位牌は代々受け継いでいくものであるため、世代を重ねるにつれ増えていきます。しかし仏壇の大きさは変わらないため、いずれ納めきれなくなることもあるでしょう。そのような場合には、複数の位牌を1つにまとめることも検討しなければなりません。
この記事では、位牌をまとめるタイミング、方法、費用、流れについて詳しく解説します。
<この記事の要点>
・位牌は仏壇のスペースが足りなくなったときや、弔い上げの法要後にまとめることがある
・位牌は「先祖位牌」「繰り出し位牌」「夫婦位牌」としてまとめられる
・位牌をまとめる際は、開眼供養や閉眼供養を行い、古い位牌をお焚き上げする
こんな人におすすめ
位牌の管理に悩んでいる方
位牌を1つにまとめる方法が知りたい人
位牌をまとめるのは、一生のうちに何度もあることではありません。どのような場合にまとめるのかを押さえておきましょう。仏壇のスペースが足りなくなったときや、三十三回忌や五十回忌など弔いあげの法要後が一般的なタイミングとなります。
基本的に位牌はご先祖様1人につき1つずつ用意します。時が経つにつれて位牌の数が増えてくると、仏壇内に入りきらなくなってしまいます。仏壇のスペースが足りなくなったときは、位牌を1つにまとめてスペースを作りましょう。
三十三回忌や五十回忌を「弔い上げ」として、最後の法要にするのが一般的です。この弔い上げの後に、先祖位牌にまとめる人が多いといわれています。一定の期間を経過すると、故人の霊がご先祖様と一体となると考えられているためです。
位牌をまとめる主な方法は、3つあります。新しい位牌の種類である先祖位牌、繰り出し位牌、夫婦位牌の特徴について解説します。それぞれの事情に応じて、適切な位牌を選びましょう。
先祖代々の複数の位牌を1つの位牌にまとめるのが「先祖位牌」です。表面には「〇〇家先祖代々之霊位」と書き、宗派によって定められている梵字なども記載します。裏面には何も文字は入れません。
故人の俗名、戒名、亡くなった年月日などは先祖位牌には記載しないため、それらの情報は「過去帳」に写しかえます。お寺に依頼して作成してもらうのが一般的です。
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過去帳とは?用意する前に知っておきたいポイント
繰り出し位牌(回出位牌)とは、1つの箱型の位牌の中に5枚~10枚ほどの「札板」が収められているものです。札板の表面にはご先祖様の戒名と亡くなった年月日、裏面には俗名と享年などが1人ずつ記載されています。
1番上には「〇〇家先祖代々之霊位」と書かれた札板を置き、命日が近い順番に重ねていきましょう。命日が過ぎた札板は、1番後ろに回していきます。
夫婦位牌は、夫婦それぞれの戒名を連名にして位牌を1つにまとめたものです。生前の本人の希望や、遺族の配慮によって作成されます。
表面には、向かって右側に夫の戒名、左側に妻の戒名を記載し、裏面には亡くなった年月日、俗名、享年などを記載するのが一般的です。名前の入れ方は宗派やお寺によっても異なりますので、菩提寺に確認しておきましょう。
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位牌は必要?作る時期は?位牌作成時のよくある疑問に答えます
位牌をまとめる方法について説明しましたが、それぞれどのくらいの費用がかかるのでしょうか。宗派やお寺によっても異なりますが、ここではおおよその目安金額を紹介していきます。
先祖位牌を作成する場合には、位牌の素材、デザイン、文字入れの方法などによって費用は異なりますが、20,000円~50,000円程度が目安です。
位牌の費用のほかに、開眼供養・閉眼供養・お焚き上げのお布施として、30,000円~50,000円程度が必要となるでしょう。僧侶に自宅に来てもらう場合には、お車代として10,000円程度を渡します。
繰り出し位牌を作成する場合には、位牌の素材、デザイン、札板の素材などによって費用が異なりますが、20,000円~50,000円程度が目安です。
位牌そのものの費用の他に、開眼供養・閉眼供養・お焚き上げのお布施として、30,000円~50,000円程度が必要となるでしょう。僧侶に自宅に来てもらう場合は、お車代として10,000円程度を渡します。
夫婦位牌を作成する場合には、位牌の素材、デザインなどによって費用は異なりますが、6,000円~20,000円程度が目安です。
位牌の費用の他に、閉眼供養・お焚き上げのお布施として、30,000円~50,000円程度が必要となるでしょう。
夫婦位牌の場合には、すでにある位牌に、後から亡くなった人の位牌をまとめるケースが多く、位牌の開眼供養を行う必要がないのが一般的です。僧侶に自宅に来てもらう場合は、お車代として10,000円程度を渡します。
実際に位牌をまとめる際には、新しい位牌を購入するだけでよいというわけではありません。開眼供養や閉眼供養を執り行い、古い位牌のお焚き上げをするまでの流れについて解説します。
まずは新しい位牌の種類を決めましょう。先祖位牌、繰り出し位牌、夫婦位牌のどの位牌にするのか、またどのような素材やデザインにするのかを検討します。迷った際には、仏壇・仏具店で相談するとよいでしょう。
位牌を1つにまとめる場合には、新しい位牌に魂を宿らせる「開眼供養」と、古い位牌から魂を抜く「閉眼供養」を執り行う必要があります。「開眼供養」によって、位牌は「ただの木の札」から「手を合わせる対象」となります。お寺に依頼をして僧侶に読経してもらいましょう。その際、僧侶にお布施を渡します。
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位牌とは?本位牌の選び方から開眼供養の方法まで詳しく解説
閉眼供養を執りおこなった後は、古い位牌を処分しなければなりません。お寺に依頼してお焚き上げをしてもらうのが一般的ですが、お寺によってはお焚き上げをしていないところもあります。受け入れてもらえない場合には、位牌を購入した仏壇・仏具店に相談してみましょう。
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この記事では、位牌を1つにまとめるタイミング、方法、費用、流れなどについて解説しました。位牌をまとめて仏壇に納め、先祖供養を続けていきましょう。
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