火葬炉の温度はどのくらい?歴史や現代の火葬の種類・仕組みをご紹介

火葬炉の温度はどのくらい?歴史や現代の火葬の種類・仕組みをご紹介

葬儀が終わった後は火葬が行われます。遺骨をきれいに残すためには火葬炉の温度管理が大切です。

この記事では、火葬の歴史や仕組み、火葬炉の温度について解説します。

こんな人におすすめ

火葬炉の仕組みについて知りたい方

日本の火葬の歴史を知りたい方

棺に入れる「副葬品」について知りたい方

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日本で火葬が広まった背景とは?

かつて、日本では土葬が一般的な埋葬方法でした。しかし、時代の流れとともに火葬が主流となり、いまでは日本の火葬率は99.9パーセントです。ここからは、日本で火葬が広まった背景について解説します。

最初に火葬が行われたのは飛鳥時代

飛鳥時代以前は土葬(古墳)が一般的な埋葬方法でした。しかし、646年に身分に応じて墳墓の規模などを制限する勅令「薄葬令(はくそうれい)」が制定されて、古墳時代は事実上の終わりを告げました。

鎌倉時代には庶民にも火葬が広まる

鎌倉時代には仏教が一般庶民にも広まり、火葬式が浸透しました。火葬式といっても、遺体を野原で火葬する「野焼き」が主流です。とはいえ、当時の技術では火葬で遺体を完全に焼却するのが困難であり、土葬と火葬の両方が長年用いられていました。

火葬・土葬の両方が行われていた江戸時代

江戸時代も火葬と土葬の両方の埋葬方法が用いられていましたが、親の遺体を焼くのは倫理観に反しているという考えから、火葬よりも土葬のほうが好まれていたようです。

しかし、江戸幕府がキリスト教を排除するべく「寺請制度(てらうけせいど)」を制定したことにより、火葬を義務化させる流れが強まっていきました。

火葬炉が登場した明治時代

明治時代には、神道派が「仏教的葬送方法である火葬を廃止すべき」と主張して「火葬禁止令」が制定されました。しかし、土葬用墓地が不足したことや伝染病による衛生面への配慮から、火葬禁止令を撤回して火葬を義務化しました。

近代化が進んだ1970年代~1980年代

1970年代~1980年代には、公害問題に対応するために燃料の変更や電気集じん器の設置など、ダイオキシン対策が進められました。近隣住民や環境への配慮として、煙突のない火葬場も登場しました。

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現在の火葬炉の温度は800度~1200度

火葬場の設備も整ってきた現代では、火葬炉の温度は800度~1200度ときめられています。遺骨を綺麗に残すためには、温度管理が重要です。ここからは、火葬炉の温度や燃料、火葬時間について解説します。

火葬炉の温度は800度以上ときめられている

火葬炉の温度は、ダイオキシンなど有害物質が発生しにくい800度以上ときめられています。温度が高いほど火葬時間は短縮できますが、遺骨を綺麗に残すためには最適な温度で火葬する必要があります。

旧式の火葬炉の温度は800度~950度であることが多かったのですが、最新の火葬炉は800度~1200度程度と温度が上がりました。

燃料は都市ガス・液化石油

火葬炉の燃料は重油や石炭、薪などが用いられてきましたが、2000年以降の最新式の火葬炉では、主に都市ガスや液化石油ガスが使われています。保管場所や清掃面などの都合により、燃料は変化していきました。

また、都市ガスを使用することで長い煙突が不要になり、環境に優しい火葬ができるようになりました。

火葬時間の目安は?

火葬時間は火葬炉の仕組みや遺体の大きさによって異なりますが、現代の火葬場ではおおよそ70分です。火葬に60分冷却に10分ほどかかります。

旧式の火葬炉では温度が800度~950度までしか上がらないため、火葬時間に2時間~3時間かかっていました。

火葬炉の種類と特徴

火葬炉には「台車式」「ロストル式」の2種類があります。ここからは、それぞれの特徴と違いを紹介します。

台車式の仕組みと特徴

台車式は、炉に台車と棺を運び入れて台車ごと焼却する火葬方法です。日本のほとんどの火葬場が台車式を採用しています。台車式は遺骨をきれいな状態で残せるため、納骨を行う日本の文化に合っている火葬方法です。

