お彼岸とは?意味や言葉の由来、過ごし方について解説します
供養

作成日:2020年02月04日  更新日:2021年03月19日

お彼岸とは?意味や言葉の由来、過ごし方について解説します

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毎年春と秋にやってくるお彼岸ですが、「意味やどのようなことをするのかよく知らない……」という方もいるのではないでしょうか。この記事ではそのような方に向けて、お彼岸の基礎的な知識や言葉の由来、一般的な過ごし方などを詳しくご紹介します。

よくある質問についてもQ&A形式でまとめました。お彼岸を詳しく知れば、毎年何となく過ごしていたという方も今年から少し違ったものにできるでしょう。

【もくじ】
お彼岸とは何?
お彼岸が行われる春分の日と秋分の日とは
お彼岸の過ごし方
お彼岸に行う六波羅蜜の種類と修行の内容
よくある質問
まとめ

お彼岸とは何?

まずは、「お彼岸とは一体何なのか」という基本的なところから確認していきましょう。お彼岸の意味やその名前がつけられた由来、いつがお彼岸の期間などについて分かりやすく解説をします。お彼岸をしっかり理解するための第一歩として、チェックしておきましょう。

お彼岸の意味

お彼岸は日本独自の仏教行事で、ご先祖さまを供養し感謝をささげる精進期間とされています。この期間にはお墓参りや法要などを行い、ご先祖さまに思いを馳せるのが一般的です。お彼岸の始まりは聖徳太子の時代にさかのぼるともいわれており、非常に古くからある風習といえるでしょう。

「彼岸」という言葉は、私たちが生きている「此岸(この世)」に対して、「向こう岸(煩悩や迷いから脱した仏さまの世界)」を意味する言葉です。しかし私たちが普段「お彼岸」という言葉を使うときは、こういった仏教的な本来の意味ではなく、期間中に執り行われる法要やお墓参りのことを指しているのが一般的でしょう。

お彼岸というのはなぜ?

「彼岸」という言葉は、「paramita(波羅蜜多、パーラミター)」という言葉を漢訳した「到彼岸」を略したものといわれています。「paramita(波羅蜜多、パーラミター)」は、インドで使われている言語のひとつであるサンスクリット語で、仏教用語の「パーラム(彼岸)」「イタ(至る)」の2つが合わさったものです。

「向こう岸(煩悩のない仏さまの世界)」といった意味をもち、その境地へ達するために行う修行や修行期間を意味するともいわれています。

このような思想が、日本人独自の風習やご先祖さまを供養する習慣、自然観などと結びついて現在のお彼岸につながったというのが通説です。日本以外の仏教国では、このような期間は特にありません。

お彼岸はいつあるの?

お彼岸の期間は、1年に2回あります。季節は「春」「秋」です。春にやってくる「春彼岸」は、3月の「春分」を「中日(ちゅうにち)」とし、その日の前後3日間(合計7日間)が該当期間となります。一方で秋の「秋彼岸」は、9月の「秋分」を「中日」とし、同じく前後3日間(合計7日間)が該当期間です。

お彼岸が行われる春分の日と秋分の日とは

お彼岸が春と秋の1年に2回、「春分の日」「秋分の日」を中心にやってくることを説明しました。こちらでは、「春分の日」「秋分の日」とはどういう日なのか確認したうえで、なぜこの日を中心としているのか見ていきましょう。春と秋で何か違いがあるのかについても解説します。

春分の日と秋分の日とは

日本には四季がありますが、さらに細かく分けて1年を24に区分する「二十四節気」というものがあります。二十四節気は「立春(りっしゅん)」から始まり「大寒(だいかん)」で終わりますが、そのなかのひとつが「春分(しゅんぶん)」「秋分(しゅうぶん)」です。

「春分の日」「秋分の日」は、年によって日付が違います。通例は3月20日か21日のいずれかが春分の日、9月22日か23日のいずれかが秋分の日です。それぞれ「国民の祝日」として、休みになります。

お彼岸が春分の日・秋分の日に行われる理由

お彼岸がなぜ春分・秋分の日を中心に行われるのかというと、「真東から太陽がのぼり、真西へ沈んでいく日であるため」です。「彼岸」には、「悟りの境地(極楽浄土)を目指す修行」といった意味があります。

そして、仏教において極楽浄土があるとされているのは「西の彼方」です。太陽が真東からのぼって真西へ沈む春分・秋分の日は「この世と極楽浄土が通じやすい日」と考えられるようになりました。そのため、春分・秋分の日を中心にお彼岸が行われます。

