四十九日法要と百か日法要は一緒に行っても良い？流れや費用についても解説

四十九日法要・百か日法要とは

人は逝去すると、仏の住む極楽浄土を目標にして49日間の旅に出るとされています。その間、一週間ごとに閻魔による裁きが行われ極楽浄土へ行けるかがきまります。

判決をよいものにするためには、一週間ごとに現世から供養をすることが重要とされています。そして、最終判決が下される49日目に盛大に法要をおこなって故人を供養するのが一般的です。

また、四十九日は「忌明け（きあけ）」とも呼ばれます。故人のために祈り、穢れを祓う期間が終了して普段の生活に戻るために区切りをつける日とされています。

・四十九日法要
仏教では「満年齢」による数え方をします。100日目までは命日を1日目として数えるため、四十九日法要は命日から数えて48日目に実施されることになります。命日の翌日から数えてしまうと1日ずれてしまうので、四十九日の日ぴったりに法要を行いたい方は注意が必要です。

・百か日法要
百か日法要は、忌明け後に初めて行われる法要です。「卒哭忌（そっこくき）」とも呼ばれ、悲しみに区切りをつける日とされています。

四十九日法要と百か日法要は一緒におこなってもよいのか？

程調整が難しく法要の日をきめられない場合もあります。その場合は、四十九日法要と百か日法要を一緒におこなっても問題ありません。

ただし、法要は期日を超えて実施することはできません。四十九日法要と百か日法要を同時に行う場合は、四十九日の日に合わせることになるので注意が必要です。

四十九日法要の準備

四十九日法要のために遠方から訪れる方もいるので、法要の前に案内状を送ったり連絡を取ったりしましょう。相手の都合を考えて、なるべく早めに連絡すると親切です。また、僧侶にも連絡をして読経のお願いをします。菩提寺がない場合は、インターネットで僧侶を手配できるサービスを利用するのも一つの手段です。

案内状を出す

四十九日法要を行うことがきまったら、出席してほしい方に案内状を出しましょう。

身内しか招待しない場合は、連絡を電話で済ませるケースもあります。しかし、身内以外の方を呼ぶ場合は案内状を出して正式な方法で招待するのが賢明です。案内状を出す際は、法要が行われる1ヶ月前までに相手に届くように手配しましょう。

「句読点を用いないことで法要が滞りなく行われる」という考えから、案内状の文章には句読点を使用しません。句読点の代わりに1文字空けることで、文章が読みづらくなることを避けます。

案内状の内容は、以下の通りです。

・逝去した方の氏名
・法要を行う日時
・法要を行う場所
・会食の有無
・連絡先
・出欠の回答期限
四十九日法要の案内状の書き方については、こちらの記事をご参照ください。

宗教者を手配する

宗教者とは、仏教であれば僧侶や住職、キリスト教であれば神父や牧師のことを指します。四十九日は仏教の行事ですので、基本的には僧侶もしくは住職を呼びます。

法要の直前に連絡すると都合が合わない可能性があるので、日程がきまったらなるべく早めに連絡しましょう。

お寺とお付き合いのある方
菩提寺（ぼだいじ）とは、先祖代々のお墓のあるお寺のことです。菩提寺がある場合には、菩提寺に連絡をして、読経の依頼を行いましょう。

お寺とお付き合いが無い方
菩提寺が無い場合には、知人縁故からお寺を紹介してもらう方法や、葬儀の際にお世話になったお寺に相談する方法があります。
その他最近では、インターネット上でお坊さん手配サービスを利用する方も増えています。
小さなお葬式でも寺院手配サービスを提供しています。法要や納骨を依頼するお寺の手配に困ったときは、ぜひご相談ください。法要のみのお付き合いとなるお寺のご紹介も可能です。

お寺の都合によっては希望日に添えない場合もあるため、1ヵ月～2週間前を目安に寺院手配の予約をすることをお勧めします。

四十九日に行う儀式

四十九日は頻繁に訪れるものではないので、どのような儀式をおこなうのかわからない方もいるでしょう。ここからは、四十九日に行う儀式について解説します。

四十九日法要

逝去した方が閻魔からよい判決をもらえるように現世から供養する「四十九日法要」を行います。出席者の範囲にきまりはありませんが、身内の方々を招いて実施するのが一般的です。

納骨法要

四十九日までは、火葬で骨壺に収めた遺骨を自宅に保管している方も多いでしょう。一般的に、遺骨は四十九日を迎えたタイミングでお墓に納められます。このタイミングで納骨を実施しないのであれば、一周忌~三回忌までにおこなうようにしましょう。また、納骨の際におこなう法要を「納骨法要（納骨式）」と呼びます。

開眼法要

仏壇やお墓を新しく建立する際には「 開眼法要（かいげんほうよう）」を行い、故人の魂を宿します。四十九日には、葬儀で用いた仮の位牌である「白木位牌」から本位牌に変更するため、開眼法要を行うことになります。

