満中陰の意味とは?満中陰法要の準備や流れを解説!

満中陰の意味とは?満中陰法要の準備や流れを解説!

満中陰とは四十九日の忌明け日、満中陰法要とは四十九日法要ということは、何となく知っている方も多いかもしれません。しかし、いざ自分が施主になったことを想像すると、どのような準備をするべきか、不安になることもあるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、満中陰法要の準備を現在進めている方や将来に備えたい方に向け、満中陰や満中陰法要の基礎知識を分かりやすく解説します。さらに、法要に必要なものや会場の準備、香典返しのマナーなどを具体的な情報もまとめました。基礎知識を身に付けて、満中陰法要に備えましょう。

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こんな人におすすめ

満中陰の意味を知りたい方

満中陰法要を控えている方

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満中陰とはどういう意味?

「満中陰」という言葉は関西地方をメインに使用されているため、聞き慣れない方もいるでしょう。基礎知識を知らないと、思わぬときに困ってしまうかもしれません。ここでは、満中陰の意味や中陰法要の内容などを、基本から分かりやすく解説します。

満中陰の意味は?

満中陰(まんちゅういん)とは、命日から49日目の忌明けの日を迎えたことを意味する仏教の言葉です。「忌明(きあけ、いみあけ)」や「尽中陰(じんちゅういん)」などと呼ぶこともあります。

命日から49日の間は「中陰(ちゅういん)」と呼ばれ、故人が次の生を受ける場所を決められるまでの期間です。この中陰が終わる(満たす)と、故人が成仏したと考えて忌明けとなります。このように満中陰は故人にとって重要な意味を持つことから、親族や知人を呼んで盛大に法要が行われることもあります。

満中陰の「中陰」の意味は?

中陰(ちゅういん)」は中有(ちゅうう)とも呼ばれ、古代インド仏教を受け継ぐとされる考え方です。中陰の間、故人の魂は天道・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道の6道をさまよいながら、生前の行いを調べられ、49日目に最終的な行き先が決められます。

この中陰の間、遺族は法要を執り行って、極楽浄土に行けるように供養します。こうすることで功徳が故人に及び、よりよい裁きが下ると信じられてきました。また、浄土真宗・真言宗では、遺族が仏教の教えを深め、悲しみから立ち直る期間であると考えられています。

中陰法要とは?

中陰法要とは、中陰の間に遺族が執り行う以下の法要の総称です。故人が7日ごとに生前の業を調べられるため、7日ごとに故人の冥福を祈って法要を実施します。ただし、現在は簡略化され、初七日と四十九日の法要のみにすることが一般的です。

法要 実施時期 ※命日=1日目 法要を行う理由
初七日(はつなのか・しょなのか) 7日目 三途の川を渡り、泰広王(しんこうおう)によって、生前の殺生を調べられるため
二七日(ふたなのか) 14日目 奪衣婆(だつえば)によって、生前の盗みを調べられるため
三七日(みなのか) 21日目 宋帝王(そうたいおう)によって生前の不貞を調べられるため
四七日(よなのか) 28日目 五官王(ごかんおう)によって生前の妄言(嘘)を調べられるため
五七日(いつなのか) 35日目 閻魔大王(えんまだいおう)によって生前の罪を判断され、六道のどこに行くか決められるため
六七日(むなのか) 42日目 変成王(へんじょうおう)によって生まれ変わりの条件(生き物の種類や場所など)を決められるため
七七日(なななのか) 四十九日(しじゅうくにち) 49日目 泰山王(たいざんおう)によって両舌(二枚舌)がないか調べられるため

満中陰と満中陰志の違いは?

満中陰志(まんちゅういんし)とは、通夜や葬儀で頂いた香典に対するお礼の品です。忌明けを済ませたことの報告と、参列や通夜に参列してもらったことへの返礼として用意します。したがって、49日間の中陰が終わり忌明けしたことを意味する満中陰とは、違う意味を持つ言葉です。

この満中陰志の意味合いや目的は、「香典返し」と同じと考えてかまいません。関西では満中陰志がよく使われ、関東では香典返しが一般的です。中国・四国・九州地方の一部では、「茶の子」とも呼ばれています。地域により名称が異なるため注意しましょう。

また、参列していただいたお礼として「粗供養品」を用意します。満中陰志は頂いた香典へのお礼、粗供養は参列へのお礼という意味があるため、別々に用意する必要があるでしょう。

満中陰法要に必要となる準備

満中陰法要(四十九日法要)を執り行うには、どのような準備が必要になるのでしょうか。初めて満中陰法要を行う方の中には、不安や疑問を持つ方も少なくありません。ここでは、遺族側の視点から4つのポイントを解説します。

