十三回忌は13年目の命日に行う年忌法要です。法要を無事終えた後に、ふと「十三回忌の次は何回忌だろう?」と疑問に思うこともあるのではないでしょうか。
そこで今回は、十三回忌の後に続く法要でのマナー、弔い上げのタイミングなどを詳しくご紹介します。年忌法要の種類や宗派ごとの法要の特徴など、しっかりと年忌法要に対する理解を深めれば、十三回忌以降の法要もスムーズに執り行うことができるでしょう。
<この記事の要点>
・十三回忌の後には十七回忌が続き、これは故人の命日から17年目に行う
・十三回忌以降も法要は続き、五十回忌、百回忌法要まである
・弔い上げとは締めの法事のことで三十三回忌を弔い上げとすることが多い
こんな人におすすめ
十三回忌の次の回忌法要を知りたい方
年忌法要の種類を知りたい方
「弔い上げ」について知りたい方
法要は種類が多く、執り行う時期や間隔もバラバラなので「次の法要は、何回忌?」「いつやるの?」と混乱してしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、十三回忌や十七回忌の法要の意味についてご紹介します。法要に関する基礎知識を深めておくと、法要の時期やタイミングで困ることも少なくなるでしょう。
十三回忌は故人が亡くなってから13年目の命日に行う年忌法要です。仏教では故人が仏様の中でも中心的存在である、大日如来と出会う重要な日という教えがあります。
大日如来は太陽のような高い徳があり、宇宙そのものと考えられているため、そのような仏様と故人がひとつになるということに対して、特別な意味を感じる方も少なくありません。
法要は、年がたつにつれて、家族のみや、限られた親族のみで行うようになるのが一般的です。ただ、十三回忌は意味のある法要なので、盛大に執り行うこともあります。
故人の命日の年から数えて17年目の年忌法要が十七回忌です。あまり聞き覚えのない方も多いかもしれません。これは、故人が亡くなってからすでに17年たっており、法要自体を省略したり、併修したりするケースが多いためです。
併修は、命日が近く同じ年に法要がある場合にまとめて執り行うことが可能になります。例えば、祖父の十七回忌が4月、叔母の七回忌が5月に行われる予定であった場合は併修できます。例え同じ年でも1月と12月といったように1年ほど間が開くような場合は、併修しないほうが良いでしょう。
法要を行う際によく見聞きする言葉「年忌法要」について、「意味や役割は?」「どのような法要?」と気になる方も多いことでしょう。ここでは、年忌法要の意味や種類をご紹介します。
しっかりと確認しておくことで、どの法要を執り行うか、迷うことはなくなるでしょう。
故人を偲び供養を行うのが「年忌法要」です。故人が天上の世界で穏やかに過ごすことを願い、ご遺族や親戚、友人が集まって祈ります。
本来は、祥月命日と呼ばれる、故人が亡くなったのと同じ月と日にちに行うものです。ただ、遠方の親族の事情や仕事の都合などで、当日に行うのが難しいこともあるでしょう。
都合がつかない場合には、無理して当日に行う必要はありません。命日より前の土日や都合がつく日に行うこともできます。ただ、命日を過ぎてから執り行うのはタブーとなっているため注意しましょう。
法要の時期は数え方がややこしいため、すべて正確に覚えている方は少ないかもしれません。三回忌以降は「故人が亡くなった年を1年目として何年たったか」と数え年でカウントすると分かりやすいです。以下のようになります。
三回忌:3年目
十三回忌:13年目
十七回忌:17年目
数え年は正月が来ると1年プラスする数え方です。「亡くなった日から数えて実際に何年経過したか」と考え出すと分かりにくくなるため注意しましょう。
法要は以下の表のとおりに執り行うのが基本の流れです。
法要 | 法要の時期 |
一周忌 | 故人の命日から1年後 |
三回忌 | 3年目の命日 |
七回忌 | 7年目の命日 |
十三回忌 | 13年目の命日 |
十七回忌 | 17年目の命日 |
二十三回忌 | 23年目の命日 |
二十七回忌 | 27年目の命日 |
三十三回忌 | 33年目の命日 |
三十七回忌 | 37年目の命日 |
四十三回忌 | 43年目の命日 |
四十七回忌 | 47年目の命日 |
五十回忌 | 50年目の命日 |
百回忌 | 100年目の命日 |
命日を過ぎてから法要を執り行うのがマナー違反となることには、明確な理由はありませんが、故人のことを疎かにしていると考えるためと言われています。上記の表を参考にしながら、予定を立てましょう。
