浄土真宗の仏壇には、教義に基づいて、お供えするものやお供えしないものが定められています。正しい知識を身に付けておけば、不安に思うことなくお供えできるでしょう。そこでこの記事では、浄土真宗の仏壇の飾り方やお供えについて詳しく解説します。
<この記事の要点>
・浄土真宗の仏壇は極楽浄土を表現した金仏壇で、法名軸を飾り過去帳を置く
・浄土真宗では、故人のためではなく阿弥陀如来への感謝の気持ちを込めてお供えする
・仏壇にはご飯や水入れ、ろうそく、線香などを供えるが、水はお供えしない
こんな人におすすめ
浄土真宗の仏壇のお供えについて知りたい人
浄土真宗の仏壇の飾り方について知りたい人
仏壇にまつわる浄土真宗の教えについて知りたい人
浄土真宗の仏壇には、教えに沿った特徴があります。極楽浄土を表していること、位牌を置かないことについて解説します。また、浄土真宗本願寺派と真宗大谷派の仏壇の違いも紹介します。
伝統的な浄土真宗の仏壇は金仏壇です。阿弥陀如来がいる極楽浄土を表現しているため、金箔や金具を用いた、きらびやかな色彩になっています。
浄土真宗の根本経典とされる「浄土三部経」の1つである「仏説阿弥陀経」の中では、極楽浄土の様子が「池の底には金の砂が敷いてある」などと描写されています。
浄土真宗の教えによると、阿弥陀如来に帰依すれば、亡くなったらすぐに極楽浄土に往生できます。そのため、魂の宿るところである位牌は必要とされません。
仏壇には位牌を置かず、法名軸という掛け軸を飾ったり、法名などを記載した「過去帳」を置いたりします。
浄土真宗の代表的な宗派として、浄土真宗本願寺派と真宗大谷派があります。それぞれの仏壇は、本山の形式にならって形が異なる点に注意しましょう。
浄土真宗本願寺派では、本山である西本願寺にならって、一重屋根で内部も柱も金箔張りの仏壇が好まれます。
真宗大谷派では、東本願寺にならって、二重屋根で内部は金箔張りで、柱は黒漆塗りの仏壇が好まれると覚えておきましょう。
仏壇は宗派によって飾り方が異なります。浄土真宗の場合には、どのような向きで置けばよいのでしょうか。また、本尊の祀り方、お供えや過去帳の配置についても解説します。
仏壇を置く向きにきまりはありません。どの向きに置いたとしても、阿弥陀如来は見守ってくれるとされています。
ただし、伝統的には仏壇を東向きに置くのが良いとされています。極楽浄土は西方にあると考えられているため、西に向かって手を合わせることになるからです。
仏壇の最上段には、本尊である阿弥陀如来の仏像か掛け軸を祀ります。掛け軸の場合は、阿弥陀如来の後光が8本のものは浄土真宗本願寺派で、6本のものは真宗大谷派で用いられます。
脇侍については、浄土真宗本願寺派では、向かって右側に親鸞聖人、左側に蓮如上人の掛け軸を安置するのが基本です。また、真宗大谷派では、向かって右側に「帰命尽十方無碍光如来」という「十字名号」を、左側に「南無不可思議光如来」という「九字名号」を安置します。
最上段に本尊を祀り、その下の段に、ご飯や果物やお菓子などのお供え物を置きます。さらにその下の段に、位牌の代わりとなる過去帳を安置しましょう。ただし、過去帳は普段は仏壇の引き出しにしまっておき、月命日などに飾る場合もあります。
浄土真宗に特有の教えに基づいて、仏壇のお供えに関する注意点がありますので理解しておきましょう。何気なくお供えしている人がいるかもしれませんが、改めてお供えする意味について考えてみましょう。
浄土真宗の場合には、亡くなった人はすぐに極楽浄土に往生しています。故人の魂が宿った位牌などもありませんので、仏壇は、本尊である阿弥陀如来を祀る場所です。つまり、お供えも故人のためにするのではなく、阿弥陀如来への感謝の気持ちを込めてします。
浄土真宗においては、極楽浄土では、功徳のある水が豊富に湧き出ていると考えられています。故人は浄土に往生しているため、喉が乾くことはありません。そのため、現世の水をお供えする必要はないとされています。
浄土真宗では水をお供えしなくていいと説明しましたが、どのようなものをお供えすればよいのでしょうか。お供えするものとして、ご飯、華鋲、ろうそく、お香について解説します。
ご飯は、炊き立てのものを朝にお供えするのが基本です。浄土真宗本願寺派の場合は、ハスの花のつぼみのように円錐形に盛り付けるとされています。
真宗大谷派の場合は、ハスの実のように円柱形をイメージして盛り付けましょう。しゃもじを少し濡らしてから盛り付けるとうまくいきます。
華鋲とは水入れ、水差しのことで、浄土真宗特有の仏具です。樒(しきみ)の葉などを挿してお供えします。浄土真宗本願寺派では黒色、真宗大谷派では金色の華鋲が使われるのが一般的です。
白いろうそくは、月命日や一周忌、三回忌の法要の際にお供えします。赤いろうそくは、七回忌以降の年忌法要やお盆などにお供えするのが一般的です。
浄土真宗において線香は、正式には横に寝かせてお供えします。少し大きめの香炉を用意しましょう。
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浄土真宗の仏壇には、位牌は安置せず過去帳を置きます。極楽浄土には豊富な水があるため、水はお供えしないのが基本です。ご飯、ろうそく、線香などをお供えして、華鋲を置きましょう。
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亡くなった方や仏に向けて、香を焚いて拝む行為を焼香(しょうこう)といいます。ホゥ。