葬儀に参列した際に、故人の写真をきれいなお花が取り囲んでいるのを見たことがある方もいるでしょう。どんな装飾品よりも、お花は故人の在りし日の思い出をよみがえらせるものです。
「故人がお葬式で飾ってほしい花を決めていた」というケースもありますが、一般的な花祭壇には、どのようなお花が使われているのでしょうか。この記事では、花祭壇の価格の目安や選び方のポイント、花祭壇を利用できるセットプランなどについて紹介します。
こんな人におすすめ
花祭壇について知りたい方
花祭壇に使われるお花の種類を知りたい方
花祭壇の選び方を知りたい方
花祭壇は、葬儀の際に設置する祭壇を花で飾ったものです。以前は社葬などの特別な葬儀の際に作られているだけでしたが、近年では花祭壇を設置する葬儀が多くなってきています。
花祭壇を飾る花は生花を使うことが多いですが、アートフラワー祭壇、エコ祭壇と呼ばれる造花を使った祭壇を扱う業者もあり、注目されています。
生花の花祭壇のメリットは、生花の存在そのものです。生花のメリットには下記のようなものが挙げられます。
・葬儀中に本物の花の香りを感じることができる
・故人に祭壇の花を手向け柩を飾ることができる
・参列者が花を持ち帰り、家でも故人をしのぶことができる
一方で、生花は葬儀の度に新しいものを準備するため、どうしても白木祭壇や造花の祭壇に比べて費用がかかってしまうことがデメリットといえるでしょう。
造花の花祭壇の特徴は、制約が少ないことです。季節や予算に関わらず、故人や遺族の好きな花を準備でき、生花の祭壇よりも価格を抑えられるというメリットがあります。
デメリットとしては、花を手向けたり、持ち帰ったりなどができない点です。また、造花によっては祭壇が安っぽい雰囲気になってしまうこともあるので、実物を確認しておくと安心です。
花祭壇を飾る花には特にルールはなく、花言葉などもあまり気にする必要はありません。一面ひまわりを飾ったり、真っ赤なバラを飾ったりした花祭壇があるように、故人が特に愛したお花があれば、そのお花だけで埋め尽くしても構いません。
とはいえ、花祭壇によく使われる定番のお花には、菊や蘭、百合やカーネーションなど、その白さが美しいお花が多いようです。
ここからは、以上の4つのお花に着目し、花言葉や花祭壇に飾る際の使われ方などについて解説します。
葬儀に最もよく使われる白菊の花言葉は「真実」です。ただし、赤い菊は「あなたを愛しています」、黄色い菊は「破れた恋」という花言葉なので、葬儀とは直接関係はありません。
菊は皇室の紋章に使われていることから高貴な印象があることや、切り花にしても長持ちすること、他の花と合わせやすく引き立ててくれることなどが人気の理由といわれています。
蘭の花言葉は「美しい淑女」「優雅」です。抜けるような白さが美しい花は高貴で清純な雰囲気があり、かつ存在感もあるので、花の中でも注目を集めます。そのため花祭壇ではメインに据えられることが多く、故人の棺に手向ける献花としても好まれています。
西洋風の印象もある花なので、仏式の葬儀以外にもよくなじむでしょう。
百合の花言葉は「純潔」「無垢」「威厳」で、花祭壇では白菊に次いでよく使われている花です。特にキリスト教では聖母マリアを象徴する花で、葬儀に格式を添えてくれます。
ただし、百合の花粉は粘着力が強く、礼服に付いてしまうと落ちにくい性質があります。そのため、おしべ先端の花粉のある部分を処理してから飾ることが多く、少し手がかかるでしょう。
白いカーネーションの花言葉は「純潔の愛」「尊敬」「あなたへの愛情は生きている」と複数あります。赤いカーネーションを母の日にプレゼントすることから、白いカーネーションには亡くなった母親を偲ぶイメージがあるでしょう。
フリルのように幾重にも重なった花弁が華やかな花で、色の種類も多彩なので、花祭壇に華やかさを加えたい場合にも活躍するでしょう。
花祭壇の価格を左右するのは、なんといっても祭壇の大きさです。一般的な葬儀に使われる祭壇は、一番下の段が幅1.5m~3.5m程度の2段の祭壇であり、祭壇のサイズと使用したお花によって価格が上下します。
費用を抑えても20万円、広い祭壇でお花の種類やデザインに凝れば80万円程度の費用が必要になると考えておきましょう。
生花は季節や状況によって流通量が異なるため、価格が変わることがあります。同じ内容の花祭壇でも、パンフレット通りの内容・値段にならないことがあるので、心配なときは事前に確認しておきましょう。
