火葬に参列できる人とは?火葬の流れと参列する時のマナー

火葬に参列できる人とは?火葬の流れと参列する時のマナー

日本は火葬文化のため、葬儀と火葬は切っても切れない関係にあります。しかし、葬儀に参列しても火葬場まで同行する機会はあまりないため、流れが分からない方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、火葬に同行する時の流れやマナーについてご紹介します。この記事を読めば、火葬場でやるべきことが把握でき、収骨などの作法が分かるようになるでしょう。葬儀全体の流れについてあわせてご確認することもおすすめです。

こんな人におすすめ

火葬に参列してもよいか、判断がつかない人

火葬式に参列予定で、流れを確認しておきたい人

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火葬に参列できる人とは?

葬儀には、遺族や親族の他に友人や仕事関係などさまざまな方が参列しますが、火葬場まで同行する方は多くありません。どのような方が同行するのが適切なのでしょうか。ここでは、火葬に同行できる人の範囲について解説します。

決まりはない

葬儀や火葬に参列できる範囲にはっきりとした決まりはありません。家ごとの決まりや地域の慣習によって決まっている場合が多く、どこからどこまでと一概に言えないのが実情です。参列しても良いのか分からないときは、周りと相談して一般常識の範囲内で判断しましょう。

参列できるかどうかの基準としてもっとも重要なのは、喪主の意向です。近年では家族葬や直葬といった限られた方たちのみで執り行う形式の葬儀が増えており、故人との最後の時間を少人数でゆっくりと過ごしたいという声も聞くようになりました。このような場合は、喪主の意向を尊重して遠慮する配慮も必要です。

【参列する範囲の目安】葬儀の場合

葬儀に参列する範囲の目安は、故人が家族・親族の場合、友人・知人の場合、仕事の関係者の場合が一般的です。家族や仲が良い方であれば迷いませんが、故人と面識がない親族や仕事関係者の場合は、判断に困るかもしれません。

そのような場合は、ひとりで判断せずに周囲の方と相談して歩調を合わせるのが無難です。特に仕事関係では部署や支社から代表して人を出すということもあるので、上司や同僚の意見を聞かないと和を乱してトラブルの原因になることも考えられます。

【参列する範囲の目安】火葬場の場合

同行するのは葬儀の参列者全員ではありません。火葬場はそれほど広いわけではなく、移動に使う車に乗れる人数にも限りがあるため、参列者の中でも特に故人と縁が深かった方に限られます

同行するのは、喪主と遺族、近親者に加えて特に縁が深い友人や知人が一般的です。地域によっては近所の方が同行するケースもあるでしょう。ただし、これらはあくまで一般論であり、最終的には喪主が同行者を決めます。同行したくても、喪主の許可がなければ叶いません。

同行を希望する場合は、なるべく早い段階で喪主に許可を求めましょう。直前になってから申し出ても、人数制限で断られる可能性があります。もし断られた場合は、潔く引き下がって迷惑を掛けないことも大切です。

主な火葬の流れ

火葬はどのような手順で行われるのでしょうか。身近な方との最後の時間となるため、流れはきちんと把握しておきたいものです。一連の流れを把握して、最後に充実した時間を過ごしましょう。ここでは、火葬の主な流れを解説します。

火葬場へ移動する

告別式が終わって出棺の後、同行者は移動を開始します。棺を乗せる霊柩車には葬儀業者のスタッフが乗り、喪主や遺族たちは霊柩車の後に続くハイヤーやマイクロバスに乗車するのが一般的です。場合によっては喪主や高齢の遺族はタクシーに乗ることもあるでしょう。

到着したら、喪主は役所から取得した火葬許可証を提出して手続きを行います。火葬後は墓地や納骨に必要な埋葬許可証が発行されるのが手続きの概要です。

納めの式を行う

手続きが終わると、棺を火葬炉の前に安置して納めの式を行います。納めの式とは、火葬して故人がご遺骨になる前のお別れの儀式です。僧侶の読経の後に全員がお焼香をして、お別れの挨拶を行います

お焼香を行う順番は、喪主、遺族に続いて親族の後に友人や知人が続きます。最後に、棺が火葬炉に入るのを見送りながら合掌するのが一連の流れです。僧侶がいない場合は、読経は行いません。

火葬を行う

火葬が始まると、終了まで控室で待機します。係員の誘導にしたがって移動しましょう。ほとんどの場合、控室では飲み物や菓子などのもてなしが用意されていますが、この時間も葬儀の一環なので、騒いだりせずに静かに故人の思い出話などをして過ごします

周りに不快感を与えるような行動をとらなければ、気持ちを落ち着けてゆっくりと過ごしても問題はないでしょう。

収骨を行う

火葬が終了すると係員が呼びに来て炉の前に集合し、収骨を行います。収骨は、故人の遺族や近しい方たちが箸でご遺骨を拾い上げ、骨壺に収める儀式です。炉から骨壺へ箸で移すことからあの世への「橋渡し」を行うという意味があり、「故人の御霊が無事に旅立てるように」という願掛けとされています。

