棺桶の蓋はどうして釘打ちする?棺桶や蓋の変化や素材、形状も解説
雑学

作成日:2022年02月25日  更新日:2022年02月25日

棺桶の蓋はどうして釘打ちする?棺桶や蓋の変化や素材、形状も解説

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故人を送る際に非常に重要な役割を果たしているのが、棺桶(かんおけ)です。現代の棺桶の蓋(ふた)には窓がつけられていることが一般的であり、近年では窓のサイズも大きくなってきています。しかし最初から蓋に窓がつけられていたわけではなく、時代の移り変わりとともに棺桶と蓋の形状は大きく変遷してきました。

また、一昔前までは一般的だった釘打ちの習慣も、現在では行わないケースが増えてきています。そこでこの記事では、棺桶の蓋に釘打ちを行う理由や、棺桶や蓋の形状の移り変わり、近年に用いられている素材や性質、形状について解説します。

故人を送る際に重要な役割を持つ棺桶について深く理解することで、時代に合ったスムーズな葬儀を執り行うことができるでしょう。

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【もくじ】
棺桶とは
時代の移り変わりによる棺桶や蓋の変遷
棺桶の素材
棺桶や蓋の形状
出棺の流れ
まとめ

棺桶とは

棺桶とは、故人の遺体を収めるための箱のことを指します。時代の変化とともに、形や種類もさまざまに変遷してきました。

棺桶とよく混同されやすい言葉に「柩(ひつぎ)」が挙げられます。しかし、両者には違いがあるため注意しましょう。

棺桶とは遺体を納める箱そのもののことであり、主に遺体が入っていない状態を指します。一方の柩は、遺体が収められている状態を指します。そのため、遺体を運ぶ「霊柩車」では「柩」の漢字が使われています。

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時代の移り変わりによる棺桶や蓋の変遷

現代で棺桶といえば、平たい直方体の箱に蓋がついている形状をイメージする方が多いでしょう。しかし、棺桶の形状は最初から平たい直方体ではなく、時代の変遷とともに変わってきました。ここでは、棺桶や蓋の形状の移り変わりについて紹介します。

座棺と釘打ち

昔は、遺体を座った格好で納めるため、棺桶の中は現在よりも立方体に近い形状をしていました。手足を折り曲げて遺体を納めるこの方法を「座棺」と呼びます。

以前は土葬が中心だったことから、運びやすさを考慮して立方体に近い形状を採用していたともいわれています。明確なことは分かっていませんが、鎌倉時代には座棺の風習があったといわれています。

また、以前は棺桶に遺体を納めた後、蓋を釘で打ち付けて開かないようにしていました。これには、主な理由が2つあります。

1つ目の理由は、遺体が入った棺桶を運ぶ際に蓋が外れてしまわないためです。当時は棺桶の品質が現在ほどよくなく、湿度の変化で変形して蓋が外れてしまうことがありました。また、運ぶ際の揺れで蓋が外れてしまうことを防ぐためにも、蓋を釘で止めていました。

2つ目には、思想上の理由が挙げられます。当時は現代ほど医学が進歩しておらず、原因不明の疫病や感染症が発生すると悪霊の仕業だと考えられていました。そのため棺桶に蓋をして釘を打つことで、死者の死霊が出てこないようにしていました。

また、土葬をするとどうしても時間の経過とともに遺体が腐り、臭いが発生してしまいます。臭いを防ぐためにも棺桶の蓋は役立ちます。

現在のような蓋に窓つきの寝棺へ

明治時代中頃になると、現在の日本において主流である火葬が普及していきました。そして戦後になると、それまで主流だった座棺に変わり、現在の遺体を横にして埋葬する「寝棺」を取り入れることが増えていきました。こうして寝棺の普及とともに利用されるようになったのが、蓋に窓がついた現在の形に近い形の棺桶です。

窓がつけられたのは、故人の顔を見やすくするためだと考えられます。ドライアイスが手に入るようになり、遺体を生前に近い状態でより長く保管できるようになったこともあり、蓋に窓がついたタイプの普及が広まっていきました。

現在では、品質や輸送手段が向上したことにより、釘打ちをしないことも増えてきています。釘打ちがされなくなった背景には「穏やかに眠っている故人の耳元で、釘打ちの大きな音を立てたくない」「故人に失礼」という、遺族の意向も大きく関係しているでしょう。

棺桶の素材

現代の棺桶には、故人の人柄や意向に合わせてさまざまな機能や性質を持った素材が使用されています。ここからは、棺桶に使用されている素材の主な種類について紹介します。

木棺

棺桶の最もオーソドックスなタイプが、木棺です。特に近年になるまでは、使われる棺桶のほとんどが木棺でした。一口に木棺といっても、用いられている材木には以下のようにさまざまな種類があります。

・ヒノキ
・桐
・モミ
・コウヤマキ

木棺の素材には、腐りにくいことから針葉樹が使用されることが一般的ですが、広葉樹が採用されることもあります。

ここまで紹介したのはいずれも天然素材ですが、ベニヤ板を加工して使用する加工素材も選択肢の1つです。

布張棺(布棺)

