盆提灯が持つ意味や役割は?選び方やマナーについて解説!

盆提灯が持つ意味や役割は?選び方やマナーについて解説!

毎年お盆に飾る盆提灯ですが、その意味や役割について詳しく知らない方は多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、盆提灯の意味、選ぶポイントやマナー、保管方法などについて解説します。盆提灯について正しい知識を身につけて、お盆に故人や先祖の魂を自宅に迎え入れる準備を行いましょう。

お寺とお付き合いの無い方に向けて、お坊さん手配の便利なサービスも紹介しています。ぜひ参考にしてください。

こんな人におすすめ

盆提灯の意味を知りたい方

新盆の「白提灯」について知りたい方

盆提灯の種類を知りたい方

このままWEBで調べたい方
小さなお葬式についてもっと知る
このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
事前準備をすすめたい方 喪主が必ず読む本プレゼント 資料請求する(無料)
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
法事・法要の寺院手配|法事・法要なら「てらくる」
法事・法要の寺院手配|法事・法要なら「てらくる」

盆提灯とはどんなもの?意味や役割は?

お盆に飾る盆提灯とはどのようなものであり、何のために飾るものなのでしょうか。

ここからは盆提灯の特徴、意味や役割、また、通常の盆提灯と「白提灯」との違いについても解説します。

盆提灯の特徴

「盆提灯」とは、毎年お盆期間中に自宅の玄関先や仏壇の前に飾る提灯です。

盆提灯は、一般的に対にして飾ります。盆提灯を飾る数に決まりはありませんが、地域によってはたくさんの提灯を飾るところもあります。地域の習わしなど確認しておくとよいでしょう。

盆提灯の意味や役割

盆提灯は、故人や先祖の魂が迷わず自宅に帰ってくるための目印として飾ります。また盆提灯には、お盆が始まる際の故人の道しるべとなる「迎え火」と、お盆が終わる際の魂を送り出す「送り火」としての大切な役割もあります。

さらには、故人の冥福を祈り、感謝の気持ちを込めたお盆の供養を表す意味もあります。仏壇や盆棚の前、玄関先などに飾ることで、故人や先祖の魂を大切に思う気持ちが込められているといえるでしょう。

白提灯との違い

白提灯は、新盆(初盆)のときにだけ飾られる盆提灯です。新盆(初盆)は、故人が亡くなって四十九日の忌明け後に、初めて迎えるお盆のことを呼びます。

新盆(初盆)では、故人の魂が初めて自宅に帰ってくる機会となるため、魂が道に迷わないようにという願いを込めて、玄関先に白提灯を吊るします。白提灯は「白紋天提灯」とも呼ばれ、「清浄無垢の白で故人の魂を迎える」という意味から白木製の吊り下げ型のものが主流となっています。

盆提灯が対で飾るのに対して、白提灯は1つだけあればよいとされています。新盆(初盆)を迎えた家へ、故人と親しかった方や親族が盆提灯を贈る習わしが残っている地域もあります。

絵柄の入った盆提灯は毎年飾りますが、白提灯は新盆(初盆)の間だけ飾るものなので、新盆が終わるとお寺に納めてお焚き上げをしてもらいましょう。

初盆法要のお坊さん手配初盆法要のお坊さん手配

盆提灯を飾る時期や期間は?

盆提灯を飾る時期は、基本的には、迎え火から送り火までのお盆の間です。もともとは盆の入りと呼ばれるお盆の初日に、実際に玄関先で迎え火として火を焚き、その火を使って盆提灯を灯しました。またお盆の最終日には、盆提灯から火をとって送り火を焚いていました。

現在では、電球式の提灯が多いですが、飾る時期は変わりません。盆の入りである8月13日、地域によっては7月13日までに準備を整えておき、その日の夕方に灯りを灯しましょう。その後、盆明けとなる8月16日、地域によっては7月16日まで灯し続けるのが一般的です。

盆提灯の主な種類

盆提灯には、上から吊るすものと下に置くもの、さまざまなタイプのものがあります。どのタイプも盆提灯としての意味合いは同じなので、飾る状況を考えた上で、自宅にふさわしいものを選びましょう。

ここからは主な盆提灯として、8種類の提灯を紹介します。

大内行灯

大内行灯とは、足が3本ある置き型の盆提灯の1つで、提灯の上部には雲手が付いています。「大内」とは、皇居の内裏を指すことから「大切な場所に置く行灯」との意味が込められているといわれています。

飾り方は火袋の絵柄が正面にくるように飾ります。仏壇の左右に対に置くのが一般的ですが、決まりはありません。

家紋を入れるタイプもありますが、その場合は出来上がるまでに2週間~3週間かかるため、余裕を持って注文しておきましょう。

切子灯籠

浄土真宗で飾られるのが、切子灯籠です。切子灯籠とは、角を落とした多面体の火袋を持ち、下部に紙などを垂らした吊り灯籠をいいます。多面体には、悪霊を祓う役割があるといわれています。

