家族が亡くなると、弔問に訪れてくれるのは親族だけではありません。故人と仲がよかった方や、仕事で付き合いのあった方などが弔問に訪れることもあるでしょう。その際、多額の香典を包んでくれるケースもあります。
香典は通常、一定の範囲内での金額を受け取ることが多いですが、予想以上の金額を包まれたときは困ることもあります。その際の対処法を事前に押さえておけば、スムーズに香典返しができたり、対応できたりするかもしれません。
そのためこの記事では、高額すぎる香典をもらった場合の香典返しのマナーや対処法について解説するとともに、数多くあるお返し品の中からの選定方法やそれぞれの注意点についても詳しく紹介します。
<この記事の要点>
・高額な香典を受け取った際のお返しは、物ではなく現金で渡すことが一般的
・当日に予想以上の高額な香典を受け取った場合は、後日足りない分をお返しとして送る
・後日香典返しをする場合、忌明け後2週間以内に渡すのがマナー
こんな人におすすめ
適切な香典の価格帯を知りたい方
高額な香典を価格を包まれた場合の対応を知りたい方
香典返しはいつ渡すべきかを知りたい方
親族や知人、親交があった友人が亡くなった場合、葬儀に弔問へ訪れる機会があるでしょう。その際は香典を持っていくことが一般的ですが、故人との親交度合いや年齢などのさまざまな要素で、香典の価格帯は変動する傾向があります。
ここからは、香典の金額は目安としてどの程度包めばよいのかについて紹介します。指標となる価格を知っておけば、急な不幸にも対応できるでしょう。
渡す側の年代や状況、親交具合によって香典は価格が変動する傾向にあると説明しましたが、どのくらいの変動があるのでしょうか。あくまで目安であり、かつ地域差によって異なる場合もありますが、以下が、故人との続柄や関係性による香典の目安です。
年齢 | 20代 | 30代 | 40代 |
両親 | 3万~10万 | 5万~10万 | 10万 |
祖父母 | 1万~3万 | 3万~5万 | 5万 |
兄弟 | 3万~5万 | 3万~5万 | 5万 |
子 | 5万~10万 | 5万~10万 | 10万 |
孫 | 2万~10万 | 2万~10万 | 10万 |
職場 | 5千~1万 | 5千~1万 | 1万 |
親戚 | 5千~1万 | 5千~1万 | 1万 |
友人 | 3千~5千 | 5千~1万 | 1万 |
知人 | 3千~5千 | 5千~1万 | 1万 |
相場に数千円~数万円の誤差があるのは、気持ちやお世話になった人の感謝の度合いによって価格を変動させてもよいとされているためです。それゆえに、必ずしもこの価格にしなければならないというものではありません。
香典を包む場合は、上記の価格を参考に包むことが一般的に多いようです。しかし、場合によっては、年代の相場よりも高い価格で包む方もいます。故人に恩を感じていたり、何か強い思い入れがあったりする場合など、故人に対する敬意や尊敬の念が金額に影響するようです。
高額の香典を渡された場合は、申し訳なさのみでつっぱねるのではなく、包んでくれた方の想いを汲み取りながらも十分に配慮した対応が必要です。そのため、まずは誰がどのくらい高額な金額で包んできたのかを確認し、故人との関係性を見ていくとよいでしょう。
一般的な金額であれば、香典返しで悩むことはあまりないでしょう。しかし、想定よりも高い金額を包まれた場合は注意が必要です。カタログなどを用いて他の同世代の弔問者と同じ価格帯のお返しを一括でする場合、失礼に当たることがあるためです。
よって、高額な香典をいただいた場合は、別枠として考えることが賢明です。加えて、香典返しはどのくらいの期間まで問題ないのか、また香典返しはどういうものにすべきかなど、親族で細かく話し合う必要があるでしょう。お礼状にも工夫を加える必要があるかもしれません。
高い金額の香典を受け取る際、「心配だから」という言葉や「少しでも役立ててください」などの言葉をもらった場合は、遠慮せずに甘えるのも1つの選択肢です。ただし、そのお返しとしては、物ではなく現金で渡すのが一般的です。
お返しを贈る際は、少し金額を下げたり、一般的なお返しの金額で問題なかったりすることもあります。しかし、ケースバイケースであり、親族との関係性や地域性にもよるので一概にはいえません。一度家族と相談してみましょう。
葬儀の場では、香典を中心にお気持ちや心遣いが多く発生します。相手の心遣いに反しないよう汲み取る必要がある場合が多いため注意しましょう。友人や知人からの高額な香典も同様です。
友人・知人に対する相場を超えるお返しは、かえって失礼に当たる可能性があるようです。まずは目安となる金額をお返しするのが賢明です。
遺族の勤務先から相場よりも高い金額を包まれた場合は、気を付ける必要があります。誰の意志で包んだのかによって、お返しの程度が変化するようです。例えば、有志での心遣いや個人的な香典は、相場でのお返しをするのがベストです。