棺桶の底面以外の板を布で巻いたものを「布張棺(布棺)」と呼びます。木棺に比べて柔和な雰囲気を演出できる点が、布張棺の魅力です。また、布の素材やデザイン、カラーを変えることで、棺桶の印象を大きく変えられます。布張棺ならば、故人の人柄に合わせた演出がしやすいでしょう。

エンバー棺

エンバー棺とは、エンバーミングを施した遺体専用の棺を指します。エンバーミングとは、遺体を長期間衛生的に保存するための処置です。エンバーミングを施すことで、棺桶に遺体を入れた際に保冷処置が不要になります。また、殺菌や腐敗の予防もできるので新型感染症が流行している現代では、利便性が高いと考えられます。

加えて、開口部が大きく外せるようになっていたり、透明アクリル板を蓋にしていたりします。一般的な棺桶の蓋よりも大きいため、故人との対面がしやすいことが魅力です。

エコ棺

エコ棺とは、再生紙や段ボールなどの紙素材によって作られた棺桶のことです。紙素材といっても強度に問題はなく、紙素材にすることで、火葬時に二酸化炭素の排出が抑えられます。環境に優しく見た目も一般的なものと変わらないため、近年注目されています。

布張棺と同様に、素材やカラーリング、模様などのバリエーションが幅広く用意されています。通常の棺よりも少々割高にはなるものの、環境問題への意識が高い方から支持されている棺桶の素材です。

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棺桶や蓋の形状

棺桶のバリエーションは、形状によってもさまざまです。それに合わせて蓋の形状も異なるため、ここで紹介します。

箱型棺

箱型棺は、直方体の箱の形をしているものです。最も一般的でシンプルな形であり、蓋の部分は平らになっています。また、その形状からキャスケット(アメリカで土葬に使用される長方形の棺)型や平棺などとも呼ばれます。

山型棺

蓋の部分が山型に膨らんだような形>をしているものを、山型棺と呼びます。箱型棺と同様に一般的な形の1つですが、箱型と比較してデザイン性に優れた棺桶です。

かまぼこ型棺

蓋の部分の形状が丸みを帯びたものを、かまぼこ型棺と呼びます。R型とも呼ばれ、曲線的で柔らかいイメージから女性人気が高い形状です。

船型棺

船型棺とは、頭部から脚部にいくにつれて幅が狭まっていく形の棺桶を指します。主に海外で適用されているタイプです。海外映画やドラマでドラキュラが入っている棺桶というと、イメージしやすいでしょう。英語では、コフィン(coffin)型と呼びます。

インロー型棺

インロー型棺は、蓋の部分が棺桶に覆いかぶさる形をしているものです。蓋のフチの部分がはめ込み式になっており、二重になっていることから重厚感があります。なお、「インロー」の名前は印籠の形に類似していることから付けられました。

出棺の流れ

出棺の主な流れは、以下の通りです。

1. 葬儀・告別式を行う
2. 別れ花を行う
3. 釘打ちを行う
4. 出棺する
5. 火葬を行う
6. 骨上げをする

当日は出棺の前に、葬儀・告別式を行います。僧侶による読経や弔辞、焼香の後、告別式に移るまでが通常の流れです。

喪主による挨拶が終わった後に、お別れの儀に移ります。お別れの儀とは、棺桶に別れ花とともに副葬品を入れ、故人への別れを告げる儀式です。副葬品としては故人とゆかりのある思い出の品や手紙を入れられますが、燃えやすいものでないとならないため注意しましょう。

お別れの儀が終わったら、棺桶に蓋をして釘打ちを行います。釘打ちは遺族の意向や地域の風習によっては行われないこともあるため、事前に確認しておきましょう。棺桶の蓋が済んだら喪主が参列者へ挨拶をし、霊柩車に乗せて火葬場に移動します。火葬に同行するのは、一般的には遺族や故人と特に親しかった方だけです。

火葬場に到着したら、最後のお別れである納めの式を行います。火葬炉の前に棺桶を移動させ、その後は僧侶や係の方の指示に従いましょう。

火葬は1時間~2時間程度で終わり、その後は骨上げを行います。骨上げは2人1組になって骨をお箸で挟み、骨壺に収めていく儀式です。一般的には、最初に歯を収め、その後下半身から上半身の骨を順番に入れ、最後に喉仏の骨を納めます。

当日は慌てずに故人とのお別れに集中できるよう、事前にひと通りの確認を葬儀社に済ませておくことが大切です。

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まとめ

棺桶は時代の移り変わりとともに変化を遂げ、それに合わせて蓋の扱いや形状も変化してきました。そこには棺桶を取り巻く環境だけでなく、遺族の考えも大きくかかわっています。

棺桶の種類についてお悩みの方は、お気軽に小さなお葬式にご相談ください。小さなお葬式では、故人の人柄やご遺族のお気持ちに沿ったご提案をいたします。プロのスタッフがお客様のサポートをいたしますので、安心して葬儀当日を迎えることが可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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