設営、司会進行、会場案内、記録写真撮影、フューネラルメイク、湯灌、エンバーミング、アフターケア……など |
飲食接待費用は、固定費に対して変動費と考えることができます。主に参列者数によって費用が変動してくるでしょう。このため、見積もり算出には、参列者数の予想が重要になります。
葬儀業者は、参列者数を予想する術をよく知っているので、予想が難しいときには遠慮なく頼るのがよいでしょう。なお、葬儀形態によっては飲食接待費が発生しないという場合もあります。
下記も一例です。なかでも、見積もり額と請求額で差が出やすいのは、通夜当日の食事と返礼品類でしょう。食事については、人件費やサービス料が加算されるケースもあります。
種別 | 内容 |
通夜当日の食事 | 通夜ぶるまい、飲み物、宿泊者の朝食……など |
葬儀告別式当日の食事 | 出立ちの膳、精進落とし(忌中払い、お斎)、飲み物、火葬場待合室での乾きもの・お茶……など |
返礼品類 | 会葬礼状、会葬御礼品、香典返し、粗供養品……など |
葬儀にかかる費用がすべて見積もりに表されているとは限りません。見積もりに記載される項目や数字は、基本的に葬儀業者への支払いがメインです。見積もり額だけで事が済むと思っていたら大変なことになります。
後悔することのないよう、見積もりに記載されないことの多い支出についても、充分に確認しておきましょう。
司祭者とは、僧侶・神職・牧師・神父といった方々のことです。一般的に何かしらの宗教に基づいて葬儀を執り行う際には司祭者の存在が欠かせません。仏教であればお布施、神道であれば御榊料、キリスト教であれば御礼など、寺院や教会に納めるお金のことも頭に入れておきましょう。
一般的慣習として、状況に応じて、司祭者の移動費や食事代も算段しておくことが必要になります。
移動費については、とくに遠方から参列する親族の鉄道や飛行機の乗車賃を遺族が負担するケースがあります。遠方から多くの親族が参列する場合には、移動費もそれなりの金額に膨れあがりますので気にしておく必要があるでしょう。
同様に遠方からの参列する親族のために、ホテルなど宿泊場所を手配し、これに関する費用を遺族が負担することもあります。
地域に根付く慣習にならって、霊柩車の運転手・火葬場の職員・受付や会計などお手伝いをしてもらった人に心づけを渡す場合もあります。
一人あたりの金額が少額であっても、渡す先が増えれば大きな金額になる可能性があることを認識しておいたほうがよさそうです。
「見積もり額と請求額に大差があった」「予算をオーバーしてしまった」「金額に見合ったサービスを受けられなかった」「安かろう悪かろうだった」など誰もが後悔したくないものです。
見積書からは、たくさんことがわかります。それは金額だけではありません。ここでは見積もりでチェックしたいポイントを紹介します。
パッと見て「分かりにくい」と感じたら、その時点で要注意です。分かりにくいことを分かりやすく伝えるのも葬儀業者の務めです。
分かりやすさは、葬儀業者の質や姿勢を見極めるポイントのひとつとして考えられます。見積もりの分かりやすさは、親切心をも示すものです。
ありがちなトラブルのなかには「いつのまにか追加費用が発生していて、請求額が膨らんでいた」というケースがあります。距離・日数・人数によって追加される費用は多いと考えられます。
提示された見積もり以外に費用がかかることがあるのか、あるとしたらそれは何でどういう場合なのか、しっかりと確認をしましょう。
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高額な追加費用を請求されない葬儀見積もりの取り方
前項の2の内容とも被りますが、セットや一式に全てが含まれているとは限りません。「○○セット○○円と表示されていたから、それで葬儀ができると思っていたら、あれこれ追加されて結局高額な費用を求められた……」という残念な思いをする人もいます。
何が含まれていて、何が含まれていないのか、「セット」や「一式」の中身を確認することも余計なトラブルを避ける意味で肝心です。
葬儀業者への支払い以外にも、司祭者へのお金など葬儀をひととおり実施するための費用は色々と発生します。家計の状況も鑑みながら、総額でいくらかかるのかを把握して葬儀の予算を考えましょう。
多くの人にとって、安さは魅力的ですが、高い安いという金額だけで葬儀業者の良し悪しを判断するのは早計です。とは言え、金額から葬儀業者としての質やスタッフのサービスレベルを見抜くのは困難でしょう。
そこで、見積もりのほかに、厚生労働省認定葬祭ディレクター技能審査合格者の有無、ISOやプライバシーマークの認証取得の有無なども葬儀業者を選ぶときの判断基準としてチェックするのもよいかもしれません。
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葬儀の見積もりは、葬儀業者に直接依頼する方法や、インターネットを通じて入手する方法があります。可能な限り余裕のあるときに見積もりを入手し、比較検討することがおすすめです。
葬儀費用には固定費と変動費があるという点も覚えておきたいところです。見積もり額と請求額が大きく異なっていることに衝撃を受けるのは困ります。見積もりの分かりやすさ、総額の把握といったチェックポイントも覚えておきましょう。
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