生前に仲のよかった方やお世話になった方をはじめとする大切な人の命日には、感謝や供養の意を込めて花を送る方もいるでしょう。ただし、命日は毎年訪れるので毎年花を送ってもよいのか、またどの命日に送るのがよいのかと疑問を持つ方も中にはいるかもしれません。
大切な人の命日に花を送る際、どのタイミングで送ったらよいのかがわかると、相手に不快感を与えるなどのマナー違反をせずに済みます。
この記事では「各命日でどのように花を送るとよいのか」や「花を選ぶときの注意点」などについて解説します。命日に送る花について疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・命日に花を送る場合は、必ず遺族に確認を取る
・亡くなってから日が経っていない場合は白色の花を選ぶ
・命日に花を送る際は、命日よりも前に届くように手配する
こんな人におすすめ
各命日の花の送り方を知りたい方
命日の花を選ぶときの注意点を知りたい方
葬儀・お通夜の際に花を送る方法を知りたい方
お通夜が挙行されるまでの間に、故人のそばに飾る花を「枕花」といいます。何らかの事情で葬儀には参加できないが、せめて枕花だけでも送りたいという方は多いでしょう。
訃報を知らされてから葬儀が挙行されるまでの期間は、それほど長いわけではありません。そのため、葬儀の前に花を送るならば、早急に準備を進める必要があります。
一般的なケースでは、枕花には白一色の花束である献花を使用するため、実際に発注するときは注意しましょう。献花を発注するときにかかる値段はおおよそ4,000円~9,000円です。
発注の内容は、手入れが不要なアレンジメントをしてもらい、それほど大きくないコンパクトなものにしたほうが遺族にかかる負担を減らせます。
発注する際、枕花として送る旨を伝えると、枕花に相応しいかたちでアレンジメントしてくれる店がほとんどです。発注に自信がないときはその旨を伝えるとよいでしょう。
葬儀の前に送るときの注意点としては、遺族の忙しさに対してきちんと配慮することです。いくら感謝や供養の念を込めた花でも、葬儀前の忙しいタイミングに送られると困ることもあるでしょう。
基本的に、親族以外が葬儀前に花を送ることは多くはないため、特に送る理由がないならば送らないという選択肢も視野に入れておきましょう。
本来のお通夜とは、故人と関わりが深かった方々が、夜中に1人にさせないようにと一晩中故人に寄り添うことを目的とした行事です。
元々は、自家で行うことが一般的でしたが、最近では葬儀と一緒に挙行されることを見越して、斎場で葬儀とともに行われることがほとんどとなりました。そのため、花を送る際は直接持っていくのではなく斎場に送る方法になります。
ただし、個々人が送ることは少なく、所属していた会社やスポーツチームなどの団体から送られることがほとんどです。
また、どうしても個々人で花を送りたい場合は、初七日をはじめとして四十九日の間に送るか、葬儀が終了し遺族の状況が落ち着いてから送るようにするとよいでしょう。このときに斎場へと送るのは、スタンド花あるいはアレンジメントされた花を送ることがおすすめです。
スタンド花は、地域によって決まりごとがある可能性があります。2つあわせて1組にしなければいけなかったり、色が指定されていたりすることがあるため、事前に確認して実際に発注するときも発注漏れがないように注意しましょう。
スタンド花やアレンジメントされた花は、両方とも自立できるように脚がついているので、花瓶を別途準備する必要はありません。
なお、斎場へ花を送ると、花を受け取るときに別途追加料金が発生するケースがあります。その請求は喪主にされるので、連絡もなく花を送ると遺族の出費を増やすことになってしまいます。「花を送る」という事前連絡は怠らないことが大切です。
上記の理由などで「花は結構です」と遠慮されることもあるので、その際は無理に送らずに気持ちだけ伝えましょう。
人間の魂は亡くなってから49日間はこの世を彷徨っているといわれ、そこから極楽浄土へと無事に行けるように供養する法要を「忌日法要」と呼びます。この際に送る花は、何の手入れもせずそのまま飾ることが可能なアレンジメントされた花を送りましょう。
あまりにも大きいものだと、飾るだけで相当な労力を要しコストも莫大にかかってしまいます。適度なサイズのものを数千円~1万円の範囲内で購入しましょう。花の種類は白一色がおすすめですが、それでは淡白だと感じる方は所々に淡い色の花を差し込んだり、故人が好んでいた花を差し込んだりしても構いません。
とはいえ、命日からそれほど時間が経っていないので、濃い色の花は避けたほうが賢明です。また、法要当日に花を送ってしまうと忙しさのあまり手付かずになってしまう恐れがあるので、前日までには届くように送りましょう。
命日と一概にいっても、その種類は複数存在します。例えば、亡くなった月日の日は同じだが月が異なる祥月命日や、亡くなった日から1年後や3年後なども命日の一種です。命日では、親族一同が会して法要を行うでしょう。
