死装束とは、故人が着る衣装全般を指します。おしゃれで自分らしい死装束を選びたいと考えている方もいるのではないでしょうか。死装束は葬儀社が宗教や宗派に合わせて提案することが一般的です。
しかし、現代では生前に自分で選べたり、子が親に贈ったりするなど変化が見られます。この記事では、現代の死装束の傾向や実際におしゃれな死装束を選ぶ際の注意点についても解説します。
<この記事の要点>
・現代の死装束は、宗教や宗派にとらわれずに自分らしさを重要視するのが特徴
・死装束は常識の範囲内であれば、おしゃれな死装束を選択することができる
・おしゃれな死装束を選びたい場合は遺族間でよく話し合うことが望ましい
こんな人におすすめ
死装束について知りたい人
おしゃれな死装束を探している人
終活を始めた人
おしゃれに敏感なシニアの女性を中心に、自分で死装束を選択するという新しい価値観が誕生しました。
背景には、終活の影響や死に対する考え方の変化や、その方らしさを大切にして見送りたいという遺族の思いが深く関係しています。
まず考えられるのは、終活の影響です。終活は自身の死後に家族に迷惑をかけないようにするための事前準備という目的だけで行うのではありません。
自身のやりたいことをやる目的も含まれており、やりたいことの一環として死装束も自分で決めたいと願う方も一定数存在します。なかには、終活仲間と一緒におしゃれな死装束選びをする方もいるようです。
死生観が変化していることも挙げられます。かつては、死は暗いものという価値観が一般的でした。
しかし、現代のシニア層の中には、死を新しい旅立ちとして前向きに捉える方もいます。このようなシニア層の死生観の変化が、死装束にも表れているといえるでしょう。
以下のように、高齢の親を持つ子どもが本人らしい死装束の着用を望む場合も増えつつあります。
・寝たきりの親を美しい姿で見送りたい
・自分の親を美しい姿で見送りたい
・生前本人が好んで着用していた服で見送りたい など
最期の親孝行として、おしゃれな死装束を着用してほしいと願う子世代が増えていることがわかる例です。
宗教や宗派にとらわれずに自分らしく見送ってほしいと願う方や、故人らしさを重要視したい遺族を中心に、私服や着物、ドレスが選ばれます。
現代の死装束は宗教的な儀式を行わない葬儀である自由葬と同様に、自分らしさやその方らしさを中心に選択されることが特徴です。
故人が生前お気に入りだった着物を死装束として採用する場合があります。着物の場合は色や素材にもよりますが、宗教や宗派にとらわれることなく選択しやすいでしょう。
生前に愛用していた普段着を選ぶ場合もあります。私服の場合も着物と同様に選択しやすいでしょう。
故人が生前、普段着ていた服装で、日常を過ごすように見送ることができます。以下に死装束として選ばれる私服の例を挙げましたので、参考にしてみてください。
・お気に入りのワンピース
・お気に入りの洋服
・よく着用していたスーツ
・思い出が残るドレス など
「エンディングドレス」と呼ばれ、人生最期に着用するドレスとして話題を集めています。ドレスの着用は自分の葬儀をおしゃれに執り行いたいと願うシニア層を中心に選ばれており、着用設計や素材などが配慮されながらもウエディングドレスのような見た目が特徴です。
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死装束は亡くなった方に着用させる衣装および副葬品のことを指すことが一般的です。日本で浸透している仏式や神式の場合は主に白で統一されており、あの世への旅路を無事に遂げられることを願い、さまざまな副葬品とともに見送ります。
死装束は白色があしらわれていることが一般的です。白色である主な理由は以下のような意味が含まれているからだといえます。
・生まれることを意味する赤(紅)との対比
・清らかでまっさらな状態で極楽浄土に行けるようにするため
一般的な死装束が白色である理由については、以下の記事でも詳しく紹介しています。
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死装束はなぜ左前で着せるのか?理由と着せ方の注意点を解説
日本の一般的な葬儀は仏式で執り行われるため、他の宗派の死装束について知る機会は少ないかもしれません。以下に宗教ごとの死装束をまとめましたので、あわせて確認してみてください。
【宗教・宗派】 | 【死装束の一般的な特徴】 |
仏教 | ・仏衣(ぶつえ) ・経帷子(きょうかたびら) ・旅をするという意味がある |
仏教(浄土真宗) | ・仏衣 ・亡くなったらすぐに成仏するという考えのため、経帷子は選択しない |
神道 | ・神衣(かむい、しんい) ・男性は狩衣(かりぎぬ) ・女性は小袿(こうちぎ、こうちき) ・神職の格好とほぼ同じ |
キリスト教 | ・定型は存在しない ・ドレスや洋服が一般的 ・ご遺体を覆ったりまとわせたりする布の色は白や黒が選ばれる |
現代では特定の宗教や宗派であったとしても、常識の範囲内であればおしゃれな死装束を選択できることが多いでしょう。
故人が好んでいたものを、お見送りの際に取り入れることに意味があるという新しい価値観が根付き始めたからでしょう。
無宗教葬儀あるいは自由葬のように、自分らしさを強調した葬儀が執り行われる場合が増えつつあることからも明確です。
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無宗教葬儀とは何か?内容・費用・流れ・その後の供養・参列マナーなどを解説
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自分で死装束を用意することによって、思わぬトラブルが発生してしまう可能性があります。死装束に対する考え方も多様化しているからこそ、事前に注意点を把握して選択するかどうか決断することをおすすめします。
おしゃれな死装束を選びたい場合は、遺族間でよく話し合うことが望ましいでしょう。独断で選んでしまうと、遺族間のトラブルに発展する可能性があるために注意が必要です。
これまで伝統とされていた宗教や宗派に合わせた死装束を採用しないため、現代の価値観を受け入れられない遺族もいることを考慮しなければなりません。
死装束の素材に火葬炉の温度で溶けにくいプラスチックや、燃え残る可能性が高い金属素材が使用されていないか事前に確認しましょう。
死装束に含まれる付属品も同様に、納棺が可能かどうかを確認する必要があるので、葬儀社やおしゃれな死装束を販売する専門業者に確かめておくと安心です。
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自分で用意する際は、遺体に対して着用しやすく、担当者が扱いやすい死装束かどうかを考慮しましょう。
たとえ故人が生前好きな服だったとしても、死後硬直の影響で着用できなかったり、無理に着用させようとすると遺体を傷めてしまう可能性があったりもします。心配な場合は葬儀社や死装束の販売業者に事前に相談をすると安心です。
死後に着用させると似合わない場合があることも、考慮しなければなりません。主な原因としては、生前の体型と変わってしまっていたり、病院などの処置の痕が残ってしまっていたりすることが考えられます。そのため特に、体のラインが顕著に出てしまうものや露出の高い洋服を選ぶ場合に起こりやすいことを頭に置いてておくとよいでしょう。
葬儀の際に思わぬ行き違いが生じないためにも、葬儀社や専門業者などに事前に相談することをおすすめします。
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おしゃれな死装束を希望するシニア層や子世代が増えつつあり、葬儀の多様化とともに少しずつ受け入れられるようになってきました。新しい価値観を取り入れたい場合には情報も少なく、どのようにすればよいかわからないことも多いでしょう。死装束を選ぶ際に迷いがある場合には、事前に葬儀社や専門業者に相談して決めるとよいでしょう。
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