香典を渡す際の「新生活」とは?包み方や香典袋の選び方も紹介
葬儀マナー[参列者]

作成日:2022年04月27日  更新日:2022年04月28日

香典を渡す際の「新生活」とは?包み方や香典袋の選び方も紹介

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香典をお渡しする際、受付で「新生活」の文字を目にした経験がある方もいるかもしれません。しかし、新生活についてご存じない方も多いでしょう。この記事では、香典の一種である新生活について解説します。新生活について疑問を感じている方はぜひ参考にしてください。

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【もくじ】
香典における「新生活」とは?
通常の香典と新生活で包む金額の違い
新生活の香典の包み方
新生活の香典袋の選び方
新生活と通常の香典はどちらを選ぶべきか
新生活の他にもある地域特有の風習
まとめ

香典における「新生活」とは?

斎場で香典を渡す際に、「一般」と書かれた受付の横に「新生活」と書かれた受付が別に設けられている場合があります。群馬県をはじめとする北関東地方の葬儀でよく目にする光景で、戦後の日本で冠婚葬祭の経済的な負担を和らげるために行われていた「新生活運動」の名残といわれています。

「新生活」とは香典を少額にする代わりに香典返しを辞退するという風習です。参列者は香典袋に「お返しを辞退する」旨を記載したラベルを貼り、少額の香典を渡します。一昔前はほぼ全国で目にした光景ですが、現在では群馬県を中心とした北関東の一部の地域にのみ根づく慣習です。

新生活運動とは

香典における新生活の由来となった「新生活運動」は、戦後の日本で広まった運動です。戦後間もない頃の日本では、経済的余裕がありませんでした。そのような状況でも冠婚葬祭は避けられない儀式のため、あらゆる手段を用いて慶弔行事の簡略化を図っていたようです。

その一環として、冠婚葬祭にかかわる祝儀や香典の金額をきめて、お返しを省き経費削減に努めます。しかしながら、時代が進むにつれて経済的に豊かになり、新生活運動は徐々に廃れていきました。

新生活用の受付がある

新生活の風習が残っている地域では、通常の香典を渡す受付のそばに新生活用の受付が設けられています。新生活の目的は、少額の香典を渡す代わりに香典返しを辞退することです。そのため、誤って香典返しを受け取ってしまうとその趣旨に反します。どちらの香典を持参したかを遺族側が把握できるように受付が分かれているので、贈る香典に合わせて適切な受付を選びましょう。

一方で喪主側は、葬儀を執り行う地域に新生活の風習があるかどうかを事前に確認しましょう。

通常の香典と新生活で包む金額の違い

香典返しを辞退する新生活は、通常の香典よりも包む金額が少ないのが特徴です。ここでは、通常の香典と新生活の金額の違いを紹介します。

通常の香典の場合

香典の金額は故人との関係の深さによって変わります。目安は以下の通りです。

故人との関係 香典の金額
両親 約5万円~約10万円
約2万円~約10万円
友人、知人 約5,000円~約1万円
友人、知人の両親 約3,000円~約5,000円
勤務先の関係者(社長、上司、部下、同僚) 約5,000円~約1万円
取引先の担当者 約5,000円~約1万円
取引先の社長 約1万円~約10万円

連名で渡す際の金額は周りと相談してきめましょう。上記の関係に当てはまらない場合は、自身の年齢できめることもあります。

・自身が20代の場合

故人との関係 香典の金額
義父、義母 約3万円~約10万円
義祖父、義祖母 約1万円~約3万円
義兄、義弟、義姉、義妹 約3万円~約5万円
おじ、おば 約1万円~約3万円
その他親戚 約5,000円~約1万円

・自身が30代の場合

故人との関係 香典の金額
義父、義母 約5万円~約10万円
義祖父、義祖母 約1万円~約3万円
義兄、義弟、義姉、義妹 約5万円
おじ、おば 約2万円~約3万円
その他親戚 約5,000円~約1万円

・自身が40代以上の場合

故人との関係 香典の金額
義父、義母 約5万円~約10万円
義祖父、義祖母 約3万円~約5万円
義兄、義弟、義姉、義妹 約5万円
おじ、おば 約2万円~約3万円
その他親戚 約1万円~約2万円

年代が上がるごとに香典の金額も増える傾向があります。なお、香典は新札ではなく使い古したお札が適しています。新札を使用すると、亡くなることを予測していたという印象を与える可能性があります。新札しかない場合は、折り目をつけてから包むとよいでしょう。また、4や9など不幸を連想させる金額も避けましょう

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新生活の場合

新生活は通常の香典と比べると少額で、包む金額の目安は約1,000円~約5,000円です。ただし、地域によって金額に違いがあるため、事前に調べてから包むことをおすすめします。通常の香典と同様に新札を包むことは避けましょう。

新生活の香典の包み方

香典袋の表書きは、宗教や宗派によって異なります。例えば、仏教の葬儀は「御霊前」や「御香典」、浄土真宗の場合は「御仏前」、キリスト教は「御花料」などです。

新生活の場合は、表書きで新生活であることを伝えます。表記する箇所は表書きの左上です。書き方に指定はありませんが、新生活であることとお返しを辞退することが分かるような表記にします。なお、表書きは薄墨の筆ペンを用いて書きましょう

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新生活の香典袋の選び方

新生活用の香典も、通常の香典と同様に香典袋を準備する必要があります。通常の香典袋は、仏具店や文房具店、コンビニエンスストアなどさまざまな場所で購入することができます。

一方で、新生活用の香典袋はあまり店頭で見かけません。新生活の風習がある地域には取り扱いがあるので、適切な香典袋を使用しましょう。

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新生活と通常の香典はどちらを選ぶべきか

新生活の風習がある地域で葬儀が行われる場合に、新生活と通常の香典のどちらを選べばよいか悩む方もいるでしょう。どちらを選んでも問題はありませんが、故人と関係が深ければ通常の香典、それほど深い関係ではない場合は新生活を用意するという方もいます。

新生活の他にもある地域特有の風習

新生活は群馬県をはじめとした北関東地域に根づく風習ですが、他にも独自の葬儀を営む地域が存在します。ここからは北関東地域特有の葬儀について解説します。

茨城県の葬儀

茨城県の葬儀では、最初に火葬をすることがあります。交通の便がよくない地域で行われており、参列者が来る前に故人の遺体が傷むことを心配した名残といわれています。中には、葬儀の前ではなく、お通夜の前に火葬する地域もあります。他にも、出棺時にざるを転がす「ざる転がし」や小銭を参列者に撒く「まき銭」は茨城県ならではの風習といえるでしょう。

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栃木県の葬儀

栃木県の葬儀では、身内の方々が輪になり、大きな数珠を回しながら念仏を唱える「百万遍」という儀式があります。念仏を大勢で何回も唱えることで効果が増幅するといわれています。また、出棺時にお金の入った色紙を竹竿の先に付けて振る「花籠振り」や出棺時に豆腐を食べる風習も特徴的です。

まとめ

群馬県をはじめとする北関東では、包む金額が少ない代わりに香典返しを辞退する「新生活」という風習があります。新生活の起源は、お金に余裕がなかった戦後の日本において、葬儀が簡略化して行われていたことです。冠婚葬祭の負担を少しでも和らげるための取り組みでしたが、経済的に豊かになると同時に廃れていきました。

ただし、新生活は今でも一部地域に残っている香典の風習です。該当する地域に住んでいる方は、新生活のマナーについて知っておくとよいでしょう。香典や新生活に関するさまざまな疑問は、小さなお葬式にご相談ください。知識を持ったスタッフが丁寧にアドバイスします。

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