普段の生活で墓地や霊園といった言葉のほかに「墓苑」という言葉をよく耳にしているかもしれません。墓苑という言葉の意味は他の単語と何が異なるのでしょう。なんとなく「お墓のある場所」というイメージで使っている言葉ですが、その意味を知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では「墓苑と霊園の違い」「要望にあった墓苑の見つけ方」について解説します。墓苑と霊園の違いがわかれば、いざお墓を建てる時にどちらにすべきか迷わずに済むでしょう。
<この記事の要点>
・墓苑は自治体から墓地の利用が許可されている場所、霊園は民間企業が運営している場所を指す
・お墓が特定の宗派の場合は寺院墓地を選び、無宗教であれば霊園を選ぶのがよい
・場所を決める際は値段よりも住まいからの距離で選ぶのがおすすめ
こんな人におすすめ
墓苑と霊園の違いについて知りたい方
要望に合った墓苑の見つけ方を知りたい方
墓苑を契約する時の流れを知りたい方
墓苑とは、都道府県や自治体から墓地としての利用が許可されている場所のことです。墓地や霊園と同じ意味で使われることもありますが、厳密にはそれぞれ少しずつ違った意味を持っています。
正確な使い分けをしている方は、そう多くはいません。ここでは墓苑と墓地、霊園の違いを解説します。
墓苑・墓園・霊園は、どれもお墓が集合している土地のことを表しています。
霊園はいわゆる、夜になっても電灯や電飾がされていて明るい墓所です。公園のように管理がされているのもひとつの特徴です。一見公園のような景観で場所によっては夜景スポットとして訪れる方もいます。
宗教法人や公益法人が経営し、民間企業が運営を担当している場所です。宗教法人と公益法人以外は霊園などの経営ができないので、経営元と運営元が分かれています。
墓地は、世間の多くの方々が想像する寺院の敷地内にある墓所です。「寺院墓地」と呼ばれたり、寺院の名前をそのまま呼んだりします。意味や目的を考えるとほとんど意味は同じです。
お墓を建てる際、似ているという理由から、墓苑・霊園・墓地のどこにお墓を建てればよいか迷うかもしれません。ここからはそれぞれの特徴を解説します。
墓苑・霊園の特徴は宗教に制限がなく、永代供養墓が充実しているところです。墓地に比べると少々高い値段設定になっています。
お墓を建てるための費用は、約200万円~約300万円とされており、永代供養墓は約30万円~約50万円が目安です。費用は場所やお墓の種類で変動します。
墓地は宗教に制限こそありますが、供養に関しては手厚いのが特徴です。加えて、寺院には僧侶がいるため、お墓のことに限らず、法要や葬儀に関する相談にも乗ってくれるでしょう。しかし、檀家制度が適応されることが多いため、供養などをしてもらう代わりに経済的な支援が必要な場合もあります。
お墓を建てるための費用は約200万円~約250万円です。寺院によっては、永代供養墓を行っているところと行っていないところがあるため注意しましょう。
墓苑は以下の工程に重きを置いて探します。
1.宗派を確認する
2.場所を確認する
3.供養の方法を確認する
4.墓苑を絞り込む
5.どの価格帯にするかを決める
6.実際に足を運んで見学する
墓苑の場所は頻繁に変更することはないため、いい加減に決めてしまうと後悔につながることもあります。ひとつずつを詳しく解説します。
まずはじめに、お墓がどの宗派であるかを確認します。この工程を後回しにすると、いざ引っ越しする時に受け入れてもらえない事態が起こる可能性があります。
もしも特定の宗派である場合は、寺院墓地を選び、無宗教であれば霊園を選ぶようにしましょう。
宗派の確認が済んだら、次は墓苑の場所を決めます。場所を決める際は「価格帯」を基準に選ぶ方もいるでしょう。
安い場所を選ぶあまり、住まいからかなり遠くなってしまい、なかなかお墓参りに行けないということがあってはいけません。そのため、場所を決める際は値段よりも、住まいからの距離で選ぶことをおすすめします。
継承者を要否をはじめ、供養の方法を確認しましょう。継承者を必要としない場合は霊園を、継承者を必要とする場合は寺院墓地を選ぶとよいでしょう。
霊園でも継承者が必要なお墓を建てることはできますし、寺院墓地でも継承者を必要としないお墓を建てられますが、探すのが困難になります。
お墓が特定の宗派で、寺院墓地にしたいけれど自分の後に継承者が不在のため永代供養墓に移したいという方は、根気よく受け入れ先を探しましょう。
これまでの条件にあった墓苑の候補を挙げ、絞り込んでいきます。墓苑の情報はインターネットやチラシ等で確認しましょう。情報を多く集めるほど、自身の要望にあった墓苑を選び出すことが可能です。
