水子供養のお布施やマナーをやさしく分かりやすく解説します

水子供養のお布施やマナーをやさしく分かりやすく解説します

水子供養は、まだ悲しみが癒えない、混乱している時期に執り行わなければならないことも多いかも知れません。そのような中でも少しでも不安を取り除けるよう、水子供養のお布施の目安やマナーについて知っておきたいという方もいるのではないでしょうか。

この記事では、お布施の目安や渡すときのマナーを分かりやすく解説します。同時に水子供養の方法や基本的な法的知識まで押さえておきましょう。

こんな人におすすめ

水子(みずこ)と水子供養の意味を知りたい方

水子供養のお布施の目安やマナーについて知りたい方

水子に関する基本的な法的知識を知りたい方

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水子(みずこ)と水子供養の意味

水子(みずこ)と水子供養の意味について解説します。以前の認識とは変化が見られる点もあるので、今一度、水子や水子供養がどのような意味があるのか確認しておきましょう。

水子(みずこ)とは

水子(みずこ)とは、流産や死産、中絶手術などによりこの世に生を受けることができなかった胎児や、産まれてすぐに亡くなってしまった赤ちゃんを指す呼び名です。古くは「すいじ」「すいし」と読まれていました。今でも胎児につける戒名には「水子(すいし)」が位号に使われます。

対して、3才くらいまでの小さなお子さんが亡くなった際の弔いは「嬰児(えいじ)供養」です。

水子という名前の由来は、一説には日本神話に登場する日本の始祖イザナキ、イザナミの間にできた最初の神「水蛭子(ひるこ)」だとされています。「水蛭子」は産まれて間もなく海に流されてしまいますが、流れ着いた先で福の神となり、日本各地で祀られるようになりました。

水子供養をする意味

水子供養は、さまざまな事情で生まれる前に亡くなってしまった赤ちゃんを供養するための行いです。一昔前までは水子の祟りを畏れて供養をすることも少なくありませんでしたが、近年ではそうした言説は薄れつつあります。現代の水子供養は、水子の安らかな眠りを祈ることで家族の辛さや悲しみを癒す意味合いが強くなりました。

水子供養は「供養」と名に付くとおり、仏教の考えに基づく行いです。また、寺院によっては執り行わないところもあるので、事前に調べておきましょう。

水子供養をする時期や頻度

水子供養には、お寺で儀式を営むものから自宅での手元供養までさまざまな形があります。故人を供養する通常の法要とは異なり、時期や頻度には基本的に決まりはありません。また、定期的に法要は設けず、寺院にある水子地蔵にお参りする形が一般的です。

水子の葬儀をする場合は母親の退院次第執り行います。葬儀を行わない場合も早めに供養するケースが多いようです。体調などに無理が無いよう、都合に合わせた日程で問題ありません。

水子に関する基本的な法的知識

妊娠期間中や出産時に赤ちゃんが亡くなってしまった場合、妊娠期間によって行政の手続きや火葬の対応が変わります。ここからは、水子に関する基本的な法的知識と手続きについて確認しておきましょう。

行政上の手続き

妊娠12週以降の死産は原則、7日以内に病院で発行される「死産届」または「死産証書」を役所に提出します。中絶手術を行う場合、母体保護法により通常妊娠22週目未満までと期間が定められていますが、12週目以降に処置をしたケースでは、死産届の手続きが必要です。

また、22週目以降の死産では、生まれてきた赤ちゃんにわずかに生の徴候が見られるケースがあります。その場合は法律上、出生したと判断されるため、「出生届」「死亡届」の両方の提出が必要です。

火葬に関すること

遺体を火葬するときも妊娠期間によって対応が変わります。日本の法律では、死後24時間を経過しなければ火葬できません。これは、仮死状態が見逃されるという万が一のケースを考慮して定められています。

この法律は死産にも当てはまりますが、適用されるのは妊娠24週以降の胎児です。24週未満に死産してしまった場合は24時間以内に火葬できます

遺骨は残る場合と残らない場合がある

死産となってしまった場合、赤ちゃんの体の大きさや妊娠期間によってはお骨が残らないケースも少なくありません。さらに、火葬炉は大人の遺体を想定して非常に高温に設定されているため、赤ちゃんは成人に比べてお骨が残りにくい傾向です。

遺骨の有無で供養の形も変わってきます。お骨が残った場合は菩提寺に納骨したり、手元に置いて自宅で供養したりと選べるので、家族の気持ちに沿う方法をとりましょう。

水子供養のお布施の目安

水子供養の際、僧侶にお渡しするお布施の額に決まりはありません。1万円~3万円を目安として用意するとよいでしょう。

ただし、水子供養にも火葬場でお経を上げる場合や自宅での読経、戒名の有無、寺院に永代供養を申し込むといったさまざまな形があり、ケースや地域によってお布施の目安も変わります。不安な方は事前にご住職に相談してもよいでしょう。

水子供養でのお布施に関するマナー

お布施の包み方や記名の方法、渡すタイミングなどお布施に関するマナーについて解説します。水子供養であっても、お布施にまつわるマナーは変わりません。ポイントを押さえて、親として失礼の無い振る舞いができるようお布施を用意しましょう。