浄土真宗では、お盆に故人の魂が戻ってくるという考えがないため、盆提灯を飾る習慣もありません。そのため、白紙・赤紙・紺紙を使用した切子灯籠をお盆の時に飾ります。

御所提灯

御所提灯とは、壺の形をした、上から吊るすタイプの提灯です。岐阜県の美濃和紙を用いて作られていたので、「岐阜提灯」とも呼ばれています。

家紋入りのものと、家紋が入らないものがあります。家紋入りのものを作るときは、納期に余裕を持って注文しましょう。

御殿丸

御殿丸は、主に九州地方、山陰・山陽地方、茨城県などで使われている提灯です。吊り提灯の1つで、岐阜提灯よりも幅広で丸い球状の火袋を持ち、手坂と下輪に房を付けるのが特徴です。仏壇や祭壇の両脇に天井から吊り下げて飾ります。

住吉行灯

住吉行灯は、主に九州地方、山陰・山陽地方、茨城県などの北関東地方などで使われている提灯です。円筒形の長細い上から吊るすタイプの提灯です。九州、博多の住吉町で使われはじめたことから、こう呼ばれるようになりました。仏壇の両側に吊るして飾ります。

回転行灯

回転行灯とは、置くタイプの盆提灯です。盆提灯の明かりが灯る、表面のところを火袋といいます。明かりを灯すと、電球の熱による上昇気流で自然に回転し、美しい絵柄が変化して火袋に映し出されるのが特徴です。

回転霊前灯

回転霊前灯とは、置くタイプの盆提灯であり、回転行灯を小型にしたものです。回転行灯と同様に、明かりを灯すと電球の熱による上昇気流で自然に回転し、絵柄が変化して火袋に映し出されます。

小型なので棚の上に飾ったり、モダン仏壇や小型仏壇に飾ったりするのにぴったりです。

白提灯(新盆用)

白提灯(新盆用)は御所提灯の1つであり、新盆(初盆)のときにだけ飾られる白い盆提灯です。仏壇や盆棚の前、玄関先などに置いて、初めて自宅に帰ってくる故人のための道しるべとして飾ります。

新盆(初盆)が終わったら、かつては自宅で送り火と一緒に燃やしていました。現在では自宅で燃やすのは難しいため、お寺に納めるケースが多くなってきています。

盆提灯を選ぶポイントは?

盆提灯は種類も多く、さまざまな絵柄や素材のものがあります。材質や装飾によって価格も異なるため、どのような盆提灯にすればよいのか迷ってしまう方も多いかもしれません。

ここからは盆提灯を選ぶポイントについて解説します。

柄の有無で選ぶ

盆提灯には、柄入りのものと柄の入っていないものがあります。親族や知人が盆提灯を贈る場合は、一般的に絵柄の入った盆提灯を選びます。毎年使えるように、故人が好きだった花などの絵柄が好まれます。

ただし、新盆(初盆)のときにだけ飾られる白提灯は1度しか使わないので、各家庭で準備するのがおすすめです。

絵柄で選ぶ

絵柄の技法を見て提灯を選ぶのもおすすめです。盆提灯に絵柄を描き入れる技法には、「描き絵」「摺込み絵」「プリント」などの種類があります。「摺込み絵」とは、岐阜提灯の伝統的技法の1つと言われており、型紙を使って和紙に着色していくものです。

提灯の絵柄には、桔梗や菊などの植物が多く用いられます。特に岐阜提灯は有名で、熟練した職人の手によって作られる伝統工芸品となっています。美濃和紙に清涼感のある秋草、自然の風景などの優美な絵柄が描かれています。

素材や材質で選ぶ

盆提灯は素材や材質で選ぶのもよいでしょう。盆提灯の火袋の素材は、「和紙」「絹」が使われることが一般的です。和紙張りのものは幽玄な雰囲気となり、絹張りのものは光が通りやすいので明るい雰囲気になるといわれています。

絹張りには二重張りの製品があり、内張り・外張りの二重の火袋となり、より柔らかい光のイメージとなります。また和紙にしても、手漉き、機械漉きのものなど種類があります。

提灯の上下に付く輪である「口輪」の素材には、木、竹、プラスチック、紙などが使われています。足の付いた提灯の場合、足は木材かプラスチックで作られていることが多いでしょう。

価格で選ぶ

盆提灯は、価格の高低差が大きいものです。数千円~数万円のものが主流ですが、中には100万円くらいのものもあります。

この価格差は、火袋や口輪の素材の違いにより生じます。例えば、足が木製で火袋が絹製の大内行灯は比較的高額ですが、足がプラスチック製であることが多い回転行灯は比較的安価な傾向があります。予算に合った価格のものを選びましょう。

