仏壇のお供えものは「五供」を基本にしており、「香」「花」「灯明」「水」「飲食」で構成しています。果物は五供での「飲食」に属しており、お供えものの定番の1つです。しかし、果物をお供えするときの作法がわからない方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では果物をお供えするときの盛り方を解説します。お供えする果物の選び方や、果物を供えるときのマナーについてもあわせて解説します。
<この記事の要点>
・お供えの果物は高坏や供物台などの仏具に乗せて懐紙の上に盛るのが正式な作法
・中型以上の仏壇の場合、果物は中段に飾る
・お供えする果物は、傷みにくく日持ちする種類を選ぶ
こんな人におすすめ
お供え物にお悩みの方
仏壇にお供えする果物について知りたい方
果物をお供えす位置を知りたい方
果物はお彼岸やお盆の定番のお供え物の1つです。お供えは気持ちが大事といわれていますが、快く受け取ってもらうためにはマナーに配慮する必要があります。ここからは仏壇に果物をお供えするときの作法を解説します。
原則として、果物は高坏や供物台などの仏具に乗せてお供えします。高坏は高い脚が付いた杯の形状をした仏具です。供物台は高杯の脚が太く短くなった形をしており、果物以外に菓子などをお供えするときにも使用されます。これらの仏具がない場合は、広い皿やお盆で代用するのがよいでしょう。
高坏や供物台に果物を盛るときは、半紙を折って作る懐紙の上に乗せるのが正式な作法です。懐紙は適当なサイズにカットした無地の白紙でも代用できます。
果物をお供えする位置は、仏壇の大きさによって異なります。上・中・下段に分かれた中型以上の仏壇では、上段にはご本尊や位牌を祀り、下段には花や香炉などを置くため、果物などの食べものは中段に飾りましょう。
仏壇が小さくて3段構造になっていない場合は、仏壇の前に卓を用意してお供えします。卓がなくてもお盆の上に乗せるなどして、床に直接置くことがないように注意しましょう。中型以上の仏壇でも数が多くて乗せきれないときも同様に卓の上に置きましょう。
果物を置く向きに特にルールはありませんが、無造作に飾るのは好ましくありません。仏壇は仏様を祀る祭壇なので、敬意を表して丁寧に並べましょう。果物のヘタが上から見えるように参列者の向きに並べると見栄えよく見えます。
数について具体的なきまりはありませんが、仏教では忌み数という考え方があります。死につながるとされる「4」や、苦しみに通じる「9」は避けるのが賢明です。
また、奇数は割り切れないことから「縁が切れない数字」と考えられています。故人との縁を切らないために、3個や5個をお供えするとよいでしょう。浄土真宗では数字に吉凶の概念はないので、個数は気になくても問題ありません。
お供えものにする果物について厳しいきまりはありませんが、お供えするのに好ましいとされる果物はあります。
お供えするときは故人やご先祖様に喜んでいただくだけでなく、受け取った方が困らないような配慮も必要です。お供えする果物を選ぶときの注意点を把握して、快く受け取ってもらえるように努めましょう。
足が速く傷みやすい果物をお供えすると受け取った方が対処に困ることが多いので、なるべく傷みにくく日持ちする種類を選びましょう。また、仏壇にお供えする果物は常温保存することになるため、要冷蔵のものは避けましょう。
ほかにも、汁が出やすい・匂いがきつい果物はお供えものには不向きです。故人の好物であっても、相手の迷惑になりやすいものは避けたほうが賢明です。
お供えものは飾り終わったらお下がりをいただくものですが、量が多すぎると施主は対処に困ってしまいます。そのような場合は参列者や周囲の方に分けて配ることが多いので、分けることを想定した果物が喜ばれるでしょう。
例えば、スイカは切ると汁が出て持ち運びにくいのですぐに食べる必要があります。分けやすいかどうかは、お供えものの重要な判断基準の1つとなります。
個別に果物を選ぶのが大変なときは、かご盛りの果物セットの購入がおすすめです。かご盛りセットはそのままお供えすれば、施主が個別に飾る手間を抑えることができます。さらに、見栄えがよく仏壇が華やかになります。
しかし、個別に購入するより高価だったり飾り終わった後にゴミが多く出たりといったデメリットもあります。場合によっては、売れ残った果物が集められていることも考えられるので、品質を確認して選ぶことも大切です。
ここからは仏壇にお供えするおすすめの果物を紹介します。日持ちして分けやすく、手に入れやすい果物が人気です。例えば、リンゴやオレンジ、ぶどう、みかんなどはいつでも購入できる定番の品となっています。
季節感を重視するなら、春はさくらんぼや甘夏など、夏はキウイや桃が旬の果物として人気です。秋は梨や柿、冬はみかんやりんごが季節を感じられる代表的な果物だといえるでしょう。
お供えする果物には「のし紙」を貼るのがマナーです。お供えものは故人やご先祖様への捧げものなので、敬意を表するためにも欠かさないようにしましょう。のし紙の水引は黒白もしくは双銀の結びきりのものを選びます。結びきりとは、悲しい別れが何度もないようにという意味が込められている、弔事の際に使う結び方です。
蝶結びの水引は慶事用なので使わないようにしましょう。表書きは「御供」や「御供物」であれば、宗派を問わずに広く使えます。
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果物をお供えするときは、果物選びに配慮する必要があります。傷みやすいものや汁が出たりや香りがきついもの、分けにくいものはできるだけ避けて、施主の負担にならないように心がけましょう。なお、仏壇にお供えする際は、仏具に盛って置く位置や数を意識して飾るのがマナーです。
小さなお葬式では、他にもお供えものや法要に関するマナーについての記事を多数公開しています。いまさら人には聞きにくいことや、あまり知られていない風習なども分かりやすくお伝えしているので、ぜひ参考にしてください。
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