最近は、社内のさまざまな伝達事項はメールで知らせる決まりを設けている会社も多く、忌引きについてもメールを送信することで知らせるというケースがあります。突然同僚や上司の不幸に伴う休暇を伝えるメールが届いたら、慣れていない人はどう返せばいいのか悩んでしまうこともあるでしょう。
今回は忌引きメールが自分のところに送られてきた際にどうやって返したら良いのかご説明します。誰から来たメールなのかによる違いや返信の例文、お悔やみメールを送ることのメリットやデメリットについても紹介しますので参考にしてください。
こんな人におすすめ
忌引メールへの返信の書き方を知りたい方
忌引メールへの返信のマナーを知りたい方
忌引メールへの返信の事例が知りたい方
忌引きメールが来ると、身内に不幸があり悲しみの渦中にいる人になんと返したらいいのか悩んでしまうこともあるでしょう。気持ちの整理がついておらず、葬儀の準備などで慌ただしくしている相手への返信には一定のマナーがあります。自分が忌引きメールを受け取ったとき、どのように返信すればいいのか基本的な内容をご紹介します。
最初に入力するのは件名です。省略する人もいますが、件名は必ず入力してください。書くべきはお悔やみの文章であることがわかる内容です。先方は忌引き休暇にかかる手続きや弔事の対応などで慌ただしくしている可能性があります。
受け取ったメールがどのような内容であるのか一目で分かれば、今すぐに目を通さなければならない内容なのか、余裕ができてから読めばいいのかをある程度判断できるでしょう。こういった理由から、件名には内容がお悔やみであるといったことが伝わるようにします。忙しく心の余裕がない相手を思いやった言動を心がけてください。
本文は2、3文程度にするのが適当です。先方が大切な人を失い、悲しみに暮れていることを考えると、励ましや故人への想いを十分に伝えたいこともあるでしょう。ただし、先方が弔事に関わっている間は慌ただしくしていることが予想されます。
たとえ内容が相手や故人のことを思ってのものであっても、目を通すのが大変なようでは本末転倒です。想いを伝えたいのならば、落ち着きを取り戻すころに直接伝える方法をとって、お悔やみメールの本文は短めにしておいてください。メールは簡潔に要点だけを伝える内容にするというは社会人として共通認識と言えます。
亡くなった人を表すときには敬称を使いましょう。一般的にお悔やみ状や弔電では故人に敬称を用います。父はご尊父様・御父上、母はご母堂様・御母上、祖父は御祖父さま、祖母は御祖母さまなどです。また同じ父でも義父の場合はお舅さま、義母の場合はお姑さまと表します。
普段使い慣れていない言い方なので戸惑ってしまうかもしれませんが、基本的には口頭で伝えるわけではなく、文章で書く場合に限られます。インターネットや書籍などで調べることができるので参考にしながら書くと良いでしょう。送信前には一度見直して誤字や脱字のないように注意してください。
忌引きメールへ返信するときに、もし葬儀に参列できないことがわかっているのならその旨を付け加えます。たとえ、葬儀が遠方で執り行われるなど出席できないことが明らかな場合であっても省略することはおすすめできません。
相手との関係性から先方も自分が参列しないことが分かり切っていても参列の可否については伝えるのがマナーと言えます。本文にはお悔やみ以外にも、葬儀に参列できないことに対するお詫びを付け加えてください。
忌引きメールに返信するときには、さまざまな慣例や常識があります。忌み言葉を用いるのは避け、宗教や宗派に合わせたフレーズを用いるといった独特の決まりがありますので、良く知ったうえで返信しましょう。慣れていない人も多いと思いますが、先方に対して失礼に当たらないように注意してください。
哀悼の意を伝えるときに避けなければいけない言い回しのひとつに「忌み言葉」があります。「重ね重ね」、「つくづく」など不幸ごとが重なることを連想させるものや、「繰り返す」「引き続き」など不幸が続くことを想起させるようなフレーズのことです。
忌み言葉は普段全く意識することなく使われているような一般的なフレーズですので、慣れていないとうっかり使ってしまうこともあります。先方が嫌な気持ちになることもあると考えると使用するミスは避けたいものです。無意識のうちに使用していないか、必ず確認してから送信するようにしてください。
忌引きメールへ返信する場合は絵文字の使用は避けます。普段、絵文字を多用しながらやり取りをするような関係であっても同様です。あまりにも他人行儀で丁寧すぎると感じるものよりも、普段通りに文章を打ったほうが相手への思いやりを述べられるのではないのかと考えてしまうこともあるのではないでしょうか。
