身近な方の死後、喪失感を覚えながらも葬儀や仏壇の手配を進める必要があります。日本では、故人のために位牌を用意します。仏壇に飾る位牌は霊魂が宿る依り代とされ、故人そのものだといわれています。
故人が安らかに眠れる環境を整えるために、この記事では位牌のサイズや基本知識について解説します。仏壇に適したサイズや選び方を確認し、購入する際の参考にしてください。
<この記事の要点>
・位牌のサイズは仏壇の大きさや本尊の高さに合わせて選ぶ
・一般的な位牌のサイズは3.5寸から4.5寸
・夫婦や子どもの位牌は状況に応じてサイズを選ぶ
こんな人におすすめ
位牌を新しく用意しようとしている方
位牌の選び方を知りたい方
位牌のサイズを決める前に、位牌についての基本的な知識を確認しておきましょう。位牌について正しい知識を持っていれば、よりスムーズに選ぶことができます。また、位牌の文字入れに必要な情報、種類や費用相場についても事前に知っておくと安心です。
位牌に入れる文字にはきまりがあり、「梵字・戒名・没年月日・俗名・没年齢」の5つを基本情報とします。ただし、梵字は位牌の種類や生前の宗派によっては省かれることもあります。どの宗教にも属さない場合も梵字は省いて戒名だけが刻まれます。また、宗派によって5つの基本情報を位牌の表に刻むのか、裏に刻むのかも変わります。
梵字(ぼんじ) | 各宗派のご本尊となる仏様を表わす |
戒名 | あの世における新しい名前で故人が仏弟子になった証 ※浄土真宗では法名(ほうみょう) |
没年月日 | 亡くなった日付 |
俗名 | 故人の生前の名前 |
没年齢 | 故人が亡くなった年齢 |
位牌は主に2種類あります。白木位牌(仮位牌)は亡くなったあとに仮の位牌として用意します。自宅の仏壇用に「内位牌」、火葬場に運ぶ用に「野位牌」と分類できます。また、本位牌には菩提寺やお寺に安置するための「寺位牌」も存在します。
種類 | 期間 | 材質 |
白木位牌(仮位牌) | 四十九日まで | 白木 |
本位牌 | 四十九日の法要後に作る | 材質は種類によって異なる ・塗位牌(漆塗り) ・唐木位牌(黒壇や紫壇) ・モダン位牌(唐木、漆塗り、クリスタル) |
位牌の費用相場は、種類や材質によって異なります。また、位牌を作る際の文字入れにも費用はかかります。文字入れの値段相場は1文字200円~300円程度とされていますが、彫り方やお店によって異なるため、事前に確認しましょう。
【費用相場】
・塗位牌:約4万円~約10万円(本漆)・約1万円前後(合成漆)
・唐木位牌:約2万円~5万円
・モダン位牌:約3万円~5万円
【購入方法】
・仏具店
・墓石店
・葬儀社
・インターネット通販
位牌の寸法を測るときの単位や一般的なサイズを紹介します。購入前に知っておくと、参考になるでしょう。
位牌のサイズは「寸」(一寸=約3センチメートル)という単位で表わします。
一般的な位牌のサイズは約3.5寸~4.5寸(約10.5センチメートル~13.5センチメートル)です。大きい位牌だと8寸(約24センチメートル)もありますが、仏壇に置きにくかったり、ご本尊様より高くなったりする可能性もあるため注意しましょう。
位牌サイズに示されている「〇寸」の単位は、戒名が書かれている板札の長さです。そのため、同じ4寸でも位牌の種類によっては総高が異なります。板札の下部である「台座」は、大きい場合は約2.5センチメートルほどです。
仏壇に設置してみたら想像していたよりも大きい、もしくは小さいとならないように、総高の高さを目安に選ぶことをおすすめします。
位牌のサイズは何でもよいわけではなく、ご本尊様や仏壇の大きさに考慮して、適したサイズを選びましょう。
仏壇で一番高い位置に配置するのが、ご本尊様です。そのため位牌が、ご本尊様の総高を超えないように注意しましょう。また、可能であればご本尊様の目線よりも低くなるサイズの位牌を選ぶことをおすすめします。
「ご本尊様に位牌を見守っていただく」という意味もあるため、敬意を払って飾ることが大切です。
ミニ仏壇に大きな位牌は入りませんし、大きな仏壇に小さすぎる位牌だとアンバランスになります。仏壇の大きさに考慮して、位牌のサイズを決めることが重要です。
もし高さ160センチメートルほどの仏壇なら4.5寸~6寸(約13.5センチメートル~18センチメートル)、高さ50センチメートル以下だと3寸~4.5寸(約9センチメートル~13.5センチメートル)が適しているでしょう。
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種類豊富な位牌の中から故人にぴったりのものを選ぶ方法
ここでは位牌選びで、気になるケースを取り上げました。自身に関連のあるケースを確認してみましょう。
段数の少ない仏壇の場合、位牌がご本尊様の目線を超える高さになりやすいこともあります。位牌サイズを小さくしても超えてしまう際は、気にする必要はないでしょう。ただし、ご本尊様の「総高」つまり、頭の先より高くならないように注意が必要です。
夫婦のどちらかが先に亡くなっているなど、すでに仏壇に位牌を安置している場合は、位牌サイズを同じにするべきか変えた方がいいのか迷う方もいるのではないでしょうか。そのような場合は、夫婦でサイズを揃えるか男性を少し大きめにするのが一般的です。
また、夫婦2人分を連名にして1つにまとめる「夫婦位牌(めおといはい)」にする方法もあります。夫婦位牌は右側に夫、左側に妻の戒名を書きましょう。
子どもが亡くなった場合の位牌は、一般的に小さめのものを選びます。大きな位牌にしてしまうと親の位牌を選ぶ際に、ご本尊様の総高より高くなってしまう恐れがあります。親の位牌を決めやすくするためにも、子どもの位牌は小さめのサイズをおすすめします。
日蓮宗はご本尊様として「日蓮聖人」と「曼荼羅(まんだら)の掛け軸」、もしくは掛け軸のみを飾ります。曼荼羅とは、仏様の悟りを文字で表したものです。
位牌が日蓮聖人の総高を超えても問題なく、元々のサイズの関係で、どうしても位牌が大きくなってしまうでしょう。
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位牌は、故人の魂を宿す依代として用います。遺族は位牌に呼びかけて、故人を偲ぶことができるため、すでにある仏壇の大きさやご本尊様とのバランスを考慮して適切なサイズの位牌を選ぶ必要があります。
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四十九日法要は、故人が亡くなってから48日目に執り行います。ホゥ。