「家族葬の事後報告を誰に送ろう」「印刷はどうすれば」「事後報告の例文が欲しい」とお考えではありませんか。
故人や遺族の強い希望で、近年家族葬を選択する方が増えています。家族葬は参列者への対応を大きく軽減できるので、喪主もゆっくりと故人とお別れできるメリットがあります。
反対に、家族葬の場合は生前に親交があった方々に「事後報告」をしなくてはいけないデメリットもあるので注意が必要です。しかし、事後報告に馴染みのない方も多いでしょう。
そこで今回は、家族葬の事後報告の書き方と、印刷の方法についてまとめました。これを読めばスムーズに事後報告が完了できますので、ぜひ最後までご覧ください。
<この記事の要点>
・家族葬の事後報告は、故人の交友関係を元に送る相手を決め、文面には故人と書き手の続柄を記入する
・事後報告のはがきは、句読点を使わず薄墨で書き、葬儀から3~7日後に送るのが一般的
・「逝去」は敬語なので文中には使用せず、「永眠」や「天寿を全う」と表記する
こんな人におすすめ
家族葬をお考えの方
家族葬の事後報告に困っている方
事後報告のはがきの印刷方法を知りたい方
家族葬とは、親族だけで故人を弔う葬儀のことです。参列者が少なく身内のみで行われるので、別れの時間をしっかりと確保できます。
しかし、故人と生前に親交が深かった人の中には親族以外にも弔いたいと思う方がいるかもしれません。よって家族葬を行った後には、多くの方に報告する必要があります。
どこまでの方に送って良いのかは悩みどころですが、報告を怠ってはいけません。できるだけ多くの方に事後報告を送った方が良いでしょう。
家族葬の事後報告は、亡くなったことを通達するものです。よって故人の交友関係を中心に送り先を決めましょう。
送り主は喪主や相続人となることが多いですが、送り主の交友関係を考慮する必要はありません。
ただし故人と交流があれば話は別なので、親戚一同で知りうる限りの相手に送ると良いでしょう。また、報告の文面には故人と書き手の続柄を必ず記入して、読み手の混乱を避けるようにしてください。
故人や喪主、その他参列者の仕事関係者には事前に訃報連絡を行い、休職の願いと家族葬を行う旨(参列のお断り)を入れておく必要があります。
他にも故人と特別に親交が深かった方は、葬儀への参列を希望されることが多いので、葬儀前の連絡をした方が良いでしょう。
なんらかの理由で事前の訃報連絡を入れなかった方にも、事後報告を忘れないように気をつけてください。
故人と親交があった方を全て遺族が把握していることは稀なので、故人宛の年賀状を探すと良いでしょう。過去数年分の年賀状があれば、送り主全てに家族葬の事後報告は送っておいた方が無難です。
年賀状以外にも故人の交友関係を特定するものがないか探しておくと、生死の伝達ミスによるトラブルを未然に防ぐことができます。会員証やコミュニティの会報などが残っていれば、交友関係を辿るヒントになります。
事後報告のはがきで使用できる例文を2つご紹介しますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
【例文1】
父 葬儀太郎儀 かねてより病気療養中でございましたが
去る ○月×日 100歳にて永眠いたしました
早速お知らせ申し上げるべきところでございましたが
ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
尚 葬儀は近親者にて△月□日滞りなく相済ませました
ここに生前のご厚誼に心より御礼申し上げます
令和〇〇年 ××月
〒123-4567 〇〇県〇〇市
葬儀 次郎
【例文2】
母 葬儀花子儀 天寿を全ういたし 去る○月×日
100歳の生涯を閉じました
早速お知らせ申し上げるべき処でございましたが
ご通知が遅れました事を深くお詫び申し上げます
尚 葬儀は○月○日親戚のみにて相済ませました
茲に生前のご厚誼を深謝し謹んでご通知申し上げます
事後報告の文面は自分で考えて作ることも可能です。ある程度のテンプレート通りに作ることが多いですが、完全オリジナルで気持ちを伝える方もいらっしゃいます。作成する際は以下の7つを忘れないように気をつけましょう。