春と秋のお彼岸の違い

結論からいうと、どちらも同じお彼岸であり違いはほぼありません。同じようにご先祖さまに感謝して供養をし、お墓参りをします。

春と秋のお彼岸の違いは、「お供えもの」です。春は「ぼたもち」で、秋は「おはぎ」をお供えします。

ぼたもち、おはぎのほかにも、お菓子(落雁など)や花を供えることもあります。大切なのはご先祖さまに喜んでもらうことであるため、形式にとらわれすぎず生前の好物などを供えてもよいでしょう。

お彼岸の過ごし方

お彼岸に「どのようなことをすればよいのか、よくわからない……」という方もなかにはいるかもしれません。この章では、一般的にどのようなことをお彼岸に行うのかを具体的にご紹介します。地方ならではのオリジナルな行事や慣習などもまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

地方によってはお彼岸ならではの行事も

お彼岸はお盆のように決まった飾りつけをすることはなく、一般的にはお墓参りや法要を行います。特に独特なのは沖縄でしょう。お墓参りをせず、ヒヌカン(火の神様)やトートーメー(仏壇)にお供えものをして家族の安全・健康を祈願します。お金を模した紙「ウチカビ」を燃やす風習も珍しいといえるでしょう。台湾や中国の影響といわれているようです。

また、九州地方でみられる「彼岸籠り」や、広島県熊野町の「筆まつり」なども変わった風習として知られています。

中日前後にお墓参りをする

一般的には「中日」の前後7日間にお墓参りをします。墓石を洗って周りに生えている雑草なども抜き、線香や花を供えましょう。その後は、手を合わせてご先祖さまに感謝の意を伝えます。近況報告などもしてみてはいかがでしょうか。家族そろって足を運び、ご先祖さまに挨拶する機会にしてもよいでしょう。

なお、お墓参りはお彼岸にかぎらず何度でも行くことが理想です。無理のない程度に、できるだけ足を運びましょう。

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仏壇を掃除してお供えする

家に仏壇がある場合には、仏壇や仏具を掃除してきれいにしましょう。掃除をしたら、お供えものをします。季節の果物や花、ぼたもち・おはぎや彼岸団子などを供えることが一般的でしょう。

大切なのはご先祖さまに喜んでもらうことです。形式はあまり気にせず、故人が生前好きだったものなどでもよいでしょう。手を合わせて、感謝の心と供養の意をしっかり伝えることが重要です。

彼岸法要に参加する

菩提寺がある場合には、お寺が執り行う「彼岸法要」にも参加しましょう。彼岸法要とは、ご先祖さまを供養して浄土に思いを馳せるための合同法要です。「彼岸会」とも呼ばれます。彼岸法要が行われるのはお寺の本堂であることが多く、霊園が主催する場合は霊園内に設けられている法要会館などで行うのが一般的です。

このような正式な法要への参加は、日本の伝統的な仏教文化に触れるよい機会にもなるでしょう。家族で参加してみてはいかがでしょうか。

お彼岸に行う六波羅蜜の種類と修行の内容

お彼岸は、ご先祖さまに感謝・供養をささげるだけではなく、いま生きている私たちが「六波羅蜜」を実践すべき期間でもあります。聞き慣れない言葉かもしれませんが、簡単にいえば「6つの修行」です。ただ、想像するような厳しいものではありません。人生において大切な考え方・指針のようなものです。ぜひ心がけてみましょう。

布施

「ふせ」と読みます。ひと言で表すなら「施す」になるでしょう。他人のために惜しむことなく、よいことをしようという考えです。施すものには「有形」と「無形」があり、「有形」はお金や品物など、「無形」は以下のものが挙げられます。

・眼施、顔施(優しく明るい顔で接する)
・言施(あたたかな言葉をかける)
・無畏施(恐怖心を取り除く)
・身施(何かを手伝う)
・心施(よい行いを褒める)
・座施・舍施(場所を提供する)

施しを受ける側も、くり返されるのを期待したり多くを望んだりしてはいけない、とされています。

持戒

「じかい」と読みます。ひと言で表すなら「慎む」です。本分を忘れることなく、他人に迷惑をかけないようにきちんとルールを守った生き方をすることを指南しています。道徳心をもって人間らしい生活をすること、ともいえるでしょう。

自分勝手に振る舞うようなことはせず、それぞれが相手のことを考えて「思いやり」「ゆずりあい」の精神を忘れずに生活します。自分自身の振る舞いや言動を振り返って反省したり、自らを戒めたりすることも修行です。

忍辱

「にんにく」と読みます。ひと言で表すなら「忍ぶ」です。何か辛いことや悲しいことがあったとしても、落ち込むのではなく「前を向いて進んでいくこと」「頑張ること」を指南しています。つまり、自分の身に降りかかる災いや困難を受け入れて耐え忍びましょう、ということです。

物事の本質をしっかりととらえ、ときには「犠牲的精神」をもって災い・困難に耐えることも必要であることを教える言葉といえるでしょう。

精進

「しょうじん」と読みます。ひと言で表すなら「励む」です。ほかの言葉に比べると少し身近な言葉なのではないでしょうか。ビジネスシーンにおいても、上司や取引先などに対して「精進します」と使う機会もあるでしょう。

