命日とは具体的にどのタイミングなのかが判断できないという方もいるのではないでしょうか。命日の意味や種類を把握することで、いざという時に慌てないだけでなく、過ごし方や注意すべき点が判断できるため知っておくとよいでしょう。
そこでこの記事では、命日の概要や過ごし方・注意すべき点について解説します。
<この記事の要点>
・「命日」とは亡くなった年月日のこと
・祥月命日は年に1回、月命日は年に11回訪れる
・月命日に花を贈る場合、四十九日前と後で贈ってよい花が異なる
こんな人におすすめ
命日の意味について知りたい人
命日の過ごし方について知りたい人
命日に注意すべきことについて知りたい人
一般的な命日とは、「亡くなった日」のことを指し、「忌日(きじつ/きにち)」とも呼ばれます。または、亡くなったその月日と認識する方もいるでしょう。
命日は、亡くなった年月日を表す「祥月命日(しょうつきめいにち)」と「月命日(つきめいにち)」の2種類に分類されます。
亡くなった方の年月日が含まれる場合 は、一般的に命日または祥月命日(しょうつきめいにち)と呼びます。例えば、2022年9月15日に逝去した場合は、2023年9月15日がその方の命日または祥月命日という考え方となります。
閏日が命日の場合、閏年以外は前日の2月28日を命日とすることが多いでしょう。祥月命日の数え方については以下の表を参考にしてみてください。
死亡年月日 | 命日 |
2022年9月15日 | 2023年9月15日 |
2020年2月29日(閏日) | ・閏年の場合:閏年の2月29日 ・閏年以外の場合:2月28日を命日とする |
祥月命日の場合は月日だけでなく年も一緒に考慮することから、年に1回訪れます。さらに、祥月命日の中でも区切りのよい年である場合は、年忌法要や追善法要が執り行われることが一般的です。
月命日は亡くなった月日のことです。2022年9月15日が逝去日の場合、祥月命日である毎年9月15日を除く月日が月命日となります。
31日のある月に亡くなった方の場合は、30日以前に前倒しして思いを馳せるケースが主流となっています。
命日(祥月命日) | 月命日 |
・亡くなった方の年月日を考慮 ・年に1回訪れる ・大きな法事や法要が執り行われることが多い |
・亡くなった方の月日を考慮 ・年に11回訪れる ・祥月命日は含まれない ・身内で偲ぶケースが多い |
祥月命日は年に1回訪れますが、月命日は年に11回訪れます。
祥月命日の場合、年に1回訪れるという点から法要を行う家庭もありますが、月命日の場合は法要を執り行わずに身内で偲ぶという家庭もあるようです。
亡くなった方の年月日を考慮する祥月命日の過ごし方は、地域性や家庭の事情などさまざまな要因で変化します。
しかし、祥月命日の基本的な過ごし方を把握することで、当日何をやるべきなのかなど想像しやすいでしょう。
お墓参りは祥月命日のよくある過ごし方であると同時に、理想的な過ごし方ともいえます。
祥月命日でのお墓参りは、いつもより念入りにお墓を掃除して、差支えない範囲で故人の好きだった物をお供えすることをおすすめします。
お墓が遠方にあるという場合は命日前後にお墓参りをしたり、専門業者にお墓の掃除を依頼したりしてもよいでしょう。
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お墓参りと同様、法要を執り行うことも祥月命日のよくある過ごし方です。
区切りともされる祥月命日では、年忌法要や追善法要が執り行われる場合があります。また、三十三回忌や五十回忌を年忌法要の最後として「弔い上げ」を執り行うことも多いでしょうす。
祥月命日の法要もどの程度の頻度と規模で執り行うかについては、家庭環境や地域性によって変化するため、菩提寺や地域の習わしに詳しい方や葬儀社に聞くことをおすすめします。
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遠方に住んでいるなど、何らかの事情でお墓参りが難しい・散骨などお墓を持たない形で埋葬された場合、仏壇に手を合わせて過ごすという方もいるでしょう。
いつもより念入りに仏壇を掃除し、マナーやしきたりの範囲内で故人が好きだった物や花を供え、手を合わせて思いを馳せましょう。
お墓や仏壇に花やお供え物を贈る場合もあります。お供え物や花を贈る行為は、法要に参加できなかった遠方に住む親族だけでなく、故人と生前に深い親交があった方なども気軽にできる方法です。