法要はご紹介した表のとおりに執り行うのが基本の流れにはなりますが、場合によっては、規模を縮小するものや執り行わない場合もあります。また、ご遺族の意向や宗派、地域の習慣によっても異なるため事前の確認が必要です。
ここでは、十三回忌以降の法要について宗派別の状況をまとめました。法要のタイミングについて悩まれている方は、参考にしてみてください。
真言宗は、空海が宗祖となり日本に伝えた宗派で、御本尊は「大日如来(だいにちにょらい)」です。生きたままでも悟りを開けば仏の道を開くことができると考えられています。
真言宗のチェックポイント | ・基本的には表のとおり ・二十五回忌を執り行う場合もある |
真言宗の場合に注意したいポイントは、二十三回忌と二十七回忌の法要です。ふたつの法要の間を取って「二十五回忌」とする場合もあります。
曹洞宗は「坐禅(ざぜん)」の教えを重んじている宗派です。お釈迦様のように、ひたすらに座り続けることが重要であり、その姿こそが仏であると考えられています。
曹洞宗のチェックポイント | ・二十五回忌が基本 |
曹洞宗の場合は、十七回忌の後に二十五回忌を行うのが基本です。ただ年表どおりに執り行うこともあるので、一度寺院に相談してみましょう。
浄土宗は日本にたくさんの信徒がいる宗派です。「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」を唱えることで、極楽浄土へ行けるという教えを重んじています。
浄土宗のチェックポイント | ・基本的には表のとおり ・百回忌まで執り行う場合もある |
浄土宗の場合に注意したいポイントは、七十回忌や百回忌を行うこと場合もあることです。弔い上げの時期は、寺院や親族と話し合って決めましょう。
日本国内で最大級の門徒を持つ宗派です。「阿弥陀如来(あみだにょらい)」を信じることですべてが救われるという教えを信仰し、故人は死後すぐに成仏し極楽浄土へと旅立つと考えられています。
浄土真宗のチェックポイント | ・基本的には表のとおり ・三十三回忌まで |
浄土真宗も、年忌法要の表のとおりに法要を執り行います。ただ浄土真宗の場合は、三十三回忌で終了するのが一般的です。
臨済宗は禅宗のひとつで、禅の教えを重んじている宗派です。「坐禅(ざぜん)」を組むことで悟りを開き、仏になると考えられています。
臨済宗のチェックポイント | ・基本的には表のとおり ・二十五回忌がある場合も |
臨済宗の場合の注意したいポイントは、二十三回忌と二十七回忌をまとめて、二十五回忌にする場合もあることです。
日蓮宗は、日蓮聖人を宗祖とする宗派です。「妙法蓮華(みょうほうれんげ)」を唱えることで、すべてのものが平等に救われ成仏できるという教えを信仰しています。
日蓮宗のチェックポイント | ・基本的には表のとおり ・二十五回忌がある場合も |
日蓮宗の場合も、二十三回忌と二十七回忌の中間をとって二十五回忌にすることもあります。地域の習慣による違いも大きいので、同じ地域に住む親族に相談しながら法要のタイミングを決めましょう。
十七回忌の法要を執り行う際には、気を付けたいポイントがあります。人生の中でも十七回忌に参列する機会はあまり多くないので、ルールやマナーをひとつひとつ覚えておくのは難しいでしょう。
ここでご紹介する十七回忌の法要の流れやマナー、注意点などを事前に確認し、守り、心を込めて執り行いましょう。
法要は回を増すごとに規模を縮小したり省略したりすることも多いので、参列したことのない法要をはじめて執り行う際には不安を感じることもあるでしょう。十七回忌の法要の具体的な流れを、事前に確認しておきましょう。
1. 僧侶入場
2. 施主挨拶
3. 読経
4. 焼香
5. 法話
6. 僧侶退場
7. 施主挨拶
故人の供養である法要は終了です。その後は、お墓参りや会食をしながら故人を偲びます。会食まで行うのが一般的ですが、ご遺族のみで行う場合は省略することも珍しくありません。時間の目安としては全部で4時間程度かかります。
三回忌以降の法要では、参列者だけでなく施主やご遺族も「平服」と呼ばれる略喪服を着用することができます。十七回忌も略喪服で参列して問題ありません。実際に着用できる服装の具体例は、以下の通りです。
男性:黒や紺、グレーなど暗い色のスーツ
女性:暗い色のワンピースやスーツ、アンサンブル
子ども:制服、大人に準ずる服装
靴下や靴、鞄など小物も黒で統一するのが望ましいでしょう。また、「光沢のない素材を選ぶ」「殺生や不幸が重なることを連想させるものは身に着けない」といった基本的なマナーは、葬儀に着用する「準喪服」と同じです。