また、不完全燃焼のリスクも少なく衛生的である点もメリットとして挙げられます。

ロストル式の仕組みと特徴

ロストル式は、棺を「ロストル」と呼ばれる格子の上に置いてバーナーで焼却する方法です。骨受け皿と棺の間にロストルが入り、焼却の過程で遺骨が骨受け皿に落ちていきます。

ロストル式は火葬時間が短い点がメリットです。しかし、遺骨が骨受け皿に落ちることで原型をとどめにくいため、日本ではほとんど採用されていません。

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火葬の際に棺に入れてよいもの・入れてはいけないもの

火葬前の棺には、「副葬品」と呼ばれる品物を入れることができます。副葬品には、故人が大切にしていたものや故人への手向けの品が選ばれます。しかし、何を入れてもよいわけではありません。ここからは、副葬品として棺の中に入れてよいものと入れてはいけないものを紹介します。

棺に入れてもよいもの

棺の中に入れてもよいものは、「燃えやすいもの」と「有害物質を発生しないもの」ときめられています。代表的な副葬品は以下のとおりです。

・手紙
・お菓子
・お花
・故人やペットの写真
・手帳
・故人が気に入っていた洋服

上記の中でも、手紙やお花が代表的な副葬品です。故人から亡くなったときに入れて欲しいものを聞いていた場合は、それを入れてあげましょう。

棺に入れてはいけないもの

金属製品やガラス製品、ビニール製品、発泡スチロール製品など、火葬の妨げになるものは入れられません。棺に入れられない副葬品は以下のとおりです。

・メガネ
・腕時計
・指輪
・入れ歯
・お金
・缶ジュース
・水分の多い果物
・分厚い本

火葬から納骨までの流れ

火葬や納骨は頻繁に行うものではないため、慣れていない人も多いでしょう。火葬から納骨までの流れを知っていれば、いざというときも慌てることなく対応できます。ここからは、葬儀後から納骨までの流れや火葬時の待ち時間の過ごし方について解説します。

葬儀後~納骨までの流れ

葬儀後から納骨までの流れは以下のとおりです。

1. 霊柩車やマイクロバスで火葬場に移動する
2. 火葬前に故人との最後のお別れをする
3. 僧侶による読経と焼香を行う
4. 火葬が執り行われる
5. 火葬後は収骨(拾骨)をする
6. 精進落としを行う場合は葬儀場へ戻る

火葬の際は、遺体の火葬許可を証明する「火葬許可証」が必要となります。火葬許可証は役所に死亡届を提出する際に発行される書類です。火葬許可証がないと火葬できないため、火葬まで大切に保管して火葬場のスタッフに提出しましょう。

待ち時間の過ごし方は?

火葬が終わるまで1時間ほどかかるため、終了のアナウンスがあるまでは控室で待機します。その間に、足を運んでくれた僧侶や参列者にお礼の挨拶をしましょう。

控室で参列者をもてなす場合は、軽食や精進落としなど食事の用意が必要です。火葬場によっては食事処を併設している場合もあります。

火葬に関するよくある質問

火葬の様子は見られるの?

火葬中の様子が見られるのは火葬技師のみです。火葬はすべて自動で行われるわけではなく、火葬技師が様子を見ながら遺体がきちんと焼却されるよう管理します。

火葬中に遺体が動くって本当?

人体の多くは水分でできており、火葬することで水分が蒸発して遺体が動くことはあります。遺体が蘇生して動くわけではありません。

ペット火葬の温度に違いはあるの?

ペットの火葬温度も800度~1200度であるため、人間の火葬との違いはほとんどありません。しかし、ペットの大きさによって適宜温度を調節する必要があります。

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まとめ

火葬炉の温度は、ダイオキシンなど有害物質が発生しにくい800度以上ときめられています。現代の一般的な火葬炉の温度は、800度~1200度であることがほとんどです。温度が高いほど火葬時間は短縮できますが、遺骨を綺麗に残すためには最適な温度で火葬する必要があります。火葬時間の目安はおおよそ70分で、火葬に60分、冷却に10分ほどかかります。

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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
「小さなお葬式のコラム」では、合計2000記事以上を管理。
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