1. 頭語・結語 | ・訃報は突然のことなので、時候の挨拶を述べるのはマナー違反となります。 |
2. 故人のフルネーム(俗名) | ・差出人との続柄も一緒に明記する |
3. 亡くなった旨 | ・詳細な死因を伝える必要はない ・「天寿を全うした」などで言い換える |
4. 死亡した日付 | ・一般的に時刻は不要 |
5. 報告が事後になったお詫び | ・状況次第では省略 |
6. 差出日 | ・日付は不要で月までで良い |
7. 差出人の名前 | ・連絡先も添えると丁寧 |
家族葬の事後報告には、連絡が遅れてしまったお詫びの意味も含まれます。そのためマナーには十分注意しなくてはなりません。
忘れられがちなポイントは「句読点を使わないこと」と「薄墨で書き上げること」の2つです。
葬儀後は埋葬や相続の手続きが多く、忙しい中で事後報告は送る必要があります。相手が弔問に来る可能性もあるので、スケジュールを考えて慎重に報告しましょう。
家族葬の事後報告は、葬儀から3~7日後が一般的です。葬儀直後の手続きが落ち着いた頃に送ると良いですが、送付するタイミングは自分で調整できます。
報告後は忌明け(四十九日)までは弔問客が溢れる可能性があるので、段取りをしっかりと行うようにしてください。
ただし、忌明け後はお歳暮やお中元の入れ違いになる恐れがあるので、できるだけ早い報告をおすすめします。
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家族葬の事後報告には、「、」や「。」など句読点を使わないのがマナーです。
古来、日本の文章には句読点がありませんでした。しかしそのままでは解読が困難なため、文章を読みやすくするために後から句読点が足されて現代の文章となっています。
句読点を使わないことには「物事が途切れないように」という意味合いも含まれます。
弔事に関わる書面を書く際は、基本的に薄墨を使用するのがマナーです。
薄墨は、大切な人を失った悲しみの涙で墨が薄まったことを表しています。
現代では本当に薄墨で書く場面が少ないので、グレー系統の色を使って薄墨を表現します。文章は黒色で描かれるのがデフォルトなので忘れられがちですが、文字色の変更には気をつけてください。
ただし、喪中はがきについては黒色で書いても問題ありません。
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家族葬の事後報告は大切な弔事の一つです。マナーに関連して、文中で使用してはいけない言葉がいくつか存在します。
宗教によっても細かな違いがあるので、ご自身の宗教にのっとった文章を作成するように注意してください。神道やキリスト教を信仰している場合は、よく使われる仏教用語が禁止となる可能性があるので、特に注意が必要です。
「逝去(せいきょ)」は「死去」の敬語です。「〇〇さんが逝去されました」などはよく目にする文章ですが、敬語なので身内には使いません。
家族葬の事後報告は基本的に故人の親族が差出人となるので、文中には使用しない方がよいでしょう。
【文中で逝去の代わりになる言葉】
・永眠
・他界
・天寿を全う
逝去という言葉の間違いはよくあるので、注意して使うようにしましょう。
生死や不幸を直接連想させる「忌み言葉」や、同じ意味を重ねる「重ね言葉」も使用を避けてください。
【忌み言葉の例】
・4(死)や、9(苦)※日時なら可
・死亡
・浮かばれない
忌み言葉は、苦痛や死を表す言葉が該当します。
【重ね言葉の例】
・重ね重ね
・くれぐれも
・再び
重ね言葉は、繰り返しを意味する言葉です。不幸の繰り返しを連想させるので使用を避けてください。
忌み言葉と重ね言葉は無数に存在するので、うっかり使わないように注意しましょう。
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宗教によっては使用を避けるべき言葉も多く存在します。
【仏教の注意用語】
・戒名(法名)
・冥福
・供養
・法要
これらは神道、キリスト教共に使用を避けましょう。