施主は、僧侶にお渡しするお布施の用意も忘れずに行いましょう。十七回忌で僧侶にお渡しするお布施には、以下の3種類です。
お布施:主に読経に対するお礼
お車代:法要に足を運んでくれたことに対するお礼
お膳料:会食に参加しない場合にお渡しする心遣い
3つはそれぞれ別の封筒に包みます。お布施は香典とは異なり、新札を包んでも問題ありません。
お札の肖像画が、表側上部に来るように封筒に入れることも合わせて覚えておきましょう。またお布施を僧侶に渡す際は、切手盆に乗せるか、袱紗(ふくさ)に包んでお渡しするのがマナーです。
十七回忌の法要は、十三回忌の法要から4年の間が空くこともあり、参列マナーを忘れてしまうこともあるでしょう。
十七回忌の法要に参列する方にも、気を付けたいポイントが3つあります。法要に参列する際に粗相がないよう、しっかりと確認しておきましょう。
十七回忌の法要への参列願いが届いたら、基本的には断らずに参列するのがマナーです。できるだけ都合を付けるようにしましょう。
また、会食や返礼品の準備があるため、案内状の返事は早めに出します。もし、どうしても参列できない場合は、香典やお供えの品にお詫びの手紙を添えて郵送するのが一般的です。
法要は故人のためだけでなく、ご遺族への心遣いでもあります。悲しい気持ちにさせてしまうことがないよう、しっかりと配慮しましょう。
香典を持っていくことも、忘れてはいけない基本的なマナーです。十七回忌の香典は、それまでに行った法要と同じくらいを目安にお包みします。
また、香典を持っていく際には、弔事用の暗い色の袱紗(ふくさ)に包んで持参すると丁寧です。ご遺族への心遣いが伝わります。
香典袋や香典の表書きは、宗教による違いもあるので、以下の表を参考にしましょう。
宗教 | 表書き | 水引 |
仏教 | 御仏前・御香料・御香典 | 白黒・双銀・黄白 |
神道 | 御神前・御霊前・御玉串料・御榊料 | 白黒・双銀 |
キリスト教 | 御霊前・御ミサ料(カトリック)・御花料(プロテスタント) | 白黒 |
無宗教 | 御香典 | 白黒 |
十七回忌の法要にも、お供えの品を持参するのが一般的です。香典の代わりに渡すことも、香典と一緒に渡すこともあります。
お供えの品を渡す場合は、日持ちしないものや生ものを避けるのがマナーです。また、ビールやタバコといった不摂生なものも相応しくありません。肉や魚も殺生を連想させるので控えましょう。お供えにおすすめの品は、以下の通りです。
・白や淡い色のお花
・お茶
・お菓子
・季節の果物
・お線香
また、お供えの品を持参する際は、「御供」と記載したのしを付けることも忘れずに行いましょう。のしの水引は、白黒や黄白が一般的です。
十三回忌以降、いつまで法要を行うのか気になる方も多いでしょう。最後に行う法要を「弔い上げ」と言います。
十三回忌以降も、法要はしばらく続きますが、多くの場合は、三十三回忌で弔い上げを執り行うことが多いです。ここでは、弔い上げの詳しい時期や、その後の法要についてご紹介します。
弔い上げは、故人のために親族があつまり冥福を祈る、最後の法要です。弔い上げを行うタイミングは、各家庭や宗派、地域の習慣によって異なりますが、三十三回忌とすることが多いです。
故人が成仏できるよう祈る役割があるのが法要ですが、33年たつと無事に成仏し仏様になっていると考え、弔い上げにする傾向があります。
また、故人を知る親族が減りご遺族も世代交代する時期でもあることから、親族で集まること自体が難しくなるでしょう。
弔い上げの後は、親族が集まって法要することはありません。永代供養にして、寺院で供養を執り行ってもらいます。
まずは、お位牌を片づける必要があるため、寺院で焚き上げをしてもらいましょう。またその後は、故人のご遺骨を先祖代々のお墓で永代供養するか、合同墓に合祀し永代供養するかを選びます。
合同墓は、血縁関係のない知らない人のご遺骨と一緒になるため、親族の中には反対する方もいるかもしれません。供養の方法を決めるのは大切なことなので、親族の方々としっかりと相談して決めましょう。
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十三回忌以降の法要は、十七回忌が続き、三十三回忌を弔い上げにするのが一般的です。ただ、宗派や地域の風習によって異なる部分もあるため、確認はしっかりと行いましょう。
また、十七回忌を執り行う際や参列する際にはマナーを守り適切に行う必要があります。今回ご紹介したポイントを参考にしてみてください。
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