しかし、会社の社内規定等に則った決まりごとで受け取った香典は、お返しの必要がありません。不安だという場合は、上司に相談してみましょう。また、社内規定を確認することで香典返しの対処法が記されていることもあります。
葬儀会社と相談し、弔問人数に合わせてあらかじめ香典返しを用意することを「当日返し」と呼びます。後日改めてお返しの品を発送するなどのひと手間を省略できます。しかし一方で、金額が分からないまま用意をすることになるので、場合によってはいただいた香典よりも低い金額でのお返しになる可能性もあります。
しかし、その場合は対処法があるので安心です。当日に予想以上の多額の香典をいただいた場合にのみ、後日改めて足りない分をお返しとして贈る方法があります。そうすることで、マナー違反にならずに香典返しを贈ることができます。
当日返しとしてお渡しした品物等と合算したときに相場程度になるよう、後日贈るお返しの金額を調整しましょう。
金銭やあらかじめ用意したお茶などのお返しのほかに、いくつかおすすめの香典返しの方法があります。
まず1つ目は、後日相手の家に伺い、お礼の品と共に挨拶をすることです。相手が多めに香典を包んでくれたという厚意に応える方法として、とても丁寧な対応であるといえます。
また、もう1つの方法が、食事会を開催することです。感謝を伝える方法としても、会話を楽しむという点でもよいといえます。
お返し等で迷った際は、食事に誘ったり直接家に伺ったりなどをして、お礼の気持ちを直接伝えつつ、お返しを渡すようにしましょう。迷った場合は、相手の好意に誠心誠意答えられる形を模索してみましょう。
葬儀当日ではなく、後日香典返しをする場合は「渡す時期」にも気を付けましょう。早すぎてもマナー違反になりますし、遅すぎてもいけません。ではいつ渡すのがよいのでしょうか。併せて、香典返しをする際のその他のマナーと一緒に解説します。
香典返しは、早すぎても遅すぎてもよくありません。基準としては、忌明け後の2週間以内とされています。四十九日後に日程調整を行い、その時期に送れるよう手配をすることが大切です。
しかし、場合によっては忌引きのあとすぐに渡すケースもあります。職場に渡す香典返しは、四十九日後に限らず渡してもよいとされていることもあるので、よく相談してから時期を決めましょう。
葬儀会社や会社の上司に相談し指示を仰ぐこともできるので、適切な時期を見誤らないように用意することが大切です。
高額な香典をいただいた場合は、直接お礼を述べたり、食事会を設けてお礼をいったりすることがマナーの1つとされています。しかし、遠方に住んでいる方の場合などは、どうしても直接会えないこともあるでしょう。
その場合は、お礼状を書いて送付することが一般的です。感謝の気持ちだけでなく、法要が完了した趣旨を添えて送ることをおすすめします。
香典返しは葬儀会社を介して依頼することもできますが、高額な香典の場合などは、加えて物でお返しをすることもできます。その際におすすめの品物は何でしょうか。ここからは、香典返しに最適な物品について解説します。
カタログギフトなどの冊子形態で贈ることで、受け取った方がほしい物を自由に選べる方法がおすすめです。グルメや総合的なカタログにしておけば、好き嫌いがあっても好きに選択できるので選ぶ側も気兼ねなく選べるでしょう。
金額も分からないようになっているので、もらった香典に合った金額のカタログギフトを選択すれば、マナー違反や失礼に当たることも少ないのが特徴です。
カタログギフトを選択するときも同様ですが、香典返しに悩みすぎたり、気負ったりするのはあまりよいとはいえません。相場以下の品物や、相手の気遣いに準じてささやかな品物を贈るだけでも問題ないケースもあります。
香典の送り主は、大切な人を無くした遺族の心に寄り添ってくれることが多いでしょう。そのため、香典返しをする際はその厚意に対し、誠実に対応をすることが大切といえます。法要が無事完了するまでの期間に、よく考えておくとよいでしょう。
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時と場合によって、葬儀の際に相場よりも多額の金銭を香典として包まれる可能性があります。対処法を知っておけば、そういった場合にスムーズにお礼をすることができるでしょう。
この記事では、高額な香典をいただいた際に必要な迅速な手配をはじめ、お礼を手配できる方法やマナーについて解説しました。小さなお葬式では、香典返しに関するサポートを行っています。金額に合わせた香典返しについてのアドバイスも承っているので、お気軽にご相談ください。
また、香典返しに困ったときは、お返しの方法は1つではありません。香典をくれた方の気持ちや厚意に寄り添い、丁寧かつ誠実に対応することが大切といえます。マナーを守って、今後のお付き合いに亀裂が入らないよう、しっかりと対応しましょう。
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訃報は、死亡確定後、なるべく早く届けることが大切です。ホゥ。