安楽死や尊厳死の特徴とは?日本の現状や問題点を解説

安楽死や尊厳死の特徴とは?日本の現状や問題点を解説

近年では人の死をめぐって、安楽死や尊厳死が話題に上ることが多くなりました。一人ひとり、理想の生き方や死に方を考える時代になってきたともいえるでしょう。そのため、安楽死や尊厳死について、正しく理解しておく必要があります。この記事では、安楽死と尊厳死の特徴や現状、問題点などについて解説します。

こんな人におすすめ

安楽死と尊厳死の違いを知りたい方

日本での尊厳死の現状を知りたい方

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安楽死と尊厳死の意味

まずは、安楽死と尊厳死がどのようなものなのか正しく理解しておきましょう。安楽死と尊厳死、それぞれの意味と違いについて解説します。

安楽死とは?

安楽死とは、患者が病気や怪我などから回復の見込みがなくなった場合や、「死」以外に人間らしさを保つ方法がないと判断される場合に、苦痛から解放させるために意図的にもたらされる死のことです。人為的に医療的措置を施すケースもあります。

尊厳死とは?

尊厳死とは、その人がその人らしく、人間としての尊厳を保ったまま死に至ることです。患者の意思に基づいて延命治療は施さず、自然な死を指す意味もあります。広義の尊厳死という言葉には、死ぬ瞬間のことに加えて自然に死ぬという選択をした後に、死ぬまでの間の自分らしく生きていくという時間も含まれます。

安楽死と尊厳死の違いとは?

安楽死と尊厳死は、延命のための治療をしないという点では共通しています。しかし、根本的に異なる点は、意図的に寿命を縮めるかどうかです。

安楽死は意図的に寿命を縮めて死をもたらすことですが、尊厳死は意図的に寿命を縮めることはせずに、自然に任せて残された人生をその人らしく生きることを指します。

日本での尊厳死の現状や問題点

尊厳死は人の生死に関わるとてもデリケートなテーマであるため、さまざまな問題点とそれに対する意見があります。いまだ確固とした結論が出ていない日本における現在の状況と、問題点について解説します。

日本では尊厳死が認められていない

すでに欧米諸国では、尊厳死を法律に取り入れている国がいくつもあります。傾向としては、尊厳死を認める流れになっているといえるでしょう。一方、日本においては、尊厳死の考え方は徐々に受け入れられるようになってきました。ただし、法律上では認められていないのが現状です。

法律上や倫理的な問題がある

日本では法律上、尊厳死が認められていないので、念入りに手続きを踏んで進めた場合であっても、医師が訴えられる可能性があります。また、尊厳死という選択肢によって解決できるものなのか、延命治療を施さないことは正しいことなのか、という倫理的な問題もあります。本人が決断した場合であっても、遺族に後悔が残ることもあるでしょう。

延命治療の中止に関するガイドラインはある

日本では尊厳死は認められていないものの、終末期医療における延命治療の中止に関するガイドラインはすでに存在しています。本人と家族、医師による議論と合意形成がなされれば、延命治療の中止を含めた判断ができることが示されています。2014年には日本緊急医学会や全日本病院協会が、中止できる延命治療についての提案を行っています。ただし、その判断を担保する法律はないので、医師が訴えられるリスクがなくなったわけではありません

尊厳死が実現できないことで考えられる問題は?

本人が尊厳死を望んでいても実現できない場合には、延命治療によって苦しむ可能性が残るという問題が発生します。例えば、多量の点滴を続けることによって手足がむくみ、本人が苦しい思いをすることになるかもしれません。

また、人工呼吸器、胃ろうなど、さまざまな管が体に繋がれたまま最期を遂げることは、本人が望んだ形ではないかもしれないという問題もあります。

尊厳死を望む人がするべきことは?

尊厳死を望む場合、実現させるためにしなければならないことがあります。本人が望んでいるだけではスムーズに進められないことがあるので、するべきことについて確認しておきましょう。

家族と話し合う

尊厳死は、本人が望んでいても家族の同意を得られなければ成立しません。望む場合は、まず第一歩として、家族と意見を合わせる必要があります。家族が延命治療を望むケースもあるので、双方が納得できるまでしっかりと話し合いましょう。

尊厳死宣言書を用意する

家族と意見を合わせることができたら、「尊厳死宣言書」を用意する必要があります。尊厳死宣言書は「リビング・ウィル」とも呼ばれ、回復の見込みがなくなった場合に、自然に任せて死にたいという意思を示すものです。内容は、「延命治療をせずに尊厳死を希望すること」を理由とともに明記します。また、家族の同意があること医師に責任を求めないことも書きます。「本人の気持ちが変わって無効にしない限り有効」であることを記しておくことで、本人の意識が回復しなかった際にも、この内容は実行されます。

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まとめ

この記事では、 安楽死や尊厳死の意味、現状や問題点などについて説明しました。安楽死とは、何らかの理由で回復の見込みがなくなった際に、意図的に死をもたらすことを意味します。尊厳死とは、人間としての尊厳を保ったまま、自然に任せて死に至るという意味です。

この機会に自分らしく人生を全うするためにはどうしたらよいのかを考え、家族ともよく話し合っておきましょう。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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