葬儀を統括する僧侶のことを「導師」といいますが、実際にはどのような役割を担う人なのでしょうか。また、誰が務めるのでしょうか。
この記事では、葬儀における導師とは何か、導師の種類や役割、手配する方法などについて詳しく解説します。
こんな人におすすめ
導師とは誰の事なのか知りたい方
導師の種類や役割について調べている方
導師の手配の方法について気になる方
葬儀を執り行うのが導師ですが、どのような人のことを指すのでしょうか。また、本来の意味は、葬儀の統括者ではないことも解説します。さらに、住職との違いも押さえておきましょう。
故人の霊を弔うために、葬儀や法要において中心となって読経し、複数いる他の僧侶を導く役割を担う僧侶が導師です。葬儀を先導して進行し、故人に引導を渡すため「引導僧」とも呼ばれます。
導師とは、本来の意味では、葬儀の中心となる僧侶のことではありません。「導く師」という言葉からもわかるように、仏法を説き、人々を仏道に導く説教者のことでした。かつては徳の高い高僧や、仏、菩薩なども、仏法を説き導く師であるととらえられていました。
住職とは、「住持職」を縮めた言葉です。1つの寺を管理する僧職という職業のことを指します。単にお寺を維持管理する役割を担うのではなく、運営も行います。そのお寺の代表者となる最高位の僧侶です。
一方、導師とは葬儀の中心となる僧侶のことですから、必ずしも職業としての僧侶というわけではなく、出家した僧侶であれば務められるということになります。職業であるかどうかが住職との違いです。
役割に応じて4つの種類の導師があります。大導師、唱導師、時導師、脇導師のそれぞれの特徴について解説します。
葬儀の際に全体の統括者として式の進行を管理する僧侶が大導師です。複数人の僧侶が法要を執り行う場合、その中で最も格の高い僧侶が大導師です。重要な作法を執り行う役割を担います。
唱導師には、2つの意味があります。1つは、一般の人々に向けて仏の教えを解き、仏道に導く人のことです。
もう1つは、「法会(ほうえ)」など僧侶や信徒が集まる仏教行事において、率先して読経し他の僧侶を先導する役割を担う僧侶のことです。
時導師とは、大きな法要の特定の一部を、主役となって担当する僧侶のことです。「時」という字は、1日に数回行われる法要において、それぞれの「この時」において導師としてお勤めをするということを意味しています。
脇導師とは大導師に次ぐ高位の僧侶のことで、住職の資格を持っていなければ務めることはできません。葬儀や法要の際には大導師の補助として、お経の一部を読経します。
伝統的な法要は、1つのお寺に所属する僧侶が全員で出向き、一人ひとりの力を結集して故人を弔う形です。多くの僧侶が集結する法要では、役割を分担した導師のあり方が必要とされます。
葬儀に際して導師を手配するには、どうすればいいのでしょうか。菩提寺を持っている場合には、直接依頼しましょう。また、菩提寺がない場合には、葬儀社に依頼して手配する方法もあります。
先祖代々のお墓がある菩提寺を持っている場合には、直接依頼して手配しましょう。依頼する際に伝えるべきことは、想定される参列者の人数、会場の大きさ、予算などです。その葬儀に見合った人数の導師を、菩提寺で準備してもらえます。
葬儀社に依頼して手配してもらうこともできます。葬儀を依頼すると、当然、葬儀を執り行う導師が必要になるので、葬儀社が手配することになります。事前の打ち合わせで確認しておけば安心です。
人数などは、葬儀の規模に応じて決めてもらえるのが一般的ですが、故人の意思など特別な要望がある場合には、葬儀社にはっきりと伝えて相談しましょう。
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伝統的な葬儀や規模の大きな葬儀を執り行う場合、予期せぬトラブルが発生するケースもあります。ここでは、僧侶の人数に注目して注意点などを解説します。
仏式の伝統的な葬儀を行うのであれば、3人や4人の僧侶による進行が必要となります。ただし、近年では、導師と脇導師の2名で葬儀を執り行うケースが一般的です。
僧侶の人数は、宗派や葬儀社によって異なります。お寺によっては、最低人数が決められているところもあります。希望がある場合には、率直に伝えたほうがいいでしょう。
正式な葬儀では多くの僧侶が進行に関わるため、遺族が想定していたよりも多くの僧侶が葬儀を執り行う可能性もあります。その結果、多くのお布施が必要となってしまうケースもあるので注意が必要です。
トラブルの発生を回避するために、事前の打ち合わせをしっかりと行い、葬儀の規模や僧侶の人数、お布施などについて確認しておきましょう。疑問がある場合に、お寺に尋ねるのは失礼にあたりません。
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葬儀の進行を統括する役割を担う僧侶が導師です。種類や役割を理解した上で、適切に手配を行い、故人の死を弔うための葬儀を執り行いましょう。故人の意思が残されている場合には、できるだけ尊重した形で進められるよう菩提寺や葬儀社に相談することが重要です。
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