命日に花を送る際は、法要が行われる会場に届くように手配しましょう。この際、送る相手に花を生ける習慣があるのであれば、花瓶を要する花束を送っても問題ありません。しかし、相手が花を生ける習慣がないのであれば、花瓶を要さないアレンジメントされた花を送りましょう。
また、会場が自家でなくても花を送ることは可能ですが、そこから自家まで持って帰るのは遺族自身です。あまりにも重い鉢のようなものだと負担になってしまうため、できるだけ軽量化するようにしましょう。
かかる費用は、祥月命日に送る花であればおおよそ4,000円~9,000円、年忌法要に送るお花であれば数千円~2万円を目安にしておきましょう。
注意点としては、会場と日付をきちんと把握しておくことです。特に年忌法要は、法要ごとに会場も一定であるとは限らないので、その都度確認を怠らないように注意しましょう。
また、広い会場に送る場合は、相手の情報をきちんと把握しておくことが大切です。いくつも斎場が併設されている場所だと、斎場側が困惑してしまいます。祥月命日や年忌法要もまた、花を遠慮される可能性があるため、事前に確認をして押し付けないようにするのが重要です。
お盆とは、毎年夏頃に挙行される日本ならではの風習で、詳しい日程は地域によって異なります。故人が亡くなってから初めて訪れるお盆を新盆といい、ご先祖様が帰ってくる日でもあるので親族一同が集まり供養や会食を行います。
何らかの事情でお盆に参加できず、せめて花だけでも送りたいという方は、お盆の前日までに届くように手配しましょう。色は白を基調にすることがほとんどですが、気品を持たせるために紫色の花を差し込むケースもあります。花を送る際は、台座付きの自立するタイプにするとよいでしょう。
費用はおおよそ数千円~1万円の中で用意し、故人へのメッセージを添えることも可能です。また、お盆は地域の風習が特に反映されている行事のため、花を送る際は細心の注意を払う必要があります。当日に送ると忙しさに拍車をかけてしまうので、前日までには届くように送りましょう。
お彼岸は日本独自の文化で、先祖が極楽浄土へと参られるように花を供え供養します。お彼岸では、白や淡い色を基調とした花束にするとよいでしょう。色付きの花を混ぜる割合は、故人が亡くなった日から何日経っているかによって変動します。期間が長ければ長いほど色付きの花を入れてよいとされています。
お墓にお供えする場合は、左右で対になるように2つ用意すると無難です。仏壇に供える花であれば数千円ほどのもの、お墓にお供えする花であれば3,000円前後のものを用意するとよいでしょう。お彼岸前日の午前中までに届くように送るのが通例です。法要があるのであれば法要の前日までに届くように送りましょう。
命日のときに送る花には特別厳しいきまりはありません。ただし、棘や毒のある花は不吉とされるため控えましょう。
加えて、故人が亡くなってからそれほど日が経っていない場合は、白色の花の割合を多くします。もし日が経っているならば、その分色付きの花を増やしても構いません。重要なことは、場の雰囲気に合った花を選ぶことです。
花を送る手法は、花の種類によって異なります。手で持てるようなアレンジメントを施されたものなら、直接手渡ししてもよいでしょう。
一方で、スタンドが付いているような大きな花だと自力で持っていくのは困難なため、花屋に依頼して配送してもらうようにしましょう。
送り先の住所は、相手に直接尋ねるのが最も手早く効率のよい方法です。その際、送り届ける予定の日付とどのような花が届くのかを報告しておくと、相手も受け取る準備をすることが可能です。
基本的に当日より前の日に届くように送りましょう。当日に届くように送ってしまうと、忙しい相手の手をさらに煩わせてしまいます。
また、相手が花を遠慮している可能性もあるので、実際に送るときは事前に送ってもよいか確認を取ることが大切です。遠慮しているのを無視して送ってしまうと、相手に迷惑がかかってしまうため控えましょう。
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生前、仲のよかった方やお世話になった方への供養の気持ちを込めて、命日に花を送ろうと考えている方は多いでしょう。ただし、一口に命日といってもさまざまな種類があり、それぞれで送る場所や手法などが違ってくるので事前に下調べを行うことが大切です。
なお、こちらが一方的に押し付けるようなかたちになってはいけません。相手が遠慮する可能性があるので、花を送る前に一度確認の連絡をすると賢明です。
そのほか疑問が残る際は、小さなお葬式にご相談ください。専門の知識を持ったスタッフが、お客様に寄り添ってアドバイスいたします。
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