1.日程を決める

満中陰法要(四十九日法要)の日程は、故人が亡くなった命日を1日目として49日目に設定します。ただし、関西では命日の前日を1日目と数える地域もあるので注意しましょう。満中陰法要を平日に行うと、仕事などで多くの方が法要に参加しにくくなります。そこで、前倒しの土日に設定するのが一般的です。

逆に、先送りの土日にするのはいけません。四十九日は故人の来世の行き先が決まり、この世の家を離れるときであり、満中陰法要をしていないと魂がさまようとされているからです。準備には時間がかかるため、葬儀後すぐに取りかかるとよいでしょう。

一部には「三月越し」を避ける風習もあります。例えば命日が1月31日であり、1月・2月・3月の中陰の後に、満中陰法要に臨む場合です。こうした法要は、「四十九日(始終苦)が三月(身に付く)」という連想から、避けたほうがよいと考える方もいます。その場合、満中陰を三十五日で切り上げます。

2.僧侶に連絡をする

僧侶(お坊さん)には、満中陰法要でお経を上げてもらいます。日取りを決めたら早めにお寺、僧侶に連絡しましょう。お盆やお彼岸などはお坊さんの繁忙期にあたり、予約が取りにくい時期です。また、お寺の年中行事などもあるため、早めに連絡することをおすすめします。

なお、お布施は満中陰法要の当日、一般的には読経が終わって僧侶が帰る際に手渡します。場所によっては、お車代、御膳料も必要になるため準備しておきましょう。

3.案内状を送付する

法要の日程が決まったら、親戚や知人に案内状を送ります。当日の料理や返礼品の手配のために出欠席を取る必要があるので、返信用はがきを同封するか、往復はがきを用いましょう。

現在では、近しい親族や友人には、電話や電子メールで連絡することも一般的になりました。マナー違反にならない程度に、負担が少ない方法も取り入れましょう。

4.法要会場を手配する

法要会場の手配もしておきます。満中陰法要が執り行われるのは、お寺、自宅、セレモニーホール・ホテルなどです。場所の決まりはないので、親族・知人が集まりやすい会場を選びましょう。

その他、お斎の内容とおおまかな席順、返礼品を決めます。席順は会場で親族や知人を上座・下座に案内する際に必要です。故人との関係が分からないなど迷ったときは、年長者から上座に案内するとよいでしょう。

満中陰法要を行える場所は?

満中陰法要は重要な儀式のひとつですが、先祖代々の墓のあるお寺や自宅でなく、交通アクセスのよい施設を選ぶことも一般的です。ここでは、満中陰法要の場所を上手に選びたい方に向け、お寺、自宅、セレモニーホール・ホテルの3つに分けて、それぞれの特徴を解説します。

お寺(菩提寺)

菩提寺(ぼだいじ)とは、先祖のお墓や位牌があるお寺のことで、菩提所(ぼだいしょ)や檀那寺(だんなでら)とも呼ばれます。お寺であれば、満中陰法要に必要な道具が揃っているので、スケジュールの都合があえばいつでも儀式を行えるでしょう。また、法要の後に、納骨や納骨式を行えるのも特徴です。

菩提寺にお世話になっているお坊さんがいれば、何かと相談に乗ってもらえて安心でしょう。また、故人の冥福を供養する場にふさわしいと考える方もいます。一方、菩提寺の場所によっては交通の便が悪いなどで、親族や知人が集まりにくいことがあるのが、デメリットです。

自宅の仏間

自宅に親族や知人、僧侶を呼んで満中陰法要を行う方法です。大規模な法要はできませんが、小規模で家庭的な雰囲気が出やすいのが特徴でしょう。また、法要会場を手配する必要もありません。

一方、法要に必要な仏壇や供物台、卒塔婆などを自分で手配する必要があります。また、会食の料理なども準備しなければならないため、施主側の負担が大きいのがデメリットです。

セレモニーホール・ホテル

参列者が多い場合は、セレモニーホールやホテルを選ぶ方も増えています。これらの施設は交通アクセスのよい場所にあることが多い上、会場の規模を自由に選べます。また、駐車場に関しても心配ありません。

特に、法要を専門にしているセレモニーホールでは、日程や儀式内容などについて、知識が豊富なスタッフに相談できるのが大きなメリットです。また、満中陰法要の返礼品の手配を一緒にできるところもあります。

満中陰法要のお供えを準備するのは?

