最近は、身内やごく親しい親族だけが集まる「家族葬」や「密葬」で故人を送り出すケースが増えてきました。それに伴って、香典をいつどのようにして渡せばいいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。
家族葬や密葬の場合の香典の渡し方や相場がわかれば、安心して後日弔問に訪れることができます。そこでこの記事では、家族葬や密葬の際の香典の渡し方やマナー、金額の相場についても詳しくご紹介します。
<この記事の要点>
・弔問に訪れる際は必ず事前連絡をし、葬儀後一週間を過ぎてから行くようにする
・弔問する時間が取れない場合は、香典を現金書留で送る
・密葬後に本葬があり参列できる場合は、本葬で香典を渡すのが最適
こんな人におすすめ
密葬と家族葬の違いを知りたい方
家族葬や密葬の際の香典の渡し方を知りたい方
家族葬・密葬の香典相場を知りたい方
密葬は、親しい身内や親族だけで葬儀を済ませるものです。葬儀の日取りなどを知らせず、身内だけで執り行うのも密葬にあたります。
密葬がよく行われるのは、交友関係が広い著名人などの場合です。通常の葬儀を開けば、遺族は大勢の参列者の対応に追われることが予想されます。こうした状況では故人とゆっくり別れを惜しめません。著名人ではなくても会葬者を身内に限定する場合もあります。
密葬の場合、交友があった人が参加できる「本葬」や「お別れの会」を別途開くことが多いでしょう。
密葬と家族葬はもともと異なります。密葬は、後日「本葬」が行われることが一般的です。密葬から本葬まで時間があるため、火葬の済んだ遺骨で本葬を行うこともあります。
これに対して家族葬は一回きりです。後日、別の葬儀はありません。家族葬は、家族や親しい身内だけで葬儀自体を済ませるというものです。
ただ、最近は家族葬と密葬の間に、明確な区別がなくなってきています。密葬でも、本葬を行わないケースが増えているためです。
密葬や家族葬の場合、香典を辞退する喪主が多いといえます。密葬や家族葬自体、静かに故人を見送りたいという喪主の思いがあるからです。多くの人に気を遣わせたくないという故人の意思を引き継いでいることもあります。
ただ、厳密なルールがないのも事実です。密葬や家族葬の場合でも、喪主によっては香典を受け取ることもあります。知人を亡くしたとき、香典を渡してもいいものかどうか悩むこともあるでしょう。最善の方法は、喪主に確認することです。
家族葬や密葬の後、喪主の自宅に弔問に訪れる場合、マナーがあります。香典を渡すにしてもお線香をあげるにしても、弔問の際、相手に失礼にならないようにしなければなりません。
弔問の際のマナーを知らないと、知らずのうちに相手を不愉快にしてしまうかもしれません。そうならないためにも、弔問に訪れる時期や服装などは重要です。ここでは、家族葬や密葬の後に喪主の自宅に弔問に訪れる際のマナーを解説します。
弔問は、葬儀後一週間を過ぎてからにしましょう。葬儀直後は喪主もさまざまな負担を抱えています。身内を亡くした悲しみに加え、さまざまな事務処理に追われている可能性もあるでしょう。
喪主自身の精神的・肉体的な疲労が蓄積していることも考えられます。そんな時期に訪れるのは賢明ではありません。一日も早く故人を悔やみたい気持ちは理解できます。ただ、葬儀から最低一週間過ぎるのを待つのが、マナーといえるでしょう。
弔問に訪れる前には、必ず連絡することも重要です。約束を取らずに訪れるのはマナー違反といえます。平常時でさえ、約束を取ってから訪ねるのが常識です。身内を亡くした後であればなおさらでしょう。
喪主の気持ちや忙しさなどを汲むことが何より大切です。連絡する際も、相手の心情や立場に寄り添うようにしましょう。
弔問するときは、平服でかまいません。礼服を着たほうがいいのではないかと悩むかもしれませんが、その必要はないでしょう。葬儀への参列ではなく、あくまでも弔問だからです。
ただ、相手が不快に感じないよう注意が必要です。いくら平服とはいっても、短パンやノースリーブなどカジュアルすぎる服装や派手な格好はおすすめできません。
お線香をあげるときのマナーは、火を消すときに息を吹きかけないことです。必ず手で仰いで消すようにしましょう。それ以外は、宗派によっても異なります。自分の宗派のお線香のあげ方に従いましょう。
一般的なお線香のあげ方は、まず左手に数珠を持って仏壇の前に座ります。続いて、ろうそくの火からお線香に火をつけましょう。お線香にまんべんなく火がついたら、香炉にお線香を立てるという手順です。そして、静かに手を合わせましょう。
弔問の際には、喪主に「お悔やみの言葉」をかけます。「心からお悔やみ申し上げます」や「ご愁傷さまです」といった言葉です。長い言葉は必要ありません。こちらの気持ちが伝われば十分です。