お布施袋・封筒の選び方

お悔やみの気持ちを包むお香典と違い、お布施は僧侶に渡すお礼やお寺へのお供えといった意味を持つものです。不祝儀袋も使えますが、お寺に不幸があったわけではないので、厳密には最適な選択とはいえません。

お布施を包む際は白い無地の封筒が無難です。100円ショップや文房具店などでは「お布施」と表書きが印字されている封筒が手に入ります。地域性によって違いがあるので、不安な方は前もって確認しておきましょう。

お布施に書くこと・書き方

お布施を入れた封筒の表、上部分の中央には「御布施」と書き入れます。納める寺院から「水子供養料」など記入方法の案内があればそちらに従いましょう。

「お布施」など表書きの下部分には用意する方のフルネーム、または名字を記します。一般的に金額の記載は必要ありませんが、お寺によっては経理の関係で書くように案内していることもあるので注意しましょう。住所についても同様ですので、事前に確認しておくことをおすすめします。これらの記入は薄墨ではなく、黒の毛筆を用います。

連名で出すときの書き方

お布施の記名を夫婦連名にしたいという方もいるかもしれません。お布施でも一般的には香典と同じく世帯主の氏名のみを記入します。しかし、僧侶のお寺が妻の実家の菩提寺であるといった場合には、相手との関係性に応じて2人の名前を連ねて書いても問題ありません。世帯主の氏名を中央に書き、その左側に配偶者の名前のみを書きましょう。

お布施にふさわしいお札の状態と入れ

お布施を包むとき、お札に印刷された肖像画が封筒の表面を向き、金額が書かれている左側が袋の底に来るように入れておきます。

なお、香典などには使用感のあるお札を用意するのがマナーですが、僧侶へのお礼や寺院への寄進であるお布施は新札でも失礼にはなりません。

お布施の渡し方

水子供養の場合でも、葬儀や法要のときとお布施の渡し方に関するマナーは同じです。極力手渡しは避け、お布施袋の下に袱紗(ふくさ)を添えて差し出します。弔事で使う袱紗は、紫や紺といった寒色系の落ち着いた色のものです。渡すタイミングは法要が始まる前が適切でしょう。

水子供養の依頼先は大きく2パターン

水子供養をお願いしたいとき、依頼先は大きく分けて2パターンあります。菩提寺か、そうでない仏教寺院です。供養という概念は仏教の考え方によるものですので、いずれの場合も仏教方式での法要となります。

1.菩提寺があれば菩提寺に

ご先祖様と一緒に供養してもらえるだけでなく、自分が亡くなった後も離れずに済むという考え方から、菩提寺がある場合にはまずそちらに相談することが基本です。遺骨がある場合、菩提寺のお墓に納骨することもあるでしょう。その際、墓地内に石仏を別に建てて赤ちゃんを納骨するのが一般的ですが、希望がある場合は家族と一緒でも構いません。

2.菩提寺以外の寺院に依頼

菩提寺が無かったり、菩提寺が水子供養を行わなかったりするケースもあります。そうした場合には水子供養に対応している寺院を探して依頼しなければなりません。

菩提寺ではない寺院での水子供養はお墓がないため、水子地蔵のもとに卒塔婆を建てて供養するのが一般的です。

お寺に依頼しない供養の方法もある

水子供養はお寺での法要のほかにもいくつかの方法があります。ここでは代表的な例を紹介しますので、ご自身やご家族の考え方に沿った方法を検討してみましょう。

お寺に依頼しない供養の仕方

お寺に依頼しない水子供養には以下のような方法があります。

納骨のみ 先祖代々のお墓や共同墓地、個別墓地などへの納骨する。
自宅供養 自宅の仏壇に骨壷やお骨を加工したペンダントを置いて供養する。
散骨 お骨を海や陸に撒く慰霊の方法。粉骨などの手続きが必要。
神社での祈祷 基本的に水子供養を執り行わない神社でも、「水蛭子(日留子命)」を祀る神社では水子への祈祷・お祓い(おはらい)を受け付けているところもある。

供養の方法を理解して決めることが大切

供養の方法を検討する際は、その意味や意義について十分理解した上で決めることをおすすめします。寺院に供養をお願いしなかったことがいつまでも胸につかえてしまうケースもありますので、後悔を生まない選択をすることが大切です。

水子供養に期限はありません。赤ちゃんのお母さん、お父さんの気持ちや都合に合わせて日取りを決められるので、しっかりと考える時間を持つことができます。

親族の理解を得ておく

寺院に供養をしてもらわなかったことで、親族から責められてしまうケースもあります。こうした行き違いを防ぐためには、お互いの考えや気持ちをきちんと話し合う場を持ち、あらかじめ理解を得ておくことが大切です。

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まとめ

水子供養は赤ちゃんの冥福を祈るとともに、家族の気持ちを整理して未来を向くための大切な儀式です。通常の法要のように時期に定めは無く、方法によって費用も異なるので、自分の気持ちに寄り添う水子供養を選ぶことができます。

しかし、お布施の目安やマナーといった、押さえておきたい点もいくつかあることに注意しましょう。水子供養を行う際、判断に迷ったときはお気軽に「小さなお葬式」までご相談ください。宗派や地域性で異なるマナーに精通したスタッフが24時間365日、電話でサポートします。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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