湯灌に立ち会う際は平服でも良いの?湯灌のメリット・デメリットについても解説

湯灌に立ち会う際は平服でも良いの?湯灌のメリット・デメリットについても解説

逝去された方を棺桶に納める前に、湯灌(ゆかん)を行うところを目にしたことがある方もいるでしょう。しかし、湯灌の目的やマナーなどに詳しい方はそれほど多くはないでしょう。

そこでこの記事では、湯灌に立ち会う際の服装について解説します。葬儀前の大切な儀式を正しく理解し、故人を見届ける準備をしましょう。

こんな人におすすめ

大切な人を亡くされた時に何をしたらいいかわからない方

湯灌の時の服装を知りたい方

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湯灌に立ち会う際は平服でもよい?

湯灌は故人を清めて見送るための儀式です。そんな儀式に平服で参加するとマナーに反してしまうと危惧している方もいるのではないでしょうか。ここでは、湯灌に立ち会う際にふさわしい服装について解説します。

男性

湯灌の際は、喪服ではなく平服で立ち会ってもマナー違反とはなりません。平服とは、普段着のことではなく「略礼服」を指します。男性であれば、スーツがおすすめです。光沢や柄のない、シンプルなスーツがよいでしょう。

ネクタイは、黒や紺色など派手な色を選ばないように注意しましょう。また、男性が身につけるベルトや時計などのアクセサリーは、生き物の皮を素材にしている場合があります。無地の黒色であれば差し支えありませんが、派手な色のものや、ひと目で動物の皮とわかるような素材のものは控えたほうが賢明です。

女性

女性が立ち会う際の服装は、平服の中でも黒やグレーなどトーンを抑えた色のスーツやワンピースが望ましいでしょう。ストッキングの色は黒もしくは薄肌色を選びます。アクセサリーも極力控え、派手なものや光沢があるものは身につけないようにしましょう。

そもそも湯灌とは?

葬儀に関する一連の流れを決める際、所々で「湯灌(ゆかん)」という言葉を耳にする機会があるかもしれません。しかし、湯灌とは一体何をするのか詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。ここでは、湯灌とはそもそも何なのか、目的や方法について解説します。

湯灌は別名「エンゼルケア」ともいい、逝去された方の髪や体などをお湯で清める行為です。お湯で髪や体などを洗った後は、化粧を施し死装束などを着用させて棺桶に納めるのが通例です。一昔前までは各家庭で行われていましたが、現在は専門業者が代わりに行います。

湯灌を行う意味

では、なぜ棺桶に納める直前に湯灌を行うのでしょうか。その理由は主に2つあります。

1つ目は、宗教の考え方によるものです。人間は生まれたら産湯につかり汚れを落とします。それと同様に、お湯で体を清めることで生きている間に付着した汚れを洗い流して、魂を浄化すると共にあの世へ導くという意味が込められています。

2つ目は衛生面によるものです。人間は逝去後に腐敗が始まり、皮膚が変色したり体液が漏れ出たりします。何も処理をせず棺桶に納めてしまうと棺桶の中を汚してしまうだけでなく、臭いもあるでしょう。そのような状況を未然に防ぐためにも納棺の直前に湯灌が行われます。

湯灌を行う方法

現代において湯灌は遺族が行うことはあまりなく、葬儀社の方や湯灌師によっておよそ1時間ほどかけて行われるのが通例です。

湯灌を行う場所は、斎場や病院の専用施設で行われます。自宅で行う際は、移動可能な湯船を用いたり、自宅の湯船を利用したりします。

使用したお湯を排水せずに業者が持ち帰って処分するケースもあります。これは、かつて湯灌の際のお湯は日に当てることが許されておらず、床下に流さないといけないという風習があったことが理由とされています。

湯灌の料金

逝去された方や身内の自宅で行う場合、湯灌の料金は発生しません。葬儀社や湯灌師に依頼するのであれば、5万円~10万円ほどが相場です。一般的に、費用は湯灌単体ではなく葬儀のプランに組み込まれていることが多く、依頼する葬儀社によっても異なります。