その他、生花ではなく造花を使用している場合や、プリザーブドフラワーと呼ばれる数年持つような加工がなされた花が使用されることも増えてきました。この場合、お花部分の費用が大きく変わってくるので、希望がある場合は比較する際に確認しましょう。
葬儀の際の祭壇を花祭壇にする事にしたら、どんな花祭壇にするか決めていかなければなりません。使いたいお花が決まっている場合でも、具体的なデザインまではなかなか考えられないという人は少なくありません。
ここからは、慌ただしい葬儀の準備の中でも満足できる花祭壇の選び方について解説します。
花祭壇を選ぶ際には、葬儀の規模や会場の大きさに合わせて選ぶことが大切です。大きな会場にもかかわらず花祭壇が小さいと寂しい雰囲気になりますし、一方で小さな会場で大きな花祭壇を選ぶと、動きにくくなってしまいます。
また、花祭壇が大きいのに参列者が少ないと寂しく感じるかもしれませんし、参列者が大勢なのに花祭壇が小さいと葬儀の際に祭壇が見えにくくなってしまうこともあるかもしれません。
昔の葬儀では、菊や百合など、特定の白いお花を選んで飾ることが慣例となっていましたが、近年では故人の好きな花を選んだり、故人の好きな色の花で統一したりした花祭壇も多くなってきました。
故人のイメージに合わせたデザインを取り入れるのもよいですし、故人と遺族の思い出の花で飾って別れを偲ぶということも可能です。
「故人を美しい花祭壇で送りたい」という方も、葬儀にかかる費用は気になるものでしょう。
花祭壇では、祭壇の大きさやお花の種類によって費用が大きく異なります。葬儀にかけることができるトータルの費用を決めて、火葬料やお寺関連の費用、飲食費用などを確保した上で花祭壇を決めるようにすると、予算内に納めることができます。
葬儀の規模や会場の大きさ、故人らしさ、予算を考慮しても、どんな花祭壇を選んだらよいか分からないこともあるでしょう。その際は、葬儀会社に花祭壇のデザインのカタログや事例がないか聞いてみることがおすすめです。
実際の花祭壇の画像を見ることで、具体的なイメージが膨らむかもしれません。最も希望と近いものを選んで、花の種類や色合いなどの微調整をしていくとよいでしょう。
花祭壇は、大々的なお葬式の際に作るものと思われるかもしれませんが、小さなお葬式でも花祭壇で故人を送ることができます。
「故人が好きだったお花で祭壇を作ってお別れをしたい」という方のために、葬儀に必要な物品やサービスがセットになったプラン内容についてご紹介します。
ご遺体の搬送とご安置、告別式と火葬場への搬送がセットになった「小さな一日葬」は、葬儀に最小限必要なものを厳選したセットプランです。
通夜式を省略して告別式のみを1日で行うので、30万円程の費用で行うことができます。「通夜式は行わないけれど、ゆっくりと故人とのお別れの時間を持ちたい」という場合には、プラス5万円で付き添い安置をすることも可能です。
ご遺体の搬送とご安置、通夜式、告別式、火葬城への搬送がセットになったのが、お通夜と告別式を少人数で行う「小さな家族葬」です。
必要なものを厳選しつつ一連の葬儀の儀式を盛り込んだセットプランで、儀礼的な弔問を行わずに故人とゆっくりお別れしたいという方におすすめです。
最小限の親せきや家族が参列できる規模の葬儀で、費用は40万円程が目安です。
ご遺体の搬送とご安置、通夜式、告別式、火葬城への搬送がセットになった「小さな一般葬」は、一般的な葬儀の参列者を招くことができるプランです。
親せきや知人が多い場合や、職場関係の人が参列する場合など、葬儀らしい葬儀を行いたいという場合におすすめです。費用の目安は60万程です。
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いざというときの事前準備にぜひご活用ください。
小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。
花祭壇は、生花や造花などのお花で、故人らしさを表現できる祭壇です。菊や百合などのいわゆる葬儀のお花にこだわらず、多彩なお花で祭壇を飾ることができますが、祭壇の大きさやお花の種類によっては費用がかさんでしまいます。
家族葬や参列者が少ない葬儀でも、花祭壇を作ることを諦める必要はありません。花祭壇のデザイン例などを見ながら、予算の範囲で希望にあった葬儀をじっくり決めたいときは小さなお葬式へご相談ください。
年金制度には大きく分けて公的年金制度と私的年金制度の2種類があります。ホゥ。