しかし、哀悼の意を書いた文章はいつものやり取りとは違う文章になることが一般的です。絵文字を用いることは避け、丁寧な言葉遣いを心掛けてください。親しい関係の相手ならば、後日落ち着いたときや直接会って心を伝えてあげましょう。
弔意を伝えるときには生死に関する表現を避けます。「死ぬ」「生きる」といった直接的なフレーズのことです。「死」を表したい場合には「ご逝去」などと言い換えます。「生きていたとき」は「生前」と言い換えて直接言い表すことのないようにします。
言葉遣いが不安なときは、送信する前にマナーに詳しい人に一度内容を確認してもらってください。ただ、世間一般の常識や慣習に従うというのではなく、悲しみに沈んだ相手に対する思いやりの心を忘れないというのが何より重要なのです。くれぐれも先方に失礼がないように注意してください。
弔意を伝える際には故人の死因については尋ねるのは避けてください。知人が急に亡くなったりすると、亡くなった原因が気になってしまうこともあります。しかし、それを尋ねることはマナー違反です。遺族にとっては話をするのが辛いことかもしれません。
故人が亡くなった理由が気になったとしても、興味本位で自分から訊くようなことは避けましょう。本人が話してくれるなら傾聴するようにし、悲しみに沈んでいる心に寄り添ってあげてください。
故人や遺族が信仰している宗教や宗派がわかるのなら、それに合わせたフレーズや用語を使用してください。宗教や宗派によっては、自分にとってあまり馴染みのないものであることもあります。
例えば、日本で一般的な仏教では、「御愁傷様です」というのがお悔やみの言葉として知られています。しかしキリスト教では、そもそも「お悔やみ」という考え自体がなく、こうした言い回しは用いません。神道においても独特の表現を使うことがあります。自分の知らない宗教や宗派では、どのようなフレーズを使えばいいのかわからないということもあるかもしれません。その場合はできる範囲で調べてから文章を作成します。もし、故人や遺族と同じ宗教・宗派を信仰する人がいるのならば、その人に確認すると良いです。
LINEやSNSは現在ではコミュニケーションをとるときに欠かせないツールになりつつあります。ただし、忌引きメールの返し方としてLINEやSNSを使用するのはなるべく避けたほうが無難です。LINEやSNSはどうしてもカジュアルな印象があります。相手によってはよく思わない人もいるでしょう。
受け取った本人は了承しても、その他の遺族に伝わった場合に不謹慎だと感じる人もいるかもしれません。そもそもLINEやSNSで訃報を知らせてくれる人は多くはないと思いますが、基本的にはメールで返すのが無難な対応と言えます。
宗教によって避けたほうが良い言い回しがあります。仏教では「成仏」「冥福」などが使われますが、仏教特有であり神道、キリスト教などの他の宗教では使いません。「冥土」や「お悔やみ」などのフレーズも同じです。
仏教用語が比較的普段の生活でも使われている環境にいると、仏教以外の宗教を信仰している人への対応は少し迷ってしまうかもしれません。同じ宗教や宗派の人に相談するなど、相手に無礼の無いよう見直してから送信します。
忌引きメールへの返信は、ビジネスメールに慣れている人であっても戸惑いがちなものです。ただし、ポイントを押さえれば、それほど難しいものではありません。短く簡潔にしたほうが良いので、よくある文例や形式通りのものをそのまま送信しても問題ないこと言えます。忌引きメールへの返信に苦慮したときに使える文例をご紹介します。
まず件名の欄にお悔やみの文章であることを入力します。「お悔やみ申し上げます」に加えて、相手によっては自分の名前を添えるとわかりやすいです。
本文では、「このたびは心よりお悔やみ申し上げます」とした後で、葬儀に行けないケースでは「本来は弔事に伺うべきところではありますが」とその旨を伝えます。結びとしては「大変な時とは存じますがご自愛ください」とねぎらう心を伝えてあげて下さい。
同僚や後輩でも、まずは件名に「お悔やみ申し上げます」と記します。本文は「御父上のご逝去、心よりお悔やみ申し上げます」と書いた後、「本来なら直接お悔やみを申し上げるところ、メールで失礼します」とお詫びの心を述べて下さい。
その上で「仕事のことは気にせずに、ご家族でお過ごしください」などと書き添えましょう。仕事の引き継ぎで確認したほうが良い事柄があっても、ついでに記載するのは好ましくありません。ここではあくまで弔意を示して、別途連絡するようにして下さい。
取引先には、件名にて「●●社の●●よりお悔やみ申し上げます」など、所属している会社名などを記入して下さい。
本文には「心身ともにお辛い状況にもかかわらず、ご連絡をいただけたことに感謝いたします」と連絡をしていただいたことにお礼を述べます。その後で「謹んでご冥福をお祈りいたします」と続け、最後に「返信は不要です」と本人を思いやった内容にして下さい。