神道では「永眠」が避けるべき用語です。正しくは「帰幽」を使います。故人は家の守り神になるのが神道の考え方なので、眠りにつくことはありません。
キリスト教では「死を悔やむ言葉」は避けた方がよいでしょう。キリスト教では、死者は天国へ旅立つだけなので、別れを悔やむことはありません。具体的には「成仏」「往生」などが該当します。
家族葬の事後報告の作り方を解説してきましたが、反対に事後報告を受けた場合はどのように対処すればよいのでしょうか。
葬儀の直後は手続きで忙しく、事後報告を受けた人が一気に押し寄せると相手も困ってしまいます。弔問は必ず許可を取って行いましょう。
報告を受けたときの注意点についても解説していきます。
家族葬の場合は、基本的に香典は必要ありません。香典は、高額な葬儀費用を支払う喪主を気づかって送るお金です。
家族葬は比較的少額であり、事後ということもあるので香典を送らずとも良いでしょう。
渡すことがマナー違反というわけではありませんが、喪主側に香典返しの負担が発生してしまうので、相手のことを考えつつ慎重に送りましょう。
報告を受けた方が親交の深い相手だった場合、お墓に手を合わせに行きたくなるかもしれません。
しかし、何人も一気に押し寄せてしまうと喪主側も対処しきれないのでタイミングをずらして弔問を行いましょう。
日取りは喪主にきちんと相談して決めるべきなので、自分で進めるべきではありません。できれば弔問者同士で連絡を取り合って、遺族の負担にならないように配慮を心がけてください。
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家族葬を行ったら、必ず事後報告をしなければなりません。報告ははがきの郵送で行うのが主流ですが、印刷の方法は「葬儀会社に依頼する」か「印刷業者に依頼する」か「自作する」の3つあります。それぞれのメリットを、以下の表にまとめました。
葬儀会社 | ・葬儀のついでに事後報告ができる ・文面の自由度は低い |
印刷業者 | ・探す手間がかかる ・比較的高額 ・文面の自由度が高い |
自作 | ・最も安い ・最も手間がかかる |
家族葬を行った葬儀会社に事後報告も一緒に依頼できる場合があります。葬儀後は手続きで忙しくなるので、報告を任せることでかなり楽になります。ただし、送り先は自分で探さなくてはならないので注意しましょう。
しかし葬儀会社の本業ではなくサービスにすぎないので、文面の自由度は乏しくテンプレートに沿ったはがきしか作れません。
そもそも事後報告を依頼できない葬儀会社もあるので、事前に確認しておきましょう。
本格的なはがきを作って、丁寧な家族葬の報告がしたいのであれば、印刷業者に依頼するのがおすすめです。
近年はネット印刷のサービスも普及しているので、以前よりは簡単に印刷業者を見つけられるかもしれません。
しかし凝ったはがきを作るほど費用は高額になり、良い業者を探す手間もかかります。印刷業者を頼るのは、時間とお金に余裕がある場合にしておきましょう。
事後報告のはがきは自分で印刷しても構いません。年賀状の印刷を自分で行っているのであれば、その延長で自作できるでしょう。
はがきの選定から始められるので、完全にオリジナルのものを作れます。また、手数料がかからないので一番安くはがきの印刷が可能です。ただし、自分で書面を作成して印刷する必要があるので、どうしても手間がかかってしまいます。
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家族葬の事後報告は、親族が亡くなったことを周囲に通知するためのものです。また、連絡が遅れてしまったことへの謝罪の意味も含まれています。細かなマナーや使ってはいけない言葉もいくつかあるので、自分で印刷する場合は相手に失礼がないように十分注意しましょう。
不安が残るようであれば、葬儀会社か印刷業者にお任せしたほうがスムーズに作成できます。家族葬でお困りの方や、事後報告の書面でお困りのことがあれば「小さなお葬式」までお問い合わせください。
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