また弔問の時、「忌み言葉」といい、言ってはいけない言葉もあります。具体的には「たびたび」や「ますます」などの重ね言葉や、「再び」や「再三」など不幸を連想させるような言葉です。「消える」や「死ぬ」など生死を考えさせるような言葉も禁句といえます。
どうしても弔問する時間が取れない場合などもあるでしょう。その場合は、香典を現金書留で送ることもできます。現金書留で郵送するときのマナーもあるので要注意です。
現金を直接封筒の中に入れてはいけません。不祝儀袋に入れてから、現金書留の封筒に入れるようにしましょう。お札も新札ではなく、折り目のついたものが望ましいといえます。
誰からの香典かがわかるよう、白い便箋に簡単な手紙と、故人との関係を書き添えるといいでしょう。
いざ香典を持って弔問に訪れようとしたとき、悩むのは金額かもしれません。結論からいうと、家族葬や密葬で後日香典を持参する場合も、相場は一般の葬儀と同じです。
金額は故人との関係性によって変わってきます。もうひとつ香典の金額を左右するのは自分の年齢です。香典の金額をどう判断すればいいのか、ご紹介します。
故人とどういう関係だったかが香典の金額を計るひとつの目安です。一般的には、故人との関係が深ければ深いほど、金額は高くなります。たとえば、両親の場合は3万円から10万円です。兄弟姉妹の場合は3万円から5万円が相場といえるでしょう。
祖父母だと1万円から5万円です。知人や友人は5,000円から1万円となっています。これらはあくまでも目安です。親交の深さや自分の気持ちによって、この目安を参考に香典の金額を決めるといいでしょう。
香典の相場は自分の年齢によっても変わってきます。若いほど香典の額は下がり、年齢が高いほど額が大きくなるのが一般的です。
たとえば祖父母が亡くなった場合を考えてみます。相場としては1万円から5万円の幅です。もし自分が20代なら、1万円で十分といえます。
もし40代、50代なら、3万円から5万円が相場です。年齢が高いほど社会的な地位があり、所得も比較的多いためです。年齢による金額の違いは、ルール化されたものではなく、あくまでも目安です。
香典は現金ばかりではありません。供物や供花を贈ることもできます。現金では気持ちが伝わらないとして、供物や供花を選ぶ方も少なくありません。
その場合、どのような供物や供花を選べばいいのでしょうか。金額の相場も、多くの方にとって気がかりです。ここでは香典の代わりに供物や供花を贈る方法や、相場を詳しくご紹介します。
香典に代わる供物として一般的なのは菓子類や果物、缶詰などです。選ぶ際には故人が好きだったかどうかや、喪主の好みなどもわかるなら、考慮に入れて選びましょう。
菓子類や果物を選ぶ際には、賞味期限も重要です。日持ちするものが適切といえます。霊前に供えた後は、遺族が召し上がることが多いからです。
金額の相場は3,000円から5,000円でしょう。あまりにも高すぎると、遺族が恐縮してしまうので注意が必要です。安すぎるものも失礼にあたります。
香典の代わりに供花を贈る人も少なくありません。香典に代わる花の場合、葬儀社などを通して贈るのが一般的です。香典にふさわしい供花を扱っています。
よく使われるのは、菊やユリ、カーネーションなどです。葬儀社などでは、最近はインターネットで商品の注文も受け付けています。
ブーケやアレンジメントなど、商品の種類も多彩です。供花とともに手紙を添えることもできます。金額は5,000円から1万5,000円が相場です。
お線香を香典の代わりに贈ることもできます。お線香は別の名、「香食」です。仏教で「仏様の食事」という意味があります。故人に対する思いを表すのに最適な贈り物です。
ただし、気をつけなければいけないことがあります。それは相手が仏教を信仰していない場合、贈ってはいけないことです。
キリスト教など仏教以外の宗教には、そもそも「仏様」という考え方がありません。仏教以外の信仰者にお線香を贈るのは失礼にあたりますので注意が必要です。
密葬があり、その後本葬がある場合、どのタイミングで香典を渡せばいいのでしょうか。もし本葬に参列できるなら、本葬が最適なタイミングでしょう。
本葬は誰でも参加できる開かれたものです。このため、本葬では香典を渡すことができます。一般的には返礼品も受け取ることになります。
本葬の前に密葬を執り行っていたとしても心配する必要はありません。本葬が行われるのなら、通常の葬儀に参列する場合と同じと考えて良いでしょう。
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