友人に対しては、むやみに丁寧すぎる文面にする必要はありません、しかし、弔電と同じように丁重な言い回しは必須です。故人と話したことがあれば、「ご生前は大変お世話になりました」とお礼を言います。また仲の良い友達であっても「ご冥福をお祈り致します」といった、形式的なフレーズもきちんと書くようにして下さい。
その他は、少々くだけた表現でも大丈夫です。「無理しすぎないようにしてね」というように友達として相手を慮る気持ちを伝えてあげて下さい。急ぎの返事が不要であるとの内容も同時に書き加えましょう。
哀悼の意をメールに書いて送信するケースが多くなってきましたが、そこにはメリットがあります。手紙よりも早く気持ちを十分に伝えることができたり、電話より励ますフレーズを書きやすかったりします。メールだからこそ実感できる利点についてご紹介しましょう。
哀悼の意を伝える手段は電話や弔電があります。ただし、電話は先方の状況が見えないためかけるタイミングがわからなかったり、繋がらなかったりします。また、弔電も送られてくるまでにある一定の時間がかかるものです。
一方メールは、自分の都合の良いタイミングで送信できて便利です。本人が読む時間が少しあれば、迅速に気持ちを伝達できるというメリットがあります。
直に哀悼の意を言いに行ったり、電話で言ったりすると自分の言葉遣いが気になってなかなか励ませない、という悩みもあるでしょう。メールなら書いた文章を見直すことができ、余裕をもって内容を考えることができます。
手紙よりも気軽に相手に届けられるというのも大きなメリットと言えるでしょう。「どうかお力落としなさいませんように」「どうか気をしっかりとお持ちください」など悲しみに暮れる相手を元気付ける文面を書いて下さい。
メールは電話とは異なり、先方に届いていれば余裕ができたときに目を通してもらえるという利点があります。弔事の段取りで慌ただしくしている遺族に想いを伝えるには便利なツールです。全て電話で対応していたら大変ですし、手紙が多くなっても保管に困ることもあります。
一方で、メールであってもいつでも目が通せるタイミングがあるとは限りません。遺族が心の整理がついていないことや慌ただしくしていることに配慮して、急ぎでの返答が必要なことは書かないようにして下さい。
弔意をメールで送信するにはデメリットも生じます。メールはあくまで略式と言えるので、受け取った際に不謹慎だと感じる人がいるかもしれません。お悔やみメールを送るに当たって予想されるデメリットについてご紹介します。相手によって方法を使い分けるのがポイントと言えるでしょう。
メールで訃報を伝達することが多くなったとはいえ、一般的には正式な方法として認識されてはいません。急を要する重要な事柄は電話や手紙で教えるというのが世間一般の常識と言えます。このため、メールで想いを伝えられると不謹慎だと感じられてしまうこともあるのです。
相手から忌引きをメールで伝達されたときはメールで返しても大丈夫ですが、形式を重んじる場合には避けましょう。特に年配の人や上司に対しては対応の仕方をよく考える必要があります。
メールは相手によっては無礼にあたるケースもあります。例えば、関係性の薄い取引先なら失礼のないように弔電を送るのが無難と言えます。親戚なら直に会って弔意を伝えると良いです。この他にも、メールでの連絡を「簡単に済ませようとしている」と考えるような人にとっては喜ばしくないものです。
先方との関係性にも注意して、どのように伝達をおこなうのかを決めて下さい。周囲に確認して対応方法を合わせるというのも賢明な判断と言えます。
弔意とは、人を弔う気持ちのことです。メールで気持ちを表すことはできますが、それだけでは不十分だと感じるなら供花や供物を送るのも良いでしょう。故人に供花や供物を供えて、葬儀に参列できない際の香典に変えることができます。
弔意を表し、祭壇を飾る意味でも供花や供物を送るといいでしょう。香典を断られた際にもお供えを送付するケースがあります。併せて覚えておいて下さい。
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忌引きを伝達するメールが来て、返答をメールでおこなうケースも増えてきました。冥福を祈る内容を文章にすることに慣れていない人もいるかもしれません。メールで送信する際はインターネットで調べた文章を引用したり、詳しい人に見直してもらったりしてから送信できるので便利です。
相手にとって無礼にあたるのでなければメールは一般的になっています。もちろん常識や形式的な面も軽視できませんが、相手を思いやる心が何より肝要です。先方に不快な思いをさせない文章を作成して、しっかりと気持ちを表現できるようして下さい。
人が亡くなった後に行う死後処置と、死化粧などをまとめて「エンゼルケア」と呼びます。ホゥ。