御斎

すべての法要が終了すると、会食の場が設けられることがあります。法事後に行われる会食は「御斎（おとき）」と呼ばれ、出席者や僧侶が食事をしながら逝去した方を偲びます。

四十九日法要の流れ

四十九日法要のおおまかな流れはある程度きまっています。法要の流れを理解していないと、常識はずれだと思われる恐れがあるので注意が必要です。ここからは、四十九日法要の流れについて解説します。

1. 僧侶の入場

四十九日法要は、僧侶の入場から始まります。親族はあらかじめ会場の中で待機しておきましょう。

席順は、僧侶の真後ろに喪主となる方が座ります。続いて、逝去した方と関係が深い順番に座ります。

2. 読経

僧侶の挨拶のあとは、読経が始まります。読経の間は静かに耳を傾けましょう。読経の時間は30分程度です。

3. 焼香

出席者は僧侶の読経中に焼香を行います。焼香は最初に喪主が行い、その後逝去した方と関係が深かった方から順番に焼香をします。

焼香の作法は会場の規模や様式によって異なります。不安な場合は、事前に確認しておくことをおすすめします。

4. 法話

最後の方が焼香を終えると、僧侶による法話が始まります。仏教の教えに基づく話をわかりやすく話してくれるので、静聴しましょう。

5. 納骨

法話が終わると納骨に移ります。四十九日法要の際に納骨をしない場合は、別日に行うことも可能です。

四十九日法要のお布施

四十九日法要のお布施の金額は定められていません。葬儀でお布施を渡している場合は、その10分の1の金額が目安となるでしょう。お布施の相場は地域やお寺によっても異なるので、事前に調べておくことをおすすめします。

会食の場を設けなかったり、僧侶が一緒に食事をしなかったりする場合は「御膳料」をお布施とは別途で用意します。お寺とは別の会場で法要を行う場合は「御車代」を包むのがマナーです。

四十九日法要にかかる費用やお金

四十九日法要を行うには、ある程度まとまったお金が必要になります。おおよその予算を把握していないと、お金が足りずに慌ててしまう可能性があります。

ここからは、四十九日法要の際に必要な費用やお金について解説します。

会場の費用

ホテルやセレモニーホールなど、自宅以外で法要を行う場合は会場費が発生します。会場費は、会場の規模や会食の有無によって変動します。

会食費用

会食の場を設けるのであれば、食事を用意するための費用が発生します。品数やメニューによって費用は変動しますが、目安は1人につき3,000円~1万円程度でしょう。

また、出席者の数が多いと提供する食事の量も増えます。出席人数が確定しているのであれば、大体の会食費用を割り出すことができます。

香典返しの費用

香典をいただいた場合は、香典返しを行います。香典返しは、いただいた香典の半分もしくは3分の1程度の金額の品物をお返しするのが一般的です。

百か日法要の準備

ここからは、百か日法要の準備について解説します。百か日は忌明け後初めての法要なので、不備のないように余裕を持って準備しましょう。

日程の決定

命日から数えて100日目が百か日となりますが、この日ぴったりに百か日法要を行う必要はありません。ただし、法要の日程は先送りにしてはいけないとされています。百か日当日に法要を行うことが難しい場合は、日程を前倒しにして執り行う必要があります。

日程がきまったら、次に招待する方をきめます。その後、案内状などを用いて連絡をしましょう。

会食の準備

百か日法要後に会食の場を設ける場合は、食事の手配が必要です。会場が自宅以外であれば御斎を準備しますが、自宅で法要を行うのであれば仕出し弁当などを用意してもよいでしょう。

喪主の挨拶

喪主は、法要の最初と最後に挨拶をします。出席者や僧侶に対して感謝の意を述べたり、法要後の会食の有無についてお知らせしたりすることが目的です。法要当日に慌てないためにも、挨拶の内容は事前に考えておきましょう。

百か日法要のマナーや持ち物

百か日法要に出席するのであれば、マナーを守って臨みたいものです。会場によって持参するものも異なるので、事前に確認しておくことをおすすめします。ここからは百か日法要のマナーと持ち物について解説します。

服装

百か日法要では、喪服を着用します。子供や学生の場合は、制服や暗い色の洋服を着用しましょう。

持参するもの

法要に参加する際に持参するものは以下の通りです。

自宅で法要を行う場合は、線香も用意する必要があります。

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まとめ

人が亡くなってから実施される法要の中に、「四十九日法要」と「百か日法要」があります。親族が離れて暮らしていて集まるのが難しい場合は、二つの法要を同時に行うことも可能です。同時に行う場合は、四十九日の日に法要を行う必要があることを覚えておきましょう。

四十九日法要や百か日法要について疑問やお悩みをお持ちの方は、小さなお葬式にご相談ください。僧侶を手配する代行サービスのご紹介や、専門知識が豊富なスタッフがお悩みに寄り添いながら親身にアドバイスします。