意味は、日常で使う場合と特に変わりはなく、「最善を尽くして努力すること」です。大事なのは、その努力を「続ける」ことでしょう。よい結果が得られたとしても、おごることはせず、さらに上を目指して努力を継続します。

禅定

「ぜんじょう」と読みます。簡潔にいうならば「心身をしずめる」ことです。いつも「落ち着いた心」「静かな心」をもって生活をし、「動揺しない」ことを指南しています。どのような場面に遭遇しても心を平静に保つよう心がけ、周りの雰囲気に安易に流されないことが大切です。

心がざわついて、ひとつのことに集中できないような場合は「禅定」を心がけます。冷静な目で、自分自身の心を見つめることも重要だといえるでしょう。

智慧

「ちえ」と読みます。「物事の真理を正しく見きわめる力をもつこと」を指南しています。ひと言で表すなら「学ぶ」です。

人間は誰しも生まれながらにして仏さまと同様の心をもっており、生きていくなかで欲望が強くなると知識だけで物事を判断するようになってしまう、という考えがあります。知識だけではなく、「智慧」の心をもって考え、向き合うことが大切だといえるでしょう。

よくある質問

Q:お彼岸とお盆の違いは何?

A:「お彼岸」は、ご先祖さまを供養し感謝をささげる精進期間です。自身が悟りの境地へ達するための修行期間という意味合いもあります。ご先祖さまが帰ってくるわけではありません。

一方「お盆」は、ご先祖さま帰ってくるとされています。帰ってくるご先祖さまを「迎え火」でお迎えし、供養後「送り火」で送り出すというのがお盆です。


Q:お彼岸が7日間あるのはなぜ?

A:先ほど、お彼岸の期間に実践するとよい6つの修行(心がけ)である「六波羅蜜」をご紹介しました。この六波羅蜜が、お彼岸が7日間ある理由です。7日間のうち「中日」とされる「春分の日」「秋分の日」には、ご先祖さまに感謝の意をささげます。前後6日間は、六波羅蜜を1日にひとつずつ修めるのがよいとされているのが7日間ある理由です。


Q:春分の日と秋分の日が決まるのはいつ?

A:いずれも太陽の動きで決められる国民の祝日(春分の日は「太陽の黄経が0度になる日」、秋分の日は「太陽の黄経が180度になる日」)です。国立天文台の計算によって定められます。

正式に日付が決定するのは、前年の「2月1日」です。たとえば2021年の春分の日は3月20日、秋分の日は9月23日ですが、これは2020年2月1日に決められました。


Q:お供えもののぼたもちとおはぎは何が違う?

A:春のお彼岸には「ぼたもち」、秋には「おはぎ」を供えるのが一般的です。しかし、これら2つは同じ食べ物であることをご存知でしょうか。

春のお彼岸の季節には「牡丹(ぼたん)」が咲き、秋には「萩(はぎ)」が咲くことから、季節の花にちなんで呼び名を分けています。牡丹は大きい花のため「ぼたもち」も大きめに、萩は小さいため「おはぎ」も小さめに作ることが一般的といえるでしょう。


Q:お彼岸法要を行う場合のお布施の金額は?

A:お彼岸法要に参加する場合のお布施は、数千円~1万円程度が一般的です。住職の意向や会の趣旨によっても異なるため、寺からの案内をチェックしましょう。

個別に法要をする場合は、来てもらったお坊さんに3万円~5万円程度のお布施が相場です。移動の距離などによって別途、車代を包むこともあります。


Q:初彼岸の場合にすべきことはある?

A:故人が亡くなって初めて迎えるお彼岸が、「初彼岸(はつひがん)」です。特別な呼称が設けられているだけで、特に内容が変わるわけではありません。普段のお彼岸と同じように、お墓参りなどを行います。故人が初めて悟りの世界(極楽浄土)へ行くということで、お供えものを少し豪華にしてもよいでしょう。


まとめ

今回は、お彼岸の意味や名前の由来、その期間や一般的な過ごし方などをご紹介しました。お彼岸に行うとよいとされている、「六波羅蜜(ろくはらみつ)」もぜひ実践してみてはいかがでしょうか。

お彼岸の意味や風習について正しい知識を得ることで、毎年のお彼岸がより意味のあるものになるでしょう。お彼岸や法要、供養についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひ「小さなお葬式」にご相談ください。


葬儀に関するお問い合わせは「小さなお葬式」へ

葬儀に関するご準備は事前に行うことが大切です。いざという時困らないように、葬儀全般に関する疑問は、「小さなお葬式」へお問い合わせください。24時間365日専門スタッフがお客様のサポートをさせていただきます。


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