盆提灯の飾り方や片付け方のマナー

実際にお盆になり盆提灯を飾る場合には、どのようにしたらいいのでしょうか。しきたりを踏まえて、きちんと故人をお迎えしたいものです。

盆提灯の飾り方、片付け方のマナーについても解説します。

盆提灯を飾る方法

盆提灯は、盆棚の前に置き、対になるように一対や二対で飾るのが一般的ですが、飾る数に決まりはないため、盆提灯を一対以上飾っても問題ありません。

盆棚がない場合には、仏壇の前に置いたお供え物の周りに盆提灯を置きます。新盆(初盆)の場合には、盆提灯の他に、玄関先、窓際、仏壇の前などに白提灯を1つ吊るします。

電球式の盆提灯であれば、電源をつなげれば明かりが灯ります。本来はろうそくに火をつけ使用しますが、近年では安全を考慮したろうそく電池灯を使用するものが増えています。

盆提灯を片付ける方法

白提灯以外の絵柄の入った盆提灯は毎年飾るものなので、お盆が終わったら片付けましょう。火袋をよくはたき、部品をきれいに拭いてから箱に入れて保管しましょう。防虫剤を一緒に入れておくと、虫食いの心配がなくなり安心です。

白提灯の場合は、お焚き上げが本来の形ですが、最近は一部だけを燃やして、あとは各自治体の指示に沿って処分するケースも多くなっています。
初盆法要のお坊さん手配初盆法要のお坊さん手配

盆提灯は保管してもよい?保管方法は?

お盆に飾った盆提灯は、保管しておいて、翌年また飾ってもよいものなのでしょうか。また、どのように保管しておけばよいのでしょうか。

絵柄が入っているなら毎年使ってもよい

盆提灯には、絵柄が入っていたり色が付いていたりするものと、絵柄の入っていない白提灯があります。絵柄入りのものか、色が付いている盆提灯であれば、きれいに保管しておいて、毎年飾ってもかまいません。

もしも盆提灯をいただき過ぎて飾りきれないような場合には、一部だけを使用し、年ごとに飾るものを変えてもよいでしょう。

盆提灯を保管するには

盆提灯の保管方法は次の通りです。和紙製の盆提灯は、刷毛などで丁寧に払って埃や汚れを落としましょう。部材を外して分解し、部品ごとに袋に入れるのがおすすめです。袋には穴を開けて、通気性をよくしておきましょう。

新聞紙でくるんで、防虫対策として箱の中に防虫剤も一緒に入れておきます。高温多湿なところで保管すると提灯が傷んでしまうので避けましょう。

盆提灯を処分する方法は?

盆提灯は、本来であれば自宅の庭で燃やす「お焚き上げ」という方法で処分されてきました。しかし近年では住宅事情や近隣への配慮の点から難しくなっています。そのため完全にすべてを燃やしてしまうのではなく、盆提灯を塩でお清めして手を合わせたあと、火袋の一部を小さく切り取って燃やします。残りは各自治体の指示に沿って処分しましょう。 火を使うことが難しい場合はお清めだけでも問題ありません。

菩提寺がある場合には、お寺に納めてお焚き上げをしてもらえることもあるので、相談してみましょう。

「喪主が必ず読む本」無料プレゼント中

「小さなお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「喪主が必ず読む本」をプレゼントいたします。

病院から危篤の連絡がきたときの対応方法や、親族が亡くなったときにやるべきこと、葬儀でのあいさつ文例など、喪主を務めるのが初めてという方にも役立つ情報が満載です。

いざというときの事前準備にぜひご活用ください。

喪主が必ず読む本

全員に「喪主が必ず読む本」プレゼント 無料資料請求はこちら

「小さなお葬式」で葬儀場・斎場をさがす

小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。

まとめ

この記事では、盆提灯の意味や役割、選び方やマナーについて解説しました。また、絵柄や色のついた盆提灯は毎年飾るため、適切に保管しておくことをおすすめします。盆提灯を適切に用意し、故人や先祖の魂を自宅にお迎えしましょう。

小さなお葬式では、葬儀に精通した専門のスタッフが、24時間365日通話料無料でご連絡をお待ちしております。葬儀のお悩みごとだけでなく、盆提灯や盆飾りに関する疑問についてもお気軽にご相談ください。
法事・法要の寺院手配|法事・法要なら「てらくる」法事・法要の寺院手配|法事・法要なら「てらくる」

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
運営会社についてはこちら

このままWEBで調べたい方
小さなお葬式についてもっと知る
このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
事前準備をすすめたい方 喪主が必ず読む本プレゼント 資料請求する(無料)
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
小さなお葬式LINE公式アカウント
小さなお葬式LINE公式アカウント

この記事をシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line