湯灌から納棺までの流れ

湯灌から納棺までの流れはある程度決まっており、あらかじめ認識しておくことで進行をスムーズに進めることが可能です。ここからは、湯灌から納棺までの流れを解説します。

1. 逆さ水をかける
「逆さ水」とは、逝去した方の足元から膝やお腹を通って胸元までかけるぬるま湯を指す言葉です。逝去した方にかける際は、布団の上に安置して行います。逆さ水をかける目的は、逝去した方の体を清めることです。

2. マッサージや入浴を行う
逆さ水で身を清めた後は、死後硬直した体をマッサージで柔らかくして関節を曲げます。その後、浴槽に体を入れてぬるま湯で体を洗うのが通例です。体を洗った後は、男性であれば髭を剃り、女性であれば化粧を施します。

3. 死装束を着用させる
体を清め終わって、顔を整えたら最後に死装束を着用させます。死装束とは、逝去した方があの世へと旅立つときに着る服で、白い浴衣のようなものの左方を前にして着るものです。昨今では、生前に好んで着用していた衣服を使用するケースもあります。

4. 棺桶に納める
死装束を着用させたら棺桶に納めます。この作業は、身内や故人との関係が深い方によって行われます。

死化粧やエンバーミングの相違点

湯灌と似たようなものとして、死化粧やエンバーミングが挙げられます。これらは、同じタイミングで行われることが多いので混同しがちですが、実は目的が全く異なります

・死化粧
死化粧は、逝去した方の身なりを整えることです。死化粧も、逝去した方をきれいにして送り出すことが目的ですが、湯灌と違ってぬるま湯で清めることが必須とされていないことが相違点だといえるでしょう。死化粧はぬるま湯ではなく、清拭という形が取られるのが通例です。

・エンバーミング
エンバーミングは、遺体を長期的に保存するために行います。湯灌は一時的に体をきれいにするものですが、エンバーミングは長期的に保存可能にするためにするので、その点で異なります。

湯灌のメリット

湯灌は、必ず行わなければいけないものではありませんが、以下のようなメリットがあります。

・体をきれいにできる
・逝去された方と触れ合える

ここからは、湯灌のメリットについて解説します。

体をきれいにできる

メリットの1つ目は、逝去した方の体をきれいにできることです。逝去した方が生前に入浴することが難しい状況にあったのであれば、体は衛生的によいとはいえません。そのため湯灌を行い、体をきれいにしてあげることができます。

また、人間の体は逝去後に腐敗が始まるので、湯灌をしないと体液が漏れ出た際に臭いが充満してしまいます。一時的ではありますが、湯灌は体の汚れを落とす目的も兼ねているので、臭いが充満するのを防ぐことが可能です。

逝去された方と触れ合える

出棺のタイミングを除くと、逝去した方と触れ合えるのは湯灌のタイミングが最後である可能性があります。そのため、湯灌には逝去した方と触れ合える機会を増やせるというメリットもあるでしょう。

逝去した方とは離れた場所に住んでおり、なかなか顔を合わせる機会がなかったという方にとっては、湯灌にメリットを感じる方も多いでしょう。

湯灌のデメリット

湯灌の費用は5万円~10万円ほどなので、決して安い値段ではないでしょう。葬儀の費用に加えて費用を払わなければならないので、予算がない方にとっては負担となるかもしれません。

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まとめ

湯灌とは、逝去した方の体を清めるために行われ、家族や親戚等が立ち会うことが可能です。しかし、立ち会いの際にどのような服装をしたらよいのか悩む方もいるでしょう。葬儀では喪服を着用するのが礼儀ですが、湯灌の際は平服で立ち会っても問題ありません。

湯灌や立ち会う際の服装について疑問やお悩みが残る場合、専門の知識を豊富に持ったスタッフが在籍している小さなお葬式にご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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