収骨が終わると、ご遺骨を納めた骨壺は箱に入れられ、喪主に手渡されます。その後は還骨法要や初七日法要などの法要に移る場合や、斎場で精進落としが始まる場合も考えられます。喪主の誘導に従って行動しましょう。

火葬に参列する時のポイント

火葬に参列する時は、注意が必要なポイントがいくつか存在します。火葬はマナーが重視される葬儀の一環なので、あらかじめポイントをおさえて胸を張って故人とお別れできるように準備しておきましょう。主な注意点は以下の3点です。

副葬品について

副葬品とは、故人と一緒に埋葬する愛用品や思い出の品などです。出棺の際に棺に釘打ちを行う前に遺族などの親しい方たちが棺に納めます。副葬品は何を入れても良いわけではなく、ルールに従って選ばなければなりません。

棺に入れても良いのは可燃物に限られます。時計や金属製のアクセサリーなどは、火葬時に燃え残るので入れられません。他にも、燃やすとガスが出るナイロン製品やプラスチック、ゴム類も入れることができません。

水分が多い果物などもお骨の不完全燃焼を招く可能性があるので避けましょう。また、生きている方が映っている写真は縁起が悪いという理由で避けられることがあります。布製の服や手紙であれば安心して入れられるでしょう。入れても問題ないか判断に迷うときは、葬儀業者に確認すると安心です。

点火について

火葬炉の点火スイッチを入れるのは、地域によって担当が異なります。スタッフが担当することもありますが、地域によっては喪主がスイッチを入れるべきという解釈のところもあります。

しかし、大切な方との最後のお別れはつらいものです。精神状態によっては喪主がスイッチを入れられないこともあるでしょう。そのような場合は、他の遺族が代わりにスイッチを担当することも可能です。喪主がつらそうにしている場合は、代わりを名乗り出てあげるのも良いかもしれません。

時間の目安について

火葬にかかる時間の目安は、おおよそ1時間~2時間前後です。所要時間は施設によって異なるので、余裕をもって見ておきましょう。

また、棺に入れた副葬品によって時間が延びるケースもあります。アルバムや本といった、可燃物でも燃やしきるのに時間が掛かるものが入っていると、火葬に要する時間が増える可能性があるので注意しましょう。

火葬に参列する時のマナー

火葬に参列するときは、さまざまなマナーが問われます。普段の日常生活では馴染みがない動作を行う機会もあるので、当日になって慌てることがないように作法を確認しましょう。ここでは、火葬に参列する時のマナーを解説します。

上着の着脱について

寒い時期に葬儀があると上着を羽織りたくなりますが、儀式が始まる前には脱ぎましょう。喪服は薄着が多いので、上着以外の寒さ対策を準備しておくと冬場でも安心できます。喪服が洋装の場合は、男性の場合は防寒性の高いインナーを、女性の場合は喪服の上からカーディガンを羽織るのがおすすめです。

出棺の儀は屋外に出て行うため、特に寒さに注意しましょう。待機している間は上着を着ていても問題ありませんが、出棺が始まったら上着を脱いで手で持つのがマナーです。

収骨のやり方

火葬炉からご遺骨を拾い上げる収骨にもマナーがあるので注意しましょう。収骨は喪主や遺族など、故人と関係が近い方から行います。二人ずつ箸でご遺骨を拾い、順番に骨壺へ納める作業です。拾う骨片の数は一片~二片が多く見られます。

二人が同時に拾う場合や順番に箸を使いまわす場合、リレーのように箸で受け渡す場合もあるので、前の方を参考にするか事前にスタッフに作法を確認しましょう。

拾う骨片にも順番があります。足の先から順に上がっていき、頭の骨を拾ったら最後にもっとも故人と縁がある方が喉の骨を拾うのが収骨の作法です。作法に地域性がある場合もあるので、その場合はスタッフの指示に従ってローカルな作法を優先しましょう。

精進落しについて

精進落としとは、喪主が葬儀でお世話になった方へ労いと感謝の気持ちを込めて設ける食事の席です。多くの場合は火葬が終了してから斎場や料亭へ移動して実施します。地域によっては火葬中の待機時間に行うこともあるようです。

精進落としでは代表者の挨拶と献杯の後、食事会が始まります。献杯とは、故人へ杯を捧げる儀式の一種です。代表者の「献杯」の音頭に続いて唱和し、軽く杯を掲げます。乾杯とは異なり、近くの方と杯を打ち合わせることはしないので気をつけましょう。

食事が始まったら、故人の思い出で談笑するのがご供養になるとされています。お酒も振る舞われますが、雰囲気を壊さないように気をつけましょう。遺族の負担を考慮して、あまり長居しないようにする配慮も必要です。

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まとめ

火葬や葬儀に参列できる方にはっきりとした決まりはないので、家や地域の慣習に従うのがよいでしょう。同行するのは故人と特に関係が深い一部の方のみです。火葬場では、納めの式の後に火葬し、終了後に収骨を行います。特に収骨は特殊なマナーがあるので、あらかじめ作法を確認しておいた方が良いでしょう。

小さなお葬式では、他にも火葬や葬儀に関するマナーをご紹介しています。専門家によるご相談も承っていますので、疑問に思うことがあればサポートダイヤルへお気軽にお問い合わせください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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