墓苑を絞り込んだら、次はどの価格帯にするかを決めます。好条件の墓苑ならやはり値段は高めです。
また、費用を節約するために安すぎる墓苑を選ぶのはあまりよくありません。管理が甘かったり、意外と交通の便が悪かったりする可能性があります。お墓には大切なご先祖様が眠っているため、ずさんに管理するような場所は避けたいところでしょう。
最後には実際に足を運んで見学しましょう。インターネットで見たイメージと、実際に目で見るイメージとでは印象に大幅な違いが出るものです。インターネットで見た時は素晴らしく感じたのに、実際に見るとそうでもなかったと感じる可能性はゼロではありません。
墓苑が素晴らしいと、お墓に眠る魂だけでなく、お墓参りに行く側もよい気持ちになるでしょう。
面倒だと感じる方もいるかもしれませんが、長く付き合っていく場所なので、できるだけ現地に出向いて見学することをおすすめします。
また、墓苑を見学する時には注意点が存在します。まずは交通の便が悪くないかを確認しましょう。最低でも駐車場の有無、バリアフリーの充実度、公共交通機関が通っているかを確認します。足の悪い親戚の方や、自身が高齢になった時のことを考えておきましょう。
次にスタッフの対応に着目します。スタッフが失礼で粗悪なサービスをするようであれば、その墓苑は避けた方がよいかもしれません。
墓苑は今後の人生で定期的に足を運ぶ場所です。それに伴い、スタッフとの接点も定期的に生じることになります。スタッフの印象が悪いと、せっかくのお墓参りがあまり気持ちのよいものではなくなってしまいます。
墓苑を契約するには、ある程度の工程を踏む必要があります。自身の決めた墓苑の概要を再確認するためにも、契約は慎重に行いましょう。
希望した墓苑が本当に要望に添っているか再度確かめましょう。見学の際、スタッフから言われたことと契約書の内容が明らかに違っているというケースはゼロではありません。
スタッフの立場からすれば、自身の働いている墓苑にお墓を建ててほしいと思うことは当然です。その熱意が空回りして、本来はないサービス等を伝えられていないか、契約内容を今一度よく読んでおきましょう。
次に、決めておいたお墓の形状を伝えます。デザインによっても費用は変わるため、予算に合わせて選ぶようにしましょう。
全ての内容が決定したら、いよいよ工事に移ります。新しいお墓に納骨する場合は立会いが必要になるため、スケジュールの管理も欠かさず行いましょう。また、納骨を後から行う場合は、石材店に日程を伝えておくことが必要です。
墓苑を探す際、注意点も存在します。それは石材店が指定されている可能性があるという点です。
墓苑によっては石材店を指定しているところがあります。お墓のデザインや形状にこだわりがない場合は問題ありませんが、こだわりがある場合は好みのデザインにできない可能性があります。
墓苑に新しいお墓を建てて供養するほかにも、納骨の手段は存在します。
・納骨堂
・散骨
・手元供養
どの方法も立派な供養のため、ひとつずつ解説します。
屋内霊園とも呼ばれる納骨堂は、その名の通り室内に遺骨を納骨するための建物です。部屋の中にお墓があり、通常通りお参りできるようなイメージです。屋内なので雨天でも問題ありませんし、草や苔、カビが生えることはありません。とはいえ、屋内のため線香が焚けないところが多いでしょう。
散骨とは遺骨を砕いて、思い入れのある場所に散布する方法です。これにより、お墓を建てて納骨する必要がなくなります。
また、遺骨を撒く場所は海が多く、船を出してサポートしてくれる業者も存在するため、費用を抑えることが可能です。
手元供養とは、遺骨を自宅で供養する方法です。仏壇を設けて、骨壷をお供えします。ただし、中には手元供養に対してよい印象を持たない方がいるのも事実です。手元供養を希望する場合は、親戚の方々とよく話し合い、了承を得てから行いましょう。
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「墓苑」といわれても、詳しい意味については知らなかったという方は多いのではないでしょうか。墓苑の意味は、霊園や墓地とは厳密には少し違い、運営元や宗教によって異なります。
また、自分の要望に合った墓苑を探す時は、しっかりと下調べを行い、交通の便が充実している場所を選びましょう。
墓苑に関して困っていることがある場合は、小さなお葬式にご相談ください。専任スタッフがお客様に寄り添ってアドバイスいたします。
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