事前に遺族の了承を得たうえで、祥月命日のタイミングにふさわしいお供え物や花を選びましょう。
浄土真宗以外の仏教宗派の場合、卒塔婆供養することも祥月命日の過ごし方の1つとして挙げられます。
卒塔婆供養を執り行う場合は、塔婆の用意に時間がかかるだけでなく、地域によって取り扱いが異なる可能性があるため、余裕をもって準備しましょう。
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祥月命日の際は、遺族と故人に配慮し失礼のないよう、注意すべきことを把握しましょう。
お供え物を贈る予定がある場合は、場にふさわしいものを選ぶことが大切です。
以下は、お供え物によく選ばれるため参考にしてください。
▼お供え物におすすめの物の一例
・常温で保存ができる日持ちしやすい個別包装のお菓子
・小さい缶やペットボトルの飲み物
・線香
・ろうそく
・果物
ただし、宗教・宗派や地域性で、お供え物としてふさわしいかどうかが変わることもあるため注意が必要です。
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花を贈る際は、祥月命日の時期ごとに選択すべき花を変えましょう。
特に月命日に花を贈る場合、四十九日前と後で贈ってよい花が異なるので注意が必要です。また、故人に贈る花は一般的に日持ちする以下の色合いの花が望ましいでしょう。
▼命日に贈る花にふさわしい色
・白
・黄色
・青
・紫
葬儀の多様化により、花の種類を問われることがない場合もありますがトゲや毒のある花はふさわしくないため、避けるようにしましょう。
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一般的に祥月命日と月命日において、葬儀や通夜と比較して厳しいマナーや取り決めはありません。
しかし、祥月命日も月命日も遺族にとっては厳粛な日となるため、基本的なマナーに逸脱する行為は避けるようにしましょう。
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仏教以外の宗教にも命日における過ごし方があります。他の宗教がどのような過ごし方をしているかを覚えておくと役立つため、この機会に確認しましょう。
神式の場合、命日に「霊祭(みたままつり)」や「式年祭(しきねんさい)」と呼ばれる家中心の儀式が執り行われます。いずれも信者の命日が基準となっており、仏式と似ている点があるといえるでしょう。
ただし、服装や振舞い方・言葉遣いは仏式と異なる点があるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
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キリスト教式の場合、命日のことを「昇天日」と呼び、毎年仏式の法要にあたる追悼行事が執り行われます。
キリスト教式には大きくカトリック式とプロテスタント式がありますが、それぞれ昇天日における追悼行事が大きく異なる点にも注意が必要です。
カトリック式 | プロテスタント式 |
・追悼ミサ ・教会で執り行われることが一般的 ・1年後の昇天日に死者記念ミサがある ・以降は特に決まったミサはない ・昇天日の10年・20年目には最大規模のミサが執り行われることもある ・11月2日の死者の日にすべての死者に対するミサがある |
・記念会 ・自宅で執り行われることもある ・死亡後1か月後の月命日にあたるタイミングで執り行われる ・昇天日1年目、3年目、7年目に追悼記念集会が開かれる ・以降は決まった集会なし |
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キリスト教における法事に相当する儀式の内容と意味
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命日は一般的に1年に1度の祥月命日のことを指しますが、月命日と混同することが多くあります。
祥月命日と月命日との違いを理解することで、それぞれの過ごし方や注意すべき点、お供え物など適切なものを選ぶことができるようにしましょう。
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