満中陰法要で仏具以外に供えるものは、以下の通りです。施主側と参列者側でそれぞれ準備するものが違うので、基礎知識として知っておきましょう。

準備するもの 準備する側 備考
仏飯(ぶっぱん) 施主側 法要当日の朝に準備または交換
お水 施主側 法要当日の朝に準備または交換
線香・ろうそく 施主側 香りが強くないものを選ぶのが一般的
供花 参列者または施主側 キク・ユリ・胡蝶蘭など白を基調とした花が一般的。プリザーブドフラワーも用いられる
お供え物 参列者側 線香・ろうそく、果物や缶詰の詰め合わせ、菓子折りなど。御供物料として金銭を渡すこともある

なお、満中陰法要までの中陰の間は、自宅に遺骨や位牌を置くことになります。これらを飾る祭壇を「後飾り(あとかざり)」と呼びます。関西では「中陰壇(ちゅういんだん)」と呼ぶことが一般的です。後飾りは、以下の表を参考に整えましょう。

遺影・遺骨 上段
仮位牌(白木位牌) 3段の場合は中段、2段の場合は上段
線香台・香炉・燭台 下段
仏飯・お水 下段

満中陰法要当日の流れ

満中陰法要当日の一般的な流れは以下の通りです。

1. 施主の挨拶
施主(法要費用を負担した方で、通常喪主)が、忙しい中集まってくれたことや本日まで支えてくれたことに対する感謝、四十九日を無事迎えられたことなどを伝えて挨拶とします。

2. 僧侶の読経
僧侶がお経を上げます。時間は20分~30分ほどです。

3. 参加者の焼香
施主から焼香します。その後の焼香は上座から下座の席順で進むのが一般的です。

4. 僧侶の法話
焼香後、僧侶の法話を聞きます。納骨式がない場合は、法話後に僧侶が退出します。最後に、施主が挨拶して法要は終了です。

5. 法要後に会食
お寺の一室やセレモニーホールの会食所などに移動して会食を行います。

満中陰法要にあわせて納骨式を行う場合も少なくありません。この場合は、僧侶の法話後に参加者全員で墓前に移動し、納骨式を執り行います。納骨式の流れは以下の通りです。

1.施主(喪主)挨拶
2.僧侶読経
3.お墓を清めて納骨
4.再度僧侶が読経を行い、参列者は焼香をする

納骨式の後は、場所を移動して会食に移るのが一般的です。

満中陰までに用意しておきたい香典返し(満中陰志)のマナー

香典返し(満中陰志)は、満中陰までに準備します。手配には時間がかかるため、忘れずに早めに準備しておきましょう。ここでは、香典返しの選び方や挨拶状の書き方などを解説します。

半返しにする

香典返し(満中陰志)は、受け取った香典の額の半額を返す「半返し」が一般的です。仮に親族から1万円を受け取ったなら、5,000円相当の香典返しを贈ります。

ただし、香典の額が大きい場合は、半返しではなく3分の1程度を目安にしても問題ありません。金銭的な援助を込めて高額の香典を渡すこともあるため、相手の気持ちを考えて柔軟に対応することが大切です。

消え物を選ぶ

香典返しは、「消え物」を選ぶのがマナーです。例えば、お茶やお菓子、海苔など、日持ちして食べてなくなる食品などがよいでしょう。またタオルや石鹸などの、もらって困らない日用品も適しています。

遠方からの参加者がいる場合は、これらの中から軽くてかさばらないものを選ぶなど配慮しましょう。近年では、参加者に好みのものを選んでもらえるカタログギフトも一般的になってきました。

逆に肉や魚などは「四つ足生臭もの」と呼ばれ、法要にふさわしくない贈物として避けられています。また、慶事の返礼品として選ばれるお酒や昆布、鰹節などもふさわしくありません。

挨拶状を添える

香典返しには、挨拶状を添えます。挨拶状は、主に以下の内容を踏まえて構成しましょう。実際には、挨拶状は業者に依頼するか型どおりの文面をアレンジして作るため、それほど難しくありません。

・頭後(謹啓、拝啓など)
・法要に参加してくれたことへのお礼
・四十九日法要を終えたことの報告
・戒名のお知らせ(戒名があるときのみ)
・直接挨拶できないことのお詫びと、満中陰志として受け取ってほしい旨
・結語(敬白、敬具など)
・日付と施主の名前

掛け紙をかける

満中陰志を贈る際は、掛け紙をかけるのがマナーです。「のし」は慶事に使う言葉のため、注意しましょう。掛け紙のマナーは以下の表を参考にしてみてください。

関西 関東
掛け紙 無地、または蓮が描かれたもの
水引 黄白色の結びきり 黒白の結びきり
表書き 満中陰志
表書きの名前 施主の氏名
濃墨または薄墨

関東・関西の違いは、あくまで傾向や目安です。また、地域や宗派によって慣習が違うこともあるため、不明な点は親族や業者に確認しましょう。

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まとめ

満中陰は四十九日の忌明けの日を迎えたことを意味し、満中陰法要は四十九日法要のことです。名称は異なるものの内容に大きな違いはないため、用語の意味や準備しておくべきもの、儀式の流れなどを知っておけば、滞りなく法要